2023年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅰ・A」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。
解答
解説
2023年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅰ・数学A」の全設問について、正解と考え方を解説します。第1問・第2問は必答、第3問〜第5問は2問を選択して解答します(計4問・100点)。各設問の見出しをタップすると解説が開きます。
第1問 〔1〕 数と式(連立不等式が解をもつ条件と、範囲の幅)
√5 を含む不等式を2本解き、「左端 < 右端」なら解が存在するという一点で条件を作る設問です。分母の有理化を落ち着いてやれば計算量はそれほど多くありません。
ア,イ:正解 1,3(配点2)
<問題要旨>
不等式 k − x < 2x + 1 を x について解きます。
<考え方>
x を右辺に、定数を左辺に集めます。
k − x < 2x + 1 k − 1 < 3x x > (k − 1)/3
よって ア=1、イ=3。
ウエ,オ:正解 −1,4(配点2)
<問題要旨>
不等式 √5 x < k − x を x について解きます。
<考え方>
x でくくってから割り、分母を有理化します。
√5 x + x < k
(√5 + 1)x < k
x < k/(√5 + 1)
分母を有理化して
= k(√5 − 1)/{(√5 + 1)(√5 − 1)}
= k(√5 − 1)/4
= (−1 + √5)k/4
よって ウエ=−1、オ=4。
カ,キ:正解 7,3(配点3)
<問題要旨>
①を満たす x が存在するような k の範囲を求めます。
<考え方>
①は (k−1)/3 < x < (−1+√5)k/4 の形。解が存在する ⟺ 左端 < 右端です。
(k − 1)/3 < (√5 − 1)k/4
4(k − 1) < 3(√5 − 1)k
4k − 4 < 3√5 k − 3k
7k − 3√5 k < 4
(7 − 3√5)k < 4
7 − 3√5 ≒ 7 − 6.7 > 0 なので
k < 4/(7 − 3√5)
分母を有理化して
= 4(7 + 3√5)/{49 − 45}
= 4(7 + 3√5)/4
= 7 + 3√5
よって カ=7、キ=3。
クケ,コ:正解 −8,4(配点3)
<問題要旨>
①の解の範囲の幅が √5/3 より大きくなる k の範囲を求めます。
<考え方>
幅 = 右端 − 左端 を k の式で表してから不等式を立てます。
幅 = (√5 − 1)k/4 − (k − 1)/3
= {3(√5 − 1)k − 4(k − 1)}/12
= {(3√5 − 7)k + 4}/12
幅 > √5/3 = 4√5/12 より
(3√5 − 7)k + 4 > 4√5
(3√5 − 7)k > 4√5 − 4
3√5 − 7 < 0 なので、割ると不等号が反転して
k < (4√5 − 4)/(3√5 − 7)
分母を有理化(分母分子に 3√5 + 7 を掛ける)
分母 45 − 49 = −4
分子 4(√5 − 1)(3√5 + 7)
= 4(15 + 7√5 − 3√5 − 7)
= 4(8 + 4√5)
= 4(8 + 4√5)/(−4) = −8 − 4√5
よって クケ=−8、コ=4。
第1問 〔2〕 図形と計量(正弦定理・余弦定理と、面積の最大)
BC = 1 と2つの角の sin だけを手がかりに、辺・角・面積を追う設問です。(3)では S ではなく S² を2次関数とみるという誘導が置かれており、ここに乗れるかが分かれ目になります。
サ/シ:正解 1/4(配点2)
<問題要旨>
sin∠ABC = √15/4 のときの cos∠ABC を求めます。
<考え方>
sin²+cos²=1 を使います。符号は両方あり得るので ± が付いています。
cos²∠ABC = 1 − (√15/4)²
= 1 − 15/16
= 1/16
cos∠ABC = ±1/4
よって サ=1、シ=4。
ス:正解 2(配点3)
<問題要旨>
sin∠ABC = √15/4、sin∠ACB = √15/8 のとき、AC が AB の何倍かを求めます。
<考え方>
正弦定理で「辺の比 = 向かい合う角の sin の比」を使います。
正弦定理より
AC/sin∠ABC = AB/sin∠ACB
AC = AB × sin∠ABC/sin∠ACB
= AB × (√15/4)/(√15/8)
= AB × 2
よって ス=2。
セ/ソ:正解 2/3(配点3)
<問題要旨>
条件を満たす三角形は二つあり、そのうち面積が大きい方の AB を求めます。
<考え方>
∠ABC が鋭角か鈍角かで場合分けし、sin∠BAC を加法定理で求めて正弦定理につなぎます。
cos∠ACB = ±7/8(sin∠ACB = √15/8 より)
sin∠BAC = sin(∠ABC + ∠ACB)
= sinB cosC + cosB sinC
① B, C とも鋭角のとき
= (√15/4)(7/8) + (1/4)(√15/8)
= 8√15/32 = √15/4
正弦定理 BC/sinA = AB/sinC より
AB = (√15/8)/(√15/4) = 1/2
② B が鈍角のとき(cosB = −1/4)
= (√15/4)(7/8) − (1/4)(√15/8)
= 6√15/32 = 3√15/16
AB = (√15/8)/(3√15/16) = 2/3
③ C が鈍角だと sin∠BAC < 0 となり不適
面積 = (1/2)・AB・BC・sin∠ABC は AB に比例
→ AB が大きい ② が面積最大
よって セ=2、ソ=3。
タ,チ:正解 1,3(配点3)
<問題要旨>
sin∠ABC = 2 sin∠ACB のとき、cos∠ABC を AB で表します。
<考え方>
正弦定理から AC = 2AB を出し、余弦定理に代入します。
正弦定理より AC = AB × 2 = 2AB 余弦定理(∠ABC の向かいは AC) AC² = AB² + BC² − 2・AB・BC・cos∠ABC (2AB)² = AB² + 1 − 2AB cos∠ABC 4AB² = AB² + 1 − 2AB cos∠ABC 2AB cos∠ABC = 1 − 3AB² cos∠ABC = (1 − 3AB²)/(2AB)
よって タ=1、チ=3。
ツ/テト,ナ/ニ:正解 9/16,5/8(配点3)
<問題要旨>
AB² = x とおいて S² を x の式で表します。
<考え方>
S = (1/2)AB・BC・sin∠ABC を2乗し、sin² = 1 − cos² に置きかえます。
S = (1/2)AB sin∠ABC より
S² = (1/4)AB²(1 − cos²∠ABC)
= (1/4)AB²{1 − (1 − 3AB²)²/(4AB²)}
= (1/4){AB² − (1 − 3AB²)²/4}
x = AB² とおくと
= (1/16){4x − (1 − 3x)²}
= (1/16){4x − 1 + 6x − 9x²}
= (1/16)(−9x² + 10x − 1)
= −(9/16)x² + (5/8)x − 1/16
よって ツ=9、テト=16、ナ=5、ニ=8。
ヌ/ネ,√ノ/ハ:正解 5/9,√5/3(配点3)
<問題要旨>
S² が最大となる x と、そのときの AB を求めます。
<考え方>
上に凸な2次関数なので、頂点の x 座標が最大を与えます。
S² = −(9/16)x² + (5/8)x − 1/16
頂点の x は
x = (5/8) ÷ (2 × 9/16)
= (5/8) ÷ (9/8)
= 5/9
AB = √x = √(5/9) = √5/3
よって ヌ=5、ネ=9、ノ=5、ハ=3。
ヒ,フ:正解 ②,⓪(配点3)
<問題要旨>
面積 S が最大となる △ABC で、∠ABC と ∠ACB がそれぞれ鋭角・直角・鈍角のどれかを判定します。
<考え方>
cos の符号で決まります。AB² = 5/9、AC² = 4AB² = 20/9、BC = 1 を使います。
cos∠ABC = (1 − 3・5/9)/(2・√5/3)
= (−2/3)/(2√5/3)
= −1/√5 < 0 → 鈍角
cos∠ACB = (AC² + BC² − AB²)/(2・AC・BC)
= (20/9 + 1 − 5/9)/(2・2√5/3)
= (24/9)/(4√5/3)
= 2/√5 > 0 → 鋭角
よって ヒ=②(鈍角)、フ=⓪(鋭角)。
第2問 〔1〕 2次関数(やきそば屋の利益を最大にする価格)
売り上げ数を2次関数とみると利益は3次式になって手が出ないので、売り上げ数を1次関数で「少なく見積もる」ことで利益を2次式に落とす、という発想を追う設問です。最後は「見積もりが下振れか上振れか」で M の位置を挟み込みます。
アイウ:正解 −14(配点3)
<問題要旨>
y = ax² + bx + c のグラフが3点 (100, 1250)、(200, 450)、(300, 50) を通るときの b を求めます。
<考え方>
x が等間隔なので、階差(差の差)から a を先に決めると速いです。
y の差: 450 − 1250 = −800
50 − 450 = −400
差の差 = −400 − (−800) = 400
等間隔 h = 100 のとき 差の差 = 2ah² より
400 = 2a・100² = 20000a
a = 1/50
x = 100: 200 + 100b + c = 1250 → 100b + c = 1050
x = 200: 800 + 200b + c = 450 → 200b + c = −350
辺々引いて 100b = −1400
b = −14
よって アイウ=−14。
エ,オ:正解 3,1(配点1)
<問題要旨>
利益が x の何次式になるかを、売り上げ数が2次式のとき・1次式のときそれぞれについて答えます。
<考え方>
利益 = (x − 80) × 売り上げ数 − 5000 なので、次数は「1 + 売り上げ数の次数」です。
売り上げ数が2次式のとき (1次式)×(2次式) → 利益は3次式 売り上げ数が1次式のとき (1次式)×(1次式) → 利益は2次式
よって エ=3、オ=1。
カ,キクケコ:正解 4,1480(配点2)
<問題要旨>
売り上げ数を y = −4x + 1160 としたときの利益 z を x の式で表します。
<考え方>
(x − 80)(−4x + 1160) − 5000 を展開します。
z = (x − 80)(−4x + 1160) − 5000 = −4x² + 1160x + 320x − 92800 − 5000 = −4x² + 1480x − 97800
よって カ=4、キクケコ=1480。
サシス:正解 185(配点3)
<問題要旨>
その z が最大となる x = p を求めます。
<考え方>
上に凸な2次関数の頂点です。
z = −4x² + 1480x − 97800
p = 1480/(2×4) = 1480/8 = 185
(100 ≦ 185 ≦ 300 なので範囲内)
検算: z(185) = −4・34225 + 1480・185 − 97800
= −136900 + 273800 − 97800 = 39100
よって サシス=185。
セ,ソ:正解 ③,④(配点4・各2)
<問題要旨>
売り上げ数を①の右辺(2次式)としたときの利益について、正しい記述を2つ選びます。
<考え方>
②③は売り上げ数を少なく見積もった式なので、そこから計算した利益は本当の利益の下限にしかなりません。
② ③ のグラフは ① より下 → 各 x で 売り上げ数を小さく見積もっている → その x での本当の利益は計算値以上 ③ から x = 163 で 50112 → 本当の利益は x = 163 で 50112 以上(③が正しい) ② から x = p で 39100 → 本当の利益は x = p で 39100 以上(④が正しい) 最大値 M が 39100 や 50112 に一致する保証はなく、 最大を与える x が 163 や p である保証もない
よって セ,ソ=③,④(順序は問わない)。
タ:正解 ②(配点2)
<問題要旨>
利益の最大値 M についての正しい記述を選びます。
<考え方>
③は①より下(少なく見積もり)、④は 100 ≦ x ≦ 300 で①より上(多く見積もり)であることを使って M を挟みます。
③ は ① より下 → M > 50112 ④ y = −6x + 1860 と ① の差を調べると −x²/50 + 8x − 590 = 0 x² − 400x + 29500 = 0 x ≒ 97.5, 302.5 100 ≦ x ≦ 300 では ④ が ① より上 → 多く見積もっている → M < 74350 よって 50112 < M < 74350
よって タ=②。
第2問 〔2〕 データの分析(0と1だけからなるデータの平均値と分散)
賛成を1、反対を0とした「0と1だけのデータ」を扱います。総和=1の個数という言いかえに気づけば、平均も分散も個数の話に置きかわります。
チ,ツ:正解 ⓪,③(配点2)
<問題要旨>
データの総和と平均値が、それぞれ何と一致するかを選びます。
<考え方>
0 は足しても増えないので、総和は 1 の個数そのものです。
総和 = (1が並んだ個数) = 賛成の人の数
平均値 = 総和/n = 賛成の人の数/n
= n 人中における賛成の人の割合
よって チ=⓪、ツ=③。
テ,ト:正解 ①,②(配点2)
<問題要旨>
分散の式に現れる2つの個数を選びます。
<考え方>
値が 1 のデータは m 個、値が 0 のデータは n − m 個です。
m = x₁ + … + x_n = 1 の個数 値 1 のデータ … m 個、偏差は 1 − m/n 値 0 のデータ … n − m 個、偏差は 0 − m/n
よって テ=①(m)、ト=②(n − m)。
ナ:正解 ②(配点2)
<問題要旨>
その分散 s² を m と n で表します。
<考え方>
通分して m(n−m) でくくると一気にまとまります。
s² = (1/n){m(1 − m/n)² + (n − m)(0 − m/n)²}
= (1/n){m(n − m)²/n² + (n − m)m²/n²}
= m(n − m){(n − m) + m}/n³
= m(n − m)・n/n³
= m(n − m)/n²
よって ナ=②。
第2問 〔3〕 データの分析(1組を追加したときの相関係数)
相関係数 0 のデータに (5a, 5a) を1組足すと、x と y が完全に連動する点が加わるので相関が生まれます。共分散と標準偏差の積を a の式で出して比べるという、定義どおりの計算問題です。
ニ:正解 ③(配点2)
<問題要旨>
データ W′ の x の平均値を求めます。
<考え方>
もとの4個の x の総和が 0 であることを使います。
x の総和 = (−1) + (−1) + 1 + 1 + 5a = 5a x̄ = 5a/5 = a
よって ニ=③(a)。
ヌ:正解 ⓪(配点3)
<問題要旨>
データ W′ の x と y の共分散を求めます。
<考え方>
x̄ = ȳ = a なので、偏差の積を5組ぶん足して5で割ります。
(−1−a)(−1−a) = (1+a)² (−1−a)(1−a) = a² − 1 (1−a)(−1−a) = a² − 1 (1−a)(1−a) = (1−a)² (5a−a)(5a−a) = 16a² (1+a)² + (1−a)² = 2 + 2a² なので 総和 = 2 + 2a² + 2(a² − 1) + 16a² = 20a² s_xy = 20a²/5 = 4a²
よって ヌ=⓪(4a²)。
ネ:正解 ②(配点2)
<問題要旨>
x と y の標準偏差の積 s_x s_y を求めます。
<考え方>
x と y は対称なので s_x = s_y、つまり積は分散そのものです。
s_x² = (1/5){2(1+a)² + 2(1−a)² + 16a²}
= (1/5){2(2 + 2a²) + 16a²}
= (1/5)(4 + 20a²)
= 4a² + 4/5
y も同じなので s_y = s_x
s_x s_y = s_x² = 4a² + 4/5
よって ネ=②。
ノ:正解 ③(配点2)
<問題要旨>
相関係数が 0.95 以上となる a の値の範囲を選びます。
<考え方>
与えられた必要十分条件 s_xy ≧ 0.95 s_x s_y に代入して a² について解きます。
4a² ≧ 0.95(4a² + 4/5) 4a² ≧ 3.8a² + 0.76 0.2a² ≧ 0.76 a² ≧ 3.8 = 19/5 = 95/25 |a| ≧ √95/5 a ≦ −√95/5 , √95/5 ≦ a
よって ノ=③。
第3問 場合の数と確率(硬貨とさいころによる点の移動)
点の移動の総数を、格子の各点に「そこに至る道の数」を書き込んでいく方法で数える設問です。問題文が図2でそのやり方を示してくれているので、以降はすべて同じ表を作れば処理できます。
ア:正解 1(配点1)
<問題要旨>
3回投げて条件(∗)(つねに y ≧ −1)を満たしつつ点 (3, 3) に至る移動の仕方の数を求めます。
<考え方>
各点に「そこに至る道の数」を書き込みます。
1回目: (1,1)=1、(1,−1)=1
2回目: (2,2)=1、(2,0)=1+1=2
※(2,−2) は y = −2 で条件に反し除外
3回目: (3,3) は (2,2) からのみ → 1
よって ア=1。
イ:正解 3(配点1)
<問題要旨>
同じ条件で点 (3, 1) に至る移動の仕方の数を求めます。
<考え方>
(2,2) から下がる場合と (2,0) から上がる場合の合計です。
(3,1) = (2,2) の 1 + (2,0) の 2 = 3
よって イ=3。
ウ:正解 2(配点1)
<問題要旨>
同じ条件で点 (3, −1) に至る移動の仕方の数を求めます。
<考え方>
(2,0) から下がる場合だけです。
(3,−1) = (2,0) の 2 = 2 よって条件(∗)を満たす総数は 1 + 3 + 2 = 6 確率は 6/2³ = 6/8 = 3/4
よって ウ=2。
エ/オ:正解 3/8(配点3)
<問題要旨>
4回投げて y₁ ≧ 0 かつ y₂ ≧ 0 かつ y₃ ≧ 0 かつ y₄ ≧ 0 となる確率を求めます。
<考え方>
1回目は必ず表(y₁ = 1)です。あとは同じ表を4回目まで伸ばします。
1回目: (1,1)=1
2回目: (2,2)=1、(2,0)=1
3回目: (3,3)=1、(3,1)=1+1=2
※(3,−1) は不適
4回目: (4,4)=1、(4,2)=1+2=3、(4,0)=2
総数 = 1 + 3 + 2 = 6
確率 = 6/2⁴ = 6/16 = 3/8
よって エ=3、オ=8。
カ/キ:正解 1/4(配点3)
<問題要旨>
さらに y₃ = 1 という条件を加えたときの確率を求めます。
<考え方>
上の表で 3回目が (3,1) になる道だけを数えます。
(3,1) に至る道は 2 通り そこから4回目は (4,2)、(4,0) のどちらも y ≧ 0 で可 → 2 × 2 = 4 通り 確率 = 4/16 = 1/4
よって カ=1、キ=4。
ク/ケ:正解 2/3(配点2)
<問題要旨>
つねに y ≧ 0 であったとき、y₃ = 1 である条件付き確率を求めます。
<考え方>
(両方成り立つ確率)÷(条件の確率)です。
(1/4) ÷ (3/8) = (1/4) × (8/3) = 2/3 (道の数で見ても 4/6 = 2/3)
よって ク=2、ケ=3。
コ:正解 3(配点1)
<問題要旨>
4回投げ終えて点 P の座標が (4, 2) のときの、表の出る回数を求めます。
<考え方>
表の回数を h、裏の回数を t として連立します。
h + t = 4(x 座標) h − t = 2(y 座標) 辺々足して 2h = 6 → h = 3 t = 1
よって コ=3。
サシ/スセソ:正解 28/729(配点2)
<問題要旨>
さいころを7回投げ、3の倍数の目で+1・それ以外で−1として、終了時の座標が3である確率を求めます。
<考え方>
3の倍数は 3, 6 の2通りなので確率 1/3。回数を連立で決めて反復試行の確率を使います。
+1 の回数 u、−1 の回数 d とすると u + d = 7、u − d = 3 → u = 5、d = 2 P = ₇C₅ (1/3)⁵ (2/3)² = 21 × (1/243) × (4/9) = 84/2187 = 28/729
よって サシ=28、スセソ=729。
タチ/ツテトナ:正解 32/2187(配点3)
<問題要旨>
7回の間つねに座標が 0 以上 3 以下で、かつ終了時に 3 である確率を求めます。
<考え方>
座標 0〜3 の表を作って道の数を数え、1本あたりの確率を掛けます。
各回の位置ごとの道の数(0〜3の範囲のみ) 0回目: 0:1 1回目: 1:1 2回目: 2:1、0:1 3回目: 3:1、1:2 4回目: 2:3、0:2 5回目: 3:3、1:5 6回目: 2:8、0:5 7回目: 3:8 道は 8 本。どれも +1 が5回・−1 が2回なので P = 8 × (1/3)⁵(2/3)² = 8 × 4/2187 = 32/2187
よって タチ=32、ツテトナ=2187。
ニ/ヌ:正解 3/4(配点3)
<問題要旨>
上の条件が成り立ったとき、3回投げ終えた時点で座標が 1 である条件付き確率を求めます。
<考え方>
どちらも同じ確率の道の本数なので、本数の比で計算できます。
3回目に 1 にいる道は 2 本 そこから7回目に 3 へ至る道を数えると 3回目: 1:1 4回目: 2:1、0:1 5回目: 3:1、1:2 6回目: 2:3、0:2 7回目: 3:3 → 3 本 3回目に 1 を通る道 = 2 × 3 = 6 本 条件付き確率 = 6/8 = 3/4
よって ニ=3、ヌ=4。
第4問 整数の性質(3元1次不定方程式が整数解をもつ条件)
未知数が3つの連立方程式から1文字を消去して、2文字の不定方程式に持ち込む設問です。(2)以降は「ax + by = c が整数解をもつ ⟺ gcd(a, b) が c を割り切る」という一点だけで判定します。
アイ,ウエ:正解 26,51(配点2)
<問題要旨>
①と②から x を消去した式を求めます。
<考え方>
x の係数を 7 と 35 でそろえます。
① × 5: 35x + 65y + 85z = 40 ② : 35x + 39y + 34z = 37 辺々引いて 26y + 51z = 3
よって アイ=26、ウエ=51。
オ,カキ:正解 6,−3(配点2)
<問題要旨>
26y + 51z = 3 の整数解のうち、y が正で最小のものを求めます。
<考え方>
ユークリッドの互除法を逆にたどって 26·? + 51·? = 1 を作ります。
51 = 1×26 + 25 26 = 1×25 + 1 1 = 26 − 25 = 26 − (51 − 26) = 2×26 − 1×51 両辺を3倍して 3 = 6×26 − 3×51 → y = 6、z = −3
よって オ=6、カキ=−3。
クケ,コサ:正解 51,26(配点2)
<問題要旨>
26y + 51z = 3 のすべての整数解を k を用いて表します。
<考え方>
特殊解からのずれは、係数を入れかえた形になります。
26(y − 6) + 51(z + 3) = 0 26(y − 6) = −51(z + 3) 26 と 51 は互いに素なので y − 6 = −51k、z + 3 = 26k y = 6 − 51k、z = −3 + 26k
よって クケ=51、コサ=26。
シ:正解 4(配点2)
<問題要旨>
y, z を①に代入して x を k で表したときの、分数部分の係数を求めます。
<考え方>
①に代入して整理し、7 で割り切れる部分を分けます。
7x + 13(6 − 51k) + 17(−3 + 26k) = 8 7x + 78 − 663k − 51 + 442k = 8 7x + 27 − 221k = 8 7x = 221k − 19 221 = 7×31 + 4 なので x = 31k + (4k − 19)/7 = 31k − 3 + (4k + 2)/7
よって シ=4。
ス:正解 3(配点2)
<問題要旨>
x が整数になるための、k を7で割った余りを求めます。
<考え方>
4k + 2 ≡ 0 (mod 7) を解きます。
4k + 2 ≡ 0 (mod 7) 4k ≡ −2 ≡ 5 (mod 7) 4×2 = 8 ≡ 1 なので 4 の逆数は 2 k ≡ 2×5 = 10 ≡ 3 (mod 7)
よって ス=3。
セ,ソ:正解 7,4(配点3)
<問題要旨>
35y + 21z = −2 − 3a を満たす整数 y, z が存在するための、a を割る数と余りを求めます。
<考え方>
左辺の係数の最大公約数が右辺を割り切ることが必要十分です。
gcd(35, 21) = 7 7 が −2 − 3a を割り切ればよい −2 − 3a ≡ 0 (mod 7) 3a ≡ −2 ≡ 5 (mod 7) 3×5 = 15 ≡ 1 なので 3 の逆数は 5 a ≡ 5×5 = 25 ≡ 4 (mod 7)
よって セ=7、ソ=4。
タ,チ:正解 0,2(配点3)
<問題要旨>
−4y + (3 − 5b)z = b を満たす整数 y, z が存在するための、b を4で割った余りを2つ求めます。
<考え方>
gcd(4, 3 − 5b) が b を割り切るかどうかを、b の偶奇と 4 での余りで場合分けします。
b が偶数のとき 5b は偶数 → 3 − 5b は奇数 gcd(4, 奇数) = 1 → つねに解をもつ b ≡ 1 (mod 4) のとき 5b ≡ 5 ≡ 1、3 − 5b ≡ 2 (mod 4) gcd = 2 だが b は奇数 → 2 ∤ b で不可 b ≡ 3 (mod 4) のとき 5b ≡ 15 ≡ 3、3 − 5b ≡ 0 (mod 4) gcd = 4 だが b は奇数 → 4 ∤ b で不可 よって b が偶数、すなわち 4 で割った余りが 0 または 2
よって タ=0、チ=2。
ツテ,ト,ナニ:正解 15,3,13(配点4)
<問題要旨>
⑪と⑫がともに整数解をもつための、c を割る数と2つの余りを求めます。
<考え方>
⑫ − c×⑪ で y, z の不定方程式を作り、同じ判定法を使います。ただし gcd が c によって変わるので2段階の場合分けが要ります。
⑫ − c×⑪ 3(c + 5)y − 3cy + 10z − 5cz = 3 − c 15y + (10 − 5c)z = 3 − c gcd(15, 10 − 5c) = 5・gcd(3, 2 − c) ① c ≢ 2 (mod 3) のとき gcd = 5 5 | (3 − c) → c ≡ 3 (mod 5) ② c ≡ 2 (mod 3) のとき gcd = 15 15 | (3 − c) → c ≡ 3 (mod 15) このとき c ≡ 0 (mod 3) となり c ≡ 2 (mod 3) に矛盾 → 不可 よって c ≡ 3 (mod 5) かつ c ≢ 2 (mod 3) mod 15 で調べると c ≡ 3 → 3 mod 3 = 0 … 可 c ≡ 8 → 8 mod 3 = 2 … 不可 c ≡ 13 → 13 mod 3 = 1 … 可 c ≡ 3 または 13 (mod 15)
よって ツテ=15、ト=3、ナニ=13。
第5問 図形の性質(チェバの定理・内接円・面積比)
チェバの定理と内接円の接線の長さ、そして交点で分けられた比の積で面積比を出すという三つの道具を順に使います。(2)は質点(てんびん)の考え方を使うと比が一気に出ます。
ア:イ:正解 3:4(配点2)
<問題要旨>
AP:PB = 2:3、AQ:QC = 1:2 のとき、S が辺 BC を分ける比を求めます。
<考え方>
3本の直線 AS, BQ, CP が1点 R で交わるので、チェバの定理が使えます。
チェバの定理 (AP/PB)(BS/SC)(CQ/QA) = 1 (2/3) × (BS/SC) × (2/1) = 1 (4/3)(BS/SC) = 1 BS/SC = 3/4
よって ア:イ=3:4。
ウ:正解 2(配点2)
<問題要旨>
AB = 5 で内接円が AB, AC とそれぞれ P, Q で接するときの AQ を求めます。
<考え方>
1つの点から円に引いた2本の接線の長さは等しいので、AQ = AP です。
AP:PB = 2:3、AB = 5 より AP = 2、PB = 3 A からの接線の長さは等しいので AQ = AP = 2
よって ウ=2。
エ:正解 7(配点3)
<問題要旨>
そのときの BC を求めます。
<考え方>
B, C からの接線の長さもそれぞれ等しいことを使います。
AQ:QC = 1:2、AQ = 2 より QC = 4 内接円と BC の接点を T とすると BT = BP = 3 CT = CQ = 4 BC = BT + CT = 3 + 4 = 7
よって エ=7。
オ:正解 ②(配点3)
<問題要旨>
この場合に成り立つことを選択肢から選びます。
<考え方>
(1)で求めた S の位置と、いま求めた接点 T の位置を比べます。
S は BC を 3:4 に内分する点 接点 T も BT:TC = 3:4 → S と T は一致する
よって オ=②(点 S は △ABC の内接円と辺 BC との接点)。
カキ:ク:正解 15:8(配点2)
<問題要旨>
AQ:QC = 1:4 のとき、R が線分 BQ を分ける比を求めます。
<考え方>
質点(てんびん)を置くと交点の比がまとめて出ます。
AP:PB = 2:3 より 質量 A:B = 3:2 AQ:QC = 1:4 より 質量 A:C = 4:1 A = 12、B = 8、C = 3 とそろえる Q の質量 = A + C = 12 + 3 = 15 BR:RQ = (Qの質量):(Bの質量) = 15:8
よって カキ:ク=15:8。
ケコ:サ:正解 20:3(配点2)
<問題要旨>
同じ条件で、R が線分 CP を分ける比を求めます。
<考え方>
同じ質点の割り当てをそのまま使います。
P の質量 = A + B = 12 + 8 = 20 CR:RP = (Pの質量):(Cの質量) = 20:3
よって ケコ:サ=20:3。
シス/セ:正解 32/9(配点3)
<問題要旨>
△CQR と △BPR の面積比を求めます。
<考え方>
R での2直線のなす角は共通(対頂角)なので、面積比は「はさむ2辺の積」の比になります。
△CQR = (1/2)・CR・RQ・sinθ
△BPR = (1/2)・BR・RP・sinθ
CR:RP = 20:3 → CR = 20t、RP = 3t
BR:RQ = 15:8 → BR = 15s、RQ = 8s
△CQR/△BPR = (CR・RQ)/(BR・RP)
= (20t × 8s)/(15s × 3t)
= 160/45
= 32/9
よって シス=32、セ=9。
ソ:タ:正解 5:3(配点3)
<問題要旨>
面積比が 1/4 になるときの、点 Q が辺 AC を分ける比を求めます。
<考え方>
AQ:QC = m:n とおいて、上と同じ手順で面積比を m, n の式にします。
質量 A = 3n、B = 2n、C = 3m とおける
Q の質量 = 3n + 3m、P の質量 = 5n
BR:RQ = 3(m+n):2n
CR:RP = 5n:3m
△CQR/△BPR = (CR・RQ)/(BR・RP)
= (5n × 2n)/{3(m+n) × 3m}
= 10n²/{9m(m + n)}
= 1/4 とおいて
40n² = 9m² + 9mn
9m² + 9mn − 40n² = 0
r = m/n とすると 9r² + 9r − 40 = 0
r = (−9 ± 39)/18
r > 0 より r = 30/18 = 5/3
検算: m:n = 1:4 なら
10×16/(9×1×5) = 160/45 = 32/9 ✓
よって ソ:タ=5:3。
※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

