2026年度 大学入学共通テスト 追試験「公共・倫理」の問題冊子をPDFで公開しています。全設問の解答・解説も無料で読めます。印刷して実戦形式の演習にお使いください。
目次
この問題の概要
試験時間60分、満点100点、大問6つで全問必答。第1問・第2問が「公共」の内容、第3問以降が「倫理」の内容という構成で、いずれも生徒の会話文・ノート・探究学習・出張講義といった枠物語のなかに設問が置かれている。図表を伴う設問は所得分布表と胎児の実験グラフの2つで、残りは資料文と思想の知識を突き合わせる形が中心となっており、全体としては標準からやや難しい水準。
| 大問 | 出題内容 | 配点 | 難易度 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 第1問 | 「自由」をめぐる憲法と思想(自由権から社会権への展開、自由と責任・理性、表現の自由の限界、裁判に関する法制度) | 12 | ★★☆☆☆ | 権利の分類で決まる設問が多く、取りこぼしたくない大問。国家賠償請求権を社会権に含めない、弾劾裁判所は国会に置かれるといった基本の確認がそのまま得点になる。「公共,政治・経済」の第1問、単独科目「公共」の第1問と同一の問題。 |
| 第2問 | 公正な社会の実現と所得格差(共通善と青年期の発達課題、雇用形態別・男女別の所得分布表の読み取り、相対的貧困と非正規雇用、給付とワークシェアリングの構想) | 13 | ★★★☆☆ | 表の設問は「1割」「4割」「8割」を百分率に直して階層を合算する作業が必要で、配点4と重い。8.5パーセントを1割超と読み違えないこと。「公共,政治・経済」の第2問、単独科目「公共」の第4問と同一の問題。 |
| 第3問 | 「他者とわかり合えるか」をめぐる三場面の会話(思いやりと慈愛の思想、道徳と科学的知識の普遍性、クーンのパラダイム、西洋近代の人間観、アリストテレスの友愛、如来蔵、言語哲学、レヴィナスの他者論) | 28 | ★★★★★ | 9問で28点と最大の山。似た思想家や標語の入れ替えが徹底しており、朱子と王陽明、ホッブズとルソー、マルクスとハイデガーの区別が問われる。訂正型の設問は、直したあとの文を最後まで読んでから判定すること。 |
| 第4問 | 日本思想における議論と対話(十七条憲法の議論観、最澄と徳一の論争、賀茂真淵と本居宣長、中江兆民、小林秀雄と三木清の批評論) | 15 | ★★★★☆ | 資料の読み取りと人物の事績を両方そろえる二段構えが中心。前半の人物像だけが誤っていて資料の読み取りは正しい選択肢が混ぜてあるので、必ず両方を確かめる。 |
| 第5問 | 先端医療研究と生命倫理(胎児の顔認知実験の結果予測、人間の特質についての心理学者の説、患者・研究参加者の保護、インフォームド・コンセント、幹細胞医療の利益とリスクの分配) | 16 | ★★★★☆ | グラフ選択は配点4。「向ける」だけでなく「そらす」の側も見ないと絞り切れない。会話文で確認された原則がそのまま判定基準になる設問が多いので、会話文を読み切ってから選択肢に進むとよい。 |
| 第6問 | SDGsと公正・ケア(SDGsの理念、センのケイパビリティと福祉、日本の教育課題、ジェンダー平等の実現、正義の倫理とケアの倫理) | 16 | ★★★★☆ | 「共生」「アファーマティブ・アクション」といった観点を示す語が本来の意味とずれて使われていないかを見る設問がある。ジェンダー平等の設問は、個人の工夫にとどまる案を外して社会的な改善策を選ぶ。 |
対策のポイント: 第1問・第2問は「公共」の範囲なので、権利の分類、雇用と労働、貧困と社会保障の用語を定義ごと押さえ、統計の表は百分率と「割」を必ず換算してから階層を合算する練習をしておきたい。第3問以降の「倫理」では、思想家ごとに「誰が何に反対して何を言ったか」と代表的な標語・著書を対にして覚え、似た人物の入れ替えにすぐ反応できるようにしておくことが得点差になる。資料つきの設問は、前半の人物像と後半の資料の読み取りを別々に判定する習慣をつけると、片方だけ正しい選択肢に引っかからない。 各設問の詳しい解き方は上の「解答・解説はこちら」からどうぞ。
※ 難易度は当サイトの独自評価です(★1 基礎 〜 ★5 難)。

