2026年度 大学入学共通テスト 本試験 英語(リーディング) 解答・解説

2026年度 大学入学共通テスト 本試験「英語(リーディング)」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次

解答

解説

2026年度の大学入学共通テスト・英語(リーディング)は、100点満点・試験時間80分、大問8つ、設問は解答番号で数えて44か所です。大問ごとの配点は第1問6点・第2問12点・第3問9点・第4問12点・第5問16点・第6問12点・第7問16点・第8問17点で、全問必答です。文法や語法だけを問う単独の設問はなく、すべてが文章・図表の読み取りとして出題されています。

素材は、第1問がダンス部のグループチャット、第2問が学生寮の満足度調査の告知文と入居者のコメント、第3問が短編読み物、第4問が学校の会報ドラフトと顧問のコメント、第5問が図書館のブックフェアの案内・推薦フォーム・返信メール、第6問が短編読み物のアウトライン作成、第7問が白昼夢についての記事と発表スライド、第8問が5人の意見と2つの資料から小論文の構想を作る形です。後半の大問ほど、複数の資料を突き合わせたり、文章全体の主旨から決めたりする比重が上がります。

つまずきやすいのは3か所です。1つは数値のかかり先で、第2問の「5ポイント上昇/8ポイント低下」の向き、第7問問1の「起きている時間の約50%」がどこにかかるか、第8問問5の「4分の3を超える」が各群100人中76人以上を指すことは、いずれも読み流すと逆の選択肢を取ってしまいます。2つ目は「すべての」という言い切りで、第5問問3は4冊すべてに当てはまるかを1冊ずつ確かめないと決まりません。3つ目は時系列で、第3問問2と第6問問2はどちらも5つのうち1つが本文と合わない記述であり、さらに第6問は現在の場面が冒頭と末尾に置かれた三層構成なので、本文に出てくる順と出来事が起きた順がずれます。

第1問

ダンス部のグループチャットです。翌月のダンスコンテストで着る衣装について、You・Pat・Jessie・Val の4人がメッセージを交わします。発言者ごとの主張と、決定までの手順を追う設問が並びます。

問1:正解③

<問題要旨>

踊る人の安全を心配しているのは誰と誰かを、4人の発言から2人選ぶ設問です。各メッセージには発言者のアイコン(クラブ・ダイヤ・ハート・スペード)と名前が添えられています。

<考え方>

安全を直接示す語がどの発言に出るかで決まります。Patの2つ目の発言は、この踊りには跳躍とひねりがあるからネックレスは危険(dangerous)かもしれないと述べます。Valの発言は、サングラスでは見えにくくなってステージから落ちる(fall off the stage)かもしれないと述べます。この2人以外は安全に触れていません。

<選択肢>

①【誤】

JessieとVal。Jessieは曲がヒップホップに変わるところで見た目も変えようと提案し、ネックレスのような小物を挙げただけで、危険には触れていません。安全を心配しているのは2人のうちValだけです。

②【誤】

PatとJessie。Patは正しいのですが、Jessieは安全に言及していません。

③【正】

PatとVal。Patはネックレスが危険だと言い、Valはサングラスで視界が悪くなりステージから落ちると言います。安全を心配しているのはこの2人です。

④【誤】

Valと指導者。指導者(instructor)は最後のYouの発言で「明日リハーサルの前なら時間が取れると言っていた」と紹介されるだけで、本人の発言はチャットに出てきません。

問2:正解①

<問題要旨>

Valの提案に従うと演技の後半(second half)の衣装はどう見えるかを、4枚の人物イラストから選ぶ設問です。4枚は「タンクトップだけ」「チェックのシャツとネックレス」「チェックのシャツを羽織った姿」「タンクトップとサングラス」で描き分けられています。

<考え方>

根拠はValの発言1か所に集まります。Valは「ヒップホップのパートが始まる直前にチェックのシャツを脱いで、中の黒いタンクトップを見せる」と提案し、その暗い色がベースギターとドラムの音に合うと言います。したがって後半はタンクトップだけの姿です。あわせて、ネックレスは危険だとPatに退けられ、その代案のサングラスもValが見えにくいとして退けているので、小物はどちらも着けません。

<選択肢>

①【正】

チェックのシャツを脱いだ、濃い色のタンクトップだけの姿。Valの「シャツを脱いで中の黒いタンクトップを見せる」にそのまま対応します。

②【誤】

チェックのシャツを着たままネックレスを下げた姿。シャツは脱ぐはずであり、ネックレスはPatが危険だとして退けた案なので二重に合いません。

③【誤】

チェックのシャツを羽織ったままの姿。これは曲の前半(スコットランドのバグパイプで始まる部分)の姿で、後半ではありません。

④【誤】

タンクトップにサングラスをかけた姿。サングラスはPatの代案ですが、Valが「見えにくくてステージから落ちるかもしれない」として退けています。

問3:正解②

<問題要旨>

チャットの内容から、このチームが明日まず何をすると考えられるかを選ぶ設問です。probably do first と順序が問われています。

<考え方>

最後のYouの発言が根拠です。「衣装を買う最終決定をする前に指導者と話すのを忘れないように。彼女は明日リハーサルの前なら時間が取れると言っていた」とあります。before が2回使われ、〈指導者と話す〉→〈購入の決定〉、〈リハーサルの前〉→〈指導者と話す〉という順序が示されるので、明日の最初は指導者との相談になります。

<選択肢>

①【誤】

衣装を買う。これは指導者と話した後の最終決定を経てからであり、先ではありません。

②【正】

指導者に相談する。指導者は明日リハーサルの前なら空いており、購入の決定はその話し合いの後になります。

③【誤】

演技の構成を決める。曲の展開(バグパイプからヒップホップへ)は前提として語られており、これから決めるものとしては挙がっていません。

④【誤】

ダンスの練習をする。リハーサルはありますが、指導者と会うのはその前だと述べられています。

第2問

英国の大学が学生寮の満足度調査の結果を大学サイトに掲載し、その下に入居経験者NaokiとHelgaのコメントが並びます。告知文における事実と意見の区別、割合の増減、コメントの読み取りが問われます。

問1:正解①

<問題要旨>

大学当局(administration)の「意見」に当たるものを4つから選ぶ設問です。同じ告知文の中の、事実の報告と書き手の判断を切り分けさせる型です。

<考え方>

事実と意見の区別が論点なので、判断を表す語が付いているかで切ります。第1段落末に「この回答率は完璧ではないが、結果を信頼するには十分だと私たちは考えている(we believe it is sufficient)」とあり、これが唯一の判断の表明です。残りは数値や実施状況の報告か、本文にない内容です。

<選択肢>

①【正】

十分な数の入居者が回答したので調査結果は信頼できる、という内容。第1段落末の we believe … sufficient がそのまま判断の表明であり、当局の意見に当たります。

②【誤】

調査結果が2026年に報告されているという内容。冒頭の日付から読み取れる事実であって、意見ではありません。

③【誤】

学生はもっと健康的な生活を心がけるべきだ、という内容。当局はサラダを増やすと述べるだけで、学生に努力を求める記述はありません。本文にない情報の追加です。

④【誤】

学生サービスの改善のために調査を毎年行っているという内容。第1段落は every two years(隔年)と述べており、頻度が改変されています。加えてこれは事実の記述であって意見ではありません。

問2:正解③

<問題要旨>

当局の報告と合致するものを選ぶ設問です。安全、食事のおいしさ、食事の健康度、全体の満足度という4つの割合と、前回調査からの増減が示されています。

<考え方>

4つの数値をそれぞれの選択肢に当てて落とします。第2段落は「安全だと感じたのは82%で前回より5ポイント上昇」「食事がおいしいと答えたのは73%」「食事が健康的だと答えたのは45%にとどまり前回より8ポイント低下」、第3段落は「全体として満足と答えたのは90%超」です。増えたものと減ったものを取り違えないことが要点です。

<選択肢>

①【誤】

大半が食事はおいしくないと答えたという内容。73%が「おいしい(delicious)」と答えているので逆です。

②【誤】

大半が学生寮に不満だったという内容。90%超が全体として満足と答えており逆です。

③【正】

食事が健康的だと答えた割合が下がったという内容。45%にとどまり、前回より8ポイントの低下(a drop of eight percentage points)と明記されています。

④【誤】

安全面が良いと感じた割合が下がったという内容。82%で前回より5ポイントの上昇(up five percentage points)なので、増減が逆です。

問3:正解④

<問題要旨>

Naokiのコメントの趣旨に最も合うものを選ぶ設問です。ホームステイと学生寮の選択、友人関係、食事についての評価が書かれています。

<考え方>

根拠はNaokiのコメント1段落に収まります。彼は「日本人学生はホームステイを選ぶ傾向があるが自分は違う。よく考えて学生寮に決めた。同年代の長く続く友人ができたので良い選択だった(It was a good choice)」と述べ、食事は弱点だったが地元の店の宅配が優れた代わりになったと付け加えます。肯定的な結論をそのまま述べているものが正解です。

<選択肢>

①【誤】

日本人学生の多くはホームステイを避けると考えていた、という内容。本文は「ホームステイを選ぶ傾向がある」なので向きが逆です。

②【誤】

地元の店の宅配という選択肢を嫌っていた、という内容。本文は an excellent alternative(優れた代わり)と評価しているので逆です。

③【誤】

できた友人との関係の強さを疑っていた、という内容。lasting friends(長く続く友人)と述べており合いません。

④【正】

学生寮に決めた自分の判断に満足していた、という内容。It was a good choice because … の一文がそのまま対応します。

問4:正解②

<問題要旨>

Helgaのコメントをもとに学生寮について言えることを選ぶ設問です。食事、出入りの管理、騒音、共用スペースの椅子という4点が述べられています。

<考え方>

Helgaの4つの記述をそれぞれの選択肢に当てます。彼女は「食事は気に入った。好きなだけ食べられた」と述べる一方、「週末に非居住者が自由に出入りできるのが大きな懸念」「賑やかなパーティーや大きな声が試験の結果を危うくするかもしれない」「共用スペースの椅子は腰を痛める」と3つの不満を挙げます。肯定と否定の向きを取り違えないのが要点です。

<選択肢>

①【誤】

居心地の良い共用スペースがあるという内容。共用スペースの椅子は腰を痛めると述べており逆です。

②【正】

そこの騒音が勉強の妨げになりうるという内容。「賑やかなパーティーや大きな声が試験の結果を危うくするかもしれない」がそのまま対応します。

③【誤】

食堂の一人分の量が少なすぎるという内容。「好きなだけ食べられた(as much as I liked)」と述べており逆です。

④【誤】

そこの安全面は入居者にとって長所だという内容。週末に非居住者が自由に出入りできる点を the big concern と述べており逆です。

第3問

英語の授業で読むよう指示された短編『The Bug Cup』です。瞑想のワークショップ中に虫が飛び込んできた場面と、それを講師がカップで捕らえて外へ逃がした一連の出来事が語られます。参加の理由、出来事の順序、講師から学んだことが問われます。

問1:正解②

<問題要旨>

筆者がワークショップに参加した理由を選ぶ設問です。誰の勧めか、誰が申し込んだのかが選択肢で入れ替えられています。

<考え方>

第1段落が根拠です。「この特別なワークショップに申し込んだのは私(I had signed up)で、父が勧めてくれた(My father had recommended it to me)」とあります。申し込んだ主体と勧めた主体を分けて読めば決まります。

<選択肢>

①【誤】

同級生が勧めたから。同級生である友人は「自分にも役に立つか見に来た(came along to see if it could help him, too)」とあり、勧めた側ではありません。

②【正】

家族の一人が勧めたから。父が勧めたと第1段落に明記されています。

③【誤】

父が申し込んでくれたから。申し込んだのは筆者自身であり、主体の入れ替えです。

④【誤】

友人が良い成績をとったから。成績の話は父の勧めの内容(成績が上がるとよい)として出るだけで、友人の成績には触れていません。

問2:正解 9=② 10=③ 11=⑤ 12=①

<問題要旨>

5つの出来事から4つを選び、物語に現れた順に並べる設問です。1つは本文と合わない記述で、それを外すことも同時に求められます。4つすべてが正しいときだけ得点になります。

<考え方>

まず本文と矛盾する記述を外します。講師は近くにあったカップとハガキを使い、カップを壁に押し当てて虫を閉じ込め、ハガキを差し込んで口をふさいだので、「素手で捕まえた」は本文と合いません。残る4つを段落順に置きます。第2段落が羽音に気づく場面、第3段落前半が虫が筆者から離れて講師の方へ飛ぶ場面、第3段落後半が講師が窓を開けて虫を放す場面、最終段落がこの経験から学んだことです。

<選択肢>

9=②

筆者が耳障りな音に気づいた。第2段落に「セッションの途中でかすかな羽音(faint buzzing sound)が聞こえ、次第にはっきり聞こえてきた」とあり、右耳のすぐ近くまで来て手で叩きたくなったと続きます。これが最初の出来事です。

10=③

虫が筆者から離れて飛んでいった。第3段落冒頭に「目を開けたちょうどその時、虫は講師の方へ飛んでいった(flew off toward the instructor)」とあります。

11=⑤

講師が虫を放した。第3段落に「彼女は窓まで歩いて窓を開け、虫を外へ飛ばせた(let the insect fly out)」とあります。

12=①

筆者が貴重な教訓を得た。最終段落の「あのバグカップの経験から大切なことを学んだ(I did learn something important)」で物語が閉じます。

④【誤】

講師が素手で虫を捕まえた、という記述。実際はカップとハガキを使って壁に押し当てて閉じ込めたので本文と合いません。これが4つに選ばず外す1つです。

問3:正解④

<問題要旨>

「筆者は講師から、すべての生き物に対して〔 〕であることの大切さを理解したと考えられる」という文の空所に入る形容詞を選ぶ設問です。

<考え方>

講師のせりふが根拠です。第3段落末で彼女は「バグカップはいつもうまくいく。すべての生き物に温かい心を持つこと(having a warm heart for all creatures)が、穏やかな心への鍵の一つだ」と言います。warm heart の言い換えになる語を選びます。

<選択肢>

①【誤】

attractive(魅力的な)。人や物の印象を表す語で、生き物に向ける心のあり方を表しません。

②【誤】

cruel(残酷な)。warm heart と正反対です。

③【誤】

strict(厳しい)。規律の厳しさを表す語で、虫を殺さず外へ放した行いと合いません。

④【正】

tender(優しい、いたわりのある)。warm heart for all creatures の言い換えとして適切です。

第4問

英語部の会報に載せるエコウィーク(テーマは廃棄物管理)の告知ドラフトと、顧問が右側に付けた(1)〜(4)のコメントです。コメントの指示どおりに語句を足す、文を置き換える、挿入位置を決めるという設問が並びます。

問1:正解③

<問題要旨>

コメント(1)「ポスターを作る目的は何か。説明せよ」に応じて、下線部 a poster contest の後に足す語句を選ぶ設問です。

<考え方>

記事全体の主旨から決まる型です。第1段落は「世界で生み出される廃棄物は続く課題であり、より良い削減と管理の方法を考えなければならない。学校から始められる。廃棄物管理への意識を高めるため(To raise awareness of waste management)、3つの活動を知らせたい」と述べます。ポスターはエコウィーク後も学校サイトに掲載して重要性を意識させると書かれているので、目的は生徒のエコ行動を促すことです。

<選択肢>

①【誤】

新しい学校サイトを宣伝するため。ポスターは学校サイトに掲載されますが、サイト自体の宣伝は目的として述べられていません。手段と目的の取り違えです。

②【誤】

校内で最も優れた画家を見つけるため。投票はメッセージとデザインをもとに上位3点を選ぶもので、画家の発掘は本文にない目的です。

③【正】

生徒たちの間でエコに配慮した行動を促すため。第1段落の「廃棄物管理への意識を高める」という目的に直結し、掲載を続ける理由とも合います。

④【誤】

英語部の部員をもっと集めるため。会報を作るのは英語部ですが、活動の目的として部員募集は述べられていません。

問2:正解③

<問題要旨>

コメント(2)「勝者がどう決まるのかを読者は知りたい。書き足せ」に応じ、「1時間で他のチームより多くのゴミを拾う」という一文を A〜D のどこに入れるかを選ぶ設問です。

<考え方>

段落内の時系列で決まります。手順は〈3人でチームを作る〉A〈当日の朝、地元の海岸に集合して道具と袋を受け取る〉B〈主催者が目的と規則を説明するのを聞く〉C〈閉会式に出て自分のチームが勝ったか確かめる〉D〈優勝チームは市のサイトで紹介される〉と並びます。挿入文は競技そのものの内容なので、規則の説明の後、閉会式の前に入ります。

<選択肢>

①【誤】

A。チームを作った直後で、まだ集合も道具の受け取りもしていません。

②【誤】

B。道具を受け取った直後ですが、ここに入れると規則の説明を聞く前にゴミを拾い始めることになり、順序が合いません。

③【正】

C。主催者の説明を聞いた後、閉会式で結果を知る前です。競技の内容が入る位置として時系列が通り、「勝者がどう決まるか」の答えにもなります。

④【誤】

D。閉会式の後になってしまい、結果を知った後に競技をすることになります。

問3:正解①

<問題要旨>

コメント(3)「この文はここに合わない。書き換えよ」に応じ、下線部「自分たちの服を作るのは楽しい」に代わる文を選ぶ設問です。

<考え方>

記事全体の主旨(廃棄物の削減と管理)との整合で切ります。第3の活動は自宅のクローゼットにある衣類で作品を作るファッションショーなので、古着を活かすという廃棄物管理の文脈につながる文でなければなりません。楽しさだけを述べた元の文は主旨から外れており、値段や市場や商売の話に置き換えても同じく外れます。

<選択肢>

①【正】

この活動は古着を再利用する様々な方法に気づく助けになる、という内容。手持ちの衣類で作品を作るという活動の中身と、廃棄物を減らすという記事の主旨の両方に合います。

②【誤】

ファッション業界に古着の値下げを求める生徒が増える、という内容。値段の話は記事に出てこない情報の追加で、活動の中身とも結びつきません。

③【誤】

ファストファッションの市場が古着の市場を上回って成長する、という内容。廃棄物を減らすという主旨と方向が逆です。

④【誤】

古着を売る商売の技能を伸ばす機会になる、という内容。作品は校内のホールに展示されるだけで、販売は述べられていません。

問4:正解③

<問題要旨>

コメント(4)「この部分は主張の要約になっていない。書き換えよ」に応じ、下線部 acquire recycling skills for に代わる語句を選ぶ設問です。

<考え方>

記事の主張がどこに置かれているかで決まります。第1段落は「より良い削減と管理の方法を考えなければならない。学校から始められる。意識を高めたい」と述べ、最終段落は3つの活動を並べたうえで「私たちは環境を良くするために変化を起こせる。地球規模で考え、足元で行動しよう」と結びます。3つの活動はリサイクルの技能を身につけるためのものではないので、生徒自身が廃棄物管理に深く関わるようになるという形の要約が必要です。

<選択肢>

①【誤】

廃棄物管理に取り組む創造的な芸術家になる、という内容。ポスターとファッションショーには制作がありますが、ゴミ拾いレースは当てはまらず、記事の主張でもありません。

②【誤】

他校と協力して廃棄物管理に当たる、という内容。他校の生徒が参加できるのは3つの活動のうちゴミ拾いレース1つだけで、全体の要約になりません。範囲の取り違えです。

③【正】

自分たち自身が廃棄物管理にもっと深く関わるようになる、という内容。「学校から始めよう」「意識を高めよう」「変化を起こせる」という主張の流れをそのまま受けます。

④【誤】

廃棄物管理のためにもっと多くのゴミを集める方法を学ぶ、という内容。ゴミ拾いレースだけに絞られてしまい、ポスターとファッションショーを含む3つの活動の要約になりません。

第5問

英国の町立図書館のリーフレット(ブックフェアの案内と、絵本の推薦・朗読ボランティアの募集)、自分が送信したオンラインフォーム(絵本4冊の推薦)、図書館からの返信メールという3点セットです。3つの資料を突き合わせて答える設問が並びます。

問1:正解③

<問題要旨>

ブックフェアの主な目的を選ぶ設問です。リーフレットの第1段落に、会期、展示場所、朗読会の予定が書かれています。

<考え方>

目的を述べた一文で決まります。第1段落冒頭に「2026年2月1日から8日までブックフェアを開き、さまざまな国の絵本を Readburgh の子どもたちに紹介する(to introduce picture books from various countries to Readburgh children)」とあります。「さまざまな国の絵本」と「町の子どもたち」の2つが揃う選択肢を選びます。

<選択肢>

①【誤】

Readburgh の作家による絵本を展示するため。紹介するのは「さまざまな国の」絵本であり、地元の作家の本ではありません。

②【誤】

留学生に図書館を使ってもらうため。読み手が留学中という設定ではありますが、フェアの目的としては述べられていない情報の追加です。

③【正】

世界各国の物語に子どもたちを親しませるため。from various countries と to Readburgh children の両方に対応します。

④【誤】

幼稚園や保育園での外国語の蔵書を広めるため。推薦の対象が就学前の子ども向け絵本であることと、園の蔵書を増やすことは別です。主体のすり替えです。

問2:正解④

<問題要旨>

図書館の催しについて正しいものを選ぶ設問です。会期、展示場所、朗読会の日、ボランティアへの謝礼が判定材料になります。

<考え方>

リーフレットの記述を1つずつ当てます。「会期は2月1日から8日まで」「展示は1週間ずっと entrance hall(玄関ホール)で」「朗読会 Story Time は最終日に The Children’s Centre で」「ボランティアをすれば図書券(book coupon)がもらえる」。場所・頻度・期間の3つは語や数値がずらされているので、謝礼の記述が残ります。

<選択肢>

①【誤】

本は児童コーナーで展示される。展示は玄関ホールで、The Children’s Centre は朗読会の会場です。場所の入れ替えです。

②【誤】

朗読会は毎日行われる。朗読会は最終日(on the final day)だけです。頻度の拡大です。

③【誤】

ブックフェアは1か月続く。会期は2月1日から8日までの1週間です。

④【正】

ボランティアにはお礼の品が渡される。「ボランティアをすれば図書券を受け取れる」がこれに当たります。

問3:正解⑤

<問題要旨>

自分が推薦した4冊全体に当てはまる説明の組合せを選ぶ設問です。A「絵はすべて著者自身が描いている」B「すべて予算の条件を満たす」C「すべて結末が幸せである」D「すべて動物が登場する」の4つから2つを選びます。

<考え方>

「すべての」という言い切りなので、反例が1つでもあれば落ちます。フォームの4冊は、Green Demon Blue Demon(£16/絵は著者)、Paint! Paint! Paint!(£8/絵は著者)、Panda Adventures(著者 Maruo Maru/絵 Kanako Maru/£10)、The Cloud Prince(£19/絵は著者)です。Aは Panda Adventures だけ著者と画家が別人なので崩れます。Bはリーフレットの条件「1冊£20を超えないこと」に対し、16・8・10・19の4冊すべてが収まります。Cは Green Demon Blue Demon が「心温まる話が多いが、そうでないものもある」、Panda Adventures がパンダが動物園に連れ戻されて涙を誘う結末なので崩れます。Dはデーモンが出会う様々な動物と飼い犬、絵の具を踏む猫、パンダ、助けられた負傷したヤギで、4冊すべてに動物が出ます。

<選択肢>

①【誤】

AとB。Bは成立しますが、Aは Panda Adventures の絵が Kanako Maru で著者 Maruo Maru と別人なので成立しません。

②【誤】

AとC。AもCも反例があり、どちらも成立しません。

③【誤】

AとD。Dは成立しますが、Aは成立しません。

④【誤】

BとC。Bは成立しますが、Cは2冊に幸せとは言えない結末があるので成立しません。

⑤【正】

BとD。価格は£16・£8・£10・£19で全冊£20以下に収まり、登場する動物は犬など各種・猫・パンダ・ヤギで全冊にあります。

⑥【誤】

CとD。Dは成立しますが、Cは成立しません。

問4:正解③

<問題要旨>

推薦した4冊のうちフェアに採用されないものを選ぶ設問です。返信メールと、フォームの各冊のコメントに書かれた対象年齢を突き合わせます。

<考え方>

2つの資料を結ぶ型です。メールに「あなたの応募のうち1冊は対象年齢に合わなかった(did not fit the target age range)」とあり、リーフレットは募集の対象を「就学前の子ども向け(for preschool children)の絵本」と定めています。4冊のコメントの対象年齢を照らすと、3歳から5歳、小学校入学前の子に読んであげる本、世界中の就学前の子どもに読まれている本という3冊は条件に合い、1冊だけ合いません。

<選択肢>

①【誤】

Green Demon Blue Demon。コメントに「3歳から5歳の子どもに向く」とあり、就学前に収まります。

②【誤】

Paint! Paint! Paint!。「小学校に入る前の子に親が読んであげる絵本」とあり、条件に合います。

③【正】

Panda Adventures。「話が長いので10歳を超えた子どもに向く(suitable for kids aged over ten)」とあり、就学前という対象年齢から外れます。

④【誤】

The Cloud Prince。「世界中で就学前の子どもたちに読まれている」とあり、条件に合います。

問5:正解 22・23=③・⑤(順序不問)

<問題要旨>

返信メールで図書館が自分にしてほしいと述べている2つのことを、6つから選ぶ設問です。順序は問われません。

<考え方>

メールの依頼文2か所で決まります。第2段落末に「ほかに推薦したい本があれば、メールで送ってください(please email it to us)」とあり、第3段落に「最終日のボランティアがまだ足りないので、考え直していただけませんか(would you kindly reconsider?)」とあります。フォームでは Story Time の朗読者を No にしていたので、後者は朗読会への参加の再検討を求めるものです。

<選択肢>

①【誤】

友人にボランティアを頼む。足りない旨は自分の再検討を求める形で書かれており、友人に声をかけてほしいという依頼はありません。

②【誤】

新しい絵本を買う。購入の依頼はなく、£20という価格の条件は推薦する本に付いた条件です。

③【正】

Story Time に参加する。第3段落の「最終日のボランティアがまだ足りないので考え直してほしい」に対応します。フォームで朗読者を No にしていた点を踏まえた依頼です。

④【誤】

オンラインフォームを再送信する。追加の推薦は「メールで送ってください」と指定されており、フォームの再送ではありません。

⑤【正】

別の本の題名を提案する。第2段落末の「ほかに推薦したい本があればメールで送ってください」に対応します。

⑥【誤】

本のうち1冊を翻訳する。メールは「推薦された本が複数の言語に翻訳されていることが分かった」と述べるだけで、翻訳を頼んではいません。

第6問

英語の授業で発表用のアウトラインを作るための短編『The Onigiri Shop』です。社会人になったみつきがサーモンのおにぎりから中学時代を思い出し、商店街のおにぎり屋の老人との出来事が回想されます。人物像、出来事の順序、物語の主旨を埋めます。

問1:正解 24・25=①・④(順序不問)

<問題要旨>

アウトラインの「設定と登場人物」欄で、老人についての説明を5つから2つ選ぶ設問です。順序は問われず、2つとも正しいときだけ得点になります。

<考え方>

物語全体に散った手がかりを集める型です。人物像は、老人の言葉の少なさと、店に飾られた写真の正体から決まります。老人は「多くを語らなかった」「みつきがもう一言も言えないうちに扉を閉めた」「ただうなずくだけだった」と描かれます。一方、店の壁には剣道着の若者の白黒写真があり、最後にみつきは「写真の人はあの人だ」と気づきます。竹刀を返すときの「自分のものを見失うな。私は自分のものを見失わなかった」という言葉も、老人自身が剣道をしていたことを示します。

<選択肢>

①【正】

無愛想に見え、時に無礼に思えた。「老人は多くを語らなかった」、竹刀を渡した後「みつきがもう一言も言えないうちに扉を閉めた」、翌朝の礼にも「ただうなずくだけだった」という記述が対応します。

②【誤】

大会の日にツナ入りのおにぎりを2個贈った。袋に入っていたのはいつものツナ入りとサーモン入りが1個ずつで、2個ともツナではありません。

③【誤】

客が少なかったが店を開け続けた。第2段落は「町で一番のツナ入りのおにぎりを売るので人気があった(popular)」と述べており逆です。

④【正】

若い頃に剣道をしていた。店に飾られた剣道着の若者の白黒写真が老人自身であり、「自分のものを見失うな。私は見失わなかった」という言葉も剣道の経験を示します。

⑤【誤】

息子と一緒に雑な形で商売をしていた。息子は老人が入院した日に店に現れるだけで、一緒に経営しているとも、やり方が雑だとも書かれていません。

問2:正解 26=③ 27=④ 28=① 29=⑤

<問題要旨>

5つの出来事から4つを選び、みつきの人生に起きた順に並べる設問です。1つは本文と合わない記述で、それを外すことも同時に求められます。4つすべてが正しいときだけ得点になります。

<考え方>

この物語は◆の並びで、現在(社会人のみつき)→回想(中学時代)→現在、という三層に区切られています。並べるのは「みつきの人生に起きた順」なので、回想の中の出来事を時系列に置き、冒頭と末尾に現れる現在の場面を最後に置きます。金曜の練習後に竹刀を置き忘れる、翌朝の大会日におにぎりが1個増えている、同じ日の午後に試合で勝つ、社会人になってサーモンのおにぎりで若い頃を思い出す、という流れです。外す1つは、手紙の宛先がずらされている記述です。

<選択肢>

26=③

老人がみつきの竹刀を店の外で見つけた。金曜の練習後、みつきは翌日の大会の道具を抱えて帰り、家に着いて竹刀がないことに気づきます。店に戻ると老人が「店の外で見つけた」と差し出しました。

27=④

老人がこっそりおにぎりを1個多く渡した。翌朝みつきはいつもの1個を買っただけでしたが、大会の休憩で袋を開けるとツナ入りとサーモン入りの2個が入っていました。

28=①

みつきが大会の試合で良い成績を収めた。同じ日の午後に自分の試合に勝ち、チームは優勝しなかったものの自分としては過去最高の出来でした。

29=⑤

サーモン入りのおにぎりがみつきに若い頃を思い出させた。これは社会人になった現在の場面で、本文では冒頭と末尾に置かれています。中学時代の回想より後の出来事なので、人生に起きた順では最後に来ます。

②【誤】

みつきが老人の息子にメッセージを書いた、という記述。書いた手紙は老人(父)に宛てたもので、息子には「これをお父さんに渡してください」と頼んだだけなので本文と合いません。これが4つに選ばず外す1つです。

問3:正解④

<問題要旨>

アウトラインの「この物語が伝えること」欄で、老人について述べる一文を選ぶ設問です。

<考え方>

老人の言動が全体を通してどう描かれているかで決まります。老人は終始ほとんど言葉を発しません(「多くを語らなかった」「ただうなずいた」「小声でつぶやいた」)。その一方で、置き忘れた竹刀を預かって返し、大会の日には黙ってサーモンのおにぎりを足し、「頑張れ」とだけ小声で言います。言葉と行動の対比が物語の柱です。

<選択肢>

①【誤】

チームのためにおにぎりを作る毎週の習慣を始めた。みつきが手紙で「次の大会の前はチームメイトと一緒に買いに来る」と書いただけで、老人が毎週作るようになったとは書かれていません。

②【誤】

手紙をやりとりしてみつきと友情を築いた。手紙はみつきから一度渡されただけで、やりとりにはなっていません。

③【誤】

みつきが店に来るたびに世間話をした。「老人は多くを語らず、みつきも同じだった」と述べられており逆です。

④【正】

言葉ではなく行動で優しさを示した。竹刀を預かって返し、大会の日に黙っておにぎりを1個足すという行いが、言葉の少なさと対をなしています。

問4:正解②

<問題要旨>

同じ「この物語が伝えること」欄で、みつきについて述べる一文を選ぶ設問です。

<考え方>

現在の場面(◆で挟まれた外側)と回想の関係で決まります。冒頭でみつきは午後のプレゼンを前に緊張し、サーモンのおにぎりをかじって「何年も前の心安らぐ時期」に引き戻されます。末尾では「サーモンのおにぎりはいつもみつきに新たな活力を与えた」とあり、足取り軽く職場へ戻ります。中学時代のおにぎりの記憶が、社会人になった今の彼女を支えているという形です。

<選択肢>

①【誤】

老人の助言のせいで剣道をやめた。回想の末尾に「みつきは中学を通じて剣道を続けた」とあり逆です。

②【正】

おにぎりについての記憶がその後の人生に影響した。冒頭でサーモンのおにぎりが回想を呼び起こし、末尾で「いつも新たな活力を与えた」と結ばれます。

③【誤】

剣道の大会での成績がチームの優勝につながった。「自分の試合には勝ったが、チームは優勝しなかった」と明記されています。

④【誤】

ツナ入りのおにぎりを食べたのでプレゼンがうまくいった。冒頭で食べたのはサーモン入りであり、またプレゼンの結果は語られていません。

第7問

理科の授業の発表用に読む記事「Mind-Wandering: Lost in Thought」です。白昼夢(マインドワンダリング)の定義、悪い面と良い面、孵化期間、脳画像研究の知見、活かすための4つのこつが順に述べられ、6枚のスライドの空所を埋めます。最後の設問は発表後の話し合いで出た4人の生活習慣を扱います。

問1:正解③

<問題要旨>

スライド2「マインドワンダリングの発生(The Occurrence of Mind-Wandering)」の「It happens 〔 〕.」に入る語句を選ぶ設問です。

<考え方>

定義を述べた一文で決まります。第2段落末に「要するにマインドワンダリングとは、今の作業についての考えから離れて、関係のない別の考えへ移ることだ(a shift away from thoughts on the current task to other unrelated thoughts)」とあります。同じ段落には「約50%」という数値も出てきますが、この数値がどこにかかるかを取り違えないことが要点です。

<選択肢>

①【誤】

白昼夢を見ている時間の約半分において、という内容。本文の数値は「起きている時間の約50%で白昼夢にふける」であり、かかる先が「起きている時間」から「白昼夢の時間」にずらされています。

②【誤】

睡眠中に見る悪夢において、という内容。悪夢は記事に出てきません。

③【正】

進行中の活動から注意がそれているとき、という内容。第2段落末の「今の作業から離れて関係のない考えへ移る」の言い換えです。

④【誤】

今の作業に集中している間、という内容。定義と正反対です。

問2:正解 33・34=①・④(順序不問)

<問題要旨>

スライド3「マインドワンダリングの考えられる影響」の2つの空所「It 〔 〕.」に入る語句を、5つから2つ選ぶ設問です。順序は問われず、2つとも正しいときだけ得点になります。

<考え方>

影響は第3段落(悪い面)と第4段落以降(良い面)に分かれて書かれています。第3段落は「気分に悪影響を与え、仕事上のミスや交通事故、さらにはうつ病のような精神的状態を招く」、その後に「新しい研究では、暮らしを豊かにする良い影響もあることが分かっている」と続き、第4段落は「創造的な着想を生むのを助ける」と述べます。悪い面から1つ、良い面から1つを取る形になっており、ミスと事故が「減る」「上手になる」と反転している選択肢を落とします。

<選択肢>

①【正】

心の健康に影響する。第3段落の「気分に悪影響を与え、うつ病のような精神的状態さえ招く」に対応します。

②【誤】

仕事上のミスを減らす。第3段落は仕事上のミスを招く(leading to work-related mistakes)と述べており逆です。

③【誤】

記憶力を高める。記憶については記事に述べられていません。

④【正】

新奇な着想を与える。第4段落の「創造的な着想を生むのを助ける。最良の考えの一部は心がさまよっているときに姿を現す」に対応します。

⑤【誤】

運転の技能を上げる。第3段落は交通事故を招くと述べており逆です。

問3:正解②

<問題要旨>

スライド4「孵化期間(incubation period)に何が起こるか」の空所に入る一文を選ぶ設問です。

<考え方>

第5段落が根拠です。「問題から離れているこの間隔が肝心で、その間、脳は無意識に情報の断片を選り分け、それらを問題と結びつけている。これによって新鮮な解決策が浮かび、それは散歩中や入浴中など思いもよらないときに現れる」とあります。「選り分けて結びつける」を言い換えた一文を選びます。

<選択肢>

①【誤】

複雑な問題が意識に上がってくる、という内容。意識に現れるのは解決策のほうであり、問題そのものからは離れている間隔だと述べられています。

②【正】

脳が情報を新しい形に整理する、という内容。「情報の断片を選り分け、問題と結びつける」の言い換えです。

③【誤】

気分が否定的なものから肯定的なものへ変わる、という内容。気分の話は第3段落の悪い影響として出るもので、孵化期間の説明ではありません。別の箇所の内容の混入です。

④【誤】

心が活動的な状態から受動的な状態へ移る、という内容。第6段落は「以前は脳は受動的な状態にあると考えられていたが」と述べてこれを覆しており、向きが逆です。

問4:正解①

<問題要旨>

スライド5「脳画像研究から分かったこと」の空所に入る一文を選ぶ設問です。

<考え方>

第6段落が根拠です。「2001年に米国で行われた神経画像研究により、マインドワンダリング中に脳の十数を超える領域が活動していることが分かり、これらは全体としてデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)と名づけられた」「2022年のノルウェーとオランダの研究者による研究では、DMNは負荷の高い作業より負荷の低い作業のときにより活発だった」とあります。活動していた領域の数と、DMNが活発になる条件の2点を押さえます。

<選択肢>

①【正】

心がさまよっている間、脳は複数の領域が働いている、という内容。「十数を超える領域が活動していることが分かった」に対応します。

②【誤】

脳のDMNは負荷の高い作業をするときだけ活性化する、という内容。研究の結果は負荷の低い作業のときにより活発というもので向きが逆であり、さらに only と範囲を狭めています。

③【誤】

負荷の低い作業をしているとき脳全体が不活性である、という内容。負荷の低い作業でDMNはより活発だったので逆です。

④【誤】

マインドワンダリング中の脳は受動的なままである、という内容。これは第6段落が「以前はそう考えられていた」として否定した見方です。

問5:正解④

<問題要旨>

発表後の話し合いで画面に出た4人(Ami・Barry・Chihiro・Dean)の習慣から、記事の挙げるこつに照らしてマインドワンダリングの恩恵を最も受けやすい2人の組合せを選ぶ設問です。

<考え方>

記事の第7段落にある4つのこつを条件として、4人を1人ずつ当てます。こつは、皿洗いや温かい風呂のような単純で負荷の低い活動の時間を作ること、外に出ること(森など自然の中では心が四方に広がる)、毎晩十分で質の良い睡眠をとること、起床時に床を出る前に浮かぶ考えに気づくことの4つです。条件に合う人を選ぶだけでなく、条件に反する人を落とすのが要点です。

<選択肢>

①【誤】

AmiとBarry。Barry は条件に合いますが、Ami は「章を読み終えるために夜更かしし、眠気をこらえるために緑茶をたくさん飲む」とあり、十分で質の良い睡眠というこつに反します。

②【誤】

AmiとChihiro。Chihiro は条件に合いますが、Ami は睡眠のこつに反します。

③【誤】

AmiとDean。Ami は睡眠のこつに反し、Dean は「起きた直後にスマホを見てフォロワーに返信する」とあり、起床時に浮かぶ考えに気づくというこつに反します。2人とも当てはまりません。

④【正】

BarryとChihiro。Barry は登校前の川沿いのサイクリングと休日の郊外のハイキングで「外に出る」に当たります。Chihiro は週末に地元の温泉に行ってすべてを忘れると述べ、温かい風呂のような負荷の低い活動に当たります。

⑤【誤】

BarryとDean。Barry は条件に合いますが、Dean は起床直後にスマホを見るため4つ目のこつに反します。

⑥【誤】

ChihiroとDean。Chihiro は条件に合いますが、Dean は4つ目のこつに反します。

第8問

「スポーツとテクノロジー」をめぐる小論文を3段階で作ります。Step 1 で職業の異なる5人(Akane・Fiona・Jack・Michael・Tamara)の意見を読み、Step 2 で自分の立場を決め、Step 3 で資料A(ランニングシューズの規制の経緯)と資料B(新型シューズの利用者調査の棒グラフ)を使って構想を組みます。

問1:正解④

<問題要旨>

Akane(社会福祉士)の意見を最もよく要約したものを選ぶ設問です。

<考え方>

一人の意見の要約なので、その枠の中で主張の核を取ります。Akane は「国の獲得メダル数と豊かさには強い関係がある」「競技にかかる費用が高いと、お金のある人だけが参加できる」「スポーツは私たちの心身の健康に役立つのだから、すべての人のものであるべきだ」と述べ、最後に「高価なハイテク用具の開発が続くと、普通の人がある競技を始めるのを妨げるのではないかと懸念している」と結びます。この懸念が要約の核です。

<選択肢>

①【誤】

進んだ技術では運動能力は伸ばせない、という内容。能力が伸びるかどうかについて Akane は述べていません。これに近い考えは Michael の立場です。

②【誤】

最新の用具によってオリンピックはつまらなくなる、という内容。観る側の面白さを論じているのは Jack であり、しかも向きが逆です。

③【誤】

技術は一流選手の健康に役立つ、という内容。健康への言及は「スポーツは私たちの心身の健康に役立つ」というもので、対象が「すべての人」から「一流選手」にすり替えられています。

④【正】

スポーツにかかる費用が人々の参加の妨げになりうる、という内容。「費用が高ければお金のある人だけが参加できる」「高価な用具が普通の人を遠ざける」という懸念そのものです。

問2:正解①

<問題要旨>

Fiona(トレーナー)とMichael(元水泳選手)が共通して述べていることを選ぶ設問です。2人の意見を突き合わせる型です。

<考え方>

それぞれの結びの一文を並べます。Fiona は「同じ実力の2チームがボート競技に出て、新しい型のボートの側がわずかに速くゴールするとしたら、これは公平とは見なされないかもしれない」と述べます。Michael は「より努力した選手より他の選手に有利を与える新しい用具は不正義だ」と述べます。2人が重なるのは、技術が一部の選手に不公平な優位を与えうるという点です。片方だけの主張を選ばないよう、両方に当てはまるかを確かめます。

<選択肢>

①【正】

進んだ技術が一部の選手に不公平な優位を与えうる。Fiona の「公平とは見なされないかもしれない」と Michael の「不正義だ」が重なります。

②【誤】

用具は選手の競技成績の一部と見なすべきだ。これは Fiona が冒頭で述べる考えですが、Michael は「スポーツの精神は自分の身体能力を最大限にするために努力すること」と述べており、共通しません。

③【誤】

スポーツの精神は努力と身体能力に基づく。これは Michael のみの主張で、Fiona は述べていません。

④【誤】

水上の競技は技術に頼らない練習を求めるべきだ。ボートと水泳という共通点はありますが、種目を限定した主張は2人のどちらもしていません。

問3:正解 40・41=③・⑤(順序不問) 42=①

<問題要旨>

「スポーツ用具の技術の進歩は受け入れるべきだ」という自分の立場を最も強く支持する2人(順序不問)と、その2人に共通する考えを選ぶ設問です。解答番号40〜42のすべてが正しいときだけ得点になります。

<考え方>

まず5人を賛否で振り分けます。Akane は高価な用具が参加を妨げると懸念し、Michael は有利を与える用具を不正義と断じるので反対側です。Fiona は用具も成績の一部だと認めつつ「公平とは言えないかもしれない」と問題例を挙げるので、進歩を受け入れる立場を支持する側には立ちません。Jack は「技術はスポーツをファンにとってより刺激的にする」「記録が破られると高い注目が集まる」「記録が破られなければスポーツは退屈になる」と述べ、Tamara は「新しいラケットに今や誰も文句を言わない」「スポーツ用具は絶えず変化している」「技術革新は試合の質を高めてきた」と述べるので、この2人が支持側です。次に共通点を取りますが、記録への言及は Jack だけ、プレーする側の体験は Tamara 寄りで、両方に重なるのは変化と発展の側面です。

<選択肢>

40・41=③・⑤

Jack(③)とTamara(⑤)。Jack は技術によってスポーツが刺激的になり注目が集まるとし、Tamara は技術革新が試合の質を高めてきたとします。ともに進歩を肯定する側です。①Akane は高価な用具が参加の妨げになると懸念し、④Michael は有利を与える用具を不正義とするので反対側、②Fiona は用具を成績の一部と認めながら「公平とは言えないかもしれない」と留保を付けるので、最も強く支持する2人には入りません。

42=①

技術の進歩がスポーツの発展を推し進める、という内容。Jack の「世界は急速に変わっており、社会はスポーツにもその変化を見たいと期待する」と、Tamara の「スポーツ用具は絶えず変化している。技術革新は試合の質を高めてきた」の両方に重なります。②「選手が用具の改良に関わる」はどちらも述べていません。③「技術が記録の更新に寄与する」は Jack だけで、Tamara は記録に触れていません。④「技術がプレーする体験を良くする」は Tamara には合いますが、Jack が述べるのはファンが観る側の面白さなので共通点になりません。

問4:正解②

<問題要旨>

資料Aをもとに、小論文の構想の REASON 2 に最も適切なものを選ぶ設問です。資料Aはランニングシューズをめぐる規制の経緯を扱っています。

<考え方>

資料Aの論の運びで決まります。「スポーツ技術はすべての人にとってスポーツを良くする。一方で技術が競技の価値(integrity)を脅かすと言われることもある。その脅威は、新技術が競技を容易にしすぎるときや、一部の選手にしか使えず有利を与えるときに生じる。賢明な規制(wise regulation)がそれを防げる」という枠を置いたうえで、2016年にタイムを最大4%改善するシューズが登場して懸念が広がり、2020年に World Athletics が仕様と素材の規制、およびレースの4か月前から市販されている必要という規則を定めたと述べ、「その結果、走るのを容易にしすぎるシューズは作れなくなり、すべてのランナーが新技術の恩恵を受けられた」と結びます。規制と価値の保持の両方を含む選択肢を選びます。

<選択肢>

①【誤】

新技術が競技をより始めやすくし、より多くの人が始める動機になる、という内容。参加の促進は Akane の懸念に関わる論点で、資料Aの筋ではありません。

②【正】

規制を伴う新技術は、競技の価値を保ちながらスポーツの体験を良くする、という内容。「賢明な規制がそれを防げる」と、結びの「容易にしすぎるシューズは作れなくなり、すべてのランナーが恩恵を受けられた」の両方に対応します。

③【誤】

新技術の導入は競技を容易にすることで競技の価値を高められる、という内容。資料Aは「容易にしすぎること」を価値への脅威として挙げており、因果が逆です。

④【誤】

新技術の規制は革新を妨げて競技の価値を下げうる、という内容。規制は価値を守る手立てとして述べられており逆です。

問5:正解③

<問題要旨>

資料Bをもとに、構想の REASON 3「スポーツ用具の進んだ技術は傷害の予防に寄与しうる」を最もよく支える説明を選ぶ設問です。資料Bは新型ランニングシューズについて、娯楽ランナー・学生選手・プロ選手それぞれ100人に尋ね、「靴の快適さ」「靴のデザイン」「脚の負担の軽減」の3項目に肯定的に答えた人数を棒グラフで示しています。

<考え方>

各群100人なので、棒の値がそのまま割合になります。グラフの値は、娯楽ランナー・学生選手・プロ選手の順に、靴の快適さが72・74・82、靴のデザインが42・57・55、脚の負担の軽減が51・57・69です。REASON 3 は傷害の予防なので「脚の負担の軽減」の3つの値で判定し、あわせて各選択肢に書かれた数の主張を1つずつ検算します。

<選択肢>

①【誤】

学生選手が3項目のうち2項目で他の群より高く評価したので、進んだ技術のシューズは学生が日常的に走るのを促しうる、という内容。学生選手が最も高いのはデザインの57だけで、快適さは74でプロの82が上、脚の負担の軽減は57でプロの69が上なので、「3つのうち2つ」が数と合いません。日常的に走る動機づけも傷害の予防を支える話ではありません。

②【誤】

各群で4分の3を超える回答者が快適だと感じたので、傷害の予防に加えて履き心地も良い、という内容。100人中4分の3を超えるには76人以上が必要ですが、快適さは娯楽ランナー72・学生選手74で届いていません。

③【正】

各群で半数を超えるランナーが脚の負担が減ったと感じたので、技術のおかげで人々はより良い身体の状態を保てるかもしれない、という内容。脚の負担の軽減は51・57・69で3群すべてが50を超えており、REASON 3 の傷害の予防に直結します。

④【誤】

新型シューズの効果は娯楽ランナーで最も明らかで、半数を超える人が脚の負担が減ったと感じた、という内容。半数を超えるという部分は51で正しいのですが、脚の負担の軽減では娯楽ランナーの51が3群中最も低く、「最も明らか」が数と合いません。

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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