解答
解説
第1問
問1:正解4
<解説>
床の上に置かれた木片の上にリンゴが載っている状況では、木片には「地球からの重力」「床からの押し上げる力」「リンゴに押される力」の三つが働きます。木片はリンゴから下向きに押され、その重さ(重力)も下向きに受け止めます。一方、床からは上向きに押されるため、図としては下向きの矢印が二本(重力とリンゴからの押し付け)、上向きの矢印が一本(床からの反作用)描かれるものが最も適切となります。
問2:正解1
<解説>
絶縁体の棒の両端に +q と −q の電気量を帯電させ、中心を軸として自由に回転できるようにしたところへ、小球(Q と書かれた電荷)を近づけた場面です。棒がゆっくり回転した向きを調べることで、小球が帯びている電荷 Q の符号が判明します。もし小球が正の電気量であれば、−q 側に引き寄せられるなどの挙動が見られるため、静電気力の作用から Q が正であると推定できます。
問3:正解8
<解説>
問2の続きで、小球を y 軸方向へ移動させて点 C まで持っていくと、棒がさらにゆっくりと回転し、先端に描かれた矢印の向きが変化します。電荷 +q と −q の位置関係や、小球との相互作用によって、棒が示す向きはある特定の方向を指し示します。観察の結果、棒の先端矢印は図示された 8 通りの向きのうち一つに落ち着くことがわかり、その向きが 8 番目と対応します。
問4:正解6
<解説>
プールから帰ってきた A さんと B さんの会話で、水の温度変化や熱エネルギーの行き先について議論しています。熱エネルギーは不可逆変化(元に戻すのが難しい変化)がからむと、まとめて保存される形が変わったり、仕事に変換されにくい形になることがあります。また、気圧や水の蒸発・沸騰の話では、水分子の運動が激しくなる条件などが語られています。提示された選択肢の中で、熱や温度に関する誤りを含む記述を探すと、6番目が誤った内容を含んでいると判断できます。
問5および6:正解2および5
<解説>
同じ会話文中で「手足が水にした仕事」「1気圧のもとで水の温度を上げたときの振る舞い」「−300℃ よりも低い温度になる場合」などのくだりがあります。これらの説明の中から、誤りを含む文章がどれかを検討します。たとえば「手足が水にした仕事」の解釈がずれていたり、「気圧と沸騰温度の関連」についての記述が正しくない部分を探すことで、2番目と5番目の記述に誤りがあるとわかります。
第2問
問7:正解3
<解説>
ギターの音の波形(図2)から、波がひととおり繰り返すまでの時間間隔(山と山のあいだなど)を読み取ると、約0.005秒ほどの値となっていることがわかります。設問で与えられた選択肢の中で、この値に近いものが波の周期として最も適切だと考えられます。
問8:正解5
<解説>
表1には音階と振動数(ヘルツ)の対応が示されており、ギターの音が先の問で推定した周期(約0.005秒)に対応する振動数はおよそ200回前後/秒に相当します。表を参照すると、この近辺の振動数は196ヘルツにあたるため、その音階は「ソ」と考えるのが自然です。
問9:正解2
<解説>
問題文では、基本音とその2倍音(振動数が基本音の2倍の成分)の2種類が重なった波形を考えています。2倍音は基本音の1周期のあいだに2回の振動を行うため、全体の波形としては、大きくゆったりとした基本音の振動の上に、もう一つ短い周期の波が重なる形になります。選択肢の波形を比べると、この特徴を正しく示すものが2番目に該当します。
問10:正解1
<解説>
変圧器では、一次コイルと二次コイルの巻き数の比がおおよそ電圧の比と同じ関係になります。図4では一次コイル側が100ボルト、二次コイル側が8ボルトという設定で、二次コイルの巻き数は一次コイルに比べてかなり少なくなります。電圧比で考えれば 8対100 の割合なので、これに近い値が巻き数比として最適な選択肢です。
問11:正解4
<解説>
同じ変圧器で損失がごく小さいと仮定すると、一次コイルと二次コイルで電圧と電流を掛け合わせた大きさ(電力)が同程度に保たれます。電圧が下がったぶんだけ電流が大きくなるという関係があり、電圧比が約12.5対1なら、電流比は逆比率で1対12.5ほどになります。問題文では、その電流比に最も近い値が正しいと考えられます。
問12:正解4
<解説>
図5で示されるニクロム線の長さは約16センチメートルで、商品ラベルによると1メートルあたりの抵抗値が8オームとされています。そこから、この短いニクロム線全体の抵抗値は1メートル分よりもずっと小さくなるものの、具体的には1メートルあたりの値と長さの比からおよそ1オーム台後半ほどと見積もれます。二次コイルが8ボルトを供給したときの電流を考えると、その電圧と電流の積から求められる消費電力は数十ワット程度になり、選択肢の中では50ワット程度が最も適切だと判断できます。
第3問
問13:正解4
<解説>
記録タイマーによる打点間隔を読み取ると、A の線から B の線までの距離を走行するのに要したおおまかな時間がわかります。テープ上での距離をメートルに換算し、その距離を経過時間で割ると、選択肢のなかではおよそ 0.26 m/s に近い値が得られます。これが台車の平均の速さとして最も適切です。
問14:正解0
<解説>
台車の質量と加速度から、ひもが台車を引く張力を推定します。加速度は速度と時間のグラフ(v–t グラフ)の傾きから 0.72 m/s² と求められ、台車の質量は 0.50 kg とわかります。張力は質量と加速度を掛け合わせた値に相当し、数字を当てはめると「0.36 N」という程度の大きさになります。
問15:正解3
<解説>
台車の質量と加速度から、ひもが台車を引く張力を推定します。加速度は速度と時間のグラフ(v–t グラフ)の傾きから 0.72 m/s² と求められ、台車の質量は 0.50 kg とわかります。張力は質量と加速度を掛け合わせた値に相当し、数字を当てはめると「0.36 N」という程度の大きさになります。
問16:正解6
<解説>
台車の質量と加速度から、ひもが台車を引く張力を推定します。加速度は速度と時間のグラフ(v–t グラフ)の傾きから 0.72 m/s² と求められ、台車の質量は 0.50 kg とわかります。張力は質量と加速度を掛け合わせた値に相当し、数字を当てはめると「0.36 N」という程度の大きさになります。
問17:正解2
<解説>
スマートフォンを台車に固定して計測すると、台車の総質量が増えるため、同じ力で引いても加速度がわずかに小さくなります。問題文の測定結果では記録テープのときよりも加速度が 0.60 m/s² と小さめになっているのは、主にこの質量増加の影響が考えられます。
問18:正解2
<解説>
グラフ上から台車の等加速度運動が続いている時間を読み取ると、一定の加速度(たとえば 0.60 m/s² 程度)で加速した結果、ストッパーに接触する直前の速さが 1.0 m/s 前後になることが推定できます。選択肢のなかでは 1.0 m/s が最も適切だと考えられます。
問19:正解5
<解説>
おもりを引き上げていた状態から、おもりが落下していくとき、おもり自体の位置エネルギーは減少し、そのぶん運動エネルギーが増加していきます。しかし、台車や糸との間にわずかな摩擦などがあれば、全体の力学的エネルギーの一部は熱などに変換され、おもり自身の力学的エネルギーは減少傾向になると考えられます。よって「おもりの位置エネルギーが減少」「おもりの運動エネルギーが増加」「おもりの力学的エネルギーは減少」という選択肢がもっとも当てはまります。