2026年度 大学入学共通テスト 追試験「公共・政治経済」の問題冊子をPDFで公開しています。全設問の解答・解説も無料で読めます。印刷して実戦形式の演習にお使いください。
この問題の概要
2026年度大学入学共通テスト追試験の「公共,政治・経済」は、試験時間60分・満点100点で、大問6つ(第1問12点/第2問13点/第3問19点/第4問18点/第5問19点/第6問19点)・設問32問がすべて必答です。「公共」にあたる第1問(「自由」をめぐる憲法と思想)と第2問(公正な社会の実現に向けた探究学習)に続いて、第3問以降は市場と財政、EUを中心とするヨーロッパ情勢、国際政治・経済の課題、超高齢社会の日本の課題と、政治・経済の各分野へ広がっていく構成です。なお第1問・第2問は「公共,倫理」および単独科目「公共」と問題文が共通のため、これらを併願する受験生が同じ問題を二度解く必要はありません。全体としては用語・制度・判例の知識で即決できる設問と、表・グラフ・利得表を数値で読んで切る設問がほぼ半々で、難易度は標準からやや難です。
| 大問 | 出題内容 | 配点 | 難易度 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 第1問 | 「自由」をめぐる憲法と思想(自由権から社会権への展開、自由と責任・理性、表現の自由の限界、裁判に関する法制度) | 12 | ★★☆☆☆ | 権利の分類で決まる設問が多く、取りこぼしたくない大問。国家賠償請求権を社会権に含めない、弾劾裁判所は国会に置かれるといった基本の確認がそのまま得点になる。「公共,政治・経済」の第1問、単独科目「公共」の第1問と同一の問題。 |
| 第2問 | 公正な社会の実現と所得格差(共通善と青年期の発達課題、雇用形態別・男女別の所得分布表の読み取り、相対的貧困と非正規雇用、給付とワークシェアリングの構想) | 13 | ★★★☆☆ | 表の設問は「1割」「4割」「8割」を百分率に直して階層を合算する作業が必要で、配点4と重い。8.5パーセントを1割超と読み違えないこと。「公共,政治・経済」の第2問、単独科目「公共」の第4問と同一の問題。 |
| 第3問 | 完全競争市場の需給調整と財政の景気安定化機能、公共財の性質と政府の役割、最高裁の違憲判決、生存権・勤労権の具体化、公私二元論とフェミニズム | 19 | ★★★★☆ | 需給曲線の図は「価格が与えられたら需要量は需要曲線上、供給量は供給曲線上」で機械的に読む。問4は在外国民選挙権・旧優生保護法・堀木訴訟の結論を一件ずつ覚えているかで差がつき、問5は勤労権(27条)と労働基本権(28条)の入れ替えが仕込まれている。 |
| 第4問 | EUの財政政策と金融政策の制度の違い、日本の非伝統的金融政策、ロシア産エネルギー資源の輸入動向を示す2つの表の読み取り、国際法の性質、情報公開法制、環境法令と裁判例 | 18 | ★★★☆☆ | 半分は用語と制度の知識で即答できるので、ここで時間を作りたい。問3だけは表1と表2を突き合わせる必要があり、「例外なく」という言い切りに反例(LNGと天然ウランの増加)を1つ当てれば決まる。問6は大阪空港訴訟と鞆の浦景観訴訟の結論を取り違えないこと。 |
| 第5問 | 主権国家の概念、関税選択をゲーム理論で分析する利得表、寡占と事実上の標準・依存効果、人権条約の批准状況、人道危機をめぐるPKO・人道的介入・保護する責任 | 19 | ★★★★☆ | 配点4の問2は4通りの得点をすべて書き出して大小を比べれば確実に取れる。目分量で判断すると条件の取り違えで落とす。問6の「保護する責任」論は第一義的な責任を負うのが当該国家であることを押さえておけば、主体を逆にした記述を一発で切れる。 |
| 第6問 | 公的年金の二階建て構造とGPIFの資金運用(賦課方式・金利と債券価格・為替)、ストックとフローと三面等価、高齢者の検挙人数と65歳以上人口のグラフ、消費者保護法制、一票の格差と世代別選挙区 | 19 | ★★★★☆ | 問4が最大の山場で、同じ「65歳以上の検挙人数」を分子にしながら分母を検挙総数にとるか65歳以上人口にとるかで増減が逆になる。分母を確かめずに選ぶと外す。問1は直前の「60歳になるまでの40年間」が受給開始年齢の誤答を誘う作りになっている。 |
対策のポイント: 公民の得点源は、制度・判例・条約を「何が、いつ、どの主体について」決まったかの形で覚えることです。とくに違憲判決が出た事件と合憲とされた事件、条約の批准済みと未批准、勤労権と労働基本権のように条文が違う権利の区別は、対比の表にして覚えると主体の入れ替えや時期の前後といった典型的な誤りをその場で切れます。資料つきの設問では、割合の分母が何か、実数と構成比のどちらの話かを必ず確かめ、「すべての」「一貫して」「1割を超える」といった言い切りには反例を1つ探す習慣をつけてください。需給曲線や利得表は目分量で選ばず、数値と大小関係を書き出してから選択肢に当てにいくのが最短です。 各設問の詳しい解き方は上の「解答・解説はこちら」からどうぞ。
※ 難易度は当サイトの独自評価です(★1 基礎 〜 ★5 難)。

