2020年度 大学入試センター試験 本試験「日本史B」の問題冊子をPDFで公開しています。全設問の解答・解説も無料で読めます。印刷して実戦形式の演習にお使いください。
目次
この問題の概要
大学入試センター試験としては最後の年度です。試験時間60分・満点100点。大問6題・小問36問はすべて必答で、第1問〜第4問が各16点、第5問12点、第6問24点という配点でした。第1問が教育と学問のテーマ史、第2問以降が古代・中世・近世・幕末明治・近現代という時代順の構成です。第5問は同じ日の日本史A第2問と、第6問は日本史A第4問とまったく同じ問題です。史料・図版・絵図が各大問に入り、全体の難易度は標準です。
| 大問 | 出題内容 | 配点 | 難易度 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 第1問 | 教育と学問のテーマ史(近代的な学校制度とキリスト教の布教、平安京の復元図と『続日本紀』の写本、古代から近現代までの教育観、外来技術が与えた影響の年代配列、歴史書と歴史人物のX・Y判定、津田左右吉による記紀研究の史料) | 16 | ★★★★☆ | 古代から近現代までを横断する導入で、図版と史料が続けて出る。問6の津田左右吉は読みにくい文章だが、問われているのは「記紀をどう扱ったか」という一点 |
| 第2問 | 古代の周辺支配(隼人と蝦夷への政策、北海道・東北・南西諸島の様相、下野国府跡と徳丹城跡の遺構比較、蝦夷の抵抗と城柵、徳政相論と唐風の文化、斉明天皇五年の『日本書紀』の史料) | 16 | ★★★☆☆ | 古代の東北・南九州という手薄になりやすい地域がテーマ。問9の二つの遺構図は、政庁を囲む区画の形を見比べるだけで判断できる |
| 第3問 | 中世の社会と経済(大寺院の強訴と武士の台頭、阿氏河庄百姓等訴状の史料、大内氏の城下町など中世都市、軍記物語と国人一揆、戦国大名の治水と指出検地、流通経済の年代配列) | 16 | ★★★☆☆ | 問14の阿氏河庄の訴状は中世史料の定番。片仮名まじりの文でも、荘官の非法を訴えているという骨格が分かれば十分 |
| 第4問 | 近世の産業と貨幣(石見銀山の直轄と貿易制限、出来事の年代配列、幕府の貨幣改鋳、反射炉と塩田など技術の伝播、本百姓と水呑百姓、1823年の鉄穴流しに関する鳥取藩の文書) | 16 | ★★★☆☆ | 問24の鉄穴流しは、上流の製鉄が下流の農業と衝突するという構図。史料の用語が難しくても、誰が困っているかを追えば決まる |
| 第5問 | 幕末・明治前期の政治と経済(日米間の条約と自由民権期の政社、幕末の幕府の経済政策、民衆運動と事件の年代配列、激化事件と同時期の出来事) | 12 | ★★☆☆☆ | 4問・12点と最も小さい。日本史A第2問と同一問題で、幕末から明治十年代の民衆運動を並べられれば取りやすい |
| 第6問 | 言論と戦争(言論統制の法令と大逆事件、従軍記者と各戦争の年代配列、日露戦争後の外交、第一次世界大戦後の日本経済、『東洋経済新報』と民本主義の担い手、大正期の政治と社会、女子挺身隊と国民徴用令、1946年の農地改革を描いた風刺漫画) | 24 | ★★★★☆ | 配点が最も大きく、日本史A第4問と同一問題。占領期から戦後にかけての現代史が含まれるので、通史の学習が戦前で止まっていると厳しい |
対策のポイント: 日本史Bはこの年のように、教育・技術・流通といった「制度とモノの通史」を切り口にする大問が増えています。政治史の年表に加えて、土地制度・貨幣・対外関係の三本を別々の年表にしておくとテーマ史に強くなります。史料問題は読み下せなくても構いません。設問が聞いているのは史料の一部分だけなので、まず設問文を読み、必要な箇所だけを探す順番を徹底しましょう。各設問の詳しい解き方は上の「解答・解説はこちら」からどうぞ。
※ 難易度は当サイトの独自評価です(★1 基礎 〜 ★5 難)。

