2020年度 大学入試センター試験 本試験 英語(リーディング) 解答・解説

2020年度 大学入試センター試験 本試験「英語(リーディング)」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2020年度大学入試センター試験 本試験の英語(筆記)は、第1問から第6問までの6つの大問で構成され、解答番号は1から54までです。満点は200点、試験時間は80分。大問ごとの配点は第1問14点、第2問47点、第3問33点、第4問40点、第5問30点、第6問36点で、読解中心の第4問から第6問だけで106点を占めます。

第1問は発音(A)とアクセント(B)。第2問は短文の文法・語法(A)、会話の中の英文を組み立てる語句整序(B)、二択を三つつないで発言を完成させる問題(C)です。第3問は段落から不要な一文を取り除く問題(A)と、慈善イベントの資金集めを相談する大学生の会話(B)。第4問は練習の順序が投球成績に与える影響を調べた実験レポートと的の図(A)、フリーマーケットの出店案内(B)。第5問は行方不明になった愛犬を探して山に登る物語、第6問は自動販売機の歴史と日本での普及を論じた説明文(A)と、その段落構成表を完成させる問題(B)です。

得点の山は、ひとまとまりの解答番号がすべて正解のときにだけ得点になる第2問B(解答番号18〜23)と第6問B(解答番号51〜54)です。途中の一か所を落とすと4点や6点がまるごと消えるので、並べ終えた英文を必ず読み直して確かめます。第4問A問1は的の図から合計点を求める設問で、「二つの区域を分ける線の上に落ちた球には高いほうの得点を与える」という本文の規定を使うかどうかで答えが分かれます。第3問Aの不要文削除と第6問Bの段落構成は、一文ごとの正しさではなく段落全体の論の運びで判断する点が共通しています。

第1問

Aは下線部の発音が他の三つと異なる語を、Bは第一アクセント(第一強勢)の位置が他の三つと異なる語を選びます。各2点。

A問1:正解②

<問題要旨>

四つの語の語頭にある sc の発音を比べ、他の三つと異なるものを選びます。

<考え方>

c は e・i・y の前では /s/、それ以外では /k/ と読むのが原則です。scarce /skeəs/、scratch /skrætʃ/、scream /skriːm/ は c の直後が a または r なので sc が /sk/ になります。これに対し scenery /ˈsiːnəri/ だけは c の直後が e なので c が /s/ となり、sc 全体で /s/ の一音になります。

A問2:正解③

<問題要旨>

四つの語の下線部 s の発音を比べ、他の三つと異なるものを選びます。

<考え方>

s は母音にはさまれると有声化して /z/ になるのが原則です。arise /əˈraɪz/、desire /dɪˈzaɪə/、resemble /rɪˈzembl/ はいずれもこの形で /z/ になります。loose /luːs/ は s が語末で二つ重なっており /s/ と読む形容詞で、同じ語源をもつ動詞 lose /luːz/ と混同しないことが要点です。

A問3:正解④

<問題要旨>

四つの語の下線部 u の発音を比べ、他の三つと異なるものを選びます。

<考え方>

accuse /əˈkjuːz/、cube /kjuːb/、cucumber /ˈkjuːkʌmbə/ の下線部はいずれも開いた音節にあり /juː/ と読みます。cultivate /ˈkʌltɪveɪt/ だけは u の後ろに子音字が二つ続く閉じた音節なので、短母音の /ʌ/ になります。

B問1:正解②

<問題要旨>

四つの語の第一アクセントの位置を比べ、他の三つと異なるものを選びます。

<考え方>

AL-ler-gy、PHYS-i-cal、STRAT-e-gy はいずれも三音節で第1音節に強勢があります。ob-JEC-tive だけが第2音節で、-ive で終わる語は直前の音節に強勢が来ることが多いという傾向にも合います。

B問2:正解①

<問題要旨>

四つの語の第一アクセントの位置を比べ、他の三つと異なるものを選びます。

<考え方>

be-HAV-ior、con-SID-er、mag-NET-ic はいずれも第2音節に強勢があります。AL-co-hol だけが第1音節で、日本語の「アルコール」の読み方につられないことが要点です。

B問3:正解①

<問題要旨>

四つの語の第一アクセントの位置を比べ、他の三つと異なるものを選びます。

<考え方>

IN-stance、IS-land、WORK-shop はいずれも第1音節に強勢があります。ca-NAL だけが第2音節で、二音節の名詞の多くが第1音節に強勢を置くなかでの例外にあたります。

B問4:正解②

<問題要旨>

四つの語の第一アクセントの位置を比べ、他の三つと異なるものを選びます。

<考え方>

ad-MIN-is-ter、com-PET-i-tor、de-MOC-ra-cy はいずれも四音節で第2音節に強勢があります。ben-e-FI-cial だけが第3音節で、-cial や -tial で終わる語は直前の音節に強勢が来るという規則どおりです。

第2問

Aは短文の空所に入る語句を選ぶ文法・語法問題(各2点)、Bは会話の中の英文を六つの語句で組み立てる語句整序(各4点)、Cは二択を三つつないで発言を完成させる問題(各5点)です。

A問1:正解③

<問題要旨>

雨のせいで試合での出来がどうだったかを述べる文の空所に入る語を選びます。

<考え方>

空所の直後が from perfect である点が決め手です。far from ~ は「〜には程遠い」という決まった言い方で、be far from perfect とすれば、雨で出来が悪かったという文意になります。

<選択肢>

①【誤】

apart。apart from は「〜を除いて」の意味で、出来のよしあしを表さない。

②【誤】

different。different from は「〜と異なる」で単なる相違を表すだけで、程度の不足を言う文脈に合わない。

③【正】

far。be far from perfect で「完璧には程遠い」。雨が原因で出来が悪かったという内容と一致する。

④【誤】

free。be free from ~ は「〜がない・免れている」で、free from perfect という言い方はしない。

A問2:正解①

<問題要旨>

この廊下のどこに非常口があるかを述べる文の空所に入る語を選びます。

<考え方>

空所の直後が複数形の ends である点で決まります。選択肢のうち複数名詞を直接修飾できるのは both だけで、both ends of ~ が「〜の両端」を表します。

<選択肢>

①【正】

both。both ends で「両端」となり、廊下の両側に非常口があるという内容になる。

②【誤】

each。each は単数名詞を取るので each end としなければならず、ends とは結びつかない。

③【誤】

either。either も単数名詞を取り either end となるので、数が一致しない。

④【誤】

neither。単数名詞を取るうえ否定の意味になり、非常口の場所を知らせる文意と逆になる。

A問3:正解③

<問題要旨>

留学の計画が何に左右されるかを述べる文で、depend on の後ろに続く節を導く語を選びます。

<考え方>

空所以下は「奨学金をもらえるかどうか」という内容で、後ろの節は主語も目的語もそろった完全な形です。完全な節を名詞のかたまりにし、しかも「〜かどうか」という未確定の意味を出せるのは whether だけです。

<選択肢>

①【誤】

that。that 節は「〜ということ」と断定するので、まだ決まっていない条件を表せない。

②【誤】

what。what は節の中で主語か目的語が欠けている必要があるが、後ろは完全な文になっている。

③【正】

whether。「奨学金を得られるかどうか」という未確定の内容を名詞節にでき、depend on の目的語になる。

④【誤】

which。which も節の中に欠けた要素を必要とし、さらに選択の範囲を示す語が前になければならない。

A問4:正解③

<問題要旨>

Noriko がスワヒリ語を話せるという内容に続けて、Marco も同じであることを述べる文の空所を選びます。

<考え方>

空所の後ろが can Marco と倒置になっている点が決め手です。肯定の内容を受けて「〜もそうだ」を表すときは、so + 助動詞 + 主語 の語順を取ります。

<選択肢>

①【誤】

also。also は倒置を導かない。also を使うなら Marco can also … のように通常の語順になる。

②【誤】

as。as + 倒置は「…と同じように」という比較で用い、and に続けて「〜もそうだ」を表す形にはならない。

③【正】

so。so can Marco で「マルコもそうだ」。肯定文を受ける倒置の定型にあたる。

④【誤】

that。that は倒置を導く語ではなく、接続詞としても文が成立しない。

A問5:正解①

<問題要旨>

毎日ジョギングすると言うことと、実際にそうすることを対比する文の空所を選びます。

<考え方>

前半に one thing があるので、A is one thing, but B is another「AとBは別物だ」という対の形を思い出します。後半には不特定の「別のもの」を表す another が入ります。

<選択肢>

①【正】

another。one thing と対にして「言うことと実行することは別だ」を表す定型になる。

②【誤】

one another。「お互い」を意味する語で、補語として「別のもの」を指す用法がない。

③【誤】

the other。二つのうち残る一方を特定して指す語だが、ここでは残りの一方が何かを限定できない。

④【誤】

the others。複数の残り全部を指す語で、単数の補語にならない。

A問6:正解①

<問題要旨>

上司は働き者だが、ある点では difficult だという文の空所に入る句を選びます。

<考え方>

but による逆接なので、空所には働き者であることと対照的な短所が入ります。また空所の後ろに目的語が置かれていないので、to get … with の形で主語の our boss に戻る不定詞の形を取れるものを探します。

<選択肢>

①【正】

along with。get along with ~ で「〜とうまくやっていく」。difficult to get along with で「付き合いにくい」となり、働き者だという前半との逆接が成り立つ。

②【誤】

around to。get around to ~ は「〜にやっと取りかかる」で、後ろに取りかかる対象の目的語が必要。

③【誤】

away with。get away with ~ は「(悪事の)罰を免れる」で、上司の人柄を述べる文意にならない。

④【誤】

down to。get down to ~ は「〜に本腰を入れる」で、こちらも後ろに目的語が必要。

A問7:正解①

<問題要旨>

Ayano が来たときに誰も家にいなかったという偶然を述べる文の空所を選びます。

<考え方>

空所の後ろが happened that S V と続く点が決め手です。It happened that ~ は「たまたま〜だった」を表す形式主語構文で、that 以下が本当の主語になります。

<選択肢>

①【正】

it。It happened that ~ の形式主語。that 節が真主語となり「たまたま誰も家にいなかった」となる。

②【誤】

something。something happened that … とすると that 節が関係詞節になり、「誰も家にいなかったという何か」という不自然な意味になる。

③【誤】

there。there happened to be ~ なら成り立つが、that 節を従える形は取れない。

④【誤】

what。what は先行詞を含む関係代名詞で、直後に that 節を従える用法がない。

A問8:正解④

<問題要旨>

時間どおりに帰宅できる条件を述べる文で、(A)(B)に入る語の組合せを選びます。

<考え方>

as ( A ) as という形と、後半が道路の状態を述べている点から決まります。as long as は「〜しさえすれば」という条件を表す接続詞で、時間どおりに帰れる根拠になるのは道が空いている状態のほうです。

<選択肢>

①【誤】

A が far、B が blocked。as far as は範囲や距離を表し条件にならず、道がふさがっていては時間どおりに帰れない。

②【誤】

A が far、B が clear。B は適切だが、as far as では「〜しさえすれば」という条件を表せない。

③【誤】

A が long、B が blocked。A は適切だが、道がふさがっているという条件は結論と矛盾する。

④【正】

A が long、B が clear。as long as the roads are clear で「道さえ空いていれば」となり、条件と結論が噛み合う。

A問9:正解②

<問題要旨>

体育祭に行かないと言った相手に再考を促す文で、(A)(B)に入る語の組合せを選びます。

<考え方>

空所は ( A ) it a ( B ) thought という形なので、動詞 + 目的語 + a … thought の定型を探します。give ~ a second thought は「〜を考え直す」で、前半の「大事な行事なのだから」という理由と結びつきます。

<選択肢>

①【誤】

A が give、B が first。give it a first thought という言い方はせず、すでに一度考えた相手への依頼にもならない。

②【正】

A が give、B が second。give it a second thought で「考え直してほしい」となり、行かないと言った相手への依頼として成り立つ。

③【誤】

A が take、B が first。take はこの型を取らず、動詞の選択が誤り。

④【誤】

A が take、B が second。同じく take it a second thought という形は用いない。

A問10:正解①

<問題要旨>

招待客のうち見覚えがあったのは後列の二人だけだった、という内容の(A)(B)を選びます。

<考え方>

文全体が I didn’t recognize … という否定文であること、そこから二人だけが外されていることの二点で決まります。否定文で「一人も〜ない」を表すのは not … any of で、そこから例外を示すのが except for です。

<選択肢>

①【正】

A が any、B が except for。「客の誰も分からなかったが、後列の二人だけは別だった」となり、全否定と例外の関係が正しく表される。

②【誤】

A が any、B が rather than。rather than は「〜よりむしろ」という比較で、例外を示す働きがない。

③【誤】

A が either、B が except for。either は二つのうちの一方を指す語で、招待客全体を受けられない。

④【誤】

A が either、B が rather than。either の使い方も rather than の意味も文脈に合わない。

B問1:正解 18=④ 19=②

<問題要旨>

飾り付けが間に合ったことへの礼を述べる会話の中で、「あなたの助けがなければ、客が到着するころまでに準備は終わっていなかっただろう」という内容の英文を六つの語句で組み立てます。

<考え方>

Without your help が仮定法の条件にあたるので、主節は would not have + 過去分詞 の形になります。準備は終えられる側なので受動態にして would not have been completed とし、残りを by the time …「〜するころまでには」として後ろにつなぎます。完成した語順は the preparations would not have been completed by the time all the guests arrive this afternoon で、空所は六つ。解答番号18は2番目、19は5番目にあたるので、18=④ have、19=② by となります。

B問2:正解 20=④ 21=③

<問題要旨>

Smith 先生には娘が三人いて、その末娘はロンドンで音楽を学んでいる、という内容の英文を六つの語句で組み立てます。

<考え方>

空所の直前に the があり、選択肢に youngest があるので the youngest が主語の核になります。これを直前の three daughters につなぐには、前置詞 + 関係代名詞の of whom を使います。完成した語順は the youngest of whom is studying music in London で、空所六つのうち解答番号20は2番目、21は5番目なので、20=④ of、21=③ music となります。

B問3:正解 22=⑤ 23=②

<問題要旨>

雨が心配なバーベキューについて、予定どおり行うか翌週に延期するかを今決めなければならない、という内容の英文を六つの語句で組み立てます。

<考え方>

whether to hold it に続く語群に or があるので、whether A or B の対比だと分かります。A は as planned「予定どおりに」、B は put it off「延期する」で、後ろの until some day next week が B につながります。完成した語順は hold it as planned or put it off until some day next week。空所は前の行の末尾から数えて六つあり、解答番号22は2番目、23は5番目なので、22=⑤ planned、23=② it となります。

C問1:正解③

<問題要旨>

近所に遊園地ができるという話題で、交通量の増加を心配する発言に対する Luke の反論を、(A)(B)の二択三か所をつないで完成させます。

<考え方>

空所の直後に「市に確実にプラスの経済効果がある」と続くので、空所には経済的な利点が入らなければなりません。また三か所目の直後が young people なので、雇用を若者に結びつける for が必要です。この二点から (A) → (B) → (A) と決まります。

<選択肢>

①【誤】

騒音が減るという内容では、直後の経済効果という結論の根拠にならない。

②【誤】

騒音の話になるうえ、create less noise in young people は意味をなさない。

③【正】

「専門家によれば、若者のための雇用をより多く生む」となり、直後の経済効果という結論に直結する。

④【誤】

内容の方向は合うが、more jobs in young people では前置詞の使い方が誤りになる。

⑤【誤】

「近所の人々のおかげで」では、交通量の増加に不満を述べている当の近所の人を根拠にすることになり矛盾する。

⑥【誤】

出だしが矛盾するうえ、騒音の話も結論につながらない。

⑦【誤】

出だしが矛盾し、反論として成立しない。

⑧【誤】

出だしが矛盾し、前置詞の使い方も誤っている。

C問2:正解①

<問題要旨>

Emma が仕事を辞めて起業することについて、夫は怒っているはずだという発言を受けた Lee の返答を完成させます。

<考え方>

Yu の「夫は怒っているはずだ」に Lee が Very much so と強く同意している点が決め手で、二か所目は「かなり動揺している」で確定します。さらに空所の後の「二人は結局いつも支え合う」から、三か所目は「反対しない」になります。動揺しているのに反対しないという逆接をつなぐのは although です。

<選択肢>

①【正】

「かなり動揺してはいるが、Emma の計画に反対はしない」。Very much so で夫の怒りを認めたうえで、最後の一文とも噛み合う。

②【誤】

although で始めながら「反対する」で終わると、逆接の形が成り立たない。

③【誤】

「それほど動揺していない」は Very much so という強い同意と矛盾する。

④【誤】

動揺の度合いが矛盾するうえ、逆接としても成立しない。

⑤【誤】

because では「動揺しているから反対しない」となり、理由と結果が結びつかない。

⑥【誤】

「動揺しているから反対する」は筋は通るが、直後の「いつも支え合う」と噛み合わない。

⑦【誤】

「それほど動揺していない」が Very much so と矛盾する。

⑧【誤】

「動揺していないから反対する」では因果が成り立たない。

C問3:正解③

<問題要旨>

避難訓練がまたあることに不満を述べる生徒に対する、Sakamoto 先生の返答を完成させます。

<考え方>

最後に「真剣に受け止めるべきだ」と続くので、空所は訓練を肯定する内容になります。また空所の後ろが help each other という動詞の原形なので、二か所目には節を導く so that が入り、三か所目は we can となって so that S can V「〜できるように」の形を作ります。

<選択肢>

①【誤】

even so は「それでも」という副詞句で、後ろに節を続けて目的を表せない。

②【誤】

形が成立しないうえ、「助け合えない」では訓練を勧める文意に反する。

③【正】

「災害時に助け合えるように、訓練は不可欠だ」となり、最後の「真剣に受け止めるべきだ」に自然につながる。

④【誤】

「助け合えないように不可欠だ」となり、意味が通らない。

⑤【誤】

meaningless では、訓練を真剣に受け止めるべきだという結論と矛盾する。

⑥【誤】

冒頭が結論と矛盾し、形も成立しない。

⑦【誤】

「助け合えるように無意味だ」となり矛盾する。

⑧【誤】

冒頭から結論と矛盾している。

第3問

Aは段落のまとまりを乱している一文を取り除く問題(各5点)、Bは慈善イベントの資金集めを相談する大学生の会話で、発言の内容を補う問題(各6点)です。

A問1:正解②

<問題要旨>

NBA 草創期の低得点の試合と、24秒ルールの導入で試合が面白くなった経緯を述べた段落から、流れを乱す一文を選びます。

<考え方>

この段落は、低得点で退屈だった、そこで得点を増やすために24秒ルールを導入した、その後は100点超えが珍しくなくなりリーグを救った、という一本の因果でできています。したがって、ルール導入後に得点が増えたという結論と逆向きの結果を述べる文が浮きます。

<選択肢>

①【誤】

1950年のレイカーズ対ピストンズ戦を例に挙げる文。直前の「低得点だった」を具体例で受け、直後の19対18という数字にもつながる。

②【正】

時間制限の重圧でシュートを外すことが増えたとする文。段落の結論である得点増と逆の結果を述べており、因果の流れを断ち切ってしまう。

③【誤】

1954年10月30日に公式戦で初めて適用されたとする文。新ルールの話を時系列で先へ進めており、段落の主題に沿う。

④【誤】

それ以降は1試合100点超えが珍しくなくなったとする文。ルールの効果を示し、直後の「この単純な変更が試合を面白くした」に直結する。

A問2:正解②

<問題要旨>

姿勢と腰痛を結びつける根拠は実は弱いかもしれない、という主張を展開する段落から、流れを乱す一文を選びます。

<考え方>

段落は、背骨は本来S字に湾曲している、良い姿勢とはその湾曲を伸ばすことだと考えられてきた、しかし正しい姿勢の統一基準はない、原因はむしろストレスと睡眠不足だ、という順で姿勢という一つの論点を追っています。姿勢ではなく体つきそのものを話題にした文が、この線から外れます。

<選択肢>

①【誤】

背中は本来湾曲していて横から見るとS字だとする文。続く「良い姿勢とは湾曲を伸ばすこと」の前提になる。

②【正】

骨の大きさは人それぞれで体型を決めるとする文。姿勢と腰痛の関係ではなく体格差の話であり、前後の論の運びとつながらない。

③【誤】

良い姿勢とは湾曲の一部を伸ばすことだと考えられてきたとする文。①を受け、直後の「基準は定まっていない」への布石になる。

④【誤】

医師の意見を調べた研究で正しい姿勢の統一基準はなかったとする文。冒頭の「根拠は弱いかもしれない」を裏づける中心的な一文。

A問3:正解②

<問題要旨>

ハムに代表される食品の保存がどこで始まったのかを論じた段落から、流れを乱す一文を選びます。

<考え方>

段落は冒頭で「いつ、どこで始まったのか」と問いを立て、中国説とガリア説、ローマ期にはすでに定着していたこと、紀元前160年の記述と、起源をめぐる情報だけを並べています。塩漬けの起源という論点から離れ、別の調味料に話を移す文が不要です。

<選択肢>

①【誤】

中国が最初だとする説とガリア人を挙げる説を並べた文。冒頭の問いに直接答える、段落の中心にあたる。

②【正】

胡椒も同じように保存に役立つとする文。起源がどこかという問いに答えておらず、話題を別の調味料へ移してしまう。

③【誤】

ローマ時代にはすでに広く行われていたとみられるとする文。起源をめぐる時代の話として①を受けている。

④【誤】

古代ローマの著名な政治家が紀元前160年に塩漬けについて書き残したとする文。③の根拠を具体的に示している。

B 30:正解③

<問題要旨>

アメリカでの odd jobs の説明を聞いた Akira が、その内容を確認し直す発言の空所を補います。

<考え方>

直前の Jenna の説明を要約する発言なので、説明全体を過不足なくまとめた選択肢を選びます。Jenna は芝刈り、窓拭き、ガレージの掃除、クリーニングや買い物の代行など内容は何でもよいと述べ、最後に若者が小遣いを稼ぐごく普通の方法だと締めくくっています。この二つの柱を両方押さえているかどうかで切ります。

<選択肢>

①【誤】

庭の掃除はかなり価値のある仕事だ、という内容。庭仕事は挙げられた例の一つにすぎず、説明全体の要約になっていない。

②【誤】

家事は家族で分担するのが一番だ、という内容。Jenna が話しているのは他人の家の用事を請け負うことで、主体が入れ替わっている。

③【正】

雑多な仕事をすることはお金を稼ぐ手段だ、という内容。内容を問わない仕事であることと収入になることの両方を押さえている。

④【誤】

アメリカでは園芸がきっと儲かる、という内容。園芸に限定しているうえ、Jenna は自分の経験を述べただけで一般化していない。

B 31:正解③

<問題要旨>

見知らぬ家に入る危険や報酬が支払われない不安を Maya が口にした後、Akira が「それほど心配しなくてよさそうだ」とまとめる発言の理由を補います。

<考え方>

空所は because の後ろなので、直前の Rudy と Teresa の発言の両方に当てはまる理由を選びます。Rudy は自分たちの地域の、ある程度知っている相手のために働くので騙されたことはないと述べ、Teresa は地域の高齢者がつけ込むとは思えないと述べています。共通するのは地域の中で働くことの安全性です。

<選択肢>

①【誤】

高齢者は自分たちの仕事に不安を覚えるだろう、という内容。Teresa は逆に歓迎するだろうと述べており、向きが反対になっている。

②【誤】

近所の人に仕事を頼むのは気まずい、という内容。話題は自分たちが仕事を請け負う側であり、主体がすり替わっている。

③【正】

地域の中で働くのならリスクは小さい、という内容。Rudy の「顔見知りだから騙されない」と Teresa の「つけ込まれるとは思えない」の両方をまとめている。

④【誤】

町の会社で働けば安全だ、という内容。Rudy は会社に雇われるアルバイトと odd jobs をはっきり区別しており、ここでの結論にならない。

B 32:正解④

<問題要旨>

話し合いを締めくくる Akira が、今日出た提案からすると次の段階は何かをまとめる発言の空所を補います。

<考え方>

「今日なされた提案によれば」とあるので、この日に出た案すべてを貫く方向を選びます。出たのは、地域の高齢者を相手に便利仕事を請け負う案、1時間500円という地元の相場を意識した料金案、市の税務課に確認するという案で、いずれも自分たちの地域の事情に合わせて形を整えるという一点で共通しています。したがって特定の案の一つではなく、この共通点を言い表した選択肢が正解になります。

<選択肢>

①【誤】

互いに完全に正直であろうと考える、という内容。Kana が述べたのは寄付を募る相手に目的を明示するという話で、仲間内の正直さの話ではない。

②【誤】

賃金の高いアルバイトを探す、という内容。odd jobs は会社に雇われるアルバイトと区別されており、高賃金という論点も出ていない。

③【誤】

近所の人に無償で役立つサービスを提供する、という内容。Dan の疑問に対して Kana が料金を取る案を示して話がまとまっており、無償という結論にはならない。

④【正】

自分たちの地域で機能する計画を考える、という内容。地域の高齢者、地元の相場、市の窓口という、この日に出たすべての案に共通する方向であり、次の段階として自然につながる。

第4問

Aは練習の順序が投球成績に与える影響を調べた実験レポートで、的の図を使った得点計算と結果の読み取りが問われます。Bはフリーマーケットの出店案内で、料金表と注意事項を照らし合わせます。各5点。

A問1:正解④

<問題要旨>

同心円の的に五つの印が付いた図が示され、この五投の合計得点を求めます。的は中心が100点で、外側へ向かって90点から10点まで10点刻みの区域に分かれています。

<考え方>

本文の採点規定のうち、球が二つの区域を分ける線の上に落ちた場合は高いほうの得点を与える、という一文が決め手です。まず五つの印を、線に触れずに区域の内側にあるものと、区域の境界線と重なっているものに分けます。線に触れていない印は二つで、それぞれ50点の区域と30点の区域にあります。残る三つはいずれも境界線と重なっているので規定に従って内側の高いほうを取り、80点と70点の境にある印は80点、50点と40点の境にある印は50点、20点と10点の境にある印は20点と数えます。合計は 80+50+50+30+20=230 点です。

<選択肢>

①【誤】

200点。境界線と重なる三つの印をすべて外側の低いほう(70点、40点、10点)で数えた値で、高いほうを与えるという規定に反する。

②【誤】

210点。境界線と重なる三つの印のうち一つにしか規定を適用していない値。

③【誤】

220点。境界線と重なる三つの印のうち二つにしか規定を適用していない値。

④【正】

230点。線上の三つの印をすべて高いほうの得点で数え、80+50+50+30+20 となる。

A問2:正解④

<問題要旨>

実験の手続きについて、本文の内容と一致する記述を選びます。

<考え方>

第3段落に三つの練習群の条件が書き分けられているので、選択肢ごとに対応する箇所を照らします。Blocked 群は三つの地点から27投ずつ、Random 群は研究者が指定した順で81投、Combined 群はその中間という違いを押さえると、条件の取り違えを見分けられます。

<選択肢>

①【誤】

Blocked 群は81投すべてを最初と同じ地点から投げた、という内容。Blocked 群は三つの地点から27投ずつ、地点を移しながら投げている。

②【誤】

Combined 群は実験中ずっと的からの距離が変わらなかった、という内容。Combined 群も三つの地点を使うので距離は変化する。

③【誤】

Combined 群は同じ地点からの一連の投球でさまざまな投げ方をした、という内容。投げ方は全員オーバーアームに統一されており、群による違いは地点の順序だけ。

④【正】

Random 群では同じ地点から3回以上続けて投げることは認められていなかった、という内容。連続投球は2回までと条件が定められている。

A問3:正解②

<問題要旨>

実験結果について、本文の内容と一致する記述を選びます。

<考え方>

第4段落には、練習中の成績と翌日のテストの成績が分けて書かれています。練習中は Blocked 群が他の二群より劣り、テストでは Combined 群、Random 群、Blocked 群の順だったという二つの情報を混ぜずに当てはめます。

<選択肢>

①【誤】

Blocked 群は練習中もテストでも最高の成績だった、という内容。Blocked 群は練習中も他の二群より劣り、テストでも最下位。

②【正】

Blocked 群はテストで三群のうち最も成績が悪かった、という内容。テストの順位は Combined、Random、Blocked の順と示されている。

③【誤】

Combined 群はテストで Random 群より正確さが低かった、という内容。順位が逆で、Combined 群が最上位。

④【誤】

Random 群は練習中もテストでも最も正確さが低かった、という内容。練習中に劣っていたのは Blocked 群で、テストでも Random 群は2番目。

A問4:正解④

<問題要旨>

この報告の続きで何が論じられるかを推測します。

<考え方>

第4段落の最後に、ボウリング、野球、バスケットボールのような他の投球動作や、大人について同じ結果が得られるかはまだ分からず、それを次の節で扱うと予告されています。次に来る話題はこの予告そのものなので、予告に含まれない要素を加えた選択肢は落とせます。

<選択肢>

①【誤】

下手投げのイメージトレーニング。本文で扱われたのはオーバーアームの投球で、イメージトレーニングにも触れていない。

②【誤】

より年少の児童の動作の観察。課題として挙げられているのは大人への一般化で、対象年齢を下げる話ではない。

③【誤】

目を閉じたオーバーアーム投げ。本文にない条件を新たに持ち込んでいる。

④【正】

さまざまな種類の投球動作。他の競技で見られる投球動作について次節で扱うと明記されている。

B問1:正解①

<問題要旨>

手作りアクセサリーを両日とも販売し、小さなスペースだけでよいという出店者の費用を求めます。

<考え方>

必要なのは小さなスペースなので、料金表の屋内スペースの行を見ます。土曜8ドル、日曜10ドルで合計18ドルですが、両日申し込むと各日2ドルの割引が付くという条件があるので、6ドルと8ドルで合計14ドルになります。割引が「各日」であることと、スペースの種類を取り違えないことが要点です。

<選択肢>

①【正】

14ドル。屋内スペースの両日分18ドルから、各日2ドルずつ計4ドルの割引を引いた額。

②【誤】

16ドル。割引を1日分しか引いていない額。

③【誤】

18ドル。両日申し込みの割引を適用していない額。

④【誤】

20ドル。屋外スペースの9ドルと11ドルから割引を引いた額で、必要なスペースの種類を取り違えている。

B問2:正解①

<問題要旨>

冷蔵庫などの大きな家財を売るために屋外スペースを使う出店者が、どの特典を利用できるかを選びます。

<考え方>

案内文の前半に、屋外スペースについては主催者が追加料金なしでテントの設営を手伝うと書かれています。残りの選択肢は Keep in Mind の各項目や本文の記述と突き合わせると、いずれも条件が食い違います。

<選択肢>

①【正】

テント設営の無料の手伝い。屋外スペースに限り、主催者が追加料金なしで設営を手伝うと明記されている。

②【誤】

キャンセルによる全額返金。返金は全額ではなく8割と定められている。

③【誤】

スペースの場所の選択。場所は主催者が決定し、要望や変更はできないとされている。

④【誤】

大型トラックの無料使用。荷物の運搬用トラックは追加料金が必要と書かれている。

B問3:正解②

<問題要旨>

ハーブ石けんとキャンドルを作る出店者が屋内スペースを選んだ場合に、許されることを選びます。

<考え方>

屋内スペースについては水が使えるという条件が箇条書きにあり、これだけが許可にあたります。残りは、場所の決定権、ペット同伴の条件、火気の扱いという三つの規定に照らすと、いずれも認められません。

<選択肢>

①【誤】

水を使いやすいよう流しに近い場所を選ぶ。場所は主催者が決め、要望は受け付けられない。

②【正】

客が石けんを試せるよう水を張った器を置く。屋内スペースでは水が利用できると案内に明記されている。

③【誤】

ハムスターをかごに入れてブースに置く。ペットを連れてくる場合は屋外スペースに申し込まなければならない。

④【誤】

客にサンプルのキャンドルに火をつけさせる。火気と裸火は禁止と定められている。

B問4:正解④

<問題要旨>

このフリーマーケット全体について、案内文の内容と一致する記述を選びます。

<考え方>

選択肢ごとに案内文の該当箇所を探します。開始時刻と終了時刻の変更は2日前に告知されるという項目があり、これが主催者から出店者への情報提供にあたります。

<選択肢>

①【誤】

自分で作った品を売ることは歓迎されていない、という内容。冒頭で中古品と手作り品の持ち込みを呼びかけている。

②【誤】

ごみは何でも同じごみ箱に捨ててよい、という内容。ごみは分別して所定のごみ箱に入れるよう定められている。

③【誤】

主催者は両日申し込んだ人を選ぶ、という内容。申し込みは先着順で受け付けられ、両日の申し込みは割引の条件にすぎない。

④【正】

主催者は日程の変更について知らせる、という内容。開始時刻と終了時刻の変更は2日前に告知されると明記されている。

第5問

行方不明になった愛犬を探して山に登った語り手が、道中で出会った老人とともに山頂へ向かい、そこである出来事に立ち会う物語です。動機、出来事の順序、人物の共通点、下線部の言い換え、心情の変化が問われます。各6点。

問1:正解①

<問題要旨>

語り手が繰り返し山に戻った理由を選びます。

<考え方>

第2段落に、それは悲しみを超えた、自分でもよく理解できない感覚で、何かに山へ引き戻されるようだったと書かれ、だからこそ機会があるたびにリュックを手にしたと続きます。理由を述べた文がそのまま置かれているので、この説明のつかない衝動を言い換えたものを選びます。

<選択肢>

①【正】

説明のつかない衝動を感じていた、という内容。第2段落の「自分でもよく理解できない感覚」「何かに引かれるようだった」という記述に対応する。

②【誤】

老人に会う約束をしていた、という内容。老人と出会うのは最後の登山の途中で、それ以前に面識はない。

③【誤】

魔法を使えると思っていた、という内容。山が魔法のような体験をもたらすというのは山頂での老人の言葉であり、登り続けた動機ではない。

④【誤】

熊について調べたかった、という内容。熊は犬を見失った原因として語られるだけで、再訪の動機としては述べられていない。

問2:正解④

<問題要旨>

語り手の最も新しい登山で、選択肢のうち最初に起きた出来事を選びます。

<考え方>

最後の登山は、晴れた朝に山のふもとに立つ場面から始まります。よく知っているはずの道をたどるうちに見知らぬ場所に迷い込み、足を滑らせたところを老人に助け起こされ、その後に開けた場所での休憩、さらに山頂という順で進みます。したがって選択肢の中で最も早いのは老人に助けられた場面です。数週間前の登山の出来事を混ぜないことが要点です。

<選択肢>

①【誤】

開けた場所に着いた。老人と登り始めてしばらく後の出来事で、助けられた場面より後になる。

②【誤】

山頂まで登った。さらに2時間以上歩いた後の出来事で、最も後になる。

③【誤】

熊が逃げていくのを見た。熊に出会ったのは犬を見失った数週間前の登山の話で、この日の出来事ではない。

④【正】

老人に助けられた。滑って転んだ直後の場面で、選択肢の中で最も早い。

問3:正解④

<問題要旨>

語り手の犬と老人について、会話の中で話題になった共通点を選びます。

<考え方>

第6段落で、犬は若いころ短期間だけ警察犬を務めたと語られ、それを受けて老人も短期間だけ警察官を務め、その後は長く用心棒をしていたと打ち明けます。二人が笑い合った似ている点は、どちらも人を守る仕事に就いていたことです。犬の引退理由は負傷だと書かれていますが、老人は辞めた理由を言わなかったと明記されているので、負傷は共通点として語られていません。

<選択肢>

①【誤】

どちらも仕事中の負傷を経験した、という内容。老人については辞めた理由を言わなかったと本文が断っており、負傷は共通点として挙げられていない。

②【誤】

どちらも最近親しい者を亡くした、という内容。本文にない情報を加えている。

③【誤】

どちらも語り手の知り合いだった、という内容。老人はこの日に初めて出会った人物である。

④【正】

どちらも人々を守る仕事をしていた、という内容。警察犬と、警察官を経て用心棒を務めた経歴という、会話でそろって挙げられた経歴に対応する。

問4:正解②

<問題要旨>

下線部 rang in the air の意味として最も近いものを選びます。

<考え方>

下線部の直前に、老人が口にした Tomo が自分の犬の名前であること、自分はそれを話しただろうかと語り手が自問していることが書かれています。教えていないはずの名前が出てきたことへの驚きが尾を引いている場面なので、ring を文字どおりの音として取らず、言葉が心に残ったという比喩として読みます。

<選択肢>

①【誤】

幸福をもたらした、という内容。この時点の語り手は戸惑っており、喜びは描かれていない。

②【正】

印象を残した、という内容。教えていないはずの名前を言い当てた老人の言葉が、語り手の心に引っかかったまま残っている。

③【誤】

大きな音を立てた、という内容。ring を文字どおりの意味で取ったもので、ここで響いているのは音ではなく言葉の余韻である。

④【誤】

無礼に思われた、という内容。老人の言葉は語り手を慰めるもので、不快に受け取った描写はない。

問5:正解②

<問題要旨>

最後の登山を通して語り手の心情がどう変化したかを選びます。

<考え方>

登り始めの場面では、声に出して犬に謝り、必ず見つけると宣言し、深呼吸して歩き出しています。結末では名札を古い友に付け、山からの贈り物とともに帰り、心がすっかり満たされたと締めくくられます。始まりの決意と終わりの安らぎという二点を押さえれば決まります。

<選択肢>

①【誤】

落ち込んでいて、さらに悲しくなった、という内容。結末は心が満たされたと述べられており、後半の向きが逆になっている。

②【正】

決意していて、その後慰められた、という内容。冒頭の「必ず見つける」という宣言と、結末の満たされた気持ちの両方に合う。

③【誤】

希望を抱いていたが、ホームシックになった、という内容。望郷の念は描かれていない。

④【誤】

惨めだったが、楽しくなった、という内容。出発時は意を決した状態であり、結末も娯楽的な楽しさではない。

第6問

自動販売機の起源から現代の日本での普及までをたどった説明文です。Aは各段落の内容一致、語義、表題を問い、Bは段落構成表の空欄に各段落の内容の要約を重複なく当てはめます。

A問1:正解①

<問題要旨>

第(2)段落の内容から、最初の自動販売機に何ができたのかを選びます。

<考え方>

第(2)段落には、硬貨を入れるとその重みで決まった量の水が流れ出し、硬貨が落ちると止まる仕組みが説明され、これによって誰もが等しい量を受け取れたと結ばれています。この機能をそのまま言い換えたものを選び、作った人物や売られた場所に関する情報とすり替えている選択肢を落とします。

<選択肢>

①【正】

一定量の液体を受け取れるようにした、という内容。硬貨の重みで決まった量の水が出る仕組みと、等しい量を保証したという記述に対応する。

②【誤】

古代ギリシャの数学書を提供した、という内容。作ったのがギリシャの数学教師だという情報を、売られた商品とすり替えている。

③【誤】

祈りたい人が神殿に入れるようにした、という内容。売られたのは神殿の祈りに使う特別な水で、入場を管理する装置ではない。

④【誤】

製作者に定期的な収入をもたらした、という内容。収入についての記述はない。

A問2:正解③

<問題要旨>

第(3)段落の内容と一致する記述を選びます。

<考え方>

第(3)段落は、約1000年前の中国、1700年代のイギリス、1883年のイギリス、1904年の日本、1926年の価格設定という順で時代を追っています。どの出来事がいつどこで起きたかを取り違えないよう、選択肢ごとに対応する年代を確かめるのが確実です。

<選択肢>

①【誤】

イギリスの発明家の機械はさまざまな価格の商品を売った、という内容。1883年の機械が扱ったのは絵はがきと紙で、価格を変えて売れるようになったのは1926年のこと。

②【誤】

高額硬貨の登場で販売が伸びた、という内容。硬貨の額面については述べられていない。

③【正】

自動販売機の技術は何世紀も前にアジアで見られた、という内容。約1000年前の中国で鉛筆を売る機械が作られたと書かれている。

④【誤】

18世紀には世界中で一般的だった、という内容。世界に広まったのは1880年代以降と明記されている。

A問3:正解②

<問題要旨>

第(4)段落の下線部 counterfeit の意味に最も近いものを選びます。

<考え方>

下線部の前には、不正な者が機械をだませる紙幣を作るのは容易だったこと、そのため各国が counterfeit しにくい通貨の開発に動いたことが述べられています。動作の主体は不正な者、対象は通貨そのものなので、正規の権限なく本物に似せたものを作るという意味になります。

<選択肢>

①【誤】

違法な両替を受け入れる、という内容。両替ではなく通貨そのものを作る話であり、動作の主体も異なる。

②【正】

無断で模造品を作る、という内容。機械をだます偽の紙幣を作るという直前の記述をそのまま言い換えている。

③【誤】

未承認の技術を制限する、という内容。制限されたのは偽造であって、技術の規制ではない。

④【誤】

不要な支援を打ち切る、という内容。支援に関する記述はない。

A問4:正解④

<問題要旨>

第(5)段落の内容から、日本の自動販売機について正しい記述を選びます。

<考え方>

第(5)段落は、日本に普及した主な理由として治安の良さを挙げ、続いて訪問者を驚かせるものとして、その治安に加えて商品の幅を挙げます。バナナ、生卵、米袋といった意外な商品の例が並び、日本文化に特有のものと見なされると結ばれます。ここで述べられているのは商品そのものの安全性ではなく、機械を放置できるほどの治安と、売られる商品の多様さである、という区別が判定の分かれ目です。

<選択肢>

①【誤】

外国人観光客は購入をためらう、という内容。観光客は写真を撮るほど関心を示しており、購入をためらうという記述はない。

②【誤】

4分の3を超える機械が各種の飲料を売る、という内容。飲料を売るのは約55パーセントで、割合が誇張されている。

③【誤】

売られる商品の安全性の高さが客を引きつける、という内容。本文が述べているのは商品の安全性ではなく社会の治安であり、主語がすり替わっている。

④【正】

商品の多様さが世界の中で日本の自動販売機を際立たせている、という内容。意外な商品の例とともに、日本文化に特有のものと見なされると述べられている。

A問5:正解②

<問題要旨>

この文章全体の表題として最も適切なものを選びます。

<考え方>

第(2)段落から第(4)段落まで、古代ギリシャ、中国、イギリス、日本と時代順に自動販売機の発展をたどり、第(5)(6)段落で現在の普及へ話を移しています。文章の骨格は歴史的な発展の跡づけなので、一つの段落しか覆わない表題や、本文にない観点を持ち込んだ表題は落とせます。

<選択肢>

①【誤】

日本社会における自動販売機の文化的恩恵。日本の話は第(5)段落に限られ、文章全体を覆わない。

②【正】

歴史的観点から見た自動販売機の発展。起源から現代までを時代順にたどるという文章の構成そのものを表している。

③【誤】

国際比較による自動販売機の経済的影響。国ごとの経済効果を比較する記述はない。

④【誤】

現代技術による自動販売機の世界的普及。電子決済に触れてはいるが、世界に広まったのは19世紀末で、現代技術がその原因として論じられてはいない。

B:正解 51=② 52=④ 53=③ 54=①

<問題要旨>

第(1)段落を Introduction、第(6)段落を Conclusion とする段落構成表が与えられ、第(2)段落から第(5)段落までの内容の要約を四つの選択肢から選んで表を完成させます。

<考え方>

空欄が四つ、選択肢も四つで、同じものを繰り返し選べないという条件が付いているので、対応がはっきりしている段落から確定させて残りを絞り込むのが安全です。第(4)段落は紙幣という別の形の通貨がもたらした困難を述べているので③、第(5)段落は日本一国に広く普及した要因として治安を挙げるので①と、まず二つが決まります。残る二つのうち、第(2)段落は最初の1台の誕生とその仕組みの説明なので②、第(3)段落は時代と場所ごとに何が売られたかを並べているので④となります。

<選択肢>

51=②

第(2)段落はギリシャの数学教師が作った1台の誕生と、硬貨の重みで水を出す仕組みの説明に終始しており、1台の自動販売機の誕生とその装置がどう使われたかの説明、という要約と一致する。

52=④

第(3)段落は中国の鉛筆、イギリスのバーのたばこ、絵はがきと紙、日本への導入と、時代と場所ごとに何が売られたかを並べており、過去にさまざまな場所で売られた自動販売機の商品の種類、という要約にあたる。

53=③

第(4)段落は硬貨ではなく紙幣が最大の問題であり、偽造への対策が必要になったと述べており、別の形の通貨を導入した後に生じた自動販売機製作上の困難、という要約にあたる。

54=①

第(5)段落は日本で自動販売機が最も普及した理由を治安の良さに求めており、ある一国で自動販売機が広く存在できるようにした一つの要因、という要約にあたる。

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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