2026年度 大学入学共通テスト 追試験「情報Ⅰ」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。
解答
解説
2026年度 大学入学共通テスト 追試験 情報Ⅰの全48問について、解答記号ごとに考え方と計算過程をまとめました。試験時間60分・満点100点、第1問20点・第2問30点・第3問25点・第4問25点で、全問必答です。
第3問のプログラムは変数の値を1行ずつ追った表を、第2問Bと第4問の計算は途中式をそのまま載せています。答えだけでなく、どの値を見てその選択肢に決まるのかを確認しながら読み進めてください。
第1問(必答) 情報社会とデータの扱い/情報デザイン
問1はデジタル化に必要なビット数と情報通信ネットワーク、問2は文字列のパターンに記号を割り当てる圧縮、問3は会議の記録の記法と情報デザイン、問4はアンケートデータの粒度とデータベースを扱います。配点20点。
ア:正解 ②(配点2)
<考え方>
24時間制の「時」は0〜23の24通り、「分」は0〜59の60通り。それぞれを表すのに必要な最小のビット数を求めて足します。
時:0〜23 の 24 通り 2^4 = 16 < 24 ≦ 32 = 2^5 → h = 5 分:0〜59 の 60 通り 2^5 = 32 < 60 ≦ 64 = 2^6 → m = 6 h + m = 5 + 6 = 11 よって ア=②
nビットで表せるのは 2^n 通りです。24通りを4ビット(16通り)では表しきれないので5ビット、60通りを5ビット(32通り)では表しきれないので6ビットとなります。
イ:正解 ②(配点2)
<考え方>
ネットワーク機器・プロトコル・パケット交換方式の基本的な役割を一つずつ確かめます。
<選択肢>
⓪【誤】同一ネットワーク内でIPアドレスが重複すると、どの機器宛てのデータか判別できません。各コンピュータには異なるIPアドレスを割り当てます。
①【誤】LANはハブ(スイッチ)だけでも構築できます。ルータは外部のネットワークと接続するための、DNSサーバはドメイン名とIPアドレスを対応づけるための装置・機能で、どちらもLANの構築に必須ではありません。
②【正】TCPは受信確認と再送の仕組みをもち、経路上でデータが失われた場合に送り直して確実に届けます。
③【誤】パケット交換方式は、データを小さく分割して送ることで1本の回線を複数の通信で共有する方式です。「結合して」「回線を占有する」は説明が逆になっています。
ウ:正解 ①(配点2)
<考え方>
(4)の文字列をまずα・βで書き換え、そのうえで γ=βα のまとまりを探します。
(4) GTT GTT GTT ATT GTT ATT GTT ATT GTT = α α α β α β α β α γ = β α で置き換えると α α α (βα)(βα)(βα) = α α α γ γ γ よって ウ=①
(4)は27文字=9個のまとまりです。前から α α α と続いたあと、β α の組が3回現れます。
エ:正解 ⑤(配点2)
<考え方>
(6)の α α γ β γ を展開したものが α α α β α β α β α になるように、γ の中身を決めます。
α α γ β γ = α α α β α β α β α 先頭の α α を取り除くと γ β γ = α β α β α β α(7 記号) γ が n 記号なら n + 1 + n = 7 より n = 3 γ = α β α と置くと (α β α) β (α β α) = α β α β α β α(一致) よって エ=⑤
記号の個数から γ の長さを先に絞り込むと、選択肢を一つずつ当てはめる手間が減ります。
オ:正解 ①(配点1)
<考え方>
図2の「スケジュール」が、すでに「**」が付いている「内容」と同じ階層にあることに着目します。
図2の構成 * 「図書分類クイズ」企画 ← 見出し ** 内容 ← 小見出し オ スケジュール ← 「内容」と並ぶ小見出し 図1より小見出しの行頭記号は「**」 よって オ=①
「内容」と「スケジュール」は、どちらも「『図書分類クイズ』企画(内容とスケジュール)」という見出しの下にぶら下がる項目です。
カ:正解 ②(配点1)
<考え方>
カが付く3行は、日付ごとの予定を並べた箇条書きです。
カの行は 12月1日(月) 委員会会議でクイズを集約 12月5日(金) 図書館だよりで全校生徒に企画を告知 12月8日(月)〜19日(金) 図書館でクイズの問題用紙を配る 複数の項目を箇条書きで表す行頭記号は「−」 よって カ=②
「#」は重要性が低い補足情報、「/」は他の委員に見せないTさん個人のメモで、予定を並べた項目には使いません。
キ,ク:正解 ⓪,②(配点2)(順序は問わない)
<考え方>
行頭記号が表す意味と、装飾の向き(目立たせる/目立たせない)が一致しているものを選びます。
<選択肢>
⓪【正】「*」「**」は見出し・小見出しを表します。文字を大きく太くして目立たせるのは、記号の意味に合った装飾です。
①【誤】「−」は箇条書きの本文で、議事録の中身そのものです。目立たなくする理由がありません。
②【正】「#」は重要性が低い補足情報を表します。小さく細くして目立たなくするのは、記号の意味に合った装飾です。
③【誤】「/」は他の委員には見せないTさんのメモです。議事録では削除すべきもので、目立たせる装飾は適当ではありません。
ケ:正解 ②(配点2)
<考え方>
「階層構造をわかりやすくする」工夫を選びます。見た目の派手さやページ数は階層とは無関係です。
<選択肢>
⓪【誤】フォントや文字色の種類を増やしても華やかになるだけで、どの項目がどの見出しに属するかは伝わりません。
①【誤】1ページに収めることと階層のわかりやすさは無関係です。行間を詰めると、かえって区切りが見えにくくなります。
②【正】小見出しとその内容に字下げを設定すると、同じ階層の項目が同じ位置からそろって始まり、上下関係が視覚的に示されます。
③【誤】伏せ字は情報を隠す操作で、強調にも階層の表現にもなりません。
コ:正解 ①(配点2)
<考え方>
町名まで聞くのをやめ、年齢を10歳刻みにしたことで、データはどう変わったかを考えます。
<選択肢>
⓪【誤】住所も年齢も情報が粗くなっています。精密な分析をしたいのなら、粒度を細かいままにするはずです。
①【正】町名と年齢の組合せは、回答者を絞り込む強い手がかりになります。市名と年齢層までにとどめれば、同じ条件にあてはまる人が多くなり、個人が特定されにくくなります。
②【誤】比較しやすくすることが目的なら、10年前のデータの粒度を今回に合わせて粗くすれば足ります。今回の調査項目を減らす理由にはなりません。
③【誤】問合せの結果は詳細ではなく粗くなります。
サ:正解 ⓪(配点2)
<考え方>
適当でないものを選ぶ設問です。2つの表をまとめるときは、粒度をそろえ、どちらの調査の行かを判別できるようにするのが原則です。
<選択肢>
⓪【正】これが適当でないものです。行を交互に混ぜると、どちらの年の回答かが並び順からも判断できなくなり、比較の妨げになります。行はまとめて並べ、実施年は列で区別します。
①【誤】10年前の年齢を切り捨てて年齢層に置き換えれば、2つの表の粒度がそろいます。適当な操作です。
②【誤】10年前の住所から町名を削れば、住所の粒度も市名にそろいます。適当な操作です。
③【誤】実施年の列を追加すれば、1つの表にまとめてもどちらの調査の行か判別できます。適当な操作です。
シ:正解 ②(配点2)
<考え方>
適当でないものを選ぶ設問です。表3のような別表を用意して識別番号で関連づけたとき、何が得られて何が得られないかを考えます。
<選択肢>
⓪【誤】「研究発表:地域の歴史」のような長い文字列を4桁の識別番号に置き換えるので、表全体のデータ量は減ります。利点にあたります。
①【誤】表1では「たこ焼き[模擬店]」、表2では「模擬店(たこやき)」と表記がゆれていました。別表の識別番号を選ぶ形にすれば、表記ゆれを気にせず参照・入力できます。利点にあたります。
②【正】これが適当でないものです。識別番号は企画を区別するための符号で、値の大小や間隔に意味がありません。平均や標準偏差を計算しても意味のある値にはなりません。
③【誤】企画名を直すときは別表の1か所を直せばよく、修正が容易になります。利点にあたります。
第2問(必答) 情報モラル・セキュリティ/動画のデジタル表現
Aは問1〜問6で、SNSの利用にともなう権利、投稿の組合せによる個人の特定、フィッシングと関連法規を扱います。Bは問1〜問6で、フレームレートとデータ量の計算、フレーム間の差分による圧縮、音声の標本化を扱います。配点30点。
ア:正解 ③(配点2)
<考え方>
下線部(a)〜(c)の正誤を一つずつ判断し、表で組合せを探します。
(a)【誤】いったん公開した投稿は、他の人による保存・転載・画面の撮影によって広まることがあります。自分が削除しても拡散が止まるとは限りません。
(b)【正】建物や風景は場所を特定する手がかりになります。自宅近くで撮影した写真は、自宅の場所の特定につながります。
(c)【正】写真データには撮影位置などの情報(Exif)が記録されることがあり、SNSの設定によっては付与されたまま保存・公開されます。
(a) 誤、(b) 正、(c) 正 表より この組合せは ③ よって ア=③
イ:正解 ①(配点2)
<考え方>
三つの権利それぞれについて、この写真の投稿が侵害しうるかを確かめます。
あ 著作者人格権【該当しない】この写真を撮影したのはMさん自身です。自分の著作物を自分で投稿しても、自分の著作者人格権を侵害することにはなりません。
い 肖像権【該当する】写り込んだ他の人には、無断で容ぼうを撮影・公表されない権利があります。
う 実用新案権【該当しない】物品の形状・構造・組合せに関する考案を保護する産業財産権で、写真の投稿とは関係がありません。
当てはまるのは「い」だけ よって イ=①
ウ:正解 ④(配点1)
<考え方>
「店舗一覧情報にたどり着き、そこからどの店舗かを特定できた」という流れです。一覧の中で1店舗に絞り込める記述を探します。
④「千葉県初,唯一の店」 → 一覧のうち千葉県にある店舗は1つだけと決まる ②「学校の正門の向かい側に」は店舗一覧には載らない情報 ③「EOFコーヒーショップ」は検索に使ったキーワードそのもの よって ウ=④
エ:正解 ②(配点1)
<考え方>
店舗の所在地(住所)と組み合わせて、学校の場所を示せる記述を探します。
特定済み:EOFコーヒーショップ千葉県唯一の店の住所 ②「学校の正門の向かい側に」 → その住所の向かい側を地図アプリで確認すれば学校名がわかる よって エ=②
住所そのものは投稿に書かれていませんが、店舗の所在地という「外部から得た情報」と投稿の記述を組み合わせることで学校名にたどり着いています。一つ一つは害のなさそうな投稿でも、組み合わせると個人に迫る情報になる点が本問のねらいです。
オ:正解 a(配点1)
<考え方>
大会Webサイトから「各部門・各賞の入賞者とその所属学校名」が得られています。所属学校名と組み合わせて氏名を1人に絞れる記述を探します。
特定済み:Mさんの所属学校名 a「アナウンス部門での受賞はうちの学校から私だけ」 → その学校のアナウンス部門入賞者は1人 → 氏名が確定 よって オ=a
⑨「うちの部活から私も含め優秀賞に3人選ばれた」では候補が3人に絞られるだけで、1人には確定しません。
カ:正解 ⑤(配点1)
<考え方>
「その記述と投稿日時から居住している市町村名がわかる」ものを探します。投稿日時と結びつけて調べられる出来事が手がかりです。
⑤「うちの町内の古民家が昨日重要文化財に指定された」 投稿日(6月2日)の前日に指定された古民家をニュースで調べる → その古民家のある市町村がMさんの居住地と推測できる よって カ=⑤
⓪の「家から千葉駅までの通学定期券」は千葉駅を使う範囲がわかるだけで、市町村名までは絞れません。
キ:正解 ①(配点2)
<考え方>
「写真に写ったピースサインから指紋が読み取られる」ことに直接関係する技術の進歩を選びます。
<選択肢>
⓪【誤】通信が速くなっても、写真そのものに指紋の凹凸が写っていなければ読み取れません。
①【正】指の隆線の凹凸を判別できるだけの細かさで撮影できるようになったことが、この事例が可能になった直接の背景です。
②【誤】生体認証の性能は、読み取った指紋を照合する側の話です。写真から指紋を読み取れるようになった原因ではありません。
③【誤】実写に近い画像の生成は、実在しない画像を作り出す技術で、実際の指紋を読み取ることとは別の話です。
ク:正解 ③(配点2)
<考え方>
見知らぬアカウントから届いた、URL付きの「高校生限定キャンペーン」というメッセージへの対応を考えます。
<選択肢>
⓪【誤】URLにアクセスすること自体が危険です。偽サイトへ誘導されたり、不正なプログラムを実行させられたりする可能性があります。
①【誤】返信すると、使われているアカウントであることを送信者に知らせてしまい、さらに攻撃の対象になります。
②【誤】公開鍵は暗号化や署名の検証に使うもので、送信者に悪意があるかどうかを判定できるものではありません。
③【正】見知らぬアカウントからの誘導には反応しないのが原則です。内容が気になるときは、企業の公式サイトなど別の経路で確認します。
ケ:正解 ④(配点3)
<考え方>
「あ」は手口の名称、「い」は他人のアカウントでログインする行為が違反する法律です。
あ:実在する会社を装ってアカウント情報をだまし取る手口
= フィッシング
(テキストマイニングは文章データの分析手法、
フィルタリングは閲覧を制限する仕組み)
い:他人のIDとパスワードでWebサービスにログインする行為
= 不正アクセス禁止法が禁じる不正アクセス行為
(個人情報保護法は事業者の個人情報の取扱いを定める法律)
フィッシング × 不正アクセス禁止法 の組合せは ④
よって ケ=④
コ:正解 ③(配点2)
<考え方>
フレームを1枚ずつすべてつなぎ合わせるので総フレーム数は変わらず、1秒あたりに表示する枚数だけが24枚から60枚に増えます。
24 fps の映画の長さを t 秒とすると 総フレーム数 = 24 × t(枚) 同じ枚数を 60 fps で表示すると 再生時間 = 24 t ÷ 60 = 0.4 t(秒) 0.4 t ÷ t = 0.4(倍) よって コ=③
画像そのものは増えていないので高精細にはならず、早送りのように短い動画になります。⓪①は再生時間が変わらない前提なので誤りです。
サ,シ:正解 ⓪,⑤(配点2)
<考え方>
式を「1フレームのデータ量」と「総フレーム数」の二つに分けて読み取ります。
【1フレームのデータ量】
1920 × 1080(画素)×(1画素あたりのバイト数)
24 ビットフルカラー → 24 ÷ 8 = 3(バイト)
→ サ = 3 = ⓪
【総フレーム数】
2 時間 = 2 × 60(分)× 60(秒)、これに 24 fps を掛ける
式の 2 × 60 × シ × 24 と対応させて シ = 60 = ⑤
(検算)1920×1080×3×(2×60×60×24)
= 6220800 × 172800 ≒ 1.07×10^12(バイト)≒ 1 T バイト
よって サ,シ=⓪,⑤
単位が「バイト」なので、ビットのままではなく8で割って3バイトにする点がポイントです。
ス:正解 6(配点2)
<考え方>
動画Ⅰ・Ⅱとも60 fpsで、最後は360フレーム目です。フレーム数をフレームレートで割ります。
総フレーム数 = 360(枚) フレームレート = 60(fps) 360 ÷ 60 = 6(秒) よって ス=6
動画Ⅰ・Ⅱは図6にあるとおり1フレーム目から360フレーム目までで、どちらも60 fpsで撮影されています。「同じス秒間の動画である」と書かれているので、2つの動画で共通の値を答えます。
セ,ソ,タ:正解 ⓪,④,⓪(配点3)
<考え方>
下線部(c)は「フレーム間で異なるところだけを記録する」方法です。動画Ⅰは三脚固定で背景が動かず、動画Ⅱはカメラを振るので画面全体が動きます。
セ:1フレーム目は比較の基準がないので全部を記録する → 画像全体 = ⓪ ソ:動画Ⅰの2フレーム目以降で変化するのは ・移動した列車の部分 ・列車が通り過ぎて背景が見えるようになった部分 → 列車の部分と列車が通り過ぎて現れる背景の部分 = ④ タ:動画Ⅱはカメラが動くので山も雲も鉄塔もずれる → 画像全体 = ⓪ よって セ,ソ,タ=⓪,④,⓪
ソを「列車の部分(①)」だけにすると、列車が去ったあとに現れる背景が記録されず、列車の残像が残ってしまいます。
チ:正解 ①(配点2)
<考え方>
三つの変換それぞれについて、変換後のデータ量が元の何倍になるかを求めて比べます。
元:1920×1080 画素、24 ビット(3 バイト)、6 秒 × 60 fps = 360 フレーム あ 横・縦をそれぞれ 1/2 画素数が (1/2) × (1/2) = 1/4 倍 い 再生時間 6 秒のままフレームレートを 30 fps に 6 × 30 = 180(枚)、180 ÷ 360 = 1/2 倍 う 256 階調のグレースケール(1 画素 8 ビット) 8 ÷ 24 = 1/3 倍 1/4 < 1/3 < 1/2 だから あ < う < い よって チ=①
256階調は2^8=256なので1画素8ビットです。24ビットからの変化を分数でそろえて比べるのが確実です。
ツ:正解 ③(配点2)
<考え方>
1フレームを見せている時間の長さを求め、その間の標本化の回数を計算します。
1 フレームを見せる時間 = 1 ÷ 24(秒) サンプリング周波数 48 kHz = 48000(回/秒) 48000 × (1 ÷ 24) = 2000(回) よって ツ=③
kHz は1秒あたり1000回を表します。48 kHz=48000回/秒に直してから掛けます。
テ:正解 ⑥(配点2)
<考え方>
三つの説明の正誤を判断し、表で組合せを探します。
あ【誤】ストリーミングは、データを受信しながら順次再生していく技術です。通信経路でのデータの欠落を防ぐための技術ではありません。
い【誤】解像度が異なるディスプレイでも、拡大・縮小して再生できます。撮影時と同じ解像度でなければ再生できないということはありません。
う【正】各フレームを静止画として非可逆圧縮すれば、動画全体のデータ量を減らせます(フレーム内圧縮)。
あ 誤、い 誤、う 正 表より この組合せは ⑥ よって テ=⑥
第3問(必答) プログラミング(クイズ集の自動作成)
分野が偏らず問題が重複しない4つのクイズ集を作る処理を、手作業の手順を追う問1、1つのクイズ集を作るプログラムの問2、4つ分に拡張したプログラムの問3と段階的に完成させます。配点25点。
ア:正解 1(配点1)
<考え方>
最大数2として、番号0の問題から番号4の問題まで【手順】を順に進め、分野「情報」の採用問題数を数えます。
番号 分野 採用前の数 判定 結果 0 歴史 0 0<2 真 採用(歴史1) 1 情報 0 0<2 真 採用(情報1) 2 歴史 1 1<2 真 採用(歴史2) 3 歴史 2 2<2 偽 不採用 4 国語 0 0<2 真 採用(国語1) 番号4まで終えた時点で 情報 = 1 よって ア=1
図3の国語1・歴史2とも一致します。図2の採用表でチェックが付いていないのは番号3だけです。
イ:正解 ①(配点1)
<考え方>
アの続きから、番号5・番号6の問題を同じ手順で処理します。
(番号4終了時点:情報1、国語1、歴史2、最大数2) 番号5 歴史:2 < 2 は偽 → 不採用 番号6 情報:1 < 2 は真 → 採用(情報2) 採用されたのは番号6だけ よって イ=①
番号5は分野が歴史ですが、すでに歴史の採用問題数が最大数の2に達しているため採用されません。一方、情報はまだ1問しか採用されていないので、番号6は採用されます。図2の採用表を番号6まで延長すると、番号3と番号5の欄だけが空欄になります。
ウ:正解 6(配点2)
<考え方>
最大数を3に変えて、番号0から番号6までの7問を同じように追跡します。
番号 分野 採用前の数 判定 結果 0 歴史 0 0<3 真 採用(歴史1) 1 情報 0 0<3 真 採用(情報1) 2 歴史 1 1<3 真 採用(歴史2) 3 歴史 2 2<3 真 採用(歴史3) 4 国語 0 0<3 真 採用(国語1) 5 歴史 3 3<3 偽 不採用 6 情報 1 1<3 真 採用(情報2) 採用されたのは 0,1,2,3,4,6 の 6 個 よって ウ=6
最大数を1増やしたことで、最大数2のときは落ちた番号3が採用され、代わりに番号5が落ちています。
エ,オ:正解 1,0(配点1)
<考え方>
分野の番号は 0:情報、1:国語、2:歴史、3:音楽、4:地理、5:日常です。配列Bunyaの添字は問題の番号なので、図1の同じ番号の分野を番号に直します。
Bunya の添字 4 ← 図1の番号4 の分野は「国語」→ 1 Bunya の添字 6 ← 図1の番号6 の分野は「情報」→ 0 よって エ,オ=1,0
添字0が2(歴史)、添字1が0(情報)となっていることからも、対応の仕方を確認できます。
カ:正解 ⑤(配点2)
<考え方>
(05)行目の繰り返しは、データベースの全193問を番号0から順に1問ずつ調べる部分です。
Bunya の添字は 0 〜 要素数(Bunya) − 1(=192) すべての問題を調べるには i を 0 から 要素数(Bunya) − 1 まで ⑤ が該当する (③ saidai − 1 = 4、④ 要素数(Mondaisu) − 1 = 5 では 最初の数問しか調べられない) よって カ=⑤
配列Mondaisuは分野ごとの採用問題数を入れる要素数6の配列なので、問題数とは関係がありません。
キ:正解 ④(配点3)
<考え方>
【手順】の「その分野の採用問題数が最大数未満であれば」を、そのまま式に直します。
(06)行目で b = Bunya[i](その問題の分野番号) Mondaisu[b] … 分野 b の採用問題数 saidai … 最大数 「その分野の採用問題数が最大数未満」 → Mondaisu[b] < saidai よって キ=④
Mondaisu[i] としてしまうと、問題の番号を分野の番号として使うことになり、意味の違う値を比べてしまいます。配列Mondaisuの添字は分野の番号です。
ク:正解 ⑧(配点2)
<考え方>
採用したときは、その問題の分野の採用問題数を1つ増やします。
分野 b の採用問題数を 1 増やす Mondaisu[b] = Mondaisu[b] + 1 よって ク=⑧
⑨のMondaisu[i]+1は添字が問題の番号になってしまい、⑥⑦は数を減らしてしまうので誤りです。
⑨のMondaisu[i]+1は添字が問題の番号になってしまい、⑥⑦は採用問題数を減らしてしまうので誤りです。(08)行目のSaiyou[i]は問題の番号を添字にする配列、(09)行目のMondaisu[b]は分野の番号を添字にする配列と、2つの配列で添字の意味が違う点に注意しましょう。
ケ:正解 4(配点3)
<考え方>
saidai=5 として i=0〜6 の7回分を追跡し、(09)行目で Mondaisu[2](分野「歴史」)に代入された回数を数えます。
i Bunya[i] b 条件 Mondaisu[b]<5 (09)行目の代入 0 2 2 0<5 真 Mondaisu[2]=1 ★ 1 0 0 0<5 真 Mondaisu[0]=1 2 2 2 1<5 真 Mondaisu[2]=2 ★ 3 2 2 2<5 真 Mondaisu[2]=3 ★ 4 1 1 0<5 真 Mondaisu[1]=1 5 2 2 3<5 真 Mondaisu[2]=4 ★ 6 0 0 1<5 真 Mondaisu[0]=2 ★(添字2への代入)は 4 回 よって ケ=4
最大数が5なので7回の繰り返しの中では条件がすべて真になり、分野が歴史(番号2)である番号0・2・3・5の4問がそのまま回数になります。
コ,サ:正解 ⓪,①(配点4)
<考え方>
(08)行目は「分野の上限に達していない」ことと「まだどのクイズ集にも採用されていない」ことを同時に満たすときだけ採用する条件です。
条件1(キ): Mondaisu[b] < saidai その分野がまだ最大数に達していない 条件2(サ): まだどのクイズ集にも採用されていない Saiyou の要素は初期値 0、採用されると 1〜4 が入る → 未採用は Saiyou[i] == 0 = ① 二つとも成り立つときだけ採用する → and = ⓪ よって コ,サ=⓪,①
Saiyouの添字は問題の番号 i です。Saiyou[c] はクイズ集の番号を添字にしてしまうので誤りです。orにすると、すでに採用済みの問題を別のクイズ集にも入れてしまい、「問題が重複しない」という条件に反します。
シ:正解 ③(配点3)
<考え方>
配列Saiyouの要素は「何番のクイズ集に採用されたか」を表すように変えられています。
(04)行目の c はクイズ集の番号 1〜4 番号 i の問題を c 番のクイズ集に採用したのだから Saiyou[i] = c よって シ=③
①の1を入れると「採用したかどうか」しかわからず、図7の「○番のクイズ集に入れる」という出力ができません。(13)行目でSaiyou[i]をそのまま表示していることからも確認できます。
ス:正解 ③(配点3)
<考え方>
(11)〜(13)行目は、採用された問題だけを「番号○の問題を○番のクイズ集に入れる」と表示する部分です。
Saiyou[i] は 未採用なら 0、採用なら 1〜4 採用された問題だけを表示する条件は Saiyou[i] > 0 よって ス=③
①のSaiyou[i]==0では未採用の問題だけを表示してしまいます。4つのクイズ集は30問ずつ計120問で、全193問のうち採用されない問題も残ります。
第4問(必答) データの活用(飛散花粉数と天候データ)
スギ花粉の飛散花粉数について、箱ひげ図と基本統計量の対応(問1)、天候データとの相関係数(問2)、日射量の移動平均の意味とグラフ(問3・問4)、回帰直線による予測(問5)を扱います。配点25点。
ア:正解 ①(配点3)
<考え方>
箱ひげ図のF地点は、箱の中の線(中央値)が約5400、平均値の+が約8700、ひげの上端が約21000、下端が約1300です。
<選択肢>
⓪【誤】F地点の最小値は約1300で、他の地点の中央値を下回る年もあります。「どの年においても他地点より多い」とはいえません。
①【正】中央値が5000を超えているので、5000個/cm²を超える年が20年のうち半数以上あることが読み取れます。
②【誤】平均値(約8700)は中央値(約5400)より大きく、分布は上に裾を引いています。平均値より多い年は半数に届きません。
③【誤】最大値と最小値の平均は (21000+1300)÷2 で約11000となり、平均値の約8700とは一致しません。
イ:正解 ⓪(配点2)
<考え方>
表2のイ地点は、最小値551が12地点の中で最も小さく、最大値6399はひげの上端がかなり低いことを意味します。
イ地点 最小 551・第1四分位数 1583・中央値 2997
第3四分位数 4317・最大 6399・平均 3177
図1で ひげの下端が 1000 を下回るのは B と L
B:箱は約1600〜4300、中央値は約3000、平均は約3200
L:中央値が約1500 で 2997 に合わない
よって イ=⓪(B 地点)
B地点はひげの上端が約6400で、12地点の中で最も低くなっています。最大値6399とよく一致します。
ウ:正解 ③(配点2)
<考え方>
表2のウ地点は最大値17994と大きい一方、中央値は3476とA地点より小さく、平均5052が中央値を大きく上回っています。
ウ地点 最小 1000・第1四分位数 1851・中央値 3476
第3四分位数 6497・最大 17994・平均 5052
図1で ひげの上端が 18000 付近なのは G と J
G:箱は約3000〜6800、中央値は約5000、平均は約6300 → 合わない
J:箱は約1900〜6500、中央値は約3500、平均は約5100 → 一致
よって ウ=③(J 地点)
最大値だけで決めずに、箱の位置(第1四分位数・中央値・第3四分位数)まで確かめると取り違えを防げます。
エ:正解 ⑥(配点3)
<考え方>
表4は「天候データと飛散花粉数の相関係数」です。天候データどうしの関係は載っていません。
あ【×】気温と降水量の相関係数は表4にありません。7月の0.56は気温と飛散花粉数、−0.36は降水量と飛散花粉数の相関係数です。読み取れません。
い【×】7月の降水量と飛散花粉数の相関係数は −0.36 と負です。降水量が少ないほど飛散花粉数は多い傾向で、記述とは逆になります。
う【○】7月の日射量と飛散花粉数の相関係数は 0.57 と正です。日射量が多いほど飛散花粉数も多い傾向が読み取れます。
あ ×、い ×、う ○ 表より この組合せは ⑥ よって エ=⑥
オ:正解 ③(配点3)
<考え方>
移動平均は幅を広げるほど日ごとの細かい変動がならされ、グラフはなめらかになります。四つのグラフを変動の大きい順に並べ、幅の狭い順に対応させます。
幅と対象日数 ±1日 → 3 日分、±2日 → 5 日分 ±5日 → 11 日分、±15日 → 31 日分 グラフを変動の大きい順に並べると い(上下が最も激しい)→ ±1日 あ(次に激しい) → ±2日 え(かなりなめらか) → ±5日 う(ほぼ平坦) → ±15日 よって オ=③(え)
「う」は31日分の平均なので6月中ほとんど値が動かず、「い」は3日分なので1日の天気の影響がそのまま残ります。
カ,キ:正解 1,1(配点1)
<考え方>
幅±n日の移動平均は、前のn日・その日・後のn日を合わせた日数を対象とします。
対象日数 = n + 1 + n = 2n + 1 幅 ±5日 のとき 5 + 1 + 5 = 11(日分) (表5の幅±1日は 1 + 1 + 1 = 3 日分) よって カ,キ=1,1
「その日を含む」とあるので、前後の日数を2倍しただけの10日分としないように注意します。
ク,ケ:正解 ①,①(配点2)
<考え方>
図2の3本の折れ線それぞれの最大値を読み取り、最も高い点がどの幅のどの日かを求めます。
±10日(太い実線)… 最大 約0.76(6月25日ごろ) ±15日(点線) … 最大 約0.82(6月19日) ±20日(細い実線)… 最大 約0.81(6月15〜16日ごろ) 三つの中で最も大きいのは ±15日 の 6月19日 よって ク,ケ=①,①
±20日の細い実線は6月15日付近で0.80を超えますが、点線の最大0.82にはわずかに届きません。縦軸の目盛りが0.30〜0.90と狭いので、目盛り線を頼りに読み取ります。
コ:正解 ②(配点3)
<考え方>
各幅について「相関係数が最大となる日」を中心とした対象期間を、実際の日付で書き出して比べます。
R10:中心 6月25日、幅 ±10日 → 6月15日 〜 7月5日 R15:中心 6月19日、幅 ±15日 → 6月4日 〜 7月4日 R20:中心 6月15日、幅 ±20日 → 5月26日 〜 7月5日 R10(6/15〜7/5)は R20(5/26〜7/5)に収まる R15(6/4〜7/4) も R20(5/26〜7/5)に収まる よって コ=②
幅が広いほど期間も広がるとは限らず、中心の日がずれると外にはみ出すこともあります。両端の日付を必ず書き出して確かめましょう。
サ:正解 ②(配点3)
<考え方>
回帰直線の式に、日射量の移動平均 17.2 を代入します。
(飛散花粉数)= 1011.3 ×(日射量の移動平均)− 11911
= 1011.3 × 17.2 − 11911
= 17394.36 − 11911
= 5483.36
選択肢のうち最も近いのは 5500
よって サ=②
1011.3×17.2は、1000×17.2=17200 に 11.3×17.2≒194 を足すと約17394と概算できます。
シ:正解 ①(配点3)
<考え方>
点P・点Qの横軸の値を回帰直線に代入して予測値を求め、図3から読み取る実測値(縦軸の値)と比べます。
点P:日射量の移動平均 約15.8、実測値 約4900
予測値 = 1011.3 × 15.8 − 11911
= 15978.5 − 11911 ≒ 4068
実測 4900 > 予測 4068 → 上回っている
点Q:日射量の移動平均 約17.1、実測値 約4900
予測値 = 1011.3 × 17.1 − 11911
= 17293.2 − 11911 ≒ 5382
実測 4900 < 予測 5382 → 下回っている
よって シ=①
点Pと点Qは縦軸の値がほぼ同じですが、横軸の値が違うため予測値が変わります。回帰直線は右上がりなので、同じ実測値でも右にある点ほど予測値を下回りやすくなります。
※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

