2017年度 大学入試センター試験 本試験 倫理 解答・解説

2017年度 大学入試センター試験 本試験「倫理」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2017年度(平成29年度)センター試験本試験「倫理」の全問題について、当サイトが独自に作成した解答・解説です。第1問から第4問まで、大問ごとに設問を折りたたんで掲載しています。知りたい設問をクリックしてご覧ください。

倫理は全4問・37問構成で、第1問が青年期と現代社会の諸課題、第2問が源流思想、第3問が日本思想、第4問が西洋近現代思想という構成です。本試験らしく、人名と概念の対応を確認する基本問題が中心で、資料文の読み取りや原典の読解が要所に配置されています。

第1問 芸術とテクノロジーをめぐる会話(配点28)

大学生AとBが、芸術作品とテクノロジーの関係について語り合う会話文を題材に、青年期の心理、生命倫理、西洋・現代の思想、資料読解が幅広く問われました。会話の流れそのものを問う問10まで、標準的な知識で確実に取り切りたい大問です。

問1:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
SOL(生命の尊厳)とQOL(生命の質)の考え方に関する記述を選ぶ問題。

<考え方>
SOLは、生命そのものに絶対的な価値を認める立場です。したがって、生命を短縮する安楽死や尊厳死は、SOLを重視する立場からは認めがたいことになります。一方QOLは、どれだけ人間らしく充実して生きられるかを重視する立場で、延命至上主義への批判につながります。両者の対立軸を押さえていれば即答できます。

問2:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
青年期をめぐるア〜ウの正誤の組合せを選ぶ問題。

<考え方>
ア=小此木啓吾が「モラトリアム人間」を論じたのは正しい記述です。イ=アリエスが『〈子供〉の誕生』で明らかにしたのは、中世ヨーロッパでは子どもが「小さな大人」とみなされていたという子ども観であり、記述の内容がずれているため誤りです。ウ=青年を「マージナル・マン(境界人)」と呼んだのはレヴィンで、アドラーではありません。よってア正・イ誤・ウ誤の④です。

問3:正解 ⑧(配点3)

<問題要旨>
ア〜ウの作品と作者の組合せを選ぶ問題。

<考え方>
ア=「春(プリマヴェーラ)」「ヴィーナスの誕生」はルネサンス期のボッティチェリ。イ=水墨画を大成した日本の画僧といえば雪舟。ウ=スペイン内戦の惨禍を描いた「ゲルニカ」はピカソ。三つとも教科書レベルの定番で、⑧が選べます。

問4:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
防衛機制のうち「逃避」の具体例を選ぶ問題。

<考え方>
逃避とは、困難な場面から離れることで不安を避けようとする働きで、空想への逃避・病気への逃避などが典型例です。試験が近づくと本当に体調を崩してしまうといった「病気への逃避」が該当します。合理化・反動形成・昇華など他の機制との区別を確認しておきましょう。

問5:正解 ③(配点3)

<問題要旨>
インターネットの利用目的を年齢層別に示したグラフを読み取る問題。

<考え方>
資料読み取りの典型です。③は「40歳以上でもアの利用率がすべて50%を超えている」という趣旨で、グラフと合致します。①は50〜59歳でイとウの大小関係が逆、②は60歳以上で差が縮まるとする点がグラフと合わず、④は30〜39歳でウが52.5%、イの2倍が53.2%となり「2倍以上」が成り立ちません。数値を一つずつ当たれば確実に絞れます。

問6:正解 ③(配点3)

<問題要旨>
大衆社会・民主主義をめぐる思想家についての問題。

<考え方>
『アメリカのデモクラシー』でアメリカ社会を観察し、平等化の進展が「多数者の専制」を生む危険を指摘したのはトクヴィルです。リースマン(他人指向型)、オルテガ(大衆の反逆)など、隣接する大衆社会論とセットで整理しておくと迷いません。

問7:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
「持続可能な開発」の定義として適当なものを選ぶ問題。

<考え方>
「将来の世代がその欲求を満たす能力を損なうことなく、現在の世代の欲求を満たす開発」というブルントラント委員会の定義がそのまま問われています。世代間倫理という観点を押さえておけば選べます。

問8:正解 ⑥(配点3)

<問題要旨>
空欄a〜cに入る語句の組合せを選ぶ問題。

<考え方>
a=キルケゴールが理想とした主体的なあり方は「単独者」。b=フロムが『自由からの逃走』で分析したのは「権威主義」的性格。c=ホイジンガが人間の本質としたのは「遊び(ホモ・ルーデンス)」。三つの人名と概念の対応を覚えていれば⑥に決まります。

問9:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
メディアと世論に関する思想家を選ぶ問題。

<考え方>
人々が直接経験できない世界について、メディアがつくり出す「擬似環境」の中で「ステレオタイプ」に基づいて判断してしまうと論じたのはリップマン(『世論』)です。ブーアスティンの「疑似イベント」と混同しやすいので、キーワードで区別しましょう。

問10:正解 ①(配点2)

<問題要旨>
会話文の趣旨に合致する記述を選ぶ問題。

<考え方>
会話の中でAは、テクノロジーの発達に懐疑的で、受け手が作品をただ消費するだけになってしまうことを危惧していました。①がその立場を正確にまとめています。他の選択肢はAとBの主張が入れ替わっていたり、会話にない断定が混じっていたりします。最後にもう一度会話文へ戻り、発言者を確認する習慣をつけましょう。

第2問 現実社会の問題と先哲の思想(配点24)

貧困や差別といった現実社会の問題に、源流思想がどう向き合ってきたかを追う大問です。ユダヤ教・キリスト教・イスラーム教・古代インド・ギリシア・中国思想と、源流思想の全範囲が満遍なく問われます。

問1:正解 ③(配点3)

<問題要旨>
金品の所有や利得の追求についての教えを選ぶ問題。

<考え方>
ユダヤ教の十戒には「盗んではならない」「隣人の家を欲してはならない」と定められており、所有と欲望に関する戒めが明確です。③がこれに合致します。宗教ごとの富や所有への態度を、戒律・具体的な文言のレベルで確認しておきましょう。

問2:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
アウグスティヌスの神と教会についての理解を問う問題。

<考え方>
アウグスティヌスは、人間は原罪を負っており、自らの力ではなく神の恩寵によってのみ救われると説きました。また『神の国』では、地上の国と神の国を対比し、教会を神の国へ至る道を媒介するものと位置づけています。②がこの二点を押さえています。

問3:正解 ⑦(配点3)

<問題要旨>
イスラーム教についてのア〜ウの正誤の組合せを選ぶ問題。

<考え方>
ア=カリフはムハンマドの後継者ですが、預言者ではありません。ムハンマドは「最後の預言者」とされ、以後啓示を授かる者はいないので誤りです。イ=ウンマは宗教的共同体であると同時に政治的共同体でもあり、両者は分かれていないので誤り。ウ=イスラーム教ではムハンマドもイエスも人間である預言者とされ、イエスを神の子とは認めません。正しい記述です。よって⑦。

問4:正解 ③(配点3)

<問題要旨>
古代インドで展開された思想についての問題。

<考え方>
③のとおり、業(カルマ)の善悪に応じて次の生が決まるという輪廻の考え方はウパニシャッド哲学で説かれました。①はアートマンを捨てるとする点が誤りで、正しくはアートマンとブラフマンの一体(梵我一如)です。②の六師外道は仏典の側からの呼称であり、バラモン教が用いた批判の語ではありません。④はバラモン教を唯一神信仰とする点が誤りです。

問5:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
ヘレニズム期からローマ期の思想についての空欄補充問題。

<考え方>
a=ストア派は、宇宙のロゴスに従って生きる人はみな同胞であるとする「世界市民主義(コスモポリタニズム)」を掲げました。b=この考えは、人間の本性に根ざす普遍的な法という近代の「自然法」思想に影響を与えます。c=新プラトン主義を代表するのはプロティノス。三つを埋めると②です。

問6:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
古代ギリシア・ローマの哲学者についての問題。

<考え方>
②のパルメニデスは、論理的思考から「あるものはある」と説き、生成消滅や変化を見かけだけの現象としました。正しい記述です。①はヘラクレイトスがロゴスによる調和的秩序を認めた点を否定しており誤り。③はプラトンがイデアを理性によって知りうるとした点に反します。④の原子論はデモクリトスの説で、マルクス・アウレリウスはストア派の哲人皇帝です。

問7:正解 ④(配点3)

<問題要旨>
マテオ・リッチ『天主実義』の一節を読み取る問題。

<考え方>
リッチは、万物一体の仁を説く「今の儒者」を、造物者が万物に異なるあり方を与えたという立場から批判しています。さらに、墨子の兼愛を非として論じた「昔の儒者」を引き合いに出し、今の儒者はその立場から離れてしまったと指摘しています。④がこの二点を正確にまとめています。本文中の「昔の儒者」「今の儒者」の対比を丁寧に追うことが決め手です。

問8:正解 ①(配点2)

<問題要旨>
儒家の家族観について、適当でないものを選ぶ問題。

<考え方>
孔子は祖先を祀る祭祀儀礼を重んじ、礼の実践として位置づけました。これを「批判し」たとする①が誤りで、これが答えです。②の孝悌が仁の根本であること、③の五倫における「父子の親」、④の朱子学における「斉家」は、いずれも正しい記述です。

問9:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
本文の趣旨に合致する記述を選ぶ問題。

<考え方>
本文で取り上げられた先哲は、現実社会の差別や不平等を見すえながら、それを超える平等や、役割分担による調和ある社会を構想していました。④がその両面をまとめています。①は「この世では実現できるはずもない」と決めつける点、②は「批判が根底にある」と一面化する点、③は「批判を差し挟むことなく従う」とする点が、それぞれ本文と食い違います。

第3問 外来思想の受容と日本の思想(配点24)

仏教伝来から近代の西洋思想受容までを一気に扱う日本思想の大問です。古代・中世の仏教、江戸の儒学と国学、近代の啓蒙思想と日本回帰まで、時代順に並んでいるので流れをつかみやすい構成になっています。

問1:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
仏教伝来によって生じた仏と在来の神との関係についての問題。

<考え方>
伝来当初、仏は「蕃神(となりのくにのかみ)」として外来の神と受け止められ、利益も災厄ももたらす存在と考えられました。平安時代になると、日本の神は仏が人々を救うために姿を変えて現れたものだとする本地垂迹説が広まります。①がこの流れを正確に述べています。③は仏と神の関係が逆になっている点が誤りです。

問2:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
最澄が尊重した、誰もが仏になれる根拠となる言葉を選ぶ問題。

<考え方>
『法華経』に基づき、あらゆる生きものに仏となる性質が備わっているとする「一切衆生悉有仏性」です。最澄は一乗思想の立場から、法相宗の徳一と三一権実論争を戦わせました。②の即身成仏は空海、①の厭離穢土・欣求浄土は源信、④の則天去私は夏目漱石です。

問3:正解 ⑦(配点3)

<問題要旨>
鎌倉仏教の人物についてのア〜ウの正誤の組合せを選ぶ問題。

<考え方>
ア=法然は身分や能力にかかわらず、ただ念仏を称える専修念仏を説きました。唱え方を分けたわけではないので誤り。イ=公案を用いるのは臨済宗であり、道元は只管打坐を説いたので誤り。ウ=栄西は『興禅護国論』で、禅が国家の安寧にも役立つと説いており正しい記述です。よって⑦。

問4:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
朱子学に関わりのある江戸時代の思想家についての問題。

<考え方>
②の山崎闇斎は、朱子学の「敬」を修養の中心に据え、君臣関係の絶対性を強調して垂加神道を唱えました。正しい記述です。①は「時・処・位に応じた道徳的実践」が中江藤樹の主張であり、藤原惺窩の説明としては不適当。③の貝原益軒は本草学者で、朝鮮語研究に尽力した人物ではありません。④の佐久間象山は「東洋道徳、西洋芸術」を唱え、西洋から取り入れるべきは技術としています。

問5:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
荻生徂徠『徂徠先生答問書』の一節を読み取る問題。

<考え方>
徂徠は、宋儒(程子・朱子)が古代の言葉を離れ、自分の見識で経書を解釈したために聖人の道に「一層の皮膜を隔て」てしまったと批判します。さらに、朱子学に凝り固まった人は是非邪正の区別に細かくこだわり、人柄が悪くなると述べています。②がこの二つの論点をそのまま押さえています。

問6:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
古典を基に日本固有の精神を探究した国学者についての問題。

<考え方>
①の契沖は、古典を原典に即して実証的に読解する方法で『万葉集』を研究し、注釈書『万葉代匠記』を著しました。正しい記述です。②の荷田春満は心学の方法によったわけではなく、③の本居宣長は「もののあはれ」を抑制するどころか、ありのままの感情を肯定しました。④は平田篤胤の説明として、記述の内容が安藤昌益の自然世・法世論に寄っており不適当です。

問7:正解 ⑤(配点3)

<問題要旨>
近代に西洋思想へ接した思想家についての空欄補充問題。

<考え方>
a=中村正直がJ.S.ミル『自由論』を訳したのが『自由之理』。b=中江兆民は、人民が自ら勝ち取る「恢復(回復)的民権」と、為政者が与える「恩賜的民権」を区別し、日本の現状ではまず恩賜的民権を育てて恢復的民権へ育て上げるべきだと説きました。c=欧化政策に反対して国民主義を唱えたのは陸羯南です。よって⑤。

問8:正解 ④(配点3)

<問題要旨>
柳宗悦についての問題。

<考え方>
無名の職人がつくった日常の生活用品に、実用に根ざした美しさを見いだし、これを「民芸」と名づけて民芸運動を展開したのが柳宗悦です。①は折口信夫の「まれびと」、②は伊波普猷の沖縄学、③は九鬼周造の『「いき」の構造』にあたります。近代日本の文化論は人名と概念をセットで整理しておきましょう。

問9:正解 ①(配点2)

<問題要旨>
本文の趣旨に合致する記述を選ぶ問題。

<考え方>
本文は、日本の先人が外来の思想を受け入れるだけでなく、再解釈や批判的検討を通じて、他国とも共有し得る成果を生み出してきたと述べています。①がその趣旨です。③は「日本固有の思想を見いだしてきた」とする点が、他国とも共有し得るという本文の力点と食い違い、④は「外来思想の普遍性を称賛」とする点が本文にありません。

第4問 自然の探究と人間の探究(配点24)

「文系と理系は独立したものか」という問いから出発し、近代以降の西洋思想が自然の研究と切り離せない形で人間や社会を考えてきたことをたどる大問です。モラリストから現象学まで、西洋近現代思想の主要人物が一通り登場します。

問1:正解 ①(配点2)

<問題要旨>
モンテーニュの思想についての問題。

<考え方>
モンテーニュは『エセー』で「ク・セ・ジュ(私は何を知っているか)」と自らに問い、独断を退けて謙虚に自己を吟味する態度を説きました。①が正解です。②はヒューム、③はパスカルの「気晴らし(ディヴェルティスマン)」、④はピコ・デラ・ミランドラの人間の尊厳論に関わる記述です。

問2:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
デカルトについての問題。

<考え方>
デカルトは、疑いえないほど明晰かつ判明に認識されることを真理の基準としました。④が正解です。①の帰納法はベーコン、②の自然選択はダーウィン、③のタブラ・ラサ(白紙)はロックの説です。イギリス経験論と大陸合理論の代表的主張を対照させて覚えましょう。

問3:正解 ⑤(配点3)

<問題要旨>
自由についての思想家の考えをめぐるア〜ウの正誤の組合せを選ぶ問題。

<考え方>
ア=サルトルは、人間は自らを選択によってつくる自由な存在だとし、社会参加(アンガジュマン)を説きましたが、「各自の利益と幸福を追求する市民社会の実現」を目標としたわけではないので誤り。イ=ルソーの社会契約論の説明として正しい記述です。ウ=ホッブズの自然権の説明として正しい記述です。よってア誤・イ正・ウ正の⑤。

問4:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
カント『実践理性批判』の一節を読み取る問題。

<考え方>
この一節でカントは、人は自分の悪事を自然必然性に押し流された結果だと言いつくろうことができるが、自らの自由を行使して行ったことを意識している限り、内なる原告(良心)を黙らせることはできず、後悔が生じると述べています。②がこの内容に合致します。①・③は「自然界の必然性に従って生じた」という言いつくろいの側だけを取っており、④は「非難から自分を守るために道徳法則に訴える」とする点が本文と逆です。

問5:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
不平等を問題にした思想家ア〜ウの組合せを選ぶ問題。

<考え方>
ア=貨幣も私有財産もない理想社会を描いた『ユートピア』の著者トマス・モア。イ=「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」はボーヴォワール『第二の性』。ウ=格差原理と「公正としての正義」はロールズ。三つとも代表的なキーワードなので、①を確実に選びたいところです。

問6:正解 ③(配点3)

<問題要旨>
クーンの科学論についての問題。

<考え方>
クーンは、科学者は一定のパラダイムの中で事実を解釈するが、既存の理論では説明できない事実が積み重なると、パラダイムそのものが転換する(科学革命)と論じました。③が正解です。①は「地道な作業の蓄積によってパラダイムの転換が生じる」とする点が、累積的進歩を否定したクーンの主張と反します。②はリオタールの「小さな物語」、④はクワインのホーリズムです。

問7:正解 ⑥(配点3)

<問題要旨>
デューイについての空欄補充問題。

<考え方>
a=知性を、問題解決のための道具とみなす立場が「道具主義」。b=環境との相互作用の中で問題を解決し未来を展望する能力をデューイは「創造的知性」と呼びました。c=教育改革思想を展開した主著は『民主主義と教育』です。したがって⑥。『幼児期と社会』はエリクソンの著作なので混同しないようにしましょう。

問8:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
現象学者の考えについての問題。

<考え方>
フッサールは、実在すると素朴に信じられているものも私たちの意識との関わりにおいて存在するとし、判断を停止(エポケー)したうえで意識に現れる現象をありのままに記述しようとしました。②が正解です。①はハイデガー、③はサルトルやカミュの不条理の思想に近く、④はフッサールが学問の絶対的確実性を否定したとする点が誤りです。

問9:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
本文の趣旨に合致する記述を選ぶ問題。

<考え方>
本文は、近代以降の西洋の思想家が自然の探究を活かして人間の精神や社会を考えてきたことを述べ、文系・理系の区別を自明視せず、自然と切り離せない存在として人間を探究すべきだと結んでいます。③がその趣旨です。①は「自然科学を模範として再編する」、②は「文系・理系の区分を設定し直す」、④は「時代に左右されない人間の本質論」と、いずれも本文の結論とずれています。

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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