2019年度 大学入試センター試験 本試験「日本史B」の問題冊子をPDFで公開しています。全設問の解答・解説も無料で読めます。印刷して実戦形式の演習にお使いください。
目次
この問題の概要
試験時間60分・満点100点。大問6題・小問36問はすべて必答で、第1問〜第4問が各16点、第5問12点、第6問24点という配点です。第1問が時代を貫くテーマ史、第2問以降が古代・中世・近世・幕末明治・近現代という時代順の構成です。第5問は同じ日の日本史A第2問と、第6問は日本史A第4問とまったく同じ問題です。この年は地名・境界・アイヌというテーマで始まり、史料の読み取りが各大問に入りました。全体の難易度は標準です。
| 大問 | 出題内容 | 配点 | 難易度 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 第1問 | 地名と境界のテーマ史(奈良時代の書物と沖縄のグスクにみる地名の由来、古代から近代までの貨幣の推移、平安期の遣唐使の史料と新羅人の船乗り、日露の国境画定とアイヌ政策、蝦夷地とロシア南下の年代配列、労働者や被差別部落の人々による権利獲得運動) | 16 | ★★★★☆ | 古代から近代までを一気に横断する導入で、この試験で最も守備範囲が広い。貨幣とアイヌという二つの通史が並ぶので、どちらかが手薄だと連続して失点しやすい |
| 第2問 | 古代の政治と社会(漢委奴国王印にみる外交、氏姓制度と部民、藤原広嗣の乱など奈良時代の政変、律令の国司制度と受領、那須国造碑の碑文、荘園制と元慶官田・課税対象の変化) | 16 | ★★★☆☆ | 問11の那須国造碑は、碑文が読めなくても「中国の年号や官職の知識をもつ豪族がいた」という一点を押さえれば選べる |
| 第3問 | 中世の政治と社会(源平合戦期の挙兵と南北朝の合体、院政期の法制と所領支配、12〜14世紀の出来事の年代配列、室町期の出来事、鎌倉公方と足利持氏のX・Y判定、戦国期の産業と布教) | 16 | ★★★☆☆ | 問15の並べ替えは承久の乱・元寇・建武の新政という三つの節目で区切れば迷わない。鎌倉公方と関東管領の関係は毎年のように問われる |
| 第4問 | 近世の経済と文化(河川改修と豪商の負担、村と百姓の年貢・結やもやい、安房国の採草地争論の和解文、川柳・狂歌と山東京伝ら文人、江戸後期の飢饉対策と無宿人対策、近世の対外関係の年代配列) | 16 | ★★★☆☆ | 問21の争論文書は、村どうしがどう折り合いをつけたかが読み取れれば足りる。文芸の問題は作者とジャンルの対応表を作っておくと確実 |
| 第5問 | 幕末・維新期の政治(江戸幕府から明治政府への移行、井伊直弼と安藤信正の行動、廃藩置県前後の東京、華族制度と爵位) | 12 | ★★☆☆☆ | 4問・12点と最も小さい。日本史A第2問と同一問題で、安政の大獄と和宮降嫁を押さえていれば取りやすい |
| 第6問 | 日米関係の百年(石井・ランシング協定、第一次世界大戦期の外相の首相としての事績、海外における日本人の動向、GHQの統治機構と用語、幕末以降に来日したアメリカ人、占領期の報道統制に関する史料、サンフランシスコ平和条約後の協定、1990年代の日米防衛協力) | 24 | ★★★★☆ | 配点が最も大きく、日本史A第4問と同一問題。占領期から1990年代までの現代史が半分を占めるので、通史の学習が戦後で止まっていると厳しい |
対策のポイント: 日本史Bはこの年のように、境界・貨幣・地名といった「モノや制度の通史」を切り口にする大問が増えています。政治史の年表に加えて、貨幣・土地制度・対外関係の三本を別々の年表にしておくと、テーマ史の大問で強くなります。史料問題は難しく見えても、設問が要求しているのは史料の一部分だけです。まず設問文を読み、必要な箇所だけを史料から探す順番を徹底しましょう。各設問の詳しい解き方は上の「解答・解説はこちら」からどうぞ。
※ 難易度は当サイトの独自評価です(★1 基礎 〜 ★5 難)。

