2021年度 大学入学共通テスト 本試験「英語(リスニング)」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。
解答
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解説
2021年度(令和3年度)大学入学共通テスト本試験「英語(リスニング)」の全37解答番号について、解答と考え方をまとめました。100点満点・解答番号1〜37。センター試験から共通テストへ移行した最初の年度で、配点がリーディングと同じ100点になり、出題形式も大きく変わりました。
最大の変更点は読み上げ回数です。第1問・第2問は2回流れますが、第3問から第6問は1回しか流れません。加えて、円グラフや表への書き込み(第4問A)、講義とワークシート(第5問)、四人の議論の立場整理(第6問B)と、聞きながら情報を処理する設問が中心になりました。
※ 第4問Aの問18〜21・問22〜25は全部正解の場合のみ得点が与えられます。第5問の問28〜31は二問ずつのペア採点です。
第1問 短い発話の理解(問1〜問7・配点25)
Aは英文の内容に最もよく合う「文」を、Bは最もよく合う「絵」を選ぶ問題。第1問と第2問だけは音声が2回流れます。1文だけの発話なので、聞き逃すと取り返しがつきません。選択肢を先に読み、何が問われるかを予測してから聞きましょう。
【A】問1(解答番号1・4点) 正解 ②
<問題要旨>
M: Can I have some more juice? I’m still thirsty.
<考え方>
「もう少しジュースをもらえますか。まだのどが渇いています」——話し手はジュースを求めているので②。
Can I have 〜? は「〜をもらえますか」という依頼表現。③ serving(出す側)、①④(要らない・飲まない)は方向が逆です。
【A】問2(解答番号2・4点) 正解 ④
<問題要旨>
M: Where can we go this weekend? Ah, I know. How about Sunset Beach?
<考え方>
週末の行き先を考えていて、Sunset Beach を提案している。したがって④ The speaker wants to visit the beach.
②「ビーチについて知りたい」は How about 〜?(提案)を疑問と取り違えたもの。How about 〜? は「〜はどうですか」という提案で、質問ではありません。
【A】問3(解答番号3・4点) 正解 ③
<問題要旨>
M: To start working in Hiroshima next week, Yuji moved from Chiba the day after graduation.
<考え方>
文構造を整理します。
・目的:来週広島で働き始めるため(To start working … next week)
・行動:卒業の翌日に千葉から引っ越した(すでに完了)
よって③ Yuji will begin his job next week.
①②は「今も千葉にいる」ことになり、moved と矛盾。④は next week に卒業することになり、the day after graduation と食い違います。不定詞句が文頭に来ると目的を表す——この一点で決まる問題です。
【A】問4(解答番号4・4点) 正解 ②
<問題要旨>
M: I won’t give David any more ice cream today. I gave him some after lunch.
<考え方>
「今日はもうデイビッドにアイスをあげない。昼食後にあげたから」——すでにあげ終わっているので、②David got ice cream from the speaker today.
①④は与える側と受け取る側が逆。③は will get となっており、「もうあげない」という一文目と矛盾します。any more(これ以上〜ない)が、過去にすでに与えたことを前提にしている点に注目。
【B】問5(解答番号5・3点) 正解 ②
<問題要旨>
W: Almost everyone at the bus stop is wearing a hat. バス停の絵を選ぶ。
<考え方>
決め手は almost です。everyone(全員)ではなく「ほとんど全員」なので、5人のうち4人が帽子をかぶり、1人だけかぶっていない絵=②。
①は5人全員が帽子で almost が説明できず、③④は帽子の人が少なすぎます。
all/almost all/most/some/few といった数量を表す語こそが絵選択問題の核心。動詞や名詞ではなくここに集中して聞くのがコツです。
【B】問6(解答番号6・3点) 正解 ①
<問題要旨>
W: Nancy already has a lot of striped T-shirts and animal T-shirts. Now she’s buying another design. 買っているTシャツの絵を選ぶ。
<考え方>
すでに持っているのはストライプ柄(④)と動物柄(②の猫・③のイルカ)。今買っているのは「another design(別のデザイン)」なので、そのどちらでもない①のハート柄が正解。
「すでに持っているもの」を消していく引き算の問題です。選択肢の絵を見た瞬間に「縞・猫・イルカ・ハート」と頭の中でラベルを貼っておくと、音声を聞きながら即座に消去できます。
【B】問7(解答番号7・3点) 正解 ③
<問題要旨>
W: The girl’s mother is painting a picture of herself. 絵を描いている場面を選ぶ。
<考え方>
二つの条件を順に当てはめます。
・描いているのはthe girl’s mother(少女の母親)→ 描き手は大人、少女は横で見ている
・描いているのは a picture of herself(自分自身の絵)→ キャンバスに描かれているのは母親自身
両方を満たすのは③。①②は少女が描き手になっており、④はキャンバスに少女が描かれています。
herself が指すのは主語の mother。再帰代名詞が誰を指すか——この一語で①〜④が振り分けられる、よくできた設問です。
第2問 対話と絵の照合(問8〜問11・配点16)
短い対話と問いを聞き、内容に合う絵を選ぶ問題。各4点。音声は2回。場面は日本語で示されているので、絵の違いを先に言語化しておけるかで決まります。
問8(解答番号8・4点) 正解 ②
<問題要旨>
Maria の水筒について。「mine has a cup on the top」「Does it have a big handle on the side?」「No, but it has a strap.」
<考え方>
条件を三つ拾います。
・上部がコップになっている
・側面に大きな取っ手はない
・ストラップが付いている
すべて満たすのは②。①はコップ型の蓋でなく飲み口、③は大きな取っ手が付いており、④はストラップがありません。
handle(取っ手)と strap(ひも)を混同しないこと。否定の答え(No, but 〜)で一つ消し、but 以下で一つ絞るという二段構えの設計です。
問9(解答番号9・4点) 正解 ④
<問題要旨>
ロボットコンテストでどのロボットに投票するか。「robots should be able to do more」「Like the one that can clean the house.」「Exactly. That’s the best.」
<考え方>
女性が「動物型のこれは?」と挙げるのに対し、男性は「かわいいけれど、ロボットはもっと色々できるべきだ」と答える。続いて「家の掃除ができるやつみたいな」という例に「まさに。それが最高だ」と同意します。
したがって掃除ロボット=④。②の猿型シェフ、③の猫型は「animal one」として退けられた側、①は配膳ロボットです。
設問は「男性が投票しそうなロボット」。Exactly. That’s the best. がどの提案を受けているかを取り違えないことが唯一の注意点です。
問10(解答番号10・4点) 正解 ①
<問題要旨>
夏の地域清掃に出かける娘と父親の対話。「they’ll be provided. But maybe I’ll need these.」「it’s sunny today, so I should take this, too.」
<考え方>
ごみ袋は支給されるので不要。持っていくのはthese(軍手)と、晴れているので this(帽子)の二つ。したがって①。
③④にあるほうきは話題に出ていません。②のごみ袋は「they’ll be provided」で明確に除外されます。
these / this という指示語が何を指すかは、直後の理由(you could get pretty dirty/it’s sunny)から逆算します。理由が指示語の中身を教えてくれるタイプの設問です。
問11(解答番号11・4点) 正解 ①
<問題要旨>
車いすの男性が駅員にエレベーターの場所を尋ねる。「Down there, next to the lockers across from the restrooms.」「Is it all the way at the end?」「That’s right, just before the stairs.」
<考え方>
図に三つの条件を重ねます。
・ロッカーの隣(ロッカーは左側の上下2か所)
・トイレの向かい側(トイレは右上)→ その向かいは左上
・いちばん奥、階段の直前(階段は図の最上部)→ 上側
三つすべてを満たすのは①(左上)。
across from 〜(〜の真向かいに)と next to 〜(〜の隣に)を正確に区別できるかが勝負。音声が流れる前に、図の四つの位置と周囲の施設の関係を頭に入れておくと、聞きながら消去していけます。
第3問 対話の内容理解(問12〜問17・配点18)
第3問以降は音声が1回だけになります。対話を聞いて英語の問いに答える形式で、各3点。問いの英文は問題冊子に印刷されているので、先に読んで「何を聞き取るか」を決めておくことが不可欠です。
問12(解答番号12・3点) 正解 ①
<問題要旨>
同窓会で先生が卒業生と話す場面。What does the teacher have to do on April 14th?
<考え方>
生徒がミュージカルの公演日を「It’s April 14th, at three. Please come!」と伝えると、先生は「I’d love to! Oh … no, wait. There’s a teachers’ meeting that day, and I can’t miss it.」と答えます。
4月14日にあるのは職員会議なので①Attend a meeting。
「I’d love to!」で④See the musical を選びたくなりますが、直後の Oh … no, wait. でひっくり返る。言いかけて訂正する流れは共通テストの頻出パターンです。
問13(解答番号13・3点) 正解 ②
<問題要旨>
台所で夫婦が食料品を片付ける場面。What will be put away first?
<考え方>
「Put them [the boxes] on the shelf, in the back, and then put the cans in front of them」——箱を棚の奥に置き、その後缶をその手前に置く。したがって最初に片付けるのは②Boxes。
「because we’ll use the cans first」という理由が混乱のもとで、先に使うのは缶、先に片付けるのは箱。①の袋と④の容器は「後でやる」と言われています。
and then(そしてそれから)が順序を確定させる語です。
問14(解答番号14・3点) 正解 ③
<問題要旨>
中止になった会議について。Which is true according to the conversation?
<考え方>
女性は「there’s definitely no email from you」と確認し、男性は「I must have sent it to the wrong person」と認めます。つまり女性は男性からのメールを受け取っていない=③。
①は「間違えていない」で男性の最後の発言と正反対、②は送信先が別人なので不成立、④は「間違ったメールを受け取った」となり、そもそも届いていない事実と食い違います。
must have done(〜したにちがいない)は過去の推量。この一文が結論です。
問15(解答番号15・3点) 正解 ④
<問題要旨>
イギリスにいる弟と東京の姉の電話。What does the woman think about her brother’s plan?
<考え方>
弟が「来年の3月に訪ねる」と言うと、姉は「That’s a good time. The weather should be much warmer by then.」と応じ、桜については「you never know exactly when they will bloom, but the weather will be nice」と述べます。
姉の評価は一貫して気候についてなので④The weather won’t be so cold when he comes.
③「桜が咲いているだろう」は you never know(わからない)と正反対。②「もっと早く来るべき」も姉は言っていません。
問16(解答番号16・3点) 正解 ①
<問題要旨>
野球の試合のチケットについて。Why is the man in a bad mood?
<考え方>
「when I tried to buy one yesterday, they were already sold out」——買おうとしたときには売り切れていた。したがって①He couldn’t get a ticket.
「I knew I should’ve tried to get it earlier」(もっと早く手に入れようとすべきだった)という後悔が、②「早く手に入れすぎた」と正反対である点に注意。
should have done(〜すべきだったのに)は、実際にはしなかったことを表す表現です。
問17(解答番号17・3点) 正解 ②
<問題要旨>
通りを歩く友人同士の対話。What did the woman do?
<考え方>
女性は向こうにいる人物を有名俳優 Kenneth Miller だと思いますが、男性が「Kenneth Miller would look a little older」と指摘し、女性も「Oh, you’re right. That’s not him.」と認めます。
つまり別人を有名俳優と見間違えた=②She mistook a man for someone else.
①「首相の名前を忘れた」は、俳優が映画で首相を演じたという説明を取り違えたもの。③は名前を言ったのが男性(You mean Kenneth Miller?)なので不適です。
第4問 図表・資料への書き込み(問18〜問26・配点12)
Aは説明を聞いて円グラフと表を完成させる問題、Bは四人のアドバイスを聞いて条件に合うものを選ぶ問題。共通テストで新たに加わった形式で、音声は1回。問18〜21と問22〜25はいずれも「全部正解の場合のみ4点」です。
【A】問18〜21(解答番号18〜21・4点※全部正解で得点) 正解 ①②③④
<問題要旨>
「授業時間外の過ごし方」の円グラフ(100人・5項目)の空欄を埋める。18=30%/19=25%/20=22%/21=15%/Other=8%。
<考え方>
音声の情報を数値に置き換えていきます。
・最も多かったのは “going out with friends” で30 percent → 18=①
・”Exactly half that percentage”(その半分=15%)が “working part-time” → 21=④
・”playing online games” は “a quarter of all the votes”(25%)→ 19=②
・三番目に多かったのが “studying” で、”came after playing online games” → 残る22% → 20=③
ポイントは、数字が直接の数値ではなく関係で語られること。half(半分)、a quarter(4分の1)、third most(三番目)を即座にパーセントへ変換する必要があります。グラフの数値はすでに印刷されているので、先に「30・25・22・15・8」と並べて待ち構えるのが正攻法です。
【A】問22〜25(解答番号22〜25・4点※全部正解で得点) 正解 ①②①⑤
<問題要旨>
DVDの値引き表(発売年と★印)の空欄に割引率を入れる。選択肢は2回以上使ってもよい。
<考え方>
説明されたルールは四つ。
・2000年以前の作品 → 30%引き
・2001〜2010年 → 20%引き
・それより新しい作品 → 割引なし
・★印は発売日にかかわらず10%引きのみ(人気作のため)
表に当てはめます。
22 ★Two Dogs and a Boy(1997)→ ★が優先されて10%=①
23 Don’t Forget Me in the Meantime(2003)→ 20%=②
24 ★A Monkey in My Garden(2007)→ ★が優先されて10%=①
25 A Moment Frozen in a Memory(2019)→ 割引なし=⑤
最後に付け足される “Oh, there’s one more thing!” 以降の例外ルールが命取り。これを聞き落とすと22を30%、24を20%としてしまい、全滅します。
【B】問26(解答番号26・4点) 正解 ②
<問題要旨>
ニューヨークで見るミュージカルを決めるため、四人の友人のアドバイスを聞く。条件はA楽しく笑えるコメディー/B人気がある/C平日に公演がある。
<考え方>
四つの候補を三条件で採点します。
① “It’s pretty serious”(A×)、”I don’t know why it’s not higher in the rankings”(B×)、平日のみ上演(C○)
② “I laughed the whole time”(A○)、”already has very high ticket sales”(B○)、”started performing it on weekends, too“=元々平日公演があり週末も追加(C○)
③ コメディー(A○)、好評(B○)、”only on at the weekend”(C×)
④ “a romance with a few comedy scenes”(A×)、”hasn’t had very good ticket sales”(B×)、毎日上演(C○)
三条件すべて満たすのは②。
②の C判定は “on weekends, too” の too にかかっています。「週末も」=もともと平日にはやっていた、という含意を取れるかどうか。表に○×を書き込みながら聞くことが前提の設計です。
第5問 講義とワークシート(問27〜問33・配点15)
アメリカの大学で幸福観についての講義を聞き、ワークシートにメモを取りながら答える問題。デンマークの「ヒュッゲ(hygge)」が題材です。音声は1回。最後に講義の続きとグラフが示され、グラフと講義全体を結びつけて答える問33が置かれています。
問27 ワークシートの空欄(解答番号27・3点) 正解 ②
<問題要旨>
・Purpose: To promote 〔 27 〕 happiness and well-being
<考え方>
講義冒頭——”the World Happiness Report has been issued by a United Nations organization to develop new approaches to economic sustainability for the sake of happiness and well-being”。
これをワークシートの形に整えると「幸福と福祉を支える持続可能な経済を促進する」となり、②a sustainable economy supporting が入ります。
選択肢はすべて “a sustainable 〜” で始まり、後半の名詞(economy/society/natural environment/development goal)と続く語(supporting/challenging/for/beyond)で差がつく設計。economic sustainability という一語をワークシートの語順に組み替える作業が求められています。
問28〜31 ヒュッゲの二つの解釈(解答番号28〜31・各2点※ペアで得点) 正解 ①②⑤④
<問題要旨>
表の空欄を埋める。Popular Image of Hygge:What=28/Where=30。Real Hygge in Denmark:What=29/Where=31。選択肢は goods/relationships/tasks/everywhere/indoors/outdoors。
<考え方>
講義の対比構造をそのまま表に落とします。
Popular Image(世間のイメージ)
“hygge is not about the material things we see in popular images like candlelit rooms and cozy bedrooms” →
What(28)=① goods(物)
Where(30)=⑤ indoors(室内)※ろうそくの灯る部屋、居心地のよい寝室
Real Hygge(本当のヒュッゲ)
“Real hygge happens anywhere—in public or in private, indoors or outdoors” / “to live a life connected with loved ones” →
What(29)=② relationships(人とのつながり)
Where(31)=④ everywhere(どこでも)
表の「How」の行にすでに special/ordinary と印刷されているのが大きなヒント。世間のイメージ=特別、本当のヒュッゲ=日常という軸が見えていれば、What と Where も同じ向きで揃います。配点は28・29で2点、30・31で2点のペア採点です。
問32 内容一致(解答番号32・4点) 正解 ④
<問題要旨>
講義の内容と一致するものを選ぶ。
<考え方>
第3段落が根拠です——デンマークの人々は所得の30〜50%を進んで税金として納め(willingly pay)、その高い税金が医療費と教育費の無償という手厚い福祉を支えている。そして基本的なニーズが満たされれば、それ以上のお金が幸福を保証するわけではない。
さらに第2段落の「日常の必要な仕事を意味あるもの、喜ばしいものにする」と合わせると、④Danish people’s welfare system allows them to live meaningful lives. が導けます。
①「高い税金に反対している」は willingly と正反対。③「贅沢な生活を送れるほど所得が大きい」は “more money doesn’t guarantee more happiness” と食い違います。
問33 グラフ+講義全体(解答番号33・4点) 正解 ①
<問題要旨>
「Work-Life Balance」のグラフ(デンマーク/アメリカ/OECD平均の残業時間と余暇時間)から言えることを選ぶ。
<考え方>
グラフから:デンマークの週あたり残業時間は約2時間で、アメリカ・OECD平均(いずれも約11時間)より大幅に少ない。一方で余暇と自己管理の時間は最も長い。
講義から:デンマークは “above-average productivity according to the OECD”(OECDによれば平均以上の生産性)。
この二つを合わせると①People in Denmark do less overtime work while maintaining their productivity. が成り立ちます。
③「OECD諸国は残業が多いから生産性が高い」は、続きの音声 “working more overtime led to lower productivity”(一定時間を超えると残業は生産性を下げる)と正反対。グラフだけでも講義だけでも決まらず、両方を重ねて初めて答えが出る——共通テストが最も強く打ち出した設問形式です。
第6問 議論の聞き取り(問34〜問37・配点14)
Aは二人の対話、Bは四人の議論を聞く問題。音声は1回。Bでは四人それぞれの立場を整理し、人数を数えたり、一人の意見に合う図表を選んだりする——従来のセンター試験にはなかった形式です。
【A】問34(解答番号34・3点) 正解 ③
<問題要旨>
Jane と Sho がフランス留学について話す場面。What is Jane’s main point?
<考え方>
Sho は「フランス語を母語とするホストファミリーで本物のフランス語とフランス文化を経験したかった」と言います。これに対する Jane の反論を順に拾いましょう。
・”Sho, there are many varieties of French.”(フランス語には多様な種類がある)
・”What’s ‘real,’ anyway? France is diverse. Staying with a multilingual family could give you a genuine feel of what France actually is.”
・母語話者のルームメイトと全く話さなかった学生の例/非母語話者でとても親しみやすいルームメイトの例
・締めくくりに “The same applies to a host family.”
一貫しているのは「母語話者かどうかを最優先にすべきではない」という主張=③。
①は Sho の当初の考え、②は Jane が挙げた一例にすぎず「main point」ではありません。
【A】問35(解答番号35・3点) 正解 ③
<問題要旨>
What choice does Sho need to make?
<考え方>
冒頭のやりとりが答えです。Jane の “So you chose a host family instead of the dormitory, huh?” に対し、Sho は“Not yet.” と答えています。つまりホームステイか寮かをまだ決めていない=③。
④「フランス語を母語とする家庭に滞在するかどうか」は、そもそもその選択肢が使えなくなったところから話が始まっているので不適。②「留学するかどうか」は議論の前提であって選択の対象ではありません。
Not yet. という短い一言が設問の答えを決める——1回しか流れない音声では、こういう短い返答こそ聞き逃せません。
【B】問36(解答番号36・4点) 正解 ①
<問題要旨>
会話が終わった時点で、レシートの電子化に賛成した人は四人のうち何人か。
<考え方>
四人の最終的な立場を整理します。
Kate:終始一貫して紙に反対。”We should prohibit paper receipts.” “No way! There should be NO paper option.” → 賛成
Luke:”paper receipts are safer, and more people would rather have them” → 反対
Michael:最後に “Luke’s right. I still prefer paper receipts.” → 反対
Yasuko:情報提供役だが、最後は “I don’t know what to think” → 中立
賛成は Kate ただ一人なので①1人。
Yasuko は電子レシートの仕組みを説明しているため賛成派に見えますが、説明することと賛成することは別。「会話が終わった時点で」という条件が、途中で意見が動いた人物(Michael)を正しく数えさせるための仕掛けです。
【B】問37(解答番号37・4点) 正解 ②
<問題要旨>
会話を踏まえて、Luke の意見を最もよく表している図表を選ぶ。
<考え方>
Luke の主張は “paper receipts are safer, and more people would rather have them“——紙のレシートを好む人のほうが多い、という点。
これを裏づけるのは②「Receipt types people prefer」(Paper 68%/Digital 19%/None 8%)。
①の製紙材料、③の迷惑メール、④のデジタルクーポン利用意向は、いずれも他の参加者の論点(Kate の紙の無駄、Michael のメールアドレス提供への懸念、Luke の割引クーポン)に近いものの、「紙を好む人のほうが多い」という主張そのものを示すデータではありません。
四人の意見をメモしながら聞き、誰の主張かを取り違えないことが唯一かつ最大のポイントです。
※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

