2020年度 大学入試センター試験 本試験「英語(リスニング)」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。
解答
スクリプト
解説
2020年度(令和2年度)大学入試センター試験本試験「英語(リスニング)」の全25問について、解答と考え方をまとめました。50点満点・25問・各2点、英語の音声は2回流れます。
この年は、パンダの絵・漁獲量のグラフ・アルバイトの求人広告と、視覚情報を使う設問が各大問にバランスよく配置されました。第3問B(問19)の条件絞り込みと、第4問B(問25)の結論の見極めが、得点差のつきやすい二問です。
第1問 短い対話の内容理解(問1〜問6・配点12)
短い対話を聞き、内容に合う絵・数値・グラフなどを選ぶ問題。各2点。対話は4往復以内と短く、選択肢の違いを先に押さえておけば一度目で決着がつきます。
問1(解答番号1・2点) 正解 ①
<問題要旨>
Which picture matches the conversation? パンダの様子を表す絵を四つから選ぶ。
<考え方>
決め手は二つ。
①「He’s lying on his stomach」=うつ伏せで寝そべっている
②「He’s kind of hidden behind the rocks」=岩の陰に隠れている
この二条件を同時に満たすのは①だけです。②④はパンダが岩の手前にいて隠れていません。
lie on one’s stomach(うつ伏せ)/lie on one’s back(仰向け)は絵選択問題の定番ペア。be hidden behind 〜 の位置関係とあわせて、聞く前に整理しておきたい表現です。
問2(解答番号2・2点) 正解 ③
<問題要旨>
What flight time did the woman choose? 女性が選んだ便の時刻を選ぶ。
<考え方>
7:30の便は15,000円だが女性は「That’s too early」と却下。11時と14時の便はどちらも17,000円。女性は「It’s a bit more, but … I’ll take the afternoon one」と答えます。
afternoon(午後)なので14:00=③。
金額(15,000/17,000)は判断に使わない撹乱情報です。問われているのは「時刻」だけ——設問文を先に読んでおけば、数字に振り回されません。
問3(解答番号3・2点) 正解 ②
<問題要旨>
What do they still need in order to finish the brochure? パンフレット完成にまだ必要なものを選ぶ。
<考え方>
男性は「We have the text and photos. All we need is Dylan’s illustrations」と述べます。ここだけなら①(イラストのみ)ですが、最後に「Oh, we also need Pedro’s recipe」と付け加えている。
したがって必要なのはイラストとレシピ=②。
この形式では最後の一言で答えがひっくり返るのが定番。Oh, / Actually, / By the way, で始まる追加発言は必ず最後まで聞き切りましょう。
問4(解答番号4・2点) 正解 ④
<問題要旨>
What will the woman do? 女性がこれから何をするかを選ぶ。
<考え方>
男性がパーティーの開会の挨拶(opening remarks)を心配する。女性は「Jimがやると聞いた」と答えるが、男性は「彼は遅れると言っていた……Would you mind taking his place?」と依頼。女性は「Not at all」=引き受けます。
つまり女性が挨拶をしてパーティーを始める=④ Speak to start the party。
Would you mind 〜? に対する Not at all は「承諾」。直訳の「全く気にしません」から承諾だと判断できるかが分かれ目で、Sure / No problem と同じ扱いです。
問5(解答番号5・2点) 正解 ③
<問題要旨>
How many DVDs does the man own? 男性が所有しているDVDの枚数を選ぶ。
<考え方>
「I have a hundred here, but it’s only half of my collection」=ここにある100枚はコレクションの半分にすぎない。したがって全部で200枚。
最後の「I’m thinking of ordering 20 more」はこれから注文しようと考えている段階なので、現在の所有数には含めません。よって220(④)ではなく200=③。
半分・2倍といった簡単な計算と、「まだ手に入れていないもの」を除外する判断の二段構えです。
問6(解答番号6・2点) 正解 ③
<問題要旨>
Which line represents the salmon catch? 年間漁獲量のグラフ(A〜D)からサケの線を選ぶ。
<考え方>
対話から読み取れる条件は三つ。
①2018年も前年より減った
②近年は減少が続いている
③ただし2016年は例外だった(=この年は増えた)
Dは2014年から一貫して減り続けており、③の「例外」がありません。Cは330→282→303→252→182と、2016年だけ増えてから再び減少。三条件すべてに合うのはCで、正解は③。
「continuous trend」「exception」という語が、グラフの形状をそのまま言い表しています。例外年がある/ないでAとDを切るのがいちばん速い解き方です。
第2問 応答文の選択(問7〜問13・配点14)
対話を聞き、最後の発言に対する応答として最も適切なものを選ぶ問題。各2点。選択肢は問題冊子に印刷されているので、音声前に四つを読み比べ、「どこが違うか」を掴んでおくのが鉄則です。
問7(解答番号7・2点) 正解 ③
<問題要旨>
マフィンの味について。最後の発言は W:「I notice another flavor too. What is it?」
<考え方>
男性はブルーベリーとクルミを使ったと既に述べています。それ以外の風味を尋ねられての応答なので、③「Oh, that’s a secret.(それは秘密だよ)」が自然。
④「Oh, that’s a walnut.」はすでに言及済みで新情報にならず、①②は質問への答えになっていません。すでに出た情報を繰り返す選択肢は切る——応答問題の基本です。
問8(解答番号8・2点) 正解 ②
<問題要旨>
クリニックへの電話。最後の発言は W:「Well …. How about 3 o’clock?」
<考え方>
受付が3時を提案したのに対する、患者(父親)の応答を選びます。②「I’m not sure we can make it by then.(それまでに間に合うか分かりません)」が、時刻の提案に対する自然な返答。
make it は「間に合う・都合をつける」。by then(それまでに)と結びついて、提案時刻への懸念を表します。③は自分が待たせた側の台詞、①④は文脈に合いません。
問9(解答番号9・2点) 正解 ③
<問題要旨>
最後の発言は M:「Anyway, I really appreciate your help.」
<考え方>
お礼に対する返答なので、③「Anytime.(いつでもどうぞ)」。You’re welcome の口語的な言い換えです。
選択肢が Anyone / Anything / Anytime / Anywhere と一語だけの四択になっており、疑問詞の種類=返答すべき情報の種類を判断する形式。感謝への応答は「時」の語で受ける、と覚えておくと即答できます。
問10(解答番号10・2点) 正解 ③
<問題要旨>
落とした財布について。最後の発言は M:「John Smith.」(名前を聞かれての返答)
<考え方>
女性が「I’ll check with the manager. What’s your name?」と尋ね、男性が名前を答えた——その直後の女性の応答を選びます。
③「OK, I’ll be right back.(すぐ戻ります)」が、これから店長に確認しに行く流れとして自然。
①「Can you see what’s inside?」は財布がまだ見つかっていない段階では不自然、②「Can you turn it in now?」は落とし主に言う台詞ではありません。誰が誰に話しているかを取り違えないことが鍵です。
問11(解答番号11・2点) 正解 ③
<問題要旨>
通学について。最後の発言は M:「How do you get to the station?」
<考え方>
「駅までどうやって行くの?」への応答なので、③「My father drops me off.(父が送ってくれる)」。
drop 〜 off は「〜を(車で)降ろす/送る」。②「I pick you up by car」は主語と目的語の関係がかみ合わず、①④も質問への答えになりません。
drop off / pick up はセンター・共通テストのリスニングで繰り返し出る句動詞です。
問12(解答番号12・2点) 正解 ①
<問題要旨>
読書について。最後の発言は M:「Do you think it’s worth reading?」
<考え方>
女性は「a little long and complicated」と述べており、まだ読み終えていません。読む価値があるか尋ねられての応答なので、①「I’ll tell you when I finish it.(読み終わったら教えるね)」が自然。
②は自分が読んでいる最中なのに「読もうかと思っている」となり矛盾。③④は代金や自己評価の話にすり替わっています。「まだ読了していない」という状況の把握が判断材料です。
問13(解答番号13・2点) 正解 ②
<問題要旨>
テストの点数について。最後の発言は W:「Don’t be so hard on yourself.」
<考え方>
90点を取ったのに「満点が欲しかった」と悔やむ生徒に、先生が「そんなに自分に厳しくしないで」と声をかける。それに対する生徒の応答なので、②「But I can’t help it.(でも、どうしようもないんです)」。
can’t help it は「どうにもならない・抑えられない」。be hard on oneself(自分に厳しくする)とセットで押さえておきたい表現です。①③④はいずれも文脈から浮いています。
第3問 やや長い対話(問14〜問19・配点12)
Aは3〜6往復の対話を三つ聞いて内容を問うもの、Bは長めの対話を一つ聞いて三問に答えるもの。各2点。Bは問題冊子に「対話の場面」と資料(求人広告)が示されているので、音声前に資料を読み込む時間をどう使うかが得点を左右します。
【A】問14(解答番号14・2点) 正解 ③
<問題要旨>
Why was the man surprised? 男性が驚いた理由を選ぶ。
<考え方>
冒頭で男性は「I just came from the grocery store, and they charged me for a shopping bag!」=買い物袋の代金を請求された、と驚いています。よって③ He had to pay money for a bag.
charge A for B は「AにBの代金を請求する」。①「自分の袋を持参しなければならなかった」は、女性が説明した店側の狙いであって、男性が驚いた出来事そのものではありません。
【A】問15(解答番号15・2点) 正解 ②
<問題要旨>
What did the man learn from the lecture? 講演から男性が学んだことを選ぶ。
<考え方>
男性は講演の内容をこう要約します——「you need to find your passion in order to experience happiness」=幸福を感じるには情熱を注げるものを見つける必要がある。したがって②「How to feel happiness」。
最後の「Yeah, eating good food!(自分の情熱は美味しいものを食べること)」に引かれて③を選ばないこと。それは講演の内容ではなく男性の個人的な答えです。①の passion fruit は音の類似を狙った引っかけ。
【A】問16(解答番号16・2点) 正解 ②
<問題要旨>
Where is this conversation most likely taking place? この対話が行われている階を選ぶ。
<考え方>
条件を順に整理します。
・コンピュータ室は隣の建物の4階
・この階に連絡通路(connecting bridge)がある
・女性「And then just one floor up?」→男性「Yeah.」
連絡通路を渡ったあと1階分上がると4階になる。したがって今いるのは3階=②。
「隣の建物の4階」という数字をそのまま答えにすると③を選んでしまいます。最後のやりとりの「one floor up」で一段引き算するのが本問の仕掛けです。
【B】問17(解答番号17・2点) 正解 ④
<問題要旨>
Why can’t the man take the pizza delivery job? ピザ配達の仕事に就けない理由を選ぶ。
<考え方>
男性は「I love pizza, but I don’t have a license」と述べます。広告を見ると、ピザ配達には Motor scooter license required(原付免許が必要)とある。つまり応募条件を一つ満たしていない=④ Because he doesn’t meet one requirement.
②「自分のスクーターを持っていないから」は不正解。必要なのは免許であって車両の所有ではありません。資料の文言を正確に読んでいるかを試す、よくできた選択肢です。
【B】問18(解答番号18・2点) 正解 ②
<問題要旨>
What did the man imply about the dog walker job? 犬の散歩の仕事について男性が示唆したことを選ぶ。
<考え方>
男性は「They pay people for that? Well, my family has only had cats, so—」と言いかけて口ごもります。広告の Dog Walker には Experience required とあり、猫しか飼ったことがない=経験がない、ということ。よって②「He is unfamiliar with such a job.」
imply(ほのめかす)を問う設問なので、言い切っていない内容を文脈から補う必要があります。最後まで言わずに切れる発言(so—)は、たいていこのタイプの設問の材料です。
【B】問19(解答番号19・2点) 正解 ①
<問題要旨>
Which part-time job will the man apply for? 男性が応募する仕事を選ぶ。
<考え方>
二段階で絞り込みます。
①条件で絞る——免許なし(ピザ配達×)、犬の経験なし(犬の散歩×)。カフェ勤務経験あり(Wait Staff○)、自転車あり(Bicycle Messenger○)。女性も「two jobs suited for you」と確認しています。
②予定で絞る——サッカーの練習が平日の午後と土曜の午前。
Wait Staff:平日12:00-18:00(午後で×)/週末9:00-12:00(土曜午前で×)→ 全滅
Bicycle Messenger:平日9:00-12:00(午前なので○)/週末9:00-12:00(土曜午前で×)
残るのは「平日の自転車メッセンジャー」=①。
資料と音声の情報を突き合わせる典型問題です。音声前の待ち時間に四つの求人の条件と時間帯を表の形で頭に入れておくと、格段に楽になります。
第4問 長めの英文・会話(問20〜問25・配点12)
Aはモノローグ(日本とネパールで教えたアメリカ人教師の話)、Bは三人の会話(ギター教室を続けるべきか)。各2点。設問の順番が英文の流れとほぼ一致するので、設問文を目で追いながら聞くと取りこぼしません。
【A】問20(解答番号20・2点) 正解 ③
<問題要旨>
What did the speaker notice about buses in Nepal? ネパールのバスについて話し手が気づいたことを選ぶ。
<考え方>
「Buses did not run on a schedule; they moved only when they were filled with passengers」=時刻表通りには走らず、乗客でいっぱいになったときにだけ動いた。よって③ They left when they became full.
②「They followed a timetable」は日本のバスの説明であり、ネパールとの対比として置かれたもの。「On the other hand」以降がネパールの話だと押さえておけば取り違えません。
【A】問21(解答番号21・2点) 正解 ①
<問題要旨>
Why did the speaker’s classes often start late in Nepal? 授業がよく遅れて始まった理由を選ぶ。
<考え方>
「I would arrive at school ready to teach but found myself first having tea with the principal. The lessons started late」——教える準備をして学校に着いても、まず校長とお茶をすることになり、授業は遅れて始まった。正解は①。
would は「(過去に)よく〜したものだ」という習慣の用法。find oneself -ing(気づけば〜していた)とあわせて、この一文に答えが凝縮されています。
【A】問22(解答番号22・2点) 正解 ③
<問題要旨>
What did the speaker learn from her teaching experiences? 教えた経験から学んだことを選ぶ。
<考え方>
締めくくりの一文——「working in Nepal taught me the value of building the bonds of smooth, lasting relationships … over tea」=お茶を介して、円滑で長く続く関係を築くことの価値を学んだ。よって③ Tea time helps develop relationships in Nepal.
モノローグ形式の設問では、最終文が「学んだこと」の答えになるのがほぼ定石です。④「時間の捉え方は日本とネパールで似ている」は、本文の対比構造と正反対。
【B】問23(解答番号23・2点) 正解 ④
<問題要旨>
What is David’s main problem with his guitar lessons? Davidがギター教室に感じている一番の問題を選ぶ。
<考え方>
Davidは「They aren’t cheap, and my teacher’s kind of strict. But even more than that, they’re so boring!」と述べます。月謝の高さ(①)も先生の厳しさも挙げてはいますが、「それ以上に」退屈だ、と続く。よって④ They are uninteresting.
設問が main problem を問うている以上、even more than that の後ろが答えです。列挙された不満のうちどれが最上位かを聞き分ける、典型的な出題。
【B】問24(解答番号24・2点) 正解 ②
<問題要旨>
Why does Amy think David should work with a teacher? Amyが先生につくべきだと考える理由を選ぶ。
<考え方>
Amyの発言——「If you quit and try to learn on your own, you might develop bad habits that will be hard to change later. It may not be fun now, but just imagine how good you’ll be in a few years.」
独学では悪い癖がつく、今は楽しくなくても数年後の上達を考えよ、というのですから、②「To become a skillful player」。
①「バンドに入れるように」はMarkの論点、④「たくさんの曲を覚えるため」はDavid自身の希望です。三人の意見を混同しないことが最大の注意点。
【B】問25(解答番号25・2点) 正解 ①
<問題要旨>
What will David most likely do next? Davidが次に取りそうな行動を選ぶ。
<考え方>
議論の着地点は、Markの「Maybe you should stick with it. You can always put together a band while taking lessons.(レッスンを続けながらバンドを組めばいい)」という提案。Davidは「Good idea! That way, I can practice what I learn from my teacher. Are either of you interested in starting a band?」と応じます。
レッスン継続+バンド結成の両方なので①。
会話の途中ではMarkが「you could quit your lessons and teach yourself」とも言っており、③に見えかける瞬間があります。結論は最後の二発言——そこまで聞いてから決めるのが鉄則です。
※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

