2025年度 大学入学共通テスト 本試験 旧数学Ⅱ・B 解答・解説

2025年度 大学入学共通テスト 本試験「旧数学Ⅱ・B」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2025年度(令和7年度)大学入学共通テスト本試験「旧数学Ⅱ・旧数学B」の全7大問・53設問について、解答と考え方をまとめました。100点満点、試験時間60分。第1問〜第4問は必答、第5問〜第7問のうちから2問を選択して計6問に解答します。旧教育課程履修者のための科目です。

この年度は新旧課程の移行期にあたり、大問の多くが他科目と共通でした。第1問〜第3問は新課程「数学Ⅱ,数学B,数学C」の第1問〜第3問および「旧数学Ⅱ」の第1問〜第3問と、第4問は「旧数学Ⅱ」の第5問と、第6問・第7問は新課程の第4問・第6問と、それぞれ同一問題です(設問文・図表・選択肢・正解・配点のすべてが一致)。

この科目だけの出題は第5問(統計的な推測)です。標本平均の分布から信頼区間を求め、さらに「1円あたりの寿命」という変換後の量へ話を進める構成で、確率変数を定数で割ると分散は定数の2乗で割られるという一点を押さえられるかが勝負になります。

第1問(必答) 三角関数の方程式

sin(θ + π/ア) = sin2θ を、和が π になる場合と差が 2nπ になる場合に分けて解く問題。「新課程の数学Ⅱ・B・C 第1問、および旧数学Ⅱ 第1問と同一問題」です。配点15。

ア,イ,ウ:正解 ⑥, ③, ②(配点2)

<考え方>
まず α = β となる場合を調べます。

θ + π/6 = 2θ
  θ = π/6      → ア = ⑥

このとき
  sin(θ + π/6) = sin(π/3) = √3 / 2

よって ア=⑥、イ=③、ウ=②。

エ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
この設問がこの大問の鍵です。ここを取り違えると以降がすべて崩れます。

<考え方>
単位円上で、角 α の動径の先が点P、角 β の動径の先が点Qです。単位円上の点の座標は (cos, sin) なので、

点Pの座標 = (cos α, sin α)
点Qの座標 = (cos β, sin β)

sin α = sin β
  → 点Pと点Qの y座標が等しい

2点が同じ点とは限らず、y軸に関して対称な位置にある場合もあります。よって エ=②。

オ,カ,キ,ク:正解 ②, ⑤, ①, ⑧(配点3)

<考え方>
0 ≦ θ ≦ π/2 のとき β = 2θ は 0 ≦ β ≦ π の範囲にあります。y座標が等しく角が異なる2点は、y軸に関して対称なので α + β = π を満たします。

α + β = π   → オ = ②(π)

(θ + π/6) + 2θ = π
  3θ = π − π/6 = 5π/6
  θ = 5π/18

よって オ=②、カ=⑤、キ=①、ク=⑧。

ケ,コ,サ,シ,ス:正解 ⑥, ①, ⑦, ①, ⑧(配点3)

<問題要旨>
β の範囲が変わると、対称の中心となる角も変わります。範囲の確認を怠ると α + β = π のまま計算して誤答します。

<考え方>
π/2 < θ < π のとき β = 2θ は π < β < 2π。この範囲で y座標が等しくなる対称の関係は、π ではなく 3π を基準にします。

α + β = 3π   → ケ = ⑥(3π)

(θ + π/6) + 2θ = 3π
  3θ = 3π − π/6 = 17π/6
  θ = 17π/18

(π/2 < 17π/18 < π を満たす)

よって ケ=⑥、コ=①、サ=⑦、シ=①、ス=⑧。以上より①の解は θ = π/6、5π/18、17π/18 の3つです。

セ:正解 ⑥(配点1)

<考え方>
cos の場合は「角が等しい」か「符号だけ違う」かの2通りです。

2θ = (θ + π/6) + 2nπ
  θ = π/6 + 2nπ  → θ = π/6

よって セ=⑥。

ソ,タ,チ,ツ:正解 ①, ①, ①, ⑧(配点3)

<考え方>
もう一方の場合、つまり符号が反対になる場合を調べます。

2θ = −(θ + π/6) + 2nπ
  3θ = −π/6 + 2nπ
  θ = −π/18 + 2nπ/3

n = 1 のとき
  θ = −π/18 + 12π/18 = 11π/18   (0 ≦ θ < π を満たす)

n = 0 は負、n = 2 は π を超えるため不適

よって ソ=①、タ=①、チ=①、ツ=⑧。

第2問(必答) 常用対数と水草の増殖

水草の量が一定割合で増えていく状況を、常用対数表を使って数値的に追う問題。「新課程の数学Ⅱ・B・C 第2問、および旧数学Ⅱ 第2問と同一問題」です。配点15。

ア:正解 ③(配点3)

<考え方>
1日ごとに r 倍になるなら、3日で r を3回かけることになります。

3日後 = 元の量 × r × r × r = 元の量 × r³

r³ = 1.32

よって ア=③。

イ:正解 ①(配点2)

<考え方>
常用対数表で「1.3」の行、「2」の列を読みます。

log₁₀ 1.32 = 0.1206

よって イ=①。

ウ,エ,オ,カ:正解 ⓪, ④, ⓪, ②(配点2)

<考え方>
r³ = 1.32 の両辺の常用対数をとります。

3 log₁₀ r = log₁₀ 1.32 = 0.1206

log₁₀ r = 0.1206 ÷ 3 = 0.0402

よって ウ=⓪、エ=④、オ=⓪、カ=②。

キ,ク,ケ:正解 ③, ⑥, ⓪(配点2)

<考え方>
1日で r 倍なので、14日では r を14回かけます。作業直後が a %、14日目にちょうど60%です。

a × r¹⁴ = 60

キ = ③(r¹⁴),  クケ = 60

よって キ=③、ク=⑥、ケ=⓪。

コ:正解 ③(配点3)

<考え方>
①の両辺の常用対数をとります。log₁₀ 60 は 6×10 と分解して求めます。

log₁₀ 60 = log₁₀ 6 + log₁₀ 10
        = 0.7782 + 1 = 1.7782

log a + 14 log r = log 60
  log a = 1.7782 − 14 × 0.0402
        = 1.7782 − 0.5628
        = 1.2154

よって コ=③。

サ,シ:正解 ①, ⑥(配点3)

<問題要旨>
対数の値から元の数を逆に読み取る設問です。常用対数表を逆引きする操作に慣れているかが問われます。

<考え方>
log₁₀ a = 1.2154 の整数部分1は「10の1乗の桁」を意味します。

log₁₀ a = 1 + 0.2154
  a = 10 × 10^0.2154

常用対数表で 0.2154 に近い値を探すと
  log 1.64 = 0.2148
  log 1.65 = 0.2175

0.2154 は 1.64 のすぐ上なので
  10^0.2154 ≒ 1.642
  a ≒ 16.42

a 以下で最大の整数は 16。よって サ=①、シ=⑥。

第3問(必答) 微分・積分と極値

2次関数 f(x) と、その導関数が f になる関数 F(x)・G(x) の極値を調べる問題。「新課程の数学Ⅱ・B・C 第3問、および旧数学Ⅱ 第3問と同一問題」です。配点22。

ア,イ:正解 ⑥, ⑥(配点2)
F(x) = 2x³ + 3x²
f(x) = F′(x) = 6x² + 6x

よって ア=⑥、イ=⑥。

ウ,エ:正解 −, ①(配点2)

<考え方>
f(x) = 6x(x + 1) の符号を調べます。

f(x) = 0 → x = −1, 0

x < −1     :f > 0(F は増加)
−1 < x < 0:f < 0(F は減少)
0 < x      :f > 0(F は増加)

増加から減少に変わる x = −1 で極大となります。よって ウエ=−1。

オ,カ:正解 ②, ③(配点2)

G′(x) = f(x) = 6x² + 6x を積分します。

G(x) = 2x³ + 3x² + C

よって オ=②、カ=③。

キ:正解 ⓪(配点2)

G の導関数も f なので、増減の様子は F とまったく同じです。減少から増加に変わる x = 0 で極小となります。よって キ=⓪。

ク,ケ:正解 −, ①(配点1)

<考え方>
G(x) は x = k で極大値0をとる、という条件を使います。G の極大は x = −1 なので k = −1 です。

G(−1) = 2(−1)³ + 3(−1)² + C
     = −2 + 3 + C = 1 + C

1 + C = 0 → C = −1

よって クケ=−1。

コ,サ:正解 ⓪, ⓪(配点1)

F(x) が x = 0 で極小値をとるので、F′(0) = f(0) = 0。また極小なので、f の符号は負から正に変わります。よって コ=⓪、サ=⓪。

シ,ス:正解 ⓪, ①(配点1)

G(x) が x = k で極大値をとるので f(k) = 0。極大なので f の符号は正から負に変わります。よって シ=⓪、ス=①。

セ:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
ここまでの符号の情報だけでグラフの概形を決めます。F(0) = 0 という条件(極小値が0)を見落とすと選べません。

<考え方>

f の符号  x < 0:負 / 0 < x < k:正 / k < x:負

F の増減  x < 0:減少
         0 < x < k:増加
         k < x:減少

・x = 0 で極小、その値は 0(x軸に接する)
・x = k(>0)で極大、値は正
・その後は減少して x軸を横切る
・左端では F は正の側から下りてくる

この形に合うのは セ=③ です。

ソ,タ:正解 ③, ⓪(配点2)

<考え方>
微分積分の基本定理を使います。F(0) = 0 であることがポイントです。

∫[0→x] f(t)dt = F(x) − F(0) = F(x) − 0 = F(x)

上端が x(③)、下端が 0(⓪)

よって ソ=③、タ=⓪。

チ,ツ:正解 ②, ⓪(配点2)

F(x) の極大値は x = k のときの値なので、上端を k にします。

F(k) = ∫[0→k] f(t)dt

上端が k(②)、下端が 0(⓪)

よって チ=②、ツ=⓪。

テ,ト:正解 ⓪, ⓪(配点2)

<考え方>
0 ≦ x ≦ k で f(x) ≧ 0 なので、この定積分はそのまま面積を表します。

∫[0→k] f(t)dt は
  y = f(x) のグラフと x軸で囲まれた図形の面積

被積分関数が f なので、囲む曲線は y = f(x) です。F(x) や G(x) ではありません。よって テ=⓪、ト=⓪。

ナ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
この大問の締めくくりで、最も差がつきます。導関数が同じ2つの関数は定数だけ違うという関係を、極値の比較に翻訳します。

<考え方>
F′ = G′ = f なので、ある定数 C′ を用いて G(x) = F(x) + C′ と書けます。

G は x = k で極大値 0 をとるので
  G(k) = F(k) + C′ = 0
  C′ = −F(k)

G の極小値は x = 0 のときなので
  G(0) = F(0) + C′ = 0 − F(k) = −F(k)

したがって
  F(k) = −G(0)
  (F の極大値) = −(G の極小値)

よって ナ=②(極小値の −1倍)。

第4問(必答) 三角形の傍心と軌跡

△ABC の内角∠A の二等分線と、頂点 B・C における外角の二等分線が交わる点 P(∠A に対する傍心)の軌跡を、座標平面上で追う問題。A(−1, 0)、B(1, 0)、C は単位円の上半分を動きます。加法定理で「傾き」を作り、軌跡の方程式に持ち込むのが全体の流れです。配点16。

ア:正解 ②(配点2)

<考え方>
AB は x 軸の正の向き、∠BAC = θ なので、半直線 AC は x 軸と角 θ をなします。AP はその∠BAC を二等分する直線です。

直線 AP が x 軸となす角 = θ/2

 m = tan(θ/2)

よって ア=②(tan(θ/2))。

イ,ウ:正解 ⑤, ⑤(配点3)

<考え方>
AB が円の直径なので∠ACB = π/2(タレスの定理)。頂点 B の内角と外角を順に出し、加法定理で m の式に直します。

∠ACB = π/2
∠ABC = π − θ − π/2 = π/2 − θ

頂点 B の外角 = π − (π/2 − θ) = θ + π/2   … 問題文と一致

BP はこの外角の二等分線なので
 x 軸となす角 = (θ + π/2)/2 = θ/2 + π/4
 傾き = tan(θ/2 + π/4)              … イ=⑤

与えられた加法定理に α = θ/2、β = π/4 を代入
 tan(θ/2 + π/4)
  = (tan(θ/2) + tan(π/4))/(1 − tan(θ/2)tan(π/4))
  = (m + 1)/(1 − m)                 … ウ=⑤

よって イ=⑤、ウ=⑤で、直線 BP は y = {(m+1)/(1−m)}(x − 1)。
外角の二等分線は「AB を B の側へ延ばした向き」から測ります。図の○印が示しているのがこの角で、tan(π/4) = 1 が使えるおかげで式がきれいにまとまります。

エ,オ,カ,キ:正解 ②, ①, ①, ②(配点3)

<考え方>
① から m = y/(x+1) を作り、② に代入して m を消去します。分母を払って整理するのが最短です。

(m+1)/(1−m) に m = y/(x+1) を代入
 = (y + x + 1)/(x + 1 − y)

y = (x + y + 1)(x − 1)/(x + 1 − y)

y(x + 1 − y) = (x + y + 1)(x − 1)
 xy + y − y² = x² + xy − y − 1
    y − y² = x² − y − 1

  x² + y² − 2y − 1 = 0

平方完成して
  x² + (y − 1)² = 2

よって エ=2、オ=1、円 E は中心 (0, 1)、半径 √2 で カ=1、キ=2。
A(−1, 0) と B(1, 0) がこの円上にあること(1 + 1 = 2)を確かめると検算になります。

ク,ケ:正解 ②, ①(配点2)

<考え方>
まず m の範囲を θ の範囲から決め、次に「直線 AP 上の y > 0 の点」が満たす条件に翻訳します。

0 < θ < π/2  ⟹  0 < θ/2 < π/4
  ⟹ 0 < tan(θ/2) < 1
  すなわち 0 < m < 1        … ク=②

点 (x, y) が直線 AP 上で y > 0
  m = y/(x+1) で 0 < m < 1
  ⟹ x + 1 > 0 かつ y < x + 1
  ⟹ 0 < y < x + 1          … ケ=①

よって ク=②、ケ=①。
tan は 0 < θ/2 < π/4 で単調増加、tan 0 = 0、tan(π/4) = 1 ——この二つの端点から範囲が決まります。

コ:正解 ②(配点3)

<考え方>
円 E:x² + (y−1)² = 2 のうち、0 < y < x + 1 を満たす部分を図示します。境界との交点を先に求めるのが定石です。

円 E と直線 y = x + 1 の交点
  x² + x² = 2  ⟹  x = ±1
  ⟹ (1, 2) と (−1, 0)

円 E と x 軸(y = 0)の交点
  x² + 1 = 2  ⟹  x = ±1
  ⟹ (1, 0) と (−1, 0)

0 < y < x + 1 を満たすのは
  (1, 0) から右へ回って (√2, 1) を通り (1, 2) に至る弧
  (両端は含まない)

よって コ=②——中心 (0, 1)・最高点 1 + √2 の円に直線 y = x + 1 を重ね、(1, 0) から (1, 2) までの右側の弧が実線で描かれた図です。
①③⑤は円の最高点が 2 + √5 で中心が (0, 2) の別の円。まず円そのものを見分ければ半分に絞れます。

サ,シ:正解 ⑥, ①(配点3)

<考え方>
(1) と同じ構図がもう一段入れ子になります。AQ は∠BAP を二等分するので、AQ が x 軸となす角は θ/4 です。

∠BAP = θ/2、AQ はその二等分線
  m′ = tan(θ/4)

△ABP の頂点 B の内角
  ∠ABP = ∠ABC +(Bの外角の半分)
      = (π/2 − θ) + (θ/2 + π/4)
      = 3π/4 − θ/2

△ABP における頂点 B の外角
      = π − (3π/4 − θ/2) = π/4 + θ/2
 BQ が x 軸となす角 = π/8 + θ/4

 傾き = tan(θ/4 + π/8)
    = (m′ + tan(π/8))/(1 − m′ tan(π/8))   … サ=⑥

直線 AQ:y = m′(x + 1)  ⟹  m′ = y/(x+1)  … シ=①

よって サ=⑥、シ=①。
(1) では tan(π/4) = 1 が使えて式が簡単になりましたが、ここは tan(π/8) が値として求まらないためそのまま残ります。形は (1) と完全に同じ——角が半分になっただけだと見抜ければ即答できます。

第5問(選択) 母平均の推定と「単位寿命」

蛍光灯の寿命を題材に、標本平均の分布・信頼区間・そして「1円あたりの寿命」という変換後の量の推定までを扱う問題。確率変数を定数で割ると分布のパラメータがどう変わるかが一貫したテーマです。配点16。

ア:正解 ⑥(配点2)

<考え方>
標本平均 X̄ の分布を問う、中心極限定理の基本形です。N( , ) の第2引数は分散であることに注意します。

母平均 m_X、母標準偏差 σ の母集団から大きさ n の無作為標本

E(X̄) = m_X
V(X̄) = σ²/n     (標準偏差は σ/√n)

n が十分大きいとき
  X̄ ~ N(m_X, σ²/n)

よって ア=⑥(σ²/n)。
①の σ/√n は標準偏差です。N(μ, σ²) という記法に合わせて分散を選ぶ——ここが最初の関門。

イ,ウ:正解 ⓪, ⑤(配点3)

<考え方>
n = 100、標本平均 8900、標本標準偏差 750。母標準偏差の代わりに標本標準偏差を使ってよい、と明記されています。

標準誤差 = 750/√100 = 750/10 = 75

信頼度95% の幅 = 1.96 × 75 = 147

8900 − 147 = 8753
8900 + 147 = 9047

 8753 ≦ m_X ≦ 9047

よって イ=⓪(8753)、ウ=⑤(9047)。
1.96 × 75 = 147 はちょうど整数になります。選択肢が 8753 / 8782 / 8820 … と近い値で並ぶので、√100 = 10 の約分を落とさないことが大切。

エ:正解 ⑥(配点1)

<考え方>
Y_i = X_i/1100 と定数で割った変数の標本平均 Ȳ について、アと同じ議論をします。

Y の母平均 = m₀ = m_X/1100
Y の母標準偏差 = σ/1100

V(Ȳ) = (σ/1100)²/n = σ²/(1100²n)

 Ȳ ~ N(m₀, σ²/(1100²n))

よって エ=⑥。
「定数 k で割ると標準偏差も k で割られ、分散は k² で割られる」——この違いを押さえていれば、アと同じ形で答えが出ます。

オ:正解 ③(配点2)

<考え方>
(1) の信頼区間を 1100 で割るだけでも求まります。ここでは定義どおり計算してみます。

Ȳ = 8900/1100 = 8.0909…
標本標準偏差 = 750/1100 = 0.68181…
標準誤差 = 0.68181…/10 = 0.068181…

1.96 × 0.068181… = 0.13363…

 8.0909… − 0.1336… = 7.9573…
 8.0909… + 0.1336… = 8.2245…

【別解】(1) の区間を 1100 で割る
 8753/1100 = 7.9573…
 9047/1100 = 8.2245…

小数第2位までで表すと 7.96 ≦ m₀ ≦ 8.22 となり、オ=③。
別解のほうが圧倒的に速いので、本番では (1) の答えを 1100 で割ると割り切ってしまいましょう。

カ:正解 ⑤(配点2)

<考え方>
単価を c 円とすると m_Y = m_X/c。(1) の区間の両端をそのまま c で割ったものが a と b です。

a = 8753/c、b = 9047/c

c が小さくなる
 ⟹ 8753/c も 9047/c も大きくなる
 ⟹ a と b はともに大きくなる

よって カ=⑤。
分母が小さくなれば分数は大きくなる——考えてみれば当たり前ですが、「単価が安いほど1円あたりの寿命は長い」という意味を掴んでおくと迷いません。

キ:正解 ②(配点2)

<考え方>
区間の幅 b − a も c の式で書いてしまいます。

b − a = 9047/c − 8753/c = 294/c

c が小さくなる ⟹ 294/c は大きくなる

よって キ=②(大きくなる)。
幅も両端と同じく 1/c に比例します。カとキをまとめて「区間全体が右へずれながら広がる」と捉えると一息で判断できます。

ク:正解 ①(配点2)

<考え方>
「信頼区間 a ≦ m_Y ≦ b が、A社の単位寿命 8 よりも大きい範囲に含まれる」を式にします。

区間 [a, b] 全体が 8 より大きい
 ⟺ 区間の左端が 8 を超える
 ⟺ a > 8

よって ク=①(a > 8)。
④の b < 8 は「区間全体が 8 より小さい」で逆向き。⑤の b > 8 では区間の一部しか 8 を超えず条件を満たしません。「全体が含まれる」=左端で決まると読み替えるのが要点です。

ケ,コ,サ,シ:正解 ①, ⓪, ⑨, ④(配点2)

<考え方>
a > 8 を c の不等式に直し、それを満たす最大の整数を求めます。

a = 8753/c > 8
  8753 > 8c      (c > 0)
  c < 8753/8 = 1094.125

これを満たす最大の整数 c = 1094

よって ケコサシ=1094。
8753 ÷ 8 = 1094.125 なので、1094 は条件を満たし 1095 は満たしません。等号の向きと「最大の整数」という指定を最後まで確認しましょう。

第6問(選択) 数列と格子点

図形の内部にある格子点の個数を数え、数列として一般化する問題。「新課程の数学Ⅱ・B・C 第4問と同一問題」です。配点16。

ア,イ:正解 ⑤, ⑧(配点2)

<考え方>
直線 x = n 上で、T の内部にある格子点の y座標は 0 < y < 3n を満たす整数です。境界は含まないことに注意します。

y = 1, 2, …, 3n − 1  の (3n − 1) 個

aₙ = 3n − 1

a₂ = 3·2 − 1 = 5
a₃ = 3·3 − 1 = 8

よって ア=⑤、イ=⑧。

ウ,エ,オ:正解 ⓪, ③, ⓪(配点2)

aₙ = 3n − 1 は n の1次式なので等差数列です。

aₙ₊₁ − aₙ = 3(n+1) − 1 − (3n − 1) = 3

公差 3 の等差数列

よって ウ=⓪(公差)、エ=③、オ=⓪(等差)。

カ,キ,ク:正解 ⑥, ①, ⓪(配点3)

<考え方>
1 ≦ n ≦ 20 の範囲で aₙ を足し上げます。等差数列の和の公式を使います。

Σ[n=1→20] (3n − 1)
= 3 · Σn − Σ1
= 3 · (20·21/2) − 20
= 3 · 210 − 20
= 630 − 20 = 610

よって カキク=610。

ケ:正解 ⑦(配点2)

<考え方>
今度は上の境界が y = 2ˣ です。直線 x = k 上の内部の格子点は 0 < y < 2ᵏ を満たす整数です。

y = 1, 2, …, 2ᵏ − 1  の (2ᵏ − 1) 個

2ᵏ は整数なので、境界を除いた個数はちょうど 2ᵏ − 1 です。よって ケ=⑦。

コ:正解 ①(配点2)

内部にある格子点を通る直線 x = k の範囲を確認します。

U の内部は 0 < x < n + 1
整数 k は 1 ≦ k ≦ n

よって和の上端は n。コ=①。

サ:正解 ⑦(配点2)

<考え方>
等比数列の和の公式を使います。

Σ[k=1→n] (2ᵏ − 1)
= Σ2ᵏ − Σ1
= (2^(n+1) − 2) − n
= 2^(n+1) − n − 2

よって サ=⑦。

シ,ス,セ,ソ:正解 ③, −, ③, ②(配点3)

<問題要旨>
第4問で最も難しい設問です。「すべての自然数 n に対して」成り立つという条件から、n の恒等式として係数を比較します。

<考え方>
b² − 4ac < 0 かつ a > 0 なので、放物線は x軸と交わらず常に正の値をとります。したがって直線 x = k 上の内部の格子点は (ak² + bk + c − 1) 個です。

総数 = Σ[k=1→n] (ak² + bk + c − 1)

= a·n(n+1)(2n+1)/6 + b·n(n+1)/2 + (c−1)n

展開して n について整理すると
= (a/3)n³ + {(a+b)/2}n² + (a/6 + b/2 + c − 1)n

これが すべての n で n³ に等しいので、各項の係数を比較します。

n³ の係数: a/3 = 1        → a = 3
n² の係数: (a+b)/2 = 0   → b = −3
n  の係数: a/6 + b/2 + c − 1 = 0
           1/2 − 3/2 + c − 1 = 0
           c = 2

条件の確認も忘れずに行います。a = 3 > 0、b² − 4ac = 9 − 24 = −15 < 0 でどちらも満たします。よって シ=③、スセ=−3、ソ=②。

第7問(選択) 空間ベクトルと球面

原点を中心とする半径1の球面上に三角形をとり、正三角形になる条件を内積で調べる問題。「新課程の数学Ⅱ・B・C 第6問と同一問題」です。配点16。

ア:正解 ①(配点1)

点Cが半径1の球面S上にあるので、原点からの距離が1です。

|OC| = 1 なので |OC|² = 1

成分で表すと x² + y² + z² = 1

よって ア=①。

イ:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
この設問が大問全体の鍵です。合同 → 対応する角が等しい → 内積が等しいという流れをつかめるかどうかで決まります。

<考え方>
△OAC と △OAB が合同なので ∠AOC = ∠AOB。さらに |OA|=|OB|=|OC|=1(すべて球面上の点)なので、

OA · OC = |OA||OC| cos∠AOC
OA · OB = |OA||OB| cos∠AOB

大きさも角も等しいので
  OA · OC = OA · OB

よって イ=④。

ウ,エ,オ:正解 ⓪, ⓪, ⑤(配点3)

<考え方>
A(1, 0, 0)、B(a, √(1−a²), 0)、C(x, y, z) を成分計算に入れます。

OA · OB = 1·a + 0·√(1−a²) + 0·0 = a

OA · OC = 1·x + 0·y + 0·z = x
  x = a          … ②   → ウ = ⓪

OB · OC = a·x + √(1−a²)·y + 0·z
  a x + √(1−a²) y = a … ③

③の左辺の係数が エ、オ、右辺が ウ にあたります。よって ウ=⓪、エ=⓪、オ=⑤。

カ,キ,ク,ケ,コ:正解 ③, ⑤, ③, ①, ⓪(配点2)

<考え方>
a = 3/5 を②③に代入します。

x = a = 3/5

1 − a² = 1 − 9/25 = 16/25
√(1−a²) = 4/5

③より (3/5)(3/5) + (4/5)y = 3/5
  9/25 + (4/5)y = 15/25
  (4/5)y = 6/25
  y = (6/25)(5/4) = 3/10

よって カ/キ=3/5、ク/ケコ=3/10、つまり カ=③、キ=⑤、ク=③、ケ=①、コ=⓪。

サ:正解 ②(配点2)

①に代入して z を求めます。

z² = 1 − x² − y²
   = 1 − 9/25 − 9/100
   = 100/100 − 36/100 − 9/100
   = 55/100 = 11/20  > 0

z = ±√(11/20)  の2つ

z が正のときと負のときで、球面の上側と下側に1つずつ点Cがとれます。よって サ=②(ちょうど二つある)。

シ:正解 ⓪(配点2)

<考え方>
a = −3/5 でも同様に計算します。後の(3)の公式を使うと速いです。

z² = (1 + 2a)(1 − a) / (1 + a)

a = −3/5 のとき
  1 + 2a = 1 − 6/5 = −1/5   (負)
  1 − a  = 8/5              (正)
  1 + a  = 2/5              (正)

  z² = (−1/5)(8/5)/(2/5) = −4/5  < 0

z² が負になるため実数 z は存在しません。よって シ=⓪(ない)。

ス:正解 ③(配点2)

<考え方>
②③から y を a で表し、①に代入します。

x = a
③より √(1−a²) y = a − a² = a(1 − a)
  y = a(1−a) / √(1−a²)

y² = a²(1−a)² / (1−a²)
   = a²(1−a)² / {(1−a)(1+a)}
   = a²(1−a) / (1+a)

z² = 1 − a² − a²(1−a)/(1+a)
   = {(1−a²)(1+a) − a²(1−a)} / (1+a)
   = (1−a){(1+a)² − a²} / (1+a)
   = (1−a)(1 + 2a) / (1+a)

よって ス=③。

セ:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
第6問の締めくくりです。問題文に最初から与えられている −1 < a < 1 の条件を忘れないことが必要です。

<考え方>
z² ≧ 0 かつ 1 + a > 0 なので、分子が0以上であればよいことになります。

(1 + 2a)(1 − a) ≧ 0
  −1/2 ≦ a ≦ 1

もとの条件 −1 < a < 1 と合わせて
  −1/2 ≦ a < 1

a = 1 は最初の条件から除かれるため、右端は「未満」になります。よって セ=④。

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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