2021年度 大学入学共通テスト 本試験「英語(リーディング)」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。
解答
解説
2021年度 本試験 英語(リーディング)は、大問6つ・採点項目38、満点100点、試験時間80分です。配点は第1問10点、第2問20点、第3問15点、第4問16点、第5問15点、第6問24点。解答番号は1から47まであり、第3問B問1と第5問問3は4つの解答番号をまとめて、第5問問4と第6問B問3は2つの解答番号をまとめて採点されます(全部正解の場合のみ得点)。
第1問は携帯メッセージのやりとりとファンクラブ入会案内、第2問はバンドコンテストの採点表と審査員コメント、および学校の新方針をめぐる掲示板のやりとり、第3問は旅行サイトのQ&A(ホテルへの行き方の図つき)と校内新聞に載った留学生の記事、第4問は姉妹校の生徒を迎える一日の日程づくり(メール往復・列車時刻表・来館者数のグラフ)、第5問はフランス発のニュース記事をもとにした発表スライドの穴埋め、第6問はアイスホッケーの安全対策の記事から作るポスターと、甘味料について述べた教科書の一節です。
この年度は大学入学共通テストの第1回です。センター試験にあった発音・アクセントや語句整序といった独立した知識問題は姿を消し、6つの大問すべてが読解で構成されています。図表・時刻表・グラフ・スライドなど英文以外の資料と英文を突き合わせて答えを出す設問が多く、第2問のように「事実(fact)」と「意見(opinion)」を区別させる設問、第3問Bや第5問のように出来事を起きた順に並べ替えさせる設問も含まれます。読む量が多いので、設問の条件(日付・時刻・人物・どの資料を見るか)を先に確認してから本文に戻る進め方が有効です。
第1問
Aは寮のルームメイトとの携帯メッセージ3通、Bはミュージシャンのファンクラブ公式サイトの案内文と会員特典の一覧表です。書かれている依頼の中身や、表の行と列の対応を正確に読み取れるかが問われます。
A 問1:正解①
<問題要旨>
ルームメイトのJulieから届いた1通目のメッセージを読み、彼女の依頼が何であったかを選ぶ設問です。
<考え方>
依頼の中身は1通目の後半に直接書かれています。「図書館まで私のUSBを持ってきてくれない?」と頼んだうえで、机の上の歴史の本ではなくUSBだけでよい、と念押ししている点が決め手です。宿題そのものや印刷は、Julie自身が図書館でやるつもりだったことに注意します。
<選択肢>
①【正】
USBメモリを持ってきてほしい、という依頼そのもの。1通目の「図書館まで持ってきて」「本はいらない、USBだけ」という2文に対応する。
②【誤】
歴史の宿題を提出する、という内容。提出は午後4時までにJulie自身が先生に対して行うことで、相手に頼んだ内容ではない。
③【誤】
USBメモリを貸してほしい、という内容。Julieが求めているのは自分のUSBであって、他人のUSBを借りることではない。主体と持ち物が入れ替わっている。
④【誤】
歴史の宿題を印刷してほしい、という内容。印刷はJulieが午後に大学の図書館でするつもりだったと述べられており、相手への依頼ではない。
A 問2:正解②
<問題要旨>
Julieの2通目(3つ目の吹き出し)に対して、こちらがどう返すのが自然かを選ぶ設問です。
<考え方>
返答の適切さは、直前のメッセージがどんな内容かで決まります。Julieの2通目は「あなたの言うとおりだった、USBは自分の鞄の底にあった、ほっとした、ありがとう」という解決の報告です。したがって、問題が片づいたことを一緒に喜ぶ返答が合います。まだ見つかっていない前提の返答や、残念がる返答は内容と噛み合いません。
<選択肢>
①【誤】
「心配しないで、きっと見つかるよ」という励まし。すでに見つかったという報告のあとでは時制が合わない。
②【正】
「それを聞いて本当によかった」という共感。解決の報告に対する返答として自然につながる。
③【誤】
「もう一度鞄の中を見て」という指示。Julieはすでに鞄の底で見つけたと書いているので不要。
④【誤】
「がっかりしているでしょうね」という同情。Julieは安心したと書いており、感情の向きが逆になっている。
B 問1:正解④
<問題要旨>
ファンクラブの新入会員に送られるNew Member’s Packについて、案内文の記述と合うものを選ぶ設問です。
<考え方>
Packの中身と配送については第1段落にまとまっています。中身は会員証・サイン入りポスター・3枚目のアルバムで、自宅に届くのは入会からおよそ1週間後だと書かれています。数字にかかわる他の情報(5月10日、10ドル、4ドル)は、割引の締め切り・割引額・配送料の話で、Packの到着日や送料の金額とは結びつきません。
<選択肢>
①【誤】
1枚目のアルバムが入っている、という内容。案内文は「3枚目のアルバム」と明記しており、数字がずれている。
②【誤】
5月10日に届く、という内容。5月10日は会費が10ドル割引になる入会の締め切り日であって、配送日ではない。別の箇所の情報の混入。
③【誤】
配送料が10ドル必要、という内容。配送料はPack1つにつき4ドルで、10ドルは割引額のほう。数字の取り違え。
④【正】
届くまでおよそ7日かかる、という内容。「入会から1週間ほどで自宅に届く」という記述と一致する。
B 問2:正解④
<問題要旨>
会員特典の一覧表を読み、最も安いPacer(20ドル)で受けられる特典の組み合わせを選ぶ設問です。表は7つの特典を行に、Pacer・Speeder・Zoomerの3種を列に取り、受けられるものに記号が付いています。
<考え方>
表のPacerの列に記号が付いているのは上から3行だけで、定期的なメールとオンライン誌のパスワード、ツアー日程の先行案内、毎週の動画メッセージの3つです。以下の4行(毎月の絵はがき、カレンダー、サイン会への招待、チケット20%引き)はSpeeder以上の列にしか記号がありません。選択肢は2つの特典の組み合わせなので、両方が上の3行に収まっているものを探します。
<選択肢>
①【誤】
チケットの割引とカレンダー。どちらもPacerの列に記号がなく、割引はZoomer、カレンダーはSpeeder以上の特典。
②【誤】
定期メールとサイン会への招待。前半は正しいが、サイン会への招待はZoomerの列にしか記号がない。
③【誤】
ツアー情報と毎月の絵はがき。前半は正しいが、絵はがきはSpeeder以上の特典で、Pacerの列は空欄。
④【正】
動画メッセージとオンライン誌の利用。どちらもPacerの列に記号がある上位3行に含まれる。
B 問3:正解③
<問題要旨>
会員になって1年たったあとに何ができるかを、案内文の下部にある注意書きから選ぶ設問です。
<考え方>
根拠は「Check it out!」で始まる3つの注意書きの最後の項目で、1年目の終わりに更新するかアップグレードするかを50%引きで選べる、と述べられています。50%引きという条件を正しく反映しているかどうかで判定します。金額を出す選択肢は、会費の数字と割引率を掛け合わせて確かめます。
<選択肢>
①【誤】
50ドルでZoomerになる、という内容。Zoomerの会費は60ドルで、50%引きなら30ドルになるため金額が合わない。
②【誤】
4ドルでNew Member’s Packをもらう、という内容。4ドルは配送料で、Packは新入会員に送られるもの。更新時にもらえるとは書かれていない。
③【正】
半額で会員を更新する、という内容。「50%引きで更新かアップグレード」という記述と一致する。
④【誤】
無料でアップグレードできる、という内容。アップグレードも50%引きであって無料ではない。割引を無料にまで拡大している。
第2問
Aは学園祭のバンドコンテストの採点表・審査員3人の個別コメント・合議による評価文、Bは放課後活動の時間短縮という新方針をめぐる生徒代表と校長の投稿です。どちらも、数値と文章を突き合わせる力に加え、事実(fact)と意見(opinion)を区別する力が問われます。
A 問1:正解②
<問題要旨>
審査員の最終平均点の表を読み、歌が最もよかったバンドを選ぶ設問です。表はPerformance・Singing・Song originalityの3項目(各5.0満点)と合計(15.0満点)からなります。
<考え方>
合計はどのバンドも13.5で同じなので、合計では決まりません。問われているのは歌なので、Singingの列だけを縦に比べます。Mountain Pear 4.9、Green Forest 4.6、Silent Hill 4.4で、最も高いのはMountain Pearです。コメント欄の印象ではなく、数値で切る設問です。
<選択肢>
①【誤】
Green Forest。Singingは4.6で2番目。最高点を取っているのはSong originalityの5.0のほう。
②【正】
Mountain Pear。Singingが4.9で3バンド中最も高い。
③【誤】
Silent Hill。Singingは4.4で最も低い。Performanceの4.9が最高点であり、項目を取り違えている。
④【誤】
Thousand Ants。表に「did not perform」とあり、そもそも演奏していないので得点がない。
A 問2:正解②
<問題要旨>
審査員3人の個別コメントを読み、肯定的な評価と批判的な評価の両方を述べた審査員を選ぶ設問です。
<考え方>
各審査員のコメントを、褒めている部分と欠点を指摘している部分に分けて数えます。Ms Leighだけが、Silent Hillを高く評価する一方で、Mountain Pearについては舞台上での盛り上がりに欠けると述べ、Green Forestにはもっと練習が必要だと述べています。残る2人はいずれも称賛のみで、欠点の指摘がありません。
<選択肢>
①【誤】
Mr Hobbs。3バンドのいずれについても良い点だけを挙げており、批判にあたる記述がない。
②【正】
Ms Leigh。Silent Hillを称賛する一方で、Mountain Pearの舞台上の物足りなさとGreen Forestの練習不足という2点の欠点を挙げている。
③【誤】
Ms Wells。Green Forestの新曲を気に入ったという称賛だけで、欠点には触れていない。
④【誤】
「どの審査員も該当しない」。Ms Leighが該当するので成立しない。
A 問3:正解①
<問題要旨>
審査員の個別コメントから読み取れる「事実」を選ぶ設問です。ここでいう事実とは、コメントを照合すれば真偽を確かめられる記述を指します。
<考え方>
3人のコメントを横に並べて確かめられるかどうかで切ります。Green Forestの曲については、Mr Hobbsが「素晴らしかった」、Ms Leighが「見事な新曲だった」、Ms Wellsが「気に入った」と述べており、3人全員が褒めたことはコメントを数えれば確認できます。一方、歌のうまさや将来性、練習不足といった評価は、特定の審査員一人の主観的な判断にとどまり、事実として確かめられる種類の記述ではありません。
<選択肢>
①【正】
審査員全員がGreen Forestの曲を褒めた、という内容。3人のコメントを突き合わせれば確認できる客観的な記述。
②【誤】
Green Forestはもっと練習が必要だ、という内容。Ms Leigh一人の評価であり、意見にあたる。
③【誤】
Mountain Pearは歌がとてもうまい、という内容。Mr Hobbsの称賛(意見)であって、事実として述べられたものではない。
④【誤】
Silent Hillには将来性がある、という内容。Ms Leighの「人気が出ると思う」という予想であり、意見にあたる。
A 問4:正解③
<問題要旨>
個別コメントと合議による評価文から読み取れる「意見」を選ぶ設問です。問3と対になっており、今度は主観的な判断にあたるものを探します。
<考え方>
各選択肢が、採点表や評価文に記載された取り決め・数値であるか、それとも話し手の印象であるかで振り分けます。Mr Hobbsが述べた「観客とつながっているように見えた」は、そう見えたという印象の表明であり意見です。これに対し、合計点が同じであることは表で確かめられ、Ms Wellsの提案に他の2人が同意したことも評価文に事実として書かれています。「どれも意見に見える」と感じたときは、評価文や表に文字として記載されているかどうかで線を引きます。記載されていれば、内容の当否にかかわらず、合議の場で確定した事柄として扱えます。
<選択肢>
①【誤】
評価を受けた各バンドの合計点が同じ、という内容。採点表でどれも13.5と確認でき、評価文にも明記されている事実。
②【誤】
独創性を重視するというMs Wellsの提案が受け入れられた、という内容。評価文に「他の2人も同意した」と書かれている事実。
③【正】
Silent Hillが観客と通じ合っていた、という内容。Mr Hobbsの「そう見えた」という印象の表明であり、意見にあたる。
④【誤】
審査員のコメントが順位を決めた、という内容。順位は得点と、どの項目を重視するかの合意によって決まると評価文に述べられており、意見の表明ではない。
A 問5:正解⑤
<問題要旨>
合議による評価文の取り決めに従って、3バンドの最終順位を決める設問です。選択肢は1位から3位までの並びを6通り示しています。
<考え方>
評価文に順位の決め方が二段階で書かれています。第一に、バンドにとって最も重要なのはperformanceだという点で3人が一致しているので、1位はPerformanceの最高点Silent Hill(4.9)です。第二に、2位と3位はsong originalityを歌のうまさより優先すると決めたので、Green Forest(5.0)が2位、Mountain Pear(4.7)が3位となります。合計点は同じなので順位判定には使えません。
<選択肢>
①【誤】
Green Forest→Mountain Pear→Silent Hill。1位の基準であるPerformanceが最も低いGreen Forestを1位にしている。
②【誤】
Green Forest→Silent Hill→Mountain Pear。Performance最高のSilent Hillが1位になっていない。
③【誤】
Mountain Pear→Green Forest→Silent Hill。Mountain PearのPerformanceは3.9で最下位。
④【誤】
Mountain Pear→Silent Hill→Green Forest。1位の基準を歌のうまさと取り違えた並び。
⑤【正】
Silent Hill→Green Forest→Mountain Pear。Performance最高がSilent Hill、続く2位・3位はSong originalityの5.0と4.7の順になる。
⑥【誤】
Silent Hill→Mountain Pear→Green Forest。1位は正しいが、2位・3位をSingingの高い順に並べており、独創性を優先するという取り決めに反する。
B 問1:正解④
<問題要旨>
生徒代表Kenの投稿を読み、彼が新方針をどう受け止めているかを選ぶ設問です。
<考え方>
Kenの投稿の第2段落に、放課後の活動予定が1時間半短くなったのはなぜか、という問いかけがあります。ここから、彼が新方針を活動時間の短縮と捉えていることが決まります。安全や学習時間への言及は、校長の返信やKenの反対理由の中にあるもので、Kenが新方針の内容として述べたことではありません。
<選択肢>
①【誤】
生徒がもっと勉強するようになる、という内容。Kenは勉強と部活動の両方を真剣にやっていると述べており、学習時間が増えるとは書いていない。
②【誤】
学校の安全が改善するかもしれない、という内容。安全を理由に挙げたのは校長のほうで、主体が入れ替わっている。
③【誤】
ただちに導入すべきだ、という内容。Kenは「突然の方針変更を考え直してほしい」と述べており、立場が逆。
④【正】
放課後の活動時間が減る、という内容。1時間半短くなったのかと問いかけている箇所に対応する。
B 問2:正解④
<問題要旨>
Kenの投稿の中で「事実」として述べられている内容を選ぶ設問です。
<考え方>
Kenの文を、彼の希望・評価を述べた部分と、見聞きした出来事を報告した部分に分けます。多くの生徒が「これまでどおり午後6時まで学校に残りたい」と自分に言ってきた、という箇所は、実際に聞いた事柄の報告なので事実です。ほかの選択肢は、考え直してほしいという要望や、校長への期待の表明にあたります。
<選択肢>
①【誤】
方針についてもっと議論が必要だ、という内容。Kenの要望であり、意見にあたる。
②【誤】
校長の経験が学校をよくしている、という内容。Kenは「経験が役立つことを願う」と述べているだけで、実際に改善したとは述べていない。期待を既成事実に置き換えている。
③【誤】
学校は生徒の活動を考えるべきだ、という内容。あるべき姿を述べた主張であり、意見にあたる。
④【正】
新方針を歓迎していない生徒がいる、という内容。複数の生徒が6時まで残りたいと自分に伝えてきた、という報告に対応する。
B 問3:正解②
<問題要旨>
方針の目的が省エネにあると考えているのは誰かを選ぶ設問です。2つの投稿の主張のずれを整理できるかが問われます。
<考え方>
Kenは投稿の中で、省エネが大切なのは分かる、これから暗くなるのも早い、だから予定を短くしたのか、と推測しています。一方、校長は返信の冒頭でこの推測を取り上げたうえで、新方針は省エネとは無関係だとはっきり否定しています。つまり省エネを目的だと考えたのはKenの側です。
<選択肢>
①【誤】
校長。返信で「省エネとは何の関係もない」と明確に否定している。
②【正】
Ken。省エネのために予定を短くしたのかと問いかけており、彼がそう推測していたことが分かる。
③【誤】
市。市について述べられているのは治安が悪化したという点だけで、方針の目的を述べた主体ではない。
④【誤】
警察。警察は重大犯罪の増加を示した報告書を出した主体であり、省エネには関係しない。
B 問4:正解②
<問題要旨>
校長が新方針の根拠としている「事実」を選ぶ設問です。返信の中の、報告書に関する記述が手がかりになります。
<考え方>
校長の返信の第2段落に、判断は2019年の警察の報告書に基づくこと、その報告書が重大犯罪の5%増加によって市の安全性が低下したことを示していたことが述べられています。数値を伴う外部資料の内容なので、これが事実にあたります。生徒を守りたい、暗くなる前に帰宅させたい、というのは、その事実を受けた校長自身の判断です。
<選択肢>
①【誤】
早く帰宅することが大切だ、という内容。事実から導いた校長の考えであり、根拠となる事実そのものではない。
②【正】
市の安全性が低下した、という内容。警察の報告書が示した重大犯罪5%増という記述に対応する。
③【誤】
学校は節電しなければならない、という内容。校長自身が省エネとは無関係だと否定している。
④【誤】
生徒を守る必要がある、という内容。校長の意向であって、判断の土台となった外部の事実ではない。
B 問5:正解①
<問題要旨>
Kenが新方針に反対するのを助けるために、何を調べればよいかを選ぶ設問です。
<考え方>
反論は相手の根拠に正面からあてるのが基本です。校長の根拠は「市全体で重大犯罪が5%増えた」という統計なので、その統計が学校周辺や通学路にもあてはまるのかを確かめられれば、方針の前提を突くことができます。省エネや予算に関する調査は、校長自身が否定している論点なので反論にならず、生徒の学習時間の調査は安全という根拠に触れません。
<選択肢>
①【正】
犯罪率と地域との関係。校長が挙げた市全体の統計が、学校の周辺にもあてはまるかを検証でき、根拠に直接ぶつけられる。
②【誤】
学校の光熱費と電気料金。校長が省エネとは無関係だと明言しているため、反論の材料にならない。
③【誤】
活動時間と予算の関係。予算は今回の方針の理由として挙げられておらず、論点がずれる。
④【誤】
放課後活動をする生徒の学習時間。学業との両立を示せても、治安を理由とする方針そのものへの反論にはならない。
第3問
Aは旅行アドバイスサイトのQ&Aで、ホテルの評判と空港からの行き方が、回答者の体験談と所要時間を示した図の両方で示されます。Bは校内新聞に載った留学生の文章で、国際交流センターを救うための募金ボランティアを呼びかける内容です。
A 問1:正解③
<問題要旨>
回答者Alexの文章から読み取れることを選ぶ設問です。ホテルの評価と、2回の訪問でそれぞれどう移動したかが述べられています。
<考え方>
ホテルについての評価は回答の冒頭に集中しています。料金が安いこと、サービスが素晴らしいこと、無料の朝食があることを並べているので、支払う額に対して内容がよいという評価だと分かります。移動に関する記述は、1回目が地下鉄、2回目が空港からの直通バスで、経路が異なる点にも注意します。
<選択肢>
①【誤】
ホテルの立地の便利さを評価している、という内容。便利だと述べられているのは地下鉄であって、ホテルの場所ではない。主語のすり替え。
②【誤】
初回にVictoria駅で道に迷った、という内容。道が分かりにくく余分に5分かかったのはMossfield駅での乗り換えの場面で、場所が違う。
③【正】
ホテルは値段に見合った価値があると考えている、という内容。安さ・サービス・無料の朝食という3点の評価に対応する。
④【誤】
2回とも同じ経路で空港から向かった、という内容。1回目は地下鉄、2回目は直通バスで異なる。
A 問2:正解②
<問題要旨>
2021年3月15日の午後2時に空港を公共交通機関で出発するとき、ホテルまで最も速く着く方法を選ぶ設問です。所要時間の図と、回答者が述べた現地の事情を合わせて計算します。
<考え方>
まず後半のVictoria駅からホテルまでを決めます。道路工事は2021年の夏まで続くので、3月15日は市バスが通常の10分の3倍、つまり30分かかります。徒歩は20分なので、この区間は徒歩が速いと決まります。次に空港からVictoria駅までを比べます。地下鉄は図の25分と10分に加え、回答者が「通常およそ7分」と述べている乗り換え時間が必要なので合計42分です(道が分からず余計にかかった5分は、この人だけの事情なので加えません)。直通バスは40分で、30分間隔・始発が午前10時なので午後2時発に乗れます。したがって空港からVictoria駅までは直通バスが速く、全体では40分+20分=60分となる「直通バスと徒歩」が最短です。地下鉄と徒歩を選ぶと42分+20分=62分になり、乗り換え時間を数え落とした場合だけ最短に見える点に注意します。
<選択肢>
①【誤】
直通バスと市バス。40分+30分=70分。工事で市バスが3倍になっているため遅くなる。
②【正】
直通バスと徒歩。40分+20分=60分で、4つの中で最短になる。
③【誤】
地下鉄と市バス。42分+30分=72分で最も時間がかかる。
④【誤】
地下鉄と徒歩。乗り換えの7分を含めると42分+20分=62分となり、直通バスと徒歩に2分及ばない。
B 問1:正解 18=④ 19=② 20=① 21=③
<問題要旨>
留学生Sarahの文章に出てくる4つの出来事を、起きた順に並べる設問です。4つの解答番号をまとめて採点します。
<考え方>
時を示す語句と動詞の形で順序を決めます。文章の中ほどに「数か月前」の出来事として、買い物中に募金活動を見かけ、代表のKatyに話しかけ、寄付をしたことが書かれています。その場でKatyが説明した市長への支援要請とその拒否は過去完了で語られており、募金活動を始めるより前の出来事です。続いて「先月」センターの講演会に参加し、その場で募金を手伝い、最後に他の生徒にも協力を呼びかけてはどうかという考えをKatyに伝えています。
<選択肢>
18=④
募金の担い手が市長に支援を求めた出来事。Katyの説明の中で過去完了によって語られており、募金活動そのものより前に位置づけられる。要請が断られたために募金を始めた、という因果関係も順序の裏づけになる。
19=②
Sarahがセンターのために寄付をした出来事。数か月前、買い物中に募金活動を見かけて代表に話しかけた場面に含まれる。
20=①
Sarahがセンターの催しに参加した出来事。講演会への参加は「先月」と明示されており、数か月前の寄付より後になる。
21=③
SarahがKatyに提案をした出来事。講演会の日に募金を手伝ったあと、他の生徒に協力してもらうという考えが浮かんで伝えた場面なので、4つの中で最も新しい。
B 問2:正解②
<問題要旨>
Sarahの文章から、Sakura International Centreがどんな施設かを読み取る設問です。
<考え方>
施設の性格は第2段落の冒頭にまとめられています。日本人と外国人の住民が互いに知り合うための貴重な機会を提供する場であり、料理教室やカラオケ大会といった催しが毎月開かれている、と述べられています。ここから、人と人とが親しくなる機会を提供する施設だと決まります。金銭的な援助や出版、留学生の派遣は、文章の別の箇所に出てくる語(市長への資金援助の要請、校内新聞、Sarah自身の留学)と混同しやすいので切り分けます。
<選択肢>
①【誤】
外国人住民に金銭的な援助をする、という内容。資金援助はセンター側が市長に求めて断られた話であり、向きが逆になっている。
②【正】
友好を深める機会を提供する、という内容。日本人と外国人の住民が知り合うための機会を提供するという記述に対応する。
③【誤】
地域向けの新聞を発行する、という内容。文章が載っているのは学校の新聞であって、センターの発行物ではない。
④【誤】
留学生を英国へ送り出す、という内容。Sarahは英国から来た留学生であり、主体と方向が逆。
B 問3:正解②
<問題要旨>
この文章を読んで募金活動に協力しようと決めたとき、最初に何をすべきかを選ぶ設問です。
<考え方>
呼びかけの具体的な手順は最終段落に書かれています。Sarahは「一緒に参加してほしい、今日メールをください」と述べ、署名の横に自分のメールアドレスを記しています。したがって、まず取るべき行動は本人に連絡を取ることです。他の選択肢は、協力すると決めたあとに関係者と相談して進める段階の行動であり、最初の一歩ではありません。
<選択肢>
①【誤】
センターの催しを宣伝する。呼びかけられているのは募金活動への参加であり、まず連絡を取る段階を飛ばしている。
②【正】
詳しい話を聞くためにSarahに連絡する。今日メールをくださいという依頼とアドレスの記載に対応する。
③【誤】
学校でボランティア活動を企画する。Sarahに連絡したあとで考える段階の行動で、最初にすべきことではない。
④【誤】
新しく募金活動を始める。すでに進行中の活動に加わることが求められており、別に始める必要はない。
第4問
姉妹校から来る生徒を迎える一日の日程を、英語教師と生徒のメール往復、列車時刻表、水族館の時間帯別来館者数のグラフから組み立てる大問です。書かれた条件を全部満たす組み合わせを探す作業が中心になります。
問1:正解 24=① 25=⑤
<問題要旨>
姉妹校の生徒が乗って来る列車と、帰りに乗る列車の番号を、時刻表から選ぶ設問です。解答番号24と25を各2点で採点します。
<考え方>
往路は教師の返信が決め手です。生徒の側は9時39分着を想定していましたが、教師は「駅に9時20分に着き、そのあとスクールバスに乗る」と訂正しているので、Azuma着9時20分の列車を時刻表で探します。復路は、モールがHibari駅の隣にあること、モール到着が午後5時、買い物が「1時間近く」、ホテルはKaede駅から徒歩数分で午後6時半までに戻ること、という4つの条件で絞ります。Hibari発の列車を順に当てはめると、17時40分発では買い物が40分しか取れず、18時15分発ではKaede着が18時37分で夕食に間に合いません。
<選択肢>
24=①
Azuma着9時20分の列車。教師が示した到着時刻と一致する。9時39分着の列車は生徒側の想定にすぎず、訂正されている。
25=⑤
Hibari発18時00分、Kaede着18時22分の列車。午後5時から買い物の時間を1時間近く確保でき、徒歩数分を加えても午後6時半の夕食に間に合う。
問2:正解②
<問題要旨>
日程表の4つの時刻(9時30分・13時30分・15時30分・17時00分)に、学校・水族館・植物園・モールを割り当てる設問です。水族館の時間帯別来館者数のグラフも判断材料になります。
<考え方>
両端から埋めます。午前10時から体育館で発表を行うので、9時30分は学校です。17時00分は、教師が「バスでモールへ向かい午後5時に到着する」と述べているのでモールです。残る2つは、植物園の講演が「午後の早い時間」と指定されているので13時30分、水族館は「最も空いている時間に行くのがよい」という条件から、グラフの棒が最も低い15時から16時の時間帯にあたる15時30分に決まります。
<選択肢>
①【誤】
学校→水族館→植物園→モール。植物園の講演が午後の早い時間という条件に反し、水族館も混雑する時間帯に行くことになる。
②【正】
学校→植物園→水族館→モール。講演の時間指定と、グラフで最も来館者が少ない15時から16時という条件の両方を満たす。
③【誤】
学校→植物園→モール→水族館。モール到着が午後5時という条件に合わない。
④【誤】
学校→モール→水族館→植物園。土産は一日持ち歩きたくないという要望と、モールは午後5時着という記述の両方に反する。
問3:正解②
<問題要旨>
雨が降らない場合に昼食をとる場所を選ぶ設問です。
<考え方>
昼食については教師の返信の後半に、学校の食堂が弁当を用意すること、生徒が挙げた像の下で食べられること、雨なら屋内にすることが書かれています。その像がどこにあるかは生徒側のメールの終わりにあり、学校の隣にあるAzuma記念公園の中だと述べられています。2つのメールを突き合わせて場所を確定させる設問です。
<選択肢>
①【誤】
植物園。午後に講演を聞きに行く場所であり、昼食の場所として挙げられていない。
②【正】
学校の隣の公園。町の象徴である像がある記念公園で、その像の下で弁当を食べる案が出ている。
③【誤】
駅の隣の公園。公園の位置は学校の隣と述べられており、駅の隣ではない。
④【誤】
学校の庭。弁当を用意するのは学校の食堂だが、食べる場所として挙げられているのは像の下。
問4:正解②
<問題要旨>
当日、生徒たちが使わない移動手段を選ぶ設問です。否定を問う形なので、使うものを消していきます。
<考え方>
一日の移動を順に追います。駅からはスクールバス、モールへもバス、帰りは列車、Kaede駅からホテルまでは徒歩数分です。つまりバス・列車・徒歩はいずれも使います。タクシーは生徒側のメールで駅から学校までの手段として提案されましたが、教師の返信がスクールバスに乗ると訂正しているため、当日は使われません。提案が採用されたかどうかを確認する設問です。
<選択肢>
①【誤】
バス。駅から学校へのスクールバスと、モールへ向かうバスで使う。
②【正】
タクシー。生徒側の提案は教師の返信でスクールバスに置き換えられており、当日は使わない。
③【誤】
列車。往路の到着も復路のホテルへの移動も列車による。
④【誤】
徒歩。Kaede駅からホテルまでは徒歩数分と述べられている。
問5:正解④
<問題要旨>
午後の行き先の第三候補として最もふさわしい場所を選ぶ設問です。
<考え方>
判断の基準は教師の返信にあります。水族館と植物園がよい案だとされた理由は、両校が理科教育を重視しており、この計画の目的が生徒の科学的知識を高めることにあるからで、そのうえで念のため第三候補もあるとよいと述べています。したがって、科学に関わる施設を選びます。4つの候補のうち、この条件に合うのは宇宙センターだけです。
<選択肢>
①【誤】
遊園地。科学的知識を高めるという計画の目的に結びつかない。
②【誤】
美術館。芸術の施設であり、理科教育を重視するという前提に合わない。
③【誤】
城。歴史に関わる施設で、科学とは方向が違う。
④【正】
宇宙センター。科学を扱う施設であり、水族館・植物園と同じ趣旨の候補になる。
第5問
フランス発のニュース記事を読み、英語のプレゼンテーション用スライドを完成させる大問です。題材は、馬を亡くした女性に引き取られ、馬のように指示に従って障害を飛び越えるようになった雄牛の話で、題名・登場人物の区分・出来事の順序・能力の列挙・現在の様子という5つの観点から記事を整理させます。
問1:正解③
<問題要旨>
発表全体の題名としてふさわしいものを選ぶ設問です。記事全体の主題をとらえる必要があります。
<考え方>
記事の中心は、食肉市場に売られるはずだった雄牛が、ポニーの訓練を見て歩く・駆ける・止まる・後退するといった指示に従えるようになり、人を背に乗せて障害を飛び越えるまでになったことです。「馬とまったく同じように声に反応した」という一文が、この主題を端的に示しています。題名の設問では、記事の一部だけを指すものや、事実と食い違うものを外します。
<選択肢>
①【誤】
動物好きがポニーの命を救った、という題名。救われたのは売られる予定だった子牛で、ポニーは後から迎えられた。対象が入れ替わっている。
②【誤】
夏の障害飛越ツアー、という題名。催しに出るのは週末で、季節を限定した記述はない。範囲を狭めすぎている。
③【正】
馬のようにふるまう雄牛、という題名。声の指示に従い障害を飛ぶという記事の中心を過不足なく示している。
④【誤】
農場主と雌牛の関係、という題名。農場主は経緯に登場するだけで、記事の主題ではない。
問2:正解④
<問題要旨>
「Who’s Who?」のスライドで、主要な登場者3つと脇役2つに何を割り振るかを選ぶ設問です。
<考え方>
記事の展開にどれだけ関わるかで振り分けます。中心にいるのは飼い主のSabineと雄牛Aston(もとの呼び名は309)で、加えて、その訓練を見せたことでAstonが技を覚える契機となり、今も離れると寂しがる相手であるポニーも主要な登場者です。母牛は一緒に買い取られた存在、農場主は売却を考えた人物として経緯に現れるだけなので脇役にあたります。309とAstonが同一の個体である点にも注意します。
<選択肢>
①【誤】
主要に309・Aston・農場主、脇役にSabineとポニーを置く案。309とAstonは同じ個体で、飼い主のSabineを脇役にしている点も合わない。
②【誤】
主要にAston・母牛・Sabineを置く案。母牛は買い取られた後の記述がほとんどなく、主要とはいえない。
③【誤】
主要にAston・ポニー・農場主を置く案。飼い主のSabineが脇役になってしまう。
④【正】
主要にAston・Sabine・ポニー、脇役に母牛と農場主を置く案。記事の展開の中心にいる3者と、経緯に現れるだけの2者という区分に合う。
問3:正解 32=④ 33=③ 34=⑤ 35=①
<問題要旨>
「Pre-fame Storyline」のスライドを、記事に出てくる出来事の順に埋める設問です。冒頭は「Sabineの馬が死ぬ」、末尾は「AstonとSabineが催しに出るようになる」と決まっており、その間の4つを選びます。5つの選択肢のうち1つは使いません。4つの解答番号をまとめて採点します。
<考え方>
記事は時間の順に書かれているので、その順に拾えば決まります。馬を失った彼女は近くの牧場の牛を眺めるうち、世話を手伝わせてほしいと頼み、そこで働き始めます。生まれた子牛が売られそうになると、母牛とともに買い取ります。そのあと町へ散歩に連れ出すようになり、自分の農場へ移してポニーを迎えたのち、その訓練を見て障害を飛べるようになります。なお、数百キロ離れた場所まで移動するという出来事は、記事の終盤で有名になったあとの話なので、このスライドには入りません。
<選択肢>
32=④
近くの牧場で働き始めた出来事。馬を失ったあと牛を眺めるうちに手伝いを申し出て、承諾されたという流れの直後にあたる。
33=③
子牛とその母牛を買い取った出来事。農場主が子牛を売ろうとしたのを知って買い取りを申し出た場面。
34=⑤
子牛を町へ散歩に連れ出すようになった出来事。買い取りの直後に「それから」と続けて述べられている。
35=①
障害を飛べるようになった出来事。自分の農場に移し、ポニーを迎えてその訓練を見たうえで身につけた技能なので、4つの中で最後になる。
②【誤】
SabineとAstonが数百キロを共に移動する、という出来事。有名になって各地の催しに呼ばれるようになった後の話で、スライド末尾の「催しに出るようになる」より後にあたるため入らない。
問4:正解 36・37=①・③(順序不問)
<問題要旨>
「Aston’s Abilities」のスライドに加える項目を2つ選ぶ設問です。スライドにはすでに、ポニーの訓練を見るだけで覚えること、指示に従って歩く・駆ける・止まること、距離をつかんで歩幅を調整することの3項目が入っています。2つの解答番号をまとめて採点し、順序は問いません。
<考え方>
記事に能力として書かれている事柄のうち、既出の3項目と重ならないものを探します。記事の中ほどには、自分の失敗に気づいて人の助けなしに直せること、そしてSabineを背に乗せて高さ1メートルの障害を跳べることが述べられています。この2つが残りにあたります。残る選択肢は、体格や人なつこさに関する記述と混同しやすいので、能力として明言されているかどうかで切り分けます。
<選択肢>
①【正】
自分で間違いを直せる、という内容。失敗に気づいて助けを借りずに修正するという記述に対応する。
②【誤】
ポニーと並んで跳ぶ、という内容。ポニーの訓練を見て覚えたとは書かれているが、並んで跳ぶという記述はない。本文にない情報の追加。
③【正】
人を背に乗せて跳べる、という内容。Sabineを乗せて高さ1メートルの障害を越えられるようになったという記述に対応する。
④【誤】
馬より速く技を覚える、という内容。習得にかかった期間は述べられているが、馬と比べて速いという比較はされていない。
⑤【誤】
写真のためにポーズを取る、という内容。写真は飼い主が見せる場面で出てくるだけで、Astonの能力としては述べられていない。
問5:正解①
<問題要旨>
「Aston Now」のスライドに加える、現在の様子を表す項目を選ぶ設問です。すでに、障害飛越をする雄牛であること、Sabineとともに催しに出かけることの2項目が入っています。
<考え方>
現在を述べた記事の終盤が根拠です。この雄牛の評判が急速に広まり、今では多くの人を引きつける存在で、ネット上で見る人の数も増え続けている、と述べられています。ここから、支持する人が増えているという項目が導けます。他の選択肢は、記事の記述と程度や範囲がずれていないかを確かめて落とします。
<選択肢>
①【正】
ファンが増えている、という内容。ネット上で見る人が増え続けているという記述に対応する。
②【誤】
Sabineが裕福になった、という内容。収入については記事に述べられていない。
③【誤】
有名になったのでもう人を怖がらせない、という内容。今でも初めは体の大きさに驚かれ、少し怖がられることがあると述べられている。
④【誤】
一年の大半の夜を輸送用の箱で過ごす、という内容。遠方へ出かけて泊まるのは「ときどき」であり、頻度を誇張している。
第6問
Aはアイスホッケーの安全対策を扱った記事を読み、発表用ポスターの空所を埋める問題です。Bは甘味料について述べた教科書の一節で、甘さの比較や健康上の懸念を整理させます。どちらも、本文の該当箇所とポスターや表の項目を一対一で対応させる作業が中心です。
A 問1:正解④
<問題要旨>
ポスターの「Effects」欄のうち、短期の影響を並べた側の空所に入る項目を選ぶ設問です。同じ欄にはすでに、意識を失うこと・まっすぐ歩けないこと・耳鳴りが挙がっています。
<考え方>
脳震盪の定義と症状は本文の第3段落にまとまっています。重くない場合として、短時間まっすぐ歩けない、はっきり見えない、耳鳴りがする、という3つが並記されています。ポスターに既に入っている2つを除いた残りが空所に入ります。長期の影響と混ざらないよう、どの段落の記述かを確かめてから選びます。
<選択肢>
①【誤】
攻撃的な行動。本文に脳震盪の症状として挙げられていない。
②【誤】
考えるのが難しくなること。長期の影響として述べられているのは集中や睡眠の問題であり、短期の症状としては挙がっていない。
③【誤】
人格の変化。長期の影響として述べられているのは抑うつや気分の変化で、短期の症状ではない。
④【正】
見え方がはっきりしないこと。短時間はっきり見えなくなる、という記述に対応する。
A 問2:正解③
<問題要旨>
ポスターの「Effects」欄のうち、長期の影響を並べた側の空所に入る項目を選ぶ設問です。すでに集中力の問題・心理的な問題・においと味の障害が挙がっています。
<考え方>
長期の影響は本文の第5段落にあります。脳震盪の経験がある人は集中したり眠ったりすることに支障が出ることがあり、さらに抑うつや気分の変化といった心理面の問題、においや味の障害が起こる場合もある、と述べられています。既出の3項目を除いた残りが空所です。
<選択肢>
①【誤】
視力を失うこと。短期の症状としてはっきり見えないことが挙がるだけで、視力喪失は述べられていない。程度の拡大。
②【誤】
記憶の問題。本文で記憶に触れているのは第6問Bの甘味料の話であり、この記事には出てこない。
③【正】
睡眠の障害。集中したり眠ったりすることに支障が出る、という記述に対応する。
④【誤】
歩行が不安定になること。これは短期の症状として挙げられており、しかもポスターの短期側にすでに入っている。
A 問3:正解④
<問題要旨>
ポスターの「Solutions」欄で、リーグが導入した concussion spotters の役割を述べる空所を埋める設問です。
<考え方>
この制度は本文の第7段落で説明されています。担当者は中継映像やビデオを見られる立場にあり、試合中に脳震盪の兆候が見えないかを監視します。兆候があると判断された選手は試合から外され、別室で医師の診察を受け、医師の許可が出るまで戻れません。つまり担当者の役割は発見であり、診察や復帰の可否は医師が担う点を区別します。
<選択肢>
①【誤】
選手を試合に戻す。復帰を認めるのは診察した医師であり、担当者の役割ではない。主体の入れ替え。
②【誤】
脳震盪を起こした選手を診察する。診察するのは医師で、担当者には医療行為の権限がない。
③【誤】
脳震盪を起こさせた選手に罰金を科す。罰金は頭部への故意の打撃に対する処分の話で、別の段落の内容の混入。
④【正】
脳震盪の兆候が見られる選手を見つける。試合中に目に見える兆候を監視するという記述に対応する。
A 問4:正解②
<問題要旨>
ポスターの「Summary」欄で、記事全体をまとめる一文の空所を埋める設問です。
<考え方>
記事の後半は、リーグが脳震盪に対処するためより厳しい規則と指針を設けてきた、という趣旨の一文で始まり、その具体例として、顔を守る装備の導入とその義務化、頭部への故意の打撃に対する重い処分、そして試合中の監視制度が順に挙げられています。したがって、まとめには規則と指針を整備してきたことが入ります。
<選択肢>
①【誤】
選手がより我慢強くなることを期待してきた、という内容。痛みを押して出場する選手が好まれたのは過去の指導者の話で、リーグの方針としては述べられていない。
②【正】
新しい規則と指針を導入してきた、という内容。装備の義務化・処分の強化・監視制度という具体例をまとめたものになる。
③【誤】
指導者に医学的な訓練を施してきた、という内容。医学的な訓練を受けたのは監視の担当者であり、指導者ではない。主体の入れ替え。
④【誤】
顔を守る装備の着用を任意にした、という内容。当初は任意だったが2013年以降は義務になっており、変化の向きが逆。
B 問1:正解③
<問題要旨>
現代の科学が甘味料の世界をどのように変えたかを、本文の冒頭から読み取る設問です。
<考え方>
第1段落に流れがまとめられています。甘さといえばサトウキビやテンサイからとる白砂糖を思い浮かべるが、科学的な発見によって他の多くの植物からも糖を取り出せるようになり、その代表例がトウモロコシであること、さらにこの70年ほどで多様な人工甘味料が開発されたことが述べられています。つまり、選べる甘味料の種類が増えたということです。
<選択肢>
①【誤】
より甘い新種の白砂糖を発見した、という内容。白砂糖そのものの改良ではなく、別の原料や人工の甘味料が増えたという話。
②【誤】
米国人のエネルギー摂取量を測定した、という内容。調査には触れているが、それは甘味料の世界の変化そのものではない。
③【正】
多様な新しい選択肢をもたらした、という内容。他の植物からの糖と多様な人工甘味料という2方向の広がりをまとめている。
④【誤】
新しく開発された多くの植物を利用した、という内容。植物そのものを新たに作り出したとは述べられていない。
B 問2:正解③
<問題要旨>
甘味料を甘さの強い順に並べた表を完成させる設問です。最上段にはAdvantameが入っており、残る4つの欄に当てはまる組み合わせを選びます。
<考え方>
本文に出てくる倍率を、砂糖を1としてそろえて比べます。Advantameが20000倍、アスパルテームとAce-Kが200倍、ステビアが300倍、スクラロースはステビアの2倍なので600倍、異性化糖は約1.2倍です。したがってAdvantameの下はスクラロース、ステビア、アスパルテームとAce-K、異性化糖の順になります。スクラロースの倍率が直接書かれておらず、ステビアとの比から求める点が要になります。
<選択肢>
①【誤】
ステビアをスクラロースより上に置く案。スクラロースはステビアの2倍甘いので順序が逆になる。
②【誤】
ステビアを最上位に置き、さらに異性化糖をアスパルテームより上に置く案。倍率の大小が二重に食い違う。
③【正】
スクラロース、ステビア、アスパルテームとAce-K、異性化糖の順。600倍・300倍・200倍・1.2倍という大小関係に一致する。
④【誤】
上位2つは正しいが、異性化糖をアスパルテームとAce-Kより上に置く案。1.2倍と200倍で大小が逆になる。
B 問3:正解 45・46=③・⑤(順序不問)
<問題要旨>
本文の内容と合うものを5つの選択肢から2つ選ぶ設問です。2つの解答番号をまとめて採点し、順序は問いません。
<考え方>
数値や限定表現のある選択肢から確かめます。本文には、低カロリー甘味料がすべて人工というわけではなくステビアは植物の葉から得られること、キシリトールやソルビトールのように比較的自然な低カロリーの甘味料は体内の通過が非常に遅いことが述べられています。この2つが本文と一致します。残りは、数値の対象、因果の証明、調理のしやすさについて本文とずれがあるので、該当箇所と照らして落とします。
<選択肢>
①【誤】
代替甘味料が体重増加を引き起こすと証明されている、という内容。体重増加と結びつけて述べられているのは砂糖を多く使った菓子のほうで、代替甘味料については癌や記憶・脳の発達への懸念が指摘されているにとどまる。因果の取り違え。
②【誤】
米国人はエネルギーの14.6%を代替甘味料から得ている、という内容。14.6%は「added sugar」全体の割合であり、対象が置き換えられている。
③【正】
代替甘味料を植物から得ることができる、という内容。ステビアが植物の葉に由来するという記述に対応する。
④【誤】
人工甘味料の多くは調理に使いやすい、という内容。加熱できないものがあり砂糖よりはるかに甘いため調理に使いにくい、と述べられており、逆になっている。
⑤【正】
キシリトールやソルビトールは消化が速くない、という内容。体内をきわめてゆっくり通過するため、多量にとると腹部の不調を招くという記述に対応する。
B 問4:正解④
<問題要旨>
筆者の立場として最も適切なものを選ぶ設問です。文章全体の締めくくり方から判断します。
<考え方>
最終段落が根拠です。情報がそろっていても甘いものを求める人がどちらを選ぶかを決めるのは難しい、と述べたうえで、各自が選択肢を比べ、自分の必要と事情に最も合う甘味料を選ぶ必要がある、と結んでいます。つまり筆者は特定の甘味料を推したり退けたりはせず、判断を個人に委ねる立場です。
<選択肢>
①【誤】
飲み物や菓子への人工甘味料の使用に反対している、という内容。懸念は紹介しているが、使うべきでないとは述べていない。
②【誤】
人工甘味料が従来のものに取って代わったと考えている、という内容。両者のどちらを選ぶかは難しいと述べており、置き換わったとはしていない。
③【誤】
もっと甘い製品を開発することが重要だと述べている、という内容。新しい甘味料は事実として紹介されるだけで、開発の必要を主張してはいない。
④【正】
自分に合った甘味料を選ぶことに目を向けるよう勧めている、という内容。各自が必要と事情に応じて選ぶべきだという結びに対応する。
※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

