2025年度 大学入学共通テスト 本試験 旧数学Ⅰ・A 解答・解説

目次

解答

解説

この試験は、第1問・第2問が必答、第3問〜第5問から2問を選択して解答する形式です(計4問)。本記事では第3問〜第5問のすべてを解説しています。

第1問(必答) 2次方程式と必要十分条件・2つの円

前半は文字を含む2次方程式、後半は直線に接する2円の図形問題です。

ア,イ:正解 ②, ⑧(配点2)

<考え方>
②は b について1次式なので、b がかかっている部分とそうでない部分に分けます。

② = (4x² − 1)b + 16x − 8

  4x² − 1 = (2x − 1)(2x + 1)
  16x − 8 = 8(2x − 1)

両方の項に (2x − 1) が共通因数として現れることに気づけるかがポイントです。

② = (2x − 1){ (2x + 1)b + 8 }
   = (2x − 1)(2bx + b + 8)

よって ア=②、イ=⑧

ウ,エ,オ,カ:正解 ②, ⑤, ③, ②(配点3)
b = 2 を①に代入すると
  (2a + 6)x² + (5a + 11)x − 10

(2x + 5){(a + 3)x − 2} を展開して確認
= (2a + 6)x² + (5a + 15 − 4)x − 10
= (2a + 6)x² + (5a + 11)x − 10   ← 一致

よって ウ=②、エ=⑤、オ=③、カ=②

キ,ク:正解 ⑥, ④(配点2)

<考え方>
解は x=−5/2 と x=2/(a + 3)。後者に a=2√2 を代入して有理化します。

2 ÷ (2√2 + 3)
= 2(2√2 − 3) ÷ (8 − 9)
= 6 − 4√2

よって キ=⑥、ク=④

ケ:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
第1問で最も差がつく設問です。x² の係数が 0 になる場合と、重解になる場合の両方を検討できるかが鍵です。

【十分性】a = −3 のとき
  0·x² − 4x − 10 = 0 → x = −5/2 のみ
  → 十分条件である

【必要性】a ≠ −3 でも解が x = −5/2 だけになる場合は?
  2/(a + 3) = −5/2
  4 = −5(a + 3)
  a = −19/5   ← このとき重解となり解は −5/2 のみ
  → 必要条件ではない

よって ケ=①(十分条件であるが,必要条件ではない)

コ,サ:正解 ②, ④(配点2)

<考え方>
OA⊥ℓ より ∠OAB=90° なので ∠OAH=90°−α、したがって直角三角形OAHで ∠AOH=α です。

AH = OA · sin∠AOH = 2 sin α
垂線は弦を二等分するので
  PA = 2AH = 4 sin α

よって コ=②、サ=④

シ:正解 ⑧(配点2)

円O′について同じ議論を繰り返します。半径が 4 に変わるだけです。

BH′ = 4 sin β
PB = 2BH′ = 8 sin β

よって シ=⑧

ス,セ:正解 ①, ⓪(配点2)

辺と向かい合う角を取り違えないことが全てです。

辺PA と向かい合う角は ∠PBA = β
辺PB と向かい合う角は ∠PAB = α

正弦定理:PA / sin β = PB / sin α = 2R₁

よって ス=①(β)、セ=⓪(α)

ソ:正解 ②(配点3)
PA sin α = PB sin β に①②を代入
  (4 sin α)·sin α = (8 sin β)·sin β
  sin²α = 2 sin²β
  sin α = √2 sin β

したがって PB = √2 PA

よって ソ=②

タ,チ:正解 ②, ②(配点3)
2R₁ = PA / sin β = 4√2 sin β ÷ sin β = 4√2
  R₁ = 2√2

R₁ が α、β の値によらず一定になることがこの問題の核心で、次の設問の伏線です。よって タ=②、チ=②

ツ,テ:正解 ①, ①(配点3)

R₁ を導いた過程では、点Pが「2円の交点である」ことしか使っていません。同じ議論が点Qにも通用します。

R₁ = R₂ = 2√2   → ツ = ①(=)

AB / sin∠APB = 2R₁,  AB / sin∠AQB = 2R₂
R₁ = R₂ より sin∠APB = sin∠AQB → テ = ①(=)

よって ツ=①、テ=①

ト,ナ,ニ:正解 ①, ④, ④(配点2)
AB / sin∠APB = 2R₁ = 4√2
  sin∠APB = 2√7 ÷ (4√2) = √14 / 4

よって ト=①、ナ=④、ニ=④

ヌ,ネ:正解 ①, ④(配点3)

sin が等しいのに角が異なるので、この2角は補角の関係にあります。

∠APB + ∠AQB = 180°
条件 ∠APB < ∠AQB より ∠APB は鋭角
  cos∠APB = √(1 − 14/16) = √2 / 4

余弦定理(PB = √2 PA を利用)
  28 = PA² + 2PA² − 2·PA·(√2 PA)·(√2/4)
  28 = 2PA²
  PA = √14

よって ヌ=①、ネ=④

第2問(必答)〔1〕 噴水と2次関数

3つの噴水の描く放物線を題材にした問題です。「頂点を通る」という条件を式に翻訳できるかが問われます。

ア:正解 ①(配点2)

仮定1より C₁ は点(0, 1)を通ります。y=ax²+bx+c に x=0 を代入すると y=c なので ア=①

イ,ウ,エ,オ:正解 ④, ⑤, ⑧, ⑤(配点3)

C₁ は x軸と点(−5/2, 0)、(1/2, 0) で交わるので、因数分解された形で表せます。

y = a(x + 5/2)(x − 1/2)

点(0, 1)を通るので
  a·(5/2)·(−1/2) = 1 → a = −4/5

y = −(4/5)x² − (8/5)x + 1

よって イ=④、ウ=⑤、エ=⑧、オ=⑤

カ,キ:正解 ⑨, ⑤(配点2)

頂点の x座標は2つの交点の中点、つまり x=(−5/2+1/2)÷2=−1 です。

y(−1) = −4/5 + 8/5 + 1 = 9/5

よって カ=⑨、キ=⑤(小さな噴水の高さは 9/5 メートル)。

ク,ケ,コ,サ:正解 ⑧, ①, ②, ⑤(配点3)

対称性に気づけるかどうかで所要時間が大きく変わります。C₃ は C₁ を y軸に関して折り返したものなので頂点は (1, 9/5)。C₂ は (±1, 9/5) を通るので軸は y軸です。

y = px² + q とおく

x = 1:  p + q = 9/5
x = 3/2:(9/4)p + q = 0

辺々引いて (5/4)p = −9/5 → p = −36/25
  q = 9/5 + 36/25 = 81/25

軸が y軸なので頂点の y座標は q そのもの。よって ク=⑧、ケ=①、コ=②、サ=⑤

シ:正解 ⓪(配点1)
(81/25) ÷ (9/5) = 9/5 = 1.8

1.8倍なので最も近いのは「およそ2倍」。よって シ=⓪

ス,セ,ソ:正解 ①, ④, ⓪(配点4)

C₂′ も (±1, 9/5) を通るので軸は y軸、頂点の y座標が 5 だから y=p′x²+5 とおけます。

x = 1: p′ + 5 = 9/5 → p′ = −16/5

x軸との交点:−(16/5)x² + 5 = 0
  x² = 25/16 → x = ±5/4

P₂′(5/4, 0)、P₂(3/2, 0)=(6/4, 0)
  差は 1/4、P₂′ の方が原点寄り

よって ス=①、セ=④、ソ=⓪(P₁)

第2問(必答)〔2〕 データの分析(社会生活基本調査)

「総平均時間」と「行動者平均時間」という2つの指標の違いを理解できるかが、この大問の軸になっています。

タ,チ,ツ,テ:正解 ③, ④, ⑥, ⑧(配点3)

<問題要旨>
ヒストグラムの最頻値は度数が最大の階級の階級値です。度数そのものと取り違えないよう注意します。

図1(総平均時間)
  24〜28:6,  28〜32:10,  32〜36:15 ← 最大
  36〜40:8,  40〜44:4,   44〜48:4

最頻値 = (32 + 36) ÷ 2 = 34

図2(行動者平均時間)
  56〜64:11, 64〜72:20 ← 最大, 72〜80:6 …

最頻値 = (64 + 72) ÷ 2 = 68

よって タチ=34、ツテ=68

ト,ナ:正解 ③, ④(配点3)

<考え方>
各階級のデータがすべて階級値に等しいと仮定して、平均値を計算します。度数の合計は47(都道府県数)です。

階級値 × 度数の合計
  26×6 + 30×10 + 34×15 + 38×8 + 42×4 + 46×4
= 156 + 300 + 510 + 304 + 168 + 184
= 1622

m = 1622 ÷ 47 = 34.51…

34 ≦ m < 35

よって ト=③、ナ=④

ニ:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
箱ひげ図から最大値・第3四分位数・四分位範囲を読み取る設問です。H = 最大値 − 第3四分位数 の定義を正確に押さえます。

<(a)の検討>

令和3年の総平均時間の最大値(右端のひげ)  ≒ 43分
令和3年の行動者平均時間の最小値(左端のひげ)≒ 53分

43 < 53  → (a) は 正

<(b)の検討>

平成28年 総平均時間の箱の幅   ≒ 38 − 28 = 10
平成28年 行動者平均時間の箱の幅 ≒ 77 − 62 = 15

10 < 15  → (b) は 正

<(c)の検討>
H = 最大値 − 第3四分位数 を4つとも読み取ります。

H₁(平成28 総平均)  ≒ 52 − 38 = 14
H₂(令和3 総平均)    ≒ 43 − 36 =  7
H₃(平成28 行動者)  ≒ 110 − 77 = 33
H₄(令和3 行動者)    ≒ 103 − 75 = 28

H₂/H₁ ≒ 7/14  = 0.5
H₄/H₃ ≒ 28/33 ≒ 0.85

0.5 > 0.85 は成り立たない → (c) は 誤

(a)正・(b)正・(c)誤 の組合せなので ニ=①

ヌ:正解 ④(配点2)

<考え方>
図5の散布図で、横軸60以下かつ縦軸75以下の長方形領域に入る点を数えます。

該当領域(x ≦ 60 かつ y ≦ 75)にある点
  約(56, 66) / 約(57, 72) / 約(58, 72) / 約(59, 67)

合計 4 個

x=60 付近には y≒89 の点もありますが、縦軸の条件(75以下)を満たさないため除きます。よって ヌ=④

ネ:正解 ⓪(配点3)

<問題要旨>
この大問の核心です。2つの平均の定義の違いを式で捉えられるかが問われます。

<考え方>
用語の説明より、2つの平均は分母だけが異なります。

総平均時間   = 合計時間 ÷ 調査対象者全員の人数
行動者平均時間 = 合計時間 ÷ (時間が0でない人の人数)

したがって
  行動者平均時間 = 総平均時間 × (全員の人数 ÷ 行動者の人数)

総平均時間が同じ4県のうち、行動者平均時間が最も大きいのは行動者の割合が最も小さい県、つまり「通勤・通学」に費やした時間が0である人の割合が最も大きい県です。よって ネ=⓪

ノ:正解 ④(配点2)

<考え方>
相関係数=共分散÷(2つの標準偏差の積)。表1の値を代入します。

r = 64.4 ÷ (11.8 × 7.9)
  = 64.4 ÷ 93.22
  = 0.690…

選択肢で最も近いのは 0.69。よって ノ=④。なお相関係数は必ず −1 以上 1 以下なので、⑥ 1.02 や ⑦ 1.45 はありえません。

第3問(選択) じゃんけんと確率

最大3回のじゃんけんで優勝者を決めるゲームです。「あいこ」と「決着」の確率を人数ごとに整理できれば、あとは掛け算と足し算です。

ア,イ:正解 ①, ③(配点2)

<考え方>
二人の手の出し方は 3×3=9 通り。あいこになるのは二人が同じ手を出すときだけです。

あいこ = (グー,グー), (チョキ,チョキ), (パー,パー) の 3 通り

確率 = 3/9 = 1/3

よって ア=①、イ=③。優勝者が決まる確率は 1 − 1/3 = 2/3 です。

ウ,エ:正解 ②, ⑨(配点2)

「2回目で決まる」とは「1回目はあいこ、かつ2回目で決着」ということです。

(1/3) × (2/3) = 2/9

よって ウ=②、エ=⑨

オ,カ,キ:正解 ②, ②, ⑦(配点3)

同様に「1回目・2回目ともあいこ、かつ3回目で決着」です。

(1/3) × (1/3) × (2/3) = 2/27

よって オ=②、カ=②、キ=⑦

ク,ケ:正解 ①, ③(配点2)

<問題要旨
三人の場合は「あいこ」の形が2通り(全員同じ・3種類すべて)ある点が二人と違います。

<考え方>
三人の手の出し方は 3³=27 通り。優勝者が1人に決まるのは、1人だけが勝つ場合です。

勝者を選ぶ … 3 通り
勝ち手を選ぶ … 3 通り
(残り2人は負ける手で確定)

3 × 3 = 9 通り
確率 = 9/27 = 1/3

よって ク=①、ケ=③

コ,サ:正解 ①, ③(配点2)

三人であいこになるのは「全員同じ手」または「3種類の手がすべて出る」場合です。

全員同じ    … 3 通り
3種類すべて … 3! = 6 通り

合計 9 通り → 9/27 = 1/3

よって コ=①、サ=③。人数の推移が 3→3→1 となる確率は (1/3)×(1/3) = 1/9 です。

シ,ス:正解 ②, ⑨(配点2)

<考え方>
3→2 となるのは、3人のうち1人だけが負ける(=2人が勝つ)場合です。

負ける人を選ぶ … 3 通り
勝ち手を選ぶ   … 3 通り

9 通り → 9/27 = 1/3

続く2回目は二人なので決着は 2/3

3→2→1 の確率 = (1/3) × (2/3) = 2/9

よって シ=②、ス=⑨。2回目で決まる確率は 1/9 + 2/9 = 1/3 です。

セ,ソ,タ:正解 ⑤, ②, ⑦(配点3)

<問題要旨>
3回目まで到達する経路をもれなく数え上げられるかが問われます。

<考え方>
人数の推移で場合分けします。

3→3→3→1 : (1/3)×(1/3)×(1/3) = 1/27
3→3→2→1 : (1/3)×(1/3)×(2/3) = 2/27
3→2→2→1 : (1/3)×(1/3)×(2/3) = 2/27

合計 = 5/27

よって セ=⑤、ソ=②、タ=⑦

チ:正解 ⑨(配点2)

<問題要旨>
ルール2では「2回目で決まらなければ1回目の敗者が3回目に復帰する」という点が新しく、ここを見落とすと (2,3) を落とします。

<考え方>

【1回目があいこ → m = 3】
  2回目もあいこ      → n = 3   … (3,3)
  2回目に1人負ける   → n = 2   … (3,2)

【1回目に1人負ける → m = 2】
  2回目があいこ(2人とも残る)
  + 1回目の敗者が復帰
                     → n = 3   … (2,3)

m=2 のとき2回目は二人なので、あいこでなければ決着します。したがって (2,2) は起こりません。組は (2,3)、(3,2)、(3,3) の3つ。よって チ=⑨

ツ,テ,ト,ナ:正解 ①, ②, ⑦, ⓪(配点4)

<考え方>
両ルールについて「3回以内に優勝者が決まる確率」を求めて比べます。

【ルール1】
  1回目 1/3 + 2回目 1/3 + 3回目 5/27
  = 9/27 + 9/27 + 5/27 = 23/27

【ルール2】3回目の内訳だけが変わる
  (3,3) の後 3人 → 決着 1/3 : (1/9)×(1/3) = 1/27
  (3,2) の後 2人 → 決着 2/3 : (1/9)×(2/3) = 2/27
  (2,3) の後 3人 → 決着 1/3 : (1/9)×(1/3) = 1/27
  3回目の合計 = 4/27

  1/3 + 1/3 + 4/27 = 22/27

差 = 23/27 − 22/27 = 1/27

ルール2では敗者が復帰して人数が増えるぶん決着しにくくなります。よって ツ=①、テ=②、ト=⑦、ナ=⓪(大きい)

第4問(選択) 整数の性質

素因数分解・約数の個数・不定方程式・合同式を一つの流れでつなぐ、整数分野の総合問題です。

ア,イ,ウ:正解 ③, ①, ③(配点2)

<考え方>
702 を小さい素数から順に割っていきます。

702 ÷ 2 = 351
351 ÷ 3 = 117
117 ÷ 3 =  39
 39 ÷ 3 =  13

702 = 2 × 3³ × 13

よって ア=③、イウ=13

エ,オ:正解 ①, ⑥(配点3)

<考え方>
約数の個数は、各素因数の指数に1を足して掛け合わせます。

702 = 2¹ × 3³ × 13¹

(1+1) × (3+1) × (1+1) = 2 × 4 × 2 = 16

よって エオ=16

カ,キ,ク:正解 ①, ⑧, ⑦(配点3)

<考え方>
9x − 23y = 1 の整数解を探します。9 の倍数を 23 で割った余りが 1 になるものを見つけます。

9 × 18 = 162 = 23 × 7 + 1

よって x = 18, y = 7

9x ≡ 1 (mod 23) を解いても同じです。x が正で最小となるのは x=18 のときなので カキ=18、ク=⑦

ケ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
「最大公約数がちょうど9」という条件を、m の条件に翻訳できるかが問われます。

<考え方>
条件(A)より n は 9 の倍数なので n=9m とおけます。702=9×78 なので、

gcd(n, 702) = gcd(9m, 9×78)
           = 9 × gcd(m, 78)

これが 9 に等しいので
  gcd(m, 78) = 1

つまり m と 78 は互いに素です。よって ケ=②

コ,サ,シ:正解 ②, ③, ⑨(配点2)

<考え方>
9x − 23y = 1 の解を6倍すれば 9x − 23y = 6 の解が一つ得られます。

9 × (18×6) − 23 × (7×6) = 6
  → x = 108, y = 42 が一つの解

一般解は、9 と 23 が互いに素なので
  x = 18×6 + 23k
  y =  7×6 +  9k

よって コサ=23、シ=⑨

ス,セ,ソ:正解 ⑦, ⑥, ⑤(配点4)

<問題要旨>
この設問が第4問で最も差がつきます。不定方程式の最小解をそのまま答えると誤答になります。条件(A)の「互いに素」を最後に必ず確認する必要があります。

<考え方>
n=9m で、m は x = 108 + 23k の形。まず正で最小の m を求めます。

k = −4 のとき m = 108 − 92 = 16
(k = −5 では負になる)

ここで条件(A)の確認を忘れないこと。gcd(m, 78)=1 でなければなりません。

m = 16 : gcd(16, 78) = 2  ✗
m = 39 : gcd(39, 78) = 39 ✗
m = 62 : gcd(62, 78) = 2  ✗
m = 85 : gcd(85, 78) = 1  ○

n = 9 × 85 = 765

検算:765 ÷ 23 = 33 余り 6 ✓、gcd(765, 702) = 9 ✓。よって スセソ=765

タ:正解 ③(配点4)

<問題要旨>
「存在するか」を問う命題です。存在しないことを示すには矛盾を導く必要があり、ここが最大の山場です。

<(a)の検討>

n = 9m, n ≡ 4 (mod 23)
  9m ≡ 4 (mod 23)
  9×18 ≡ 1 より m ≡ 18×4 = 72 ≡ 3 (mod 23)

m = 3 : gcd(3,78) = 3 ✗
m = 49 : gcd(49,78) = 1 ○

n = 441 が条件を満たす → (a) は 真

<(b)の検討>
ここは3で割った余りに注目すると一瞬で決着します。

n は 9 の倍数なので 3 で割り切れる

一方 n ≡ 7 (mod 24) なら
  n = 24t + 7
  24t は 3 の倍数、7 は 3 で割ると余り 1
  → n は 3 で割ると余り 1

矛盾 → そのような n は存在しない → (b) は 偽

<(c)の検討>
余り6は3の倍数なので(b)のような矛盾は起きません。しかし2で割った回数を見ると矛盾します。

n ≡ 6 (mod 24) より n = 24t + 6 = 6(4t + 1)
  4t + 1 は奇数

n が 9 の倍数であるためには 3 | (4t + 1)
  4t + 1 = 3s とおくと n = 18s, m = n/9 = 2s

m は偶数、78 も偶数なので
  gcd(m, 78) ≧ 2
  → gcd(n, 702) = 9 × gcd(m,78) ≧ 18

最大公約数が 9 にならない → (c) は 偽

(a)真・(b)偽・(c)偽 の組合せなので タ=③

第5問(選択) 五面体と球面(図形の性質)

三角形ABCとDEFを底面・上面とする五面体の問題です。方べきの定理と相似を、平面ごとに切り分けて使えるかが問われます。

ア,イ:正解 ②, ③(配点3)

<考え方>
辺ADを含む面を探します。ADを含むのは四角形ABEDと四角形ACFDの2つなので、直線ADはこの2平面の交線です。

AD を含む面 … ABED, ACFD → ア = ②(ACFD)
BE を含む面 … ABED, BCFE → イ = ③(BCFE)

平面ACFDと平面BCFEはどちらも点C・点Fを含むので、その交線は直線CFです。これで点Pが直線CF上にもあることが示されます。

ウ,エ,オ,カ:正解 ③, ①, ①, ⑦(配点2)

4点A、B、E、Dが同一円周上にあるので四角形ABEDは円に内接し、△PABと△PEDが相似になります。

相似比 = AB : ED = 3 : 9 = 1 : 3   → ウ = ③

PE = 3PA,  PD = 3PB

PE = PB + BE = PB + 11
  → 3PA = PB + 11    → エオ = 11
PD = PA + AD = PA + 7
  → 3PB = PA + 7     → カ = ⑦

よって ウ=③、エ=①、オ=①、カ=⑦

キ,ク:正解 ⑤, ④(配点3)
3PA = PB + 11 … (あ)
3PB = PA + 7  … (い)

(い)より PA = 3PB − 7 を(あ)へ代入
  9PB − 21 = PB + 11
  8PB = 32 → PB = 4
  PA = 5

よって キ=⑤、ク=④

ケ:正解 ③(配点3)

4点B、C、F、Eが同一円周上にあり、点Pは直線BEと直線CFの交点なので方べきの定理が使えます。

PE = 4 + 11 = 15

PB · PE = PC · PF
  4 × 15 = PC × (PC + 17)
  PC² + 17PC − 60 = 0
  PC = (−17 + 23) ÷ 2 = 3

よって ケ=③

コ,サ,シ,ス:正解 ①, ⑤, ①, ②(配点3)

相似な三角形の比を、平面BCFEと平面ACFDそれぞれで使います。PF=20、PD=3PB=12 です。

【平面BCFE】△PBC ∽ △PFE
  BC : FE = PB : PF = 4 : 20 = 1 : 5
  EF = 5 × 3 = 15

【平面ACFD】△PAC ∽ △PFD
  AC : FD = PA : PF = 5 : 20 = 1 : 4
  DF = 4 × 3 = 12

よって コサ=15、シス=12

セ:正解 ④(配点3)

<問題要旨>
第5問で最も難しい設問です。三平方の定理の逆で直角を見つけ、そこから「直線と平面の垂直」を導きます。

【△EDF】DE = 9, DF = 12, EF = 15
  9² + 12² = 225 = 15²
  → ∠EDF = 90°  (DE ⊥ DF)

【△ADE】AE を余弦定理で求める
  △PAB は PA=5, PB=4, AB=3 なので cos∠APB = 4/5
  AE² = 5² + 15² − 2·5·15·(4/5) = 130

  AD = 7, DE = 9 として
  7² + 9² = 130 = AE²
  → ∠ADE = 90°  (DE ⊥ DA)

DEは平面ACFD上で交わる2直線 DA と DF の両方に垂直なので、直線DEは平面ACFDに垂直です。よって(b)は。平面ACFD上の直線ACとも垂直なので(c)も

(a)については、平面ABEDと平面DEFの交線がDEで、DEに垂直な直線は平面ABED上ではDA、平面DEF上ではDFなので、2平面のなす角は∠ADFに等しくなります。これは90°ではない(計算すると鈍角)ので(a)は

よって セ=④

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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