2025年度 大学入学共通テスト 追試験「リーディング」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。
解答
解説
2025年度 大学入学共通テスト 追試験 英語(リーディング)は、100点満点・試験時間80分。大問は8つ、解答番号は1〜44の44か所です。大問ごとの配点は、第1問6点・第2問12点・第3問9点・第4問12点・第5問16点・第6問12点・第7問16点・第8問17点。この年度の冊子にA・Bの区分はなく、第1問から第8問まで通しで並びます。
素材は前半から順に、第1問が文房具店の創業記念セールの広告、第2問が日本にホームステイ中の留学生が書いたオンライン記事(夫婦の家事分担の意識調査)、第3問が宇宙船で惑星へ向かう少女の短編物語、第4問が「宿題のない週末」を提案する英作文の下書きと教師のコメント。後半は、第5問が地域の祭りの運営を説明した記事と昨年の来場者アンケートから会議用メモを作るもの、第6問が列車で隣り合った少年と女性の物語とワークシート、第7問が「硬水と軟水」の記事から発表用アウトラインを作るもの、第8問が動物園の是非をめぐる5人の意見と資料2点からエッセイの構成を組み立てるものです。
この回でつまずきやすいのは、複数の解答番号がひとまとまりで採点される設問です。第3問問2と第6問問2は5択から4つを選んで順に並べる型で、どれか1つでも外すと得点になりません(残る1つは本文にない出来事・心情なので、それを先に外すのが速い)。第5問問3と第7問問4は、メモやアウトラインに並ぶ記述から誤りを1つ取り除く型で、棒グラフの実数や本文の列挙と1件ずつ突き合わせる必要があります。第6問問1の挿絵選択は、座席の左右と2人の姿勢の両方を本文と一致させないと絞れません。全体として、「なんとなく合っている」で選ばず、根拠となる段落を1か所特定してから決めるのが安全です。
第1問
留学先の文房具店「Arigato」の創業50周年セールの広告。営業時間、チラシ持参の特典、月替わりの特売品の割引条件、4商品の説明が別々の欄に載っており、条件の読み取りと全商品に共通する特徴が問われます。
問1:正解④
<問題要旨>
広告を読んで「より安く買う(get a lower price)には何が必要か」を選ぶ設問。広告には営業時間、チラシ持参の特典、特売品の割引条件が、それぞれ別の欄に書かれています。
<考え方>
値引きの条件だけを探す照合型です。MONTHLY SPECIALS! の見出しの直下に、購入額が$60を超えると割引が受けられると明記されています。チラシ持参・曜日・週末はいずれも別の欄の条件なので、値引きの条件と混同しないことがポイントです。
<選択肢>
①【誤】
水曜日に店へ行く。営業時間の欄には水曜が定休(Closed on Wednesdays)とあり、そもそも店は開いていません。値引きとも無関係です。
②【誤】
チラシを店員に見せる。これは Special Gift 欄の条件で、無料のメモ帳がもらえるという特典です。価格が下がるわけではなく、広告の別箇所の内容を混同した誤りです。
③【誤】
週末や祝日に買う。週末・祝日は営業時間が異なるだけで、割引の記述はありません。
④【正】
一度に$60を超えて買う。MONTHLY SPECIALS! の直下に「purchases over $60」で割引が受けられると書かれており、これが値引きの唯一の条件です。
問2:正解④
<問題要旨>
特売品として並ぶ4商品(ペンケース、手帳、筆記具、テープキット)の説明を突き合わせ、「すべての商品について述べられている特徴」を選ぶ設問です。
<考え方>
「all the items」とあるので、4商品すべてに当てはまるかを1つずつ確認します。各商品の説明の末尾には、ペンケースは3色、手帳は covers の種類、筆記具はインク5色、テープキットは seasonal themes と、いずれも「複数の種類がある」ことが書かれています。1商品でも外れる特徴は、範囲の拡大として落とします。
<選択肢>
①【誤】
消せる。手帳(erased and rewritten)と筆記具(erasable ink)には書かれていますが、ペンケースとテープキットにはありません。2商品だけの特徴を全体に広げた誤りです。
②【誤】
折りたためる。ペンケースがデスクスタンドに変形するとあるだけで、「折りたためる」は4商品のどれにも書かれていません。
③【誤】
長持ちする。手帳の durable pages の1か所だけで、他の3商品に耐久性の記述はありません。
④【正】
選択肢が複数ある。ペンケースは blue, green, pink の3色、手帳は a range of stylish covers、筆記具はインクが5色、テープキットは various seasonal themes。4商品すべてに複数の種類があります。
問3:正解②
<問題要旨>
「チラシを持ってテープキットを買ったのに無料のメモ帳がもらえなかった」という状況の理由として、最も可能性が高いものを選ぶ推論型の設問です。
<考え方>
特典の条件が書かれた Special Gift 欄だけを見ます。チラシを見せて何かを買えばメモ帳がもらえますが、「Limited to the first 30 customers」と人数に上限があります。チラシ持参と購入という条件は満たしているのですから、残る理由は上限に達していたことしかありません。
<選択肢>
①【誤】
特売品が売り切れていた。テープキットは実際に買えているので前提と矛盾します。売り切れは特典の条件にも関係しません。
②【正】
すでに30人がメモ帳を受け取っていた。Special Gift 欄の「先着30名」という上限に該当し、チラシを見せて購入しても対象外になります。
③【誤】
最近メモ帳を買った。過去の購入が特典を妨げるという条件は広告にありません。
④【誤】
割引商品を買った。特典の条件は「any purchase」で、割引商品を除くという記述はありません。
第2問
日本にホームステイ中のイギリス人留学生が書いたオンライン記事。自分の2つの家族の役割の違いと、既婚で子どもがいる市民5,000人への意識調査の結果が示され、事実と意見の区別、調査数値の読み取り、筆者の姿勢が問われます。
問1:正解④
<問題要旨>
記事の中から筆者 Stephen の「意見(opinion)」に当たるものを選ぶ設問。事実の記述と評価の記述を区別させる型です。
<考え方>
事実と意見の区別が争点です。第1段落では、イギリスの父が朝食を作る/ホストファーザーがごみを出すという役割が事実として並べられ、そのあとにホストファーザーが料理を始め、その味がとてもよくなったという評価が続きます。「おいしくなった」は事実として確かめられない筆者の判断なので、これが意見に当たります。
<選択肢>
①【誤】
父が毎日朝食を作る。第1段落は父が朝食を作ると述べるだけで「毎日」という頻度はなく、そもそも役割の記述は事実で意見ではありません。
②【誤】
父はオンラインで料理を学ぶべきだ。オンラインの料理サイトを使ったのはホストファーザーで、主体がすり替わっています。助言の記述も本文にありません。
③【誤】
ホストファーザーが自分の料理サイトを持っている。第1段落は料理サイトの助けを借りたと述べており、サイトを運営しているわけではありません。
④【正】
ホストファーザーの料理がおいしくなった。第1段落末の「料理サイトの助けで味がとてもよくなった」という評価そのもので、筆者の意見に当たります。
問2:正解③
<問題要旨>
記事に示された調査の数値(回答者の構成と80%・70%・60%の各項目)に照らして、正しい記述を選ぶ数値照合の設問です。
<考え方>
第2段落の数値だけで決まります。回答者は「結婚して子どもがいる」市民5,000人で、夫と妻が半数ずつ(各2,500人)。回答のうち、妻が家事と育児の大半を担うとしたのが80%、夫にもっと家事をしてほしいと答えた妻が70%、家庭でもっと役割を担いたいとした夫が60%です。「半数より多い/少ない」という言い方に注意して当てはめます。
<選択肢>
①【誤】
子どもがいる回答者は半数未満。調査対象は結婚して子どもがいる市民に限られているので、回答者全員に子どもがいます。
②【誤】
夫の半数以上が家事の大半をしている。第2段落は回答者の80%が「妻が大半を担っている」と答えたとしており、内容が逆転しています。
③【正】
妻の半数以上が夫にもっと家事をしてほしいと思っている。調査対象の妻の70%がそう答えたとあり、半数を超えます。
④【誤】
妻の回答者が夫より多かった。夫と妻が半数ずつと明記されており、同数です。
問3:正解③
<問題要旨>
「よい家事の分担相手になるには何が必要か」という問いに対する夫側・妻側の答えの違いを述べた段落に照らし、調査結果として正しいものを選ぶ設問です。
<考え方>
根拠は第3段落の2文です。夫の多数が挙げたのは「自分の労働時間を短くすること」、妻が最も支持したのは「夫の家事・育児に対する意識が変わること」で、筆者はこれを異なる角度からの解決策だとまとめています。夫側の答えを言い換えた選択肢を選びます。
<選択肢>
①【誤】
夫と妻の家事の好みが似ている。第3段落は両者の答えが違う角度からのものだと述べており、「似ている」は逆です。家事の「好み」という調査項目もありません。
②【誤】
夫は育児より家事をしたい。家事と育児のどちらを望むかという比較は調査に含まれていません。
③【正】
多くの夫は職場にいる時間を減らす必要があると考えている。夫の多数の答えが労働時間の短縮だったことの言い換えです。
④【誤】
妻は夫の家事への意識が変わったと考えている。妻が求めたのは意識の「変化」であり、すでに変わったとは述べていません。願望を事実として読んだ誤りです。
問4:正解③
<問題要旨>
日本の家庭での家事分担について、筆者がどのような姿勢を取っているかを一語で選ぶ設問です。
<考え方>
筆者の姿勢は最終段落に集約されています。現状は多くの回答者にとって満足できるものではないと譲歩しつつ、改善したいと思う夫婦が多いことは励みになるとし、「将来は有望に見える」と結びます。否定と肯定が併存し、結論は肯定側に寄っているので、控えめに希望的という評価が合います。
<選択肢>
①【誤】
完全に満足している。最終段落は現状が「あまり満足できるものではない」と明言しており、完全な満足とは言えません(程度の拡大)。
②【誤】
確かに失望している。「励みになる」「将来は有望」という肯定的な結びと矛盾します。
③【正】
ほどよく希望的。現状の不満を認めた上で改善の動きを評価し、将来を前向きに見る最終段落の姿勢に一致します。
④【誤】
おおむね否定的。否定的な記述は譲歩の部分だけで、段落の結論は肯定側にあります。部分を全体に広げた誤りです。
第3問
宇宙船で惑星 Palinosia へ向かう少女ソラの短編物語。人物像、出来事の順序、結末の心情が問われ、最後に旅行が夢だったと明かされる構成になっています。
問1:正解④
<問題要旨>
第1段落の記述から、ソラをどのような人物と言えるかを選ぶ人物像の設問です。
<考え方>
「In the first paragraph」と範囲が限定されているので、第1段落の事実だけで決めます。ソラは自分が作ったロボットで Young Innovators’ Contest に優勝して旅行を得ており、母から譲られた宇宙服も最新の部品で自分が改良した(upgraded)ため良好な状態にあります。ものづくりと機械の扱いに強いことが、この2か所から確認できます。
<選択肢>
①【誤】
不注意なパイロット。ソラは乗客であり船を操縦していません。出発前に装備を二重に確認する慎重な描写もあります。
②【誤】
才能ある写真家。ビデオカメラの充電を確かめる記述はありますが、撮影の腕についての記述はありません。
③【誤】
理科が苦手。第1段落は理科の授業を「よくできた授業の一つ」として挙げており、内容が逆です。
④【正】
技術に強い。自作ロボットでの受賞と、宇宙服を最新部品で改良したという2点が根拠になります。
問2:正解 9=⑤ 10=③ 11=① 12=④
<問題要旨>
5つの選択肢から4つを選び、物語に現れた順に並べる設問です。1つは物語に存在しない出来事で、それを除外する必要があります。4か所すべて正しく並べたときだけ得点になります。
<考え方>
出来事の順序を問う型で、時間を示す語が手がかりになります。第1段落は「Only six months ago」の受賞から、受賞の知らせを聞いた母が装備を譲る場面へ進み、第2段落は惑星への着陸から、母に学校の支度をしなさいと言われて目が覚める場面へ進みます。除外すべきは②で、第1段落にあるのはビデオカメラが充電されているかの確認(fully charged)であり、映像機器を修理したという記述はどこにもありません。
<選択肢>
9=⑤
宇宙旅行に当選した。第1段落の「6か月前に、自作ロボットでコンテストに優勝して惑星への旅行を獲得した」が最初の出来事です。
10=③
装備を譲り受けた。第1段落末で、受賞の知らせを聞いた母 Mirai が宇宙服などの装備を喜んで譲っています。時期は受賞の後です。
11=①
惑星に着陸した。第2段落冒頭で、扉が開いて乗客が順にはしごを降り、惑星の地表に立ちます。
12=④
学校の支度をしなさいと言われた。第2段落末で母がカーテンを開けてそう言い、旅行が夢だったことが分かります。物語の最後の出来事です。
②【除外】
映像機器を修理した。第1段落にあるのはビデオカメラの充電の確認だけで、故障や修理の記述はありません。これが並べない1つです。
問3:正解②
<問題要旨>
物語の結末でソラがどう感じたと考えられるかを選ぶ心情の設問です。
<考え方>
心情語が直接書かれている型です。最終文で、ソラはベッドに起き上がりながら「ああ、夢だったのか」と sadly(悲しげに)つぶやきます。実現したと思っていた旅行が夢だったと分かった落胆に当たる語を選びます。
<選択肢>
①【誤】
退屈。惑星の景色に感嘆する描写があり、退屈さを示す記述はありません。
②【正】
落胆。最終文の sadly と「夢だったのか」という独白に一致します。
③【誤】
興奮。興奮していたのは着陸前後の場面で、結末の心情ではありません。別箇所の内容を混同した誤りです。
④【誤】
準備万端。装備を確認したのは夢の中の場面であり、結末の心情の説明になっていません。
第4問
「学校に望む変化」をテーマにした英作文の下書きと、そこに付された教師のコメント4つ。題名の書き換え、文頭に足す句、下線語の言い換え、まとめの文に足す要素を選ぶ、推敲の設問です。
問1:正解②
<問題要旨>
「題名が漠然としていて、学校における変化を表していないので書き直せ」というコメント(1)に基づき、最適な題名を選ぶ設問です。
<考え方>
下書きの主張と題名を一致させる型です。第1段落の末尾近くで、筆者は「学校は生徒に、毎月1回、宿題のない週末を認めるべきだ」と提案しています。したがって題名には「月1回」と「週末」の両方が必要です。
<選択肢>
①【誤】
月1回の宿題のない「週」。提案は週末に限った話で、1週間まるごとではありません(範囲の拡大)。
②【正】
月1回の宿題のない週末。第1段落の提案 one homework-free weekend every month をそのまま表題にしたものです。
③【誤】
土日に宿題なし。毎週末の話になってしまい、「月1回」という限定が落ちます。
④【誤】
平日に宿題なし。下書きは平日の宿題を否定しておらず、むしろ平日はより意欲的に取り組めるようになると述べています。
問2:正解④
<問題要旨>
「この文は前とうまくつながらないので、文頭に句を足せ」というコメント(2)に基づき、下線部の文の前に置く句を選ぶ設問です。
<考え方>
段落内の論理のつながりを問う型です。下線部の直前2文が、「すでに学んだ内容をじっくり理解する時間が欲しい生徒がいる」=復習と、「教科書の次の章を読むこともできる」=予習を並べています。下線部の「自信がつき授業に集中できる」はこの2つを受ける結果なので、復習と予習の両方をまとめた句が入ります。
<選択肢>
①【誤】
通常の宿題を優先することによって。段落の主旨は宿題のない週末の使い方であり、宿題の優先とは逆向きです。
②【誤】
教科書の内容を暗記することによって。直前の文は「じっくり理解する」「次の章を読む」で、暗記には触れていません。
③【誤】
要約を読む、あるいは書くことによって。要約という活動は下書きのどこにも出てきません。
④【正】
復習や予習をすることによって。直前2文の既習内容の理解と次章の予習を一つにまとめており、結果を述べる下線部に自然につながります。
問3:正解②
<問題要旨>
「more とはどういう意味か説明せよ」というコメント(3)に基づき、下線語の言い換えとして最適なものを選ぶ設問です。
<考え方>
下線語の直後を見る言い換えの型です。下線部を含む文は「復習と予習は一部の生徒には有益だが、他の生徒はもっと(more)を求める」と述べ、続く2文で「新しいことや違うことを学びたい」「オンラインや図書館で自分で調べる」と具体化しています。つまり more は既習範囲の外へ知識を広げることを指します。
<選択肢>
①【誤】
理解を確かめること。これは直前で対比されている復習の側の内容で、more が指すものと逆になります。
②【正】
知識を広げること。下線部の直後の「新しいことや違うことを学ぶ」「自分で調べる」の言い換えに当たります。
③【誤】
宿題をより速く終えること。速さについての記述はなく、そもそも宿題のない週末の使い方が話題です。
④【誤】
家で余分に時間を過ごすこと。時間の量ではなく学習の内容が問われており、「図書館で」という記述とも合いません。
問4:正解②
<問題要旨>
「まとめの文に大事な点が欠けているので足せ」というコメント(4)に基づき、まとめの文の末尾に加える要素を選ぶ設問です。
<考え方>
段落構成と対応させる型です。下書きの理由は Firstly(復習・予習ができる)、Secondly(新しいことを学べる)、Finally(宿題を気にせず休息を取り、心身をリセットできる)の3つ。まとめの文には前の2つがすでに入っているので、欠けているのは3つ目の休息です。
<選択肢>
①【誤】
新しい学習方法を身につける。下書きの3つの理由のどれにも学習方法の開発は出てきません。
②【正】
学校の勉強を忘れて休む。Finally の段落の「宿題を気にせず休息を取り、心身を新たにする」に対応し、まとめに欠けていた点を補います。
③【誤】
授業を振り返る。Firstly の復習と重なり、すでにまとめの文に入っている内容の繰り返しになります。
④【誤】
平日より熱心に勉強する。下書きは週末を休息に充てることで平日の意欲が高まると述べており、向きが逆です。
第5問
地域の祭りの運営を説明した記事(Scheme・Location・Assistance の3要素からなる SLA Festival Model)と、昨年の祭りの来場者アンケート(参加した催しの棒グラフと6件の自由記述)。この2つを突き合わせて会議用メモを完成させます。
問1:正解①
<問題要旨>
メモの冒頭にある「SLA Festival Model は何のためのものか」に入る記述を選ぶ設問です。
<考え方>
記事の第1段落と最終段落が枠になります。第1段落は「祭りを円滑に運営するために主催者はこのモデルに従う」と導入し、最終段落は「成功を保証するものはないが、scheme・location・assistance を考えることが不可欠だ」と結びます。したがってモデルの目的は催しの成功に役立てることです。
<選択肢>
①【正】
催しを成功させるのに役立つ。第1段落の run smoothly と最終段落の vital to consider から、モデルの目的が定まります。
②【誤】
祭りの新しい流行を知るのに役立つ。流行や動向についての記述は記事にありません。
③【誤】
地域社会の再生に役立つ。第1段落は地域が様々な目的で祭りを開くと述べるだけで、地域再生をモデルの目的とはしていません。
④【誤】
祭りの歴史を理解するのに役立つ。歴史には触れられていません。
問2:正解②
<問題要旨>
メモの3要素のうち Scheme に添える「鍵となる問い」を選ぶ設問。Location には「どこで開くか」、Assistance には「誰が手伝えるか」がすでに入っています。
<考え方>
記事の該当段落の内容と、メモの並びの両方で決まります。Scheme の段落は「一定の期間内で(within a specific time frame)準備できるか」「計画と宣伝の時間が足りるか」「少なくとも2か月は見ておくよう勧める」と、一貫して時間の話です。メモの他の2要素が Where と Who なので、Scheme には How much time の問いが対応します。
<選択肢>
①【誤】
どうすれば宣伝主をもっと集められるか。Scheme の段落にあるのは宣伝のための「時間」であり、広告主を集める話ではありません。
②【正】
祭りの準備にどれだけの時間が必要か。Scheme の段落の time frame と、2か月という目安に一致します。
③【誤】
祭りの主な目的は何か。目的は第1段落の話題で、Scheme の内容ではありません。別箇所の内容の混入です。
④【誤】
祭りは何時に始まり何時に終わるか。当日の時刻ではなく準備期間が問われている段落です。
問3:正解⑤
<問題要旨>
メモの「Based on the Survey Results」に並ぶ5つの記述A〜Eのうち、アンケート結果と合わない1つを取り除く設問。棒グラフは、参加した催しごとの回答者数(複数回答可)を示しています。
<考え方>
グラフの実数と1件ずつ照合します。回答者は191名で、内訳は焼き菓子の販売176、フラワーアレンジメント教室129、ジャム作り教室97、音楽演奏56、絵画教室37、パン作り教室24。教室(workshop)だけを比べると129>97>37>24で、最も参加が少なかったのは絵画教室ではなくパン作り教室の24です。したがってEが誤りになります。
<選択肢>
①【誤】
Aは正しい記述なので取り除きません。パン作り24はジャム作り97より少なく、事実と合います。
②【誤】
Bは正しい記述です。教室のうちフラワーアレンジメントが129で最多です。
③【誤】
Cは正しい記述です。音楽演奏は56で、50を超えています。
④【誤】
Dは正しい記述です。焼き菓子の販売は176で、回答者191名の大多数に当たります。
⑤【正】
Eを取り除きます。絵画教室は37で、パン作り教室の24より多いので、最も人気がなかった催しではありません。
問4:正解 21・22=①・④(順序不問)
<問題要旨>
今年の祭りに新しい催しを加えたいとき、参考になる自由記述を6件のうちから2つ選ぶ設問です(順序は問いません)。
<考え方>
「新しい催しの追加」に直接つながる提案だけを残します。Comment 1は子どもが触れられる小動物を用意してはという新しい催しの提案、Comment 4はパン作り教室が昨年同様すいていたことを挙げ「新しいものを。バター作りが楽しいかも」と別の教室への切り替えを提案しています。残る4件は、既存の教室の拡充、食品表示、自動販売機、地面と救護に関する指摘で、いずれも新規の催しの案ではありません。
<選択肢>
①【正】
Comment 1。小動物と触れ合える場を設けるという、新しい催しの具体的な提案になっています。
②【誤】
Comment 2。花の教室の講師への称賛と参加者増の見込みで、既存の催しの評価です。メモでは「花の教室の場所を広げる」という別の項目に対応します。
③【誤】
Comment 3。菓子の原材料が分からず、食物アレルギーで買えなかったという表示の問題で、新しい催しとは関係しません。
④【正】
Comment 4。すいていたパン作り教室に代えてバター作りを、という新しい催しの提案になっています。
⑤【誤】
Comment 5。自動販売機の飲料が売り切れていたという指摘で、設備の補充の話です。
⑥【誤】
Comment 6。地面の凹凸でねんざしたが救護の対応はよかったという内容で、会場の安全に関する指摘です。
問5:正解①
<問題要旨>
メモの最後にある「地域の規則を確認し、さらに何をするか」に入る記述を、記事と昨年の自由記述の両方に基づいて選ぶ設問です。
<考え方>
記事の Location 段落と自由記述を重ねて決めます。記事は、ごみの処理と再生利用、救護の場所、食品の取り扱いと保管が規則の対象になるとし、とくに健康と安全のため食物アレルギーのある人に分かりやすい表示を求める自治体があると述べます。自由記述では Comment 3が「原材料が分からず、アレルギーがあるので何も買えなかった」と実際の不都合を挙げています。記事と記述の両方が指す項目は食品表示です。
<選択肢>
①【正】
食品の表示に原材料をすべて記す。記事のアレルギー対応の表示と Comment 3の不都合が一致し、両方に根拠があります。
②【誤】
食品は冷蔵庫で保管すべき。記事は食品の取り扱いと保管に触れますが、昨年の自由記述に保管の問題を挙げたものはなく、片方にしか根拠がありません。
③【誤】
会場に救護所を置く。Comment 6では救護担当者がすでにいて親切だったと述べられており、新たに必要な対応とは言えません。
④【誤】
ごみを適切に分別する。記事には挙がりますが、自由記述でごみを問題にしたものはありません。
第6問
一人で列車に乗り祖父母の家へ向かう10歳のヒロキと、隣に座った「チョコレートの女性」の物語。授業のワークシートを埋める形で、場面の挿絵、女性の心情の移り変わり、2人の人物像、女性が感心した理由が問われます。
問1:正解①
<問題要旨>
女性が乗ってきた直後の2人の様子を最もよく表す挿絵を4つから選ぶ設問です。4枚はいずれも列車の座席の絵で、窓側・通路側のどちらに誰が座るかと、2人の姿勢が異なります。
<考え方>
本文の座席の位置と姿勢の両方を満たす1枚に絞ります。第4段落で、ヒロキは通路側の席に置いていたリュックをどかし、女性は座るなり「それまで自分が占めていた場所にまで腕と脚を広げ」、ヒロキは「左の肘掛けから身を引いて窓の方へ体を寄せた」と書かれています。つまり窓側がヒロキ、通路側が女性で、女性が大きく広がり、ヒロキは膝と腕を縮めて窓際に寄っている状態です。①は窓側の少年が膝をそろえて手を膝に置き窓寄りに縮こまり、通路側の女性が左右両方の肘掛けに腕を伸ばして脚を開いており、この3条件をすべて満たします。
<選択肢>
①【正】
窓側に少年、通路側に女性が座り、女性が左右の肘掛けに腕を広げて脚を開き、少年は膝をそろえて窓側に寄っています。第4段落の記述すべてと一致します。
②【誤】
座席の位置は正しいものの姿勢が逆で、少年が脚を伸ばして腕を肘掛けに広げ、女性が膝をそろえて手を膝に置いています。広がったのは女性の側です。
③【誤】
窓側が女性、通路側が少年になっています。ヒロキがリュックをどかして空けたのは通路側の席なので、座席が入れ替わっています。
④【誤】
同じく窓側が女性で通路側が少年であり、座席が本文と逆です。姿勢も少年が広がる形になっています。
問2:正解 25=① 26=④ 27=② 28=⑤
<問題要旨>
ワークシートの「列車の道中で女性に生じた気持ち」を、現れた順に4つ並べる設問です。5つの選択肢のうち1つは本文にない気持ちで、それを除外します。4か所すべて正しく並べたときだけ得点になります。
<考え方>
心情の移り変わりを場面の順に追う型です。チョコレートを断られた場面、気まずさを和らげる場面、駅に着く場面、下車の直前、という4つの場面に1つずつ対応します。除外すべきは③で、女性はヒロキの断り方を無作法とは受け取らず、逆に「年齢を超えた対応をした」と評価しています。いらだちを示す描写はどこにもありません。
<選択肢>
25=①
申し出を断られた落胆。ヒロキが2度断った直後、女性は悲しそうな顔をして静かに「わかったわ」と言います。
26=④
気まずさを和らげるために別のものへ関心を向ける。続く場面で、しばらく沈黙が流れたあと女性は携帯電話を取り出して操作し始め、緊張が少し和らぎます。
27=②
ヒロキの祖母とのつながりを知った驚き。到着の場面で、手を振っているのが祖父母だと聞いて「まあ驚いた、世間は狭いわね」と言います。
28=⑤
友人に会わずにおく気遣い。下車の直前、女性はチョコレートの箱に手紙を添えて渡し、「再会の邪魔をしたくない」と言って自分は列車に残ります。
③【除外】
ヒロキの無作法にいらだつ。女性はヒロキの断り方を年齢を超えた対応だと評価しており、いらだちを示す描写はありません。これが並べない1つです。
問3:正解 29=⑤ 30=②
<問題要旨>
ワークシートの「2人の主な登場人物の特徴」に入る記述を選ぶ設問。29がヒロキ、30が「チョコレートの女性」で、両方正しいときだけ得点になります。
<考え方>
それぞれの行動から性格を言う人物像の型です。ヒロキは「知らない人に気をつけろ」という親の言いつけを場面ごとに思い出し、チョコレートを食べたい気持ちがありながら「親の意向に反したくない」と考えて丁寧に断ります。女性は初対面の少年に高級なチョコレートを勧め、最後は箱ごと手紙を添えて渡します。
<選択肢>
29=⑤
他人の助言に従おうとする。ヒロキは親の言いつけを繰り返し思い出し、それに沿って断る行動を選んでいます。
30=②
知らない相手にも気前がよい。女性は初対面のヒロキにチョコレートを勧め、最後は箱ごと譲っています。
①【誤】
新しい人に会うのを避ける。ヒロキは会話に応じており、女性は自ら話しかけています。どちらの人物にも当てはまりません。
③【誤】
一人旅を楽しまない。ヒロキは第1段落で不安と同時にとても楽しみだと述べ、最後は祖父母に一人で来たことを見せたがっています。
④【誤】
他人を害から守るのが好き。害から守ろうとしているのは親であり、2人の登場人物の特徴ではありません。主体のすり替えです。
問4:正解④
<問題要旨>
ワークシートの「Junko はなぜそれほど感心したのか」に入る記述を選ぶ設問です。女性の名前が Junko であることは、祖母の呼びかけと手紙の署名から分かります。
<考え方>
女性自身の言葉と手紙が根拠です。断られたあとの会話で女性は「あなたはこの場面を、年齢を超えたやり方で切り抜けた」と述べ、手紙にも彼に感心したと書いています。断るべきか迷いながら、相手を傷つけないよう言い方を選んだ振る舞いを評価しているので、大人びた振る舞いをしたが当たります。
<選択肢>
①【誤】
不注意に振る舞った。ヒロキは親の言いつけを思い出して慎重に対応しており、評価の理由と逆です。
②【誤】
強気だった。ヒロキは断るときも ma’am と呼びかけ、あとで謝罪までしています。攻撃的な態度は描かれていません。
③【誤】
賢かった。知識や頭の回転をほめた記述はありません。女性が評価したのは断り方という振る舞いです。
④【正】
大人びた振る舞いをした。「年齢を超えたやり方で切り抜けた」という女性の言葉の言い換えに当たります。
第7問
硬水と軟水を扱った記事を読み、発表用のアウトライン(表題への補足、WHO の硬度区分の表、研究結果、硬度を左右する要因、日常生活への影響)を完成させます。
問1:正解②
<問題要旨>
発表の表題「Hard and Soft Water」に添える副題を選ぶ設問。アウトライン全体の構成と合うものを選びます。
<考え方>
記事の導入段落が構成の予告になっています。第1段落の末尾は、水には「成分の違い(makeup)」「硬くなる/軟らかくなる過程」「それぞれに適した用途」という明確な違いがあると述べます。アウトラインも、硬度の区分と研究結果、硬度を決める要因、日常生活への影響の順に並んでおり、この3点に対応します。
<選択肢>
①【誤】
健康への利点と欠点。健康の話は記事の一部にすぎず、硬度の区分や要因の項目を含みません(範囲が狭い)。
②【正】
特徴、由来、日常の用途。第1段落末の3点と、アウトラインの3つの見出しに対応します。
③【誤】
成分、洗浄装置、消費。軟水化装置は記事の一部ですが、アウトラインに「消費」に当たる項目はありません。
④【誤】
産地、河川の種類、起こりうる問題。河川の種類は記事で扱われていません。
問2:正解②
<問題要旨>
アウトラインの表を完成させる設問。表は左から⑴<60 mg/L、⑵60-120 mg/L、⑶120-180 mg/L、⑷>180 mg/L の4区分に分かれており、各区分の呼び名の組み合わせを選びます。
<考え方>
記事第2段落の数値と名称を一つずつ当てます。60 mg/L 以上が一般に硬水で、そのうち60-120 mg/L が moderately hard、120-180 mg/L が hard、180 mg/L 超が very hard とされます。一方、60 mg/L 未満は soft です。したがって⑴soft、⑵moderately hard、⑶hard、⑷very hard となります。選択肢はいずれも上段に⑴⑵、下段に⑶⑷を並べた形なので、⑵の位置に moderately hard が来るものを選びます。
<選択肢>
①【誤】
⑴soft、⑵hard、⑶moderately hard、⑷very hard。⑵と⑶が入れ替わっており、60-120 mg/L を hard としている点が第2段落と合いません。
②【正】
⑴soft、⑵moderately hard、⑶hard、⑷very hard。第2段落の数値と名称の対応にそのまま一致します。
③【誤】
⑴very soft、⑵moderately soft、⑶soft、⑷hard。記事に very soft、moderately soft という区分はありません。
④【誤】
⑴very soft、⑵soft、⑶moderately soft、⑷hard。同様に存在しない区分を使い、60 mg/L 未満を2区分に分けている点も記事と合いません。
問3:正解③
<問題要旨>
アウトラインの「Research Results」に入る記述を選ぶ設問。記事で紹介されている、日本と他国の水を比べた研究の結論が問われます。
<考え方>
研究の結論を述べた1文で決まります。第2段落の後半で、研究者は日本の水を他の27か国の水と比べ、水の硬度は浄水の工程や輸送に使う配管よりも、原水(未処理の水)の質に左右されると突き止めたと述べています。この一文の言い換えを選びます。
<選択肢>
①【誤】
地域差を突き止めるのが難しかった。第2段落は、日本の水は軟らかい側、ヨーロッパやアフリカの一部は硬い傾向、と地域差を示せています。
②【誤】
日本の水が調査国中で最も硬かった。日本の水は軟らかい側とされており、内容が逆転しています。
③【正】
地域ごとの硬度は原水の質に左右された。第2段落末の研究結果の言い換えに当たります。
④【誤】
ヨーロッパの浄水場の能力が日本と違った。記事は浄水の工程よりも原水の質が効くと述べており、浄水能力の比較はしていません。
問4:正解③
<問題要旨>
アウトラインの「Factors Affecting the Hardness of Water」に並ぶA〜Dのうち、記事と合わない1つを取り除く設問です。
<考え方>
記事の列挙と1対1で対応させます。第3段落は原水のミネラル量を左右する要因として、地中の岩石の種類(Dの地下の条件)、地域に降る雨や雪の量(Bの地域の気候)、都市化(Aの人間活動の増加)の3つを挙げます。一方、第2段落には雨や雪の形の自然の水はそれ自体が軟水だとあり、ミネラルは地中の岩石を通る過程で溶け込むとされています。したがって雨粒に含まれる物質を要因とするCは記事と合いません。
<選択肢>
①【誤】
Aは残します。都市や産業への人の移動と、道路や建物といった基盤の整備が要因として挙げられています。
②【誤】
Bは残します。地域に降る雨や雪の量、とくに春の雪解けが要因として挙げられています。
③【正】
Cを取り除きます。雨や雪の形の自然の水は軟水とされ、ミネラルは地中の岩石から溶け込みます。雨粒に含まれる物質は要因として挙げられていません。
④【誤】
Dは残します。地下から取水する地域は、ミネラルを含む岩石を通るため水が硬くなると述べられています。
問5:正解 36・37=③・④(順序不問)
<問題要旨>
アウトラインの「Effects on Our Daily Lives」に入る2つを、5つの選択肢から選ぶ設問です(順序は問いません)。両方正しいときだけ得点になります。
<考え方>
日常生活への影響を述べた後半2段落で決まります。硬水については、石鹸の泡立ちが悪く薄い膜が残り、白い斑点や湯垢が生じるという不利と、味の評価が高く毎日のミネラル摂取を増やすので健康に有益でありうるという利が並びます。軟水については、石鹸が流れやすいので洗浄に使う水と電気が少なくて済み、費用の節約になるとあります。この利の側を2つ選びます。
<選択肢>
①【誤】
硬水は石鹸の膜を完全に取り除ける。硬水では泡が流れにくく、肌や髪に薄い膜が残ると述べられており、内容が逆です。
②【誤】
家庭でできる対処は軟水化に効果がない。煮沸でミネラルが除けること、白酢と重曹がカルシウムなどを中和することが挙げられており、有効とされています。
③【正】
硬水のミネラルは健康に良い影響を与えうる。毎日のミネラル摂取を増やすので健康に有益でありうるという記述に一致します。
④【正】
軟水は家庭の光熱費を抑えるのに役立つ。軟水なら洗浄に使う水と電気が少なくて済み、費用を節約できるという記述に一致します。
⑤【誤】
水の斑点は家電の使用改善に役立つ。白い斑点や湯垢は家電の変色や損傷、配管の水流の妨げとして、不利な点に挙げられています。
第8問
動物園の是非について集めた5人の意見と、絶滅危惧種の保全を扱う資料A、幼児が好きな動物の順位表である資料B。意見の要約と共通点を確かめたうえで自分の立場を決め、エッセイの構成を組み立てます。
問1:正解②
<問題要旨>
学生 Indira の意見を最もよく要約したものを選ぶ設問です。
<考え方>
主旨の要約の型です。Indira は動物園を動物の「監獄」と呼び、長距離を移動して餌を得るチーターが狭い空間に生涯閉じ込められ、食べ物も選べず刺激も乏しい状態を想像させます。そのうえで「人にはこんな残酷な扱いをしないのに、なぜ動物にはよいと考えるのか」と結びます。争点は動物の扱いが残酷だという点です。
<選択肢>
①【誤】
人と動物は異なる権利を持つべき。Indira は人に許されない扱いを動物にするのはおかしいと述べており、主張が逆です。
②【正】
動物の不適切な扱いが深刻な問題である。「監獄」「残酷な扱い」という語と、最後の問いかけに一致します。
③【誤】
観察が動物の苦しみの理解の鍵である。見られること自体を苦痛の一部として挙げており、観察を理解の手段とはしていません。
④【誤】
社会の安全を守るために監獄は必要である。「監獄」は動物園を批判する比喩で、監獄そのものの是非を論じてはいません。
問2:正解③
<問題要旨>
David と Yo が共通して述べている点を選ぶ設問。5人のうち2人の意見の重なりを取ります。
<考え方>
2人の意見の共通部分だけを取る型です。David は、人が密集する市街地で危険な動物を飼うことは大きな危険であり、洪水後にクマやライオンが動物園から逃げて市民を危険にさらした例を挙げます。Yo は、動物のウイルスが人へ移る場が動物園でもありうるとし、人命の損失と経済の混乱に触れます。理由は違いますが、どちらも動物園が人に害を及ぼしうると述べています。
<選択肢>
①【誤】
大都市に立地することが多い。David のみの指摘で、Yo は立地に触れていません。
②【誤】
感染症の発生源になりうる。Yo のみの指摘で、David は逃走事故の危険を述べています。
③【正】
人に害を及ぼす可能性がある。David の逃走による危険と、Yo のウイルスの種間移動による人命の損失の両方を包みます。
④【誤】
環境の保護に取り組んでいる。2人のどちらも環境保護には触れていません。
問3:正解 40=① 41=④ 42=③
<問題要旨>
「動物園を支持し、積極的に維持すべきだ」という立場を取ったうえで、その立場を最も支える意見の持ち主2人(40・41は順序不問)と、その2人に共通する論拠(42)を選ぶ設問です。3か所すべて正しいときだけ得点になります。
<考え方>
立場に合う意見を選び、さらに2人の重なりを取る二段構えの型です。Aya は、動物園が職員の雇用や施設の整備、動物の医療計画に費用を回し、大学との共同研究や学校との子どもの教育でも連携すると述べます。Kenyatta は、動物園が国際関係で役割を果たし、動物学の情報の相互の流れを促して世界のつながりを高めると述べます。どちらも動物園に肯定的で、共通するのは知識を共有する働きです。David・Indira・Yo は閉鎖や規制を求める側なので、支持の根拠にはなりません。
<選択肢>
40=①
Aya の意見。雇用・施設の整備・動物の医療計画への支出、大学との共同研究、学校との教育連携という、動物園を維持する利点を列挙しています。
41=④
Kenyatta の意見。国際関係での役割と、動物学の情報の相互の流れによる世界のつながりの向上を挙げています。
42=③
知識の共有が動物園の重要な働きである。Aya の大学との共同研究・学校との教育連携と、Kenyatta の動物学情報の相互の流れの両方に共通します。
40・41の②【誤】
David の意見。安全上の理由で動物園を閉鎖すべきだと述べており、支持の立場と逆です。
40・41の③【誤】
Indira の意見。動物園を動物の監獄として批判しており、支持の立場と逆です。
40・41の⑤【誤】
Yo の意見。政府が動物園の手続きを保証すべきだという規制の主張で、維持の根拠にはなりません。
42の①【誤】
国の文化が動物園に映し出される。象徴的な動物という Kenyatta の記述に寄るだけで、Aya の意見には対応しません。
42の②【誤】
動物園の運営で動物福祉が最優先である。福祉の優先を述べているのは Indira の側で、2人の共通点ではありません。
42の④【誤】
動物園は地域経済の有用なデータを提供する。Aya は地域経済を活性化すると述べるだけで「データ」には触れず、Kenyatta にも対応しません。
問4:正解③
<問題要旨>
資料Aに基づき、エッセイの REASON 2 に最も適するものを選ぶ設問。資料Aは絶滅危惧種の増加(2016年の約24,000種に対し2022年は42,000種超)と、生息域内保全・生息域外保全という2つの方法、日本の動物園の取り組みと成果を述べています。
<考え方>
資料Aの用語を取り違えていないかで切ります。資料Aは、生息域内保全が自然の環境で守る方法、生息域外保全が飼育下で保護・繁殖させて野生に戻す方法だと区別し、日本の動物園は後者に積極的に関わって成果を出したとします。例として挙がるトキとコウノトリは、一度は自然界から姿を消したものの、動物園の努力で数が増えています。方法の名称を入れ替えた記述や、資料に書かれていない要素を足した記述を落とします。
<選択肢>
①【誤】
生息域内での取り組みによって希少な鳥が野生に戻った。鳥の例は資料と合いますが、日本の動物園が関わったのは生息域外保全です。方法の名称が入れ替わっています。
②【誤】
レッドリストの動物の研究への資金提供が多くの動物園の進めてきた道である。資金提供という取り組みは資料Aに書かれていません。
③【正】
動物園のおかげで、一部の絶滅危惧種が確認される数が増えているように見える。自然界から姿を消していたトキとコウノトリの数が動物園の努力で増えているという記述に対応します。
④【誤】
動物園は幅広い種類の捨てられた動物の命を守り救ってきた。「捨てられた動物」は資料Aに出てこず、挙げられている例も2種にとどまります(範囲の拡大)。
問5:正解②
<問題要旨>
REASON 3 として「動物園には子どもが見たい動物がいる」と書くことにし、資料Bでこれを最もよく支えるものを選ぶ設問。資料Bは3〜6歳の日本の子ども300人に様々な動物を見せて「好き」と答えた数を数え、上位10種を順位表にしたもので、日本では動物園(サファリパークを含む)でしか見られない動物にチェックが付いています。
<考え方>
表の数値とチェックの数で決まる照合の型です。順位と「好き」の数は、1位ねこ205、2位いぬ175、3位パンダ157、4位ライオン143、5位ゾウ130、6位うさぎ110、7位キリン80、8位コアラ65、9位トラ52、10位カンガルー38。チェックが付くのはパンダ・ライオン・ゾウ・キリン・コアラ・トラ・カンガルーの7種で、上位10種のうち7種=3分の2を超えます。チェックが付かないのはねこ・いぬ・うさぎの3種です。この数値に反する記述を落とします。
<選択肢>
①【誤】
パンダ・ライオン・ゾウが動物園の動物として上位3種である点は表と合いますが、「それぞれが子どもの半数より多くに好まれた」が成り立ちません。300人の半数は150で、ライオンは143、ゾウは130にとどまります。
②【正】
上位2種は人と暮らす動物で、上位10種のうち3分の2を超える種は日本では動物園でしか見られない。チェックは7種で7/10は3分の2を超え、1位ねこと2位いぬにはチェックがありません。表の数値と一致します。
③【誤】
ねこ・いぬ・うさぎが動物園の外で見られるという点は表と合いますが、ペットを飼う人の数の増減は資料Bに書かれておらず、動物園を支持する根拠にもなりません。
④【誤】
「上位10種のうちねこといぬ以外は動物園でしか見られない」が誤りです。6位のうさぎにはチェックが付いておらず、動物園の外でも見られます。
※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

