2026年度 大学入学共通テスト 追試験 化学 解答・解説

2026年度 大学入学共通テスト 追試験「化学」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次

解答

解説

2026年度 大学入学共通テスト 追試験「化学」の全32問について、解答番号ごとに正解と考え方をまとめました。計算問題は途中式と有効数字の扱いを、知識問題は選択肢を一つずつ判定した理由を示しています。

大問はいずれも20点で、第1問・第2問が理論、第3問が無機、第4問・第5問が有機と高分子を中心とした構成です。図やグラフ、構造式から選ぶ設問は、何を手がかりに絞り込むかを最初に決めてから選択肢に当たると速く確実に解けます。

第1問 物質の状態と構造(結晶・浸透圧・濃度・実在気体・分子量測定)

結晶の分類と濃度の基本から、実在気体のずれ、そして気体の状態方程式を使ったトルエンの分子量測定実験の考察までを扱います。配点20点、解答番号1〜6です。

問1:正解 ②(解答番号1/配点3)

<問題要旨>
五つの物質のうち共有結合の結晶をつくるものを選ぶ、結晶の分類(理論)の基本問題です。

<選択肢>

①【誤】

二酸化炭素(ドライアイス)は CO₂ 分子が分子間力で集まった分子結晶です。昇華しやすく、やわらかい結晶です。

②【正】

二酸化ケイ素 SiO₂ は、ケイ素原子と酸素原子が共有結合で三次元的につながった共有結合の結晶です。ダイヤモンド、ケイ素、炭化ケイ素とあわせて覚えます。

③【誤】

ナトリウムは自由電子が原子どうしを結びつけた金属結晶です。

④【誤】

塩化ナトリウムは Na⁺ と Cl⁻ が静電気的引力で結びついたイオン結晶です。

⑤【誤】

ナフタレンは分子結晶で、昇華性を示します。

正解【②】

共有結合の結晶は数が少ないので、ダイヤモンド・黒鉛・ケイ素・二酸化ケイ素・炭化ケイ素をまとめて覚えておけば即答できます。

問2:正解 ⑤(解答番号2/配点3)

<問題要旨>
塩化カルシウム二水和物の水溶液と浸透圧が等しいグルコース水溶液をつくるのに必要なグルコースの質量を求めます(理論・溶液)。

<考え方>
ファントホッフの法則 Π=cRT は、溶液中に溶けている粒子全体のモル濃度で決まります。同温・同体積なので、粒子の物質量をそろえれば浸透圧が等しくなります。CaCl₂ は完全電離して1個から3個の粒子ができる点が要です。

【CaCl₂ 水溶液に含まれる粒子の物質量】
 n(CaCl₂・2H₂O) = 4.41 g ÷ 147 g/mol = 0.0300 mol
 CaCl₂ → Ca²⁺ + 2Cl⁻ より粒子数は 3 倍
 0.0300 mol × 3 = 0.0900 mol

【同じ浸透圧を与えるグルコースの物質量】
 グルコースは非電解質なので、そのまま 0.0900 mol

【質量に直す】
 0.0900 mol × 180 g/mol = 16.2 g

【有効数字】
 4.41 ÷ 147 も 180 も 3 桁 → 答えも 3 桁で 16.2 g

【まぎらわしい選択肢】
 電離を忘れると 0.0300 × 180 = 5.40 g(②)になる

よって ⑤
問3:正解 ①(解答番号3/配点3)

<問題要旨>
体積 V(L)、質量 W(g)、モル濃度 c(mol/L)、溶質のモル質量 M(g/mol)から、質量パーセント濃度を表す式を選びます(理論・濃度の換算)。

<考え方>
質量パーセント濃度は「溶質の質量 ÷ 溶液の質量 × 100」です。モル濃度は溶液の体積が基準なので、まず溶質の物質量を出してから質量に直します。

【溶質の物質量】
 c mol/L × V L = cV mol

【溶質の質量】
 cV mol × M g/mol = McV g

【質量パーセント濃度】
 (McV ÷ W) × 100 = 100McV / W (%)

【単位で検算】
 (mol/L) × L × (g/mol) ÷ g = 無次元
 → 100 倍して % になる。分母が W(溶液の質量)で
   ないもの(④⑤⑥)は単位が合わない

よって ①
問4:正解 ③(解答番号4/配点3)

<問題要旨>
図1は 500 K で水素の圧力を 0 から 10×10⁶ Pa まで上げたとき、Z=PV/(nRT) が 1.00 からほぼ直線的に 1.04 まで増える様子を示しています。この圧力範囲で Z が 1 より大きくなる理由を選ぶ設問です(理論・実在気体)。

<選択肢>

①【誤】

分子間力がはたらくと、分子どうしが引き合って気体の体積(圧力)が理想気体より小さくなり、Z は 1 より小さくなります。低温・比較的低圧で目立つ効果で、今回のずれの向きと逆です。

②【誤】

熱運動の激しさは温度で決まりますが、この実験は T を 500 K で一定にしています。圧力を変えても熱運動の激しさは変わりません。

③【正】

圧力が高くなると気体が押し縮められ、容器の体積に占める分子自身の体積の割合が無視できなくなります。そのぶん実際の体積が理想気体より大きくなるので PV が大きくなり、Z は 1 より大きくなります。

④【誤】

水素の臨界温度は約 33 K で、500 K ではどれだけ加圧しても液化しません。図の線も途中で折れたり途切れたりしていません。

正解【③】

実在気体のずれは「分子間力(Z を下げる)」と「分子自身の体積(Z を上げる)」の綱引きです。どちらが勝っているかをグラフの向きで判断します。

問5a:正解 ①(解答番号5/配点4)

<問題要旨>
操作Ⅰの下線部について、内容積 249 mL のフラスコに入っている空気(平均分子量 28.8)の質量を求めます(理論・気体の状態方程式)。

<考え方>
大気圧 1.0×10⁵ Pa、27℃(300 K)で n=PV/(RT) を計算し、平均分子量をかけます。体積は L に直してから代入します。

【空気の物質量】
 n = PV/(RT)
   = (1.0×10⁵ Pa × 0.249 L)
     ÷ (8.3×10³ Pa・L/(K・mol) × 300 K)
   = 2.49×10⁴ ÷ 2.49×10⁶
   = 1.00×10⁻² mol

【質量に直す】
 1.00×10⁻² mol × 28.8 g/mol = 0.288 g ≒ 0.29 g

【まぎらわしい選択肢】
 平均分子量を 32(酸素)と取り違えると 0.32 g(②)
 249 mL を 249 L と扱うと 10 倍の 2.9 g(③)

よって ①
問5b:正解 ③(解答番号6/配点4)

<問題要旨>
デュマ法で求めたトルエンのモル質量が実際の 92 より小さくなった原因について、記述ア・イの正誤の組合せを選びます(理論・実験考察)。

<考え方>
この実験では M=mRT/(PV) で求めています。V・P・T は変わらないので、測定値 m(高温蒸気の質量)が小さく見積もられたときだけ M が小さくなります。ア・イそれぞれが m を増やす向きか減らす向きかを判定します。

【ア:フラスコ上部でトルエンが凝縮していた場合】
 蒸発しきらなかった分だけ、冷却後に量る全体の質量は
 「増える」
 → m は大きく出る → M は 92 より大きくなる向き
 → 小さくなった原因の説明にならない … 誤

【イ:冷却後に底のトルエンが一部蒸発する場合】
 室温での蒸気圧のぶんトルエンが蒸発し、その体積だけ
 空気がフラスコから押し出される
 差し引きに使う「空気のみのフラスコの質量」は
 まるまる 1 杯分の空気を含むので、
 (冷却後の全体) − (空気入りフラスコ) は
 追い出された空気の質量だけ小さくなる
 → m が小さく出る → M が 92 より小さくなる … 正

【組合せ】
 ア 誤、イ 正

よって ③

第2問 反応の速さと平衡・熱化学(水素エネルギーを題材に)

反応速度の定義、水のイオン積と pH、溶解度積を使った分別沈殿に加え、水素の製造・燃焼・燃料電池を題材にした平衡移動と熱量計算を扱います。配点20点、解答番号7〜12です。

問1:正解 ①(解答番号7/配点3)

<問題要旨>
反応速度に関する四つの記述から正しいものを選びます(理論・反応速度)。

<選択肢>

①【正】

反応速度は、単位時間当たりの反応物の濃度の減少量(または生成物の濃度の増加量)で表します。定義そのままの記述です。

②【誤】

温度が高いほど活性化エネルギー以上のエネルギーをもつ分子の割合が増えるため、反応速度は一般に大きくなります。

③【誤】

反応速度と濃度の関係(反応次数)は実験で決まるもので、濃度に無関係な反応(0 次)や濃度の 2 乗に比例する反応(2 次)もあります。

④【誤】

触媒は活性化エネルギーの小さい経路をつくることで反応速度を大きくします。活性化エネルギーを大きくすれば反応は遅くなります。

正解【①】

②〜④はいずれも「大きい/小さい」を入れ替えた定番の誤り方です。反応速度の定義と触媒のはたらきは言葉で言えるようにしておきましょう。

問2:正解 ②(解答番号8/配点3)

<問題要旨>
45℃ で水のイオン積が 4.0×10⁻¹⁴(mol/L)² になるとき、その温度の純水の pH を求めます(理論・電離平衡)。

<考え方>
純水では [H⁺]=[OH⁻] なので Kw=[H⁺]² が成り立ちます。平方根をとって [H⁺] を出し、log₁₀2=0.30 を使って pH にします。

【純水の水素イオン濃度】
 Kw = [H⁺][OH⁻] = [H⁺]² = 4.0×10⁻¹⁴ (mol/L)²
 [H⁺] = √(4.0×10⁻¹⁴) = 2.0×10⁻⁷ mol/L

【pH】
 pH = −log₁₀(2.0×10⁻⁷)
    = 7 − log₁₀2
    = 7 − 0.30 = 6.7

【意味の確認】
 [H⁺] = [OH⁻] なので 45℃ の純水はあくまで中性
 25℃ より Kw が大きいぶん pH は 7 より小さくなる
 「pH 7 未満=酸性」は温度が 25℃ のときだけの話

よって ②
問3:正解 ②(解答番号9/配点4)

<問題要旨>
Ag⁺ と Pb²⁺ を 1.0×10⁻⁴ mol/L ずつ含む水溶液に NaCl を加えていき、PbCl₂ が沈殿し始める瞬間の [Ag⁺] を求めます(理論・溶解度積)。

<考え方>
PbCl₂ が沈殿し始める条件から [Cl⁻] を先に決め、その [Cl⁻] を AgCl の溶解度積に代入します。二段構えの誘導です。

【PbCl₂ が沈殿し始めるときの [Cl⁻]】
 [Pb²⁺][Cl⁻]² = 1.6×10⁻⁵ (mol/L)³
 このとき Pb²⁺ はまだ沈殿していないので
 [Pb²⁺] = 1.0×10⁻⁴ mol/L
 [Cl⁻]² = 1.6×10⁻⁵ ÷ 1.0×10⁻⁴ = 1.6×10⁻¹
 [Cl⁻] = 0.40 mol/L

【そのときの [Ag⁺]】
 AgCl は沈殿中なので [Ag⁺][Cl⁻] = 8.4×10⁻¹¹ が成立
 [Ag⁺] = 8.4×10⁻¹¹ ÷ 0.40 = 2.1×10⁻¹⁰ mol/L

【検算】
 [Cl⁻] = 0.40 mol/L は選択肢⑥そのもの
 問われているのは [Ag⁺] なので途中の値で止めない

よって ②
問4a:正解 ④(解答番号10/配点3)

<問題要旨>
式(1) CH₄(気) + 2H₂O(気) ⇄ CO₂(気) + 4H₂(気)、ΔH=165 kJ について、誤りを含む記述を選びます(理論・化学平衡)。

<選択肢>

①【正】

ΔH が正なので吸熱反応です。温度を 750℃ から 800℃ に上げると、熱を吸収する向き、すなわち右(生成物側)へ平衡が移動します。

②【正】

気体の係数の合計は左辺 1+2=3、右辺 1+4=5 です。加圧すると気体の分子数が減る向き、すなわち左(反応物側)へ移動します。

③【正】

触媒は平衡に達するまでの時間を短くするだけで、平衡定数も平衡の位置も変えません。量を増やしても同じです。

④【誤】

触媒は活性化エネルギーの小さい経路をつくるだけで、反応物と生成物のエンタルピーの差である反応エンタルピー ΔH は変えません。

正解【④】

実際の工業装置が高温・高圧なのは、②のとおり高圧が不利でも反応速度と装置の効率を優先しているためです。平衡の有利さと速さは別だと整理しておきましょう。

問4b:正解 ②(解答番号11/配点3)

<問題要旨>
水素・メタン・プロパンの燃焼エンタルピー(−286、−890、−2200 kJ/mol)から、物質 1 g 当たりの発熱量を表す棒グラフを四つの中から選びます(理論・熱化学)。

<考え方>
与えられているのは 1 mol 当たりの値なので、モル質量で割って 1 g 当たりに直します。そのうえで縦軸の目盛りと三本の棒の高さを照合します。

【1 g 当たりの発熱量】
 H₂  :286 kJ/mol ÷ 2.0 g/mol = 143 kJ/g
 CH₄ :890 kJ/mol ÷ 16 g/mol ≒ 55.6 kJ/g
 C₃H₈:2200 kJ/mol ÷ 44 g/mol = 50 kJ/g

【グラフの照合】
 水素 約143、メタン 約56、プロパン 約50
 縦軸の最大が 160 で、この 3 値になっているのは ②

 ①(最大350)と④(最大2500)は 286・890・2200
   という 1 mol 当たりの値を並べたグラフ
 ③は縦軸は同じだがプロパンが約72で大きすぎる

よって ②
問4c:正解 ②(解答番号12/配点4)

<問題要旨>
燃料電池で液体の H₂O が 100 mol 生成し、そのうち 16000 kJ を電気エネルギーとして取り出したとき、残りの熱で 22.0℃ の水道水を 42.0℃ に加熱すると何 kg 得られるかを求めます(理論・熱化学)。

<考え方>
まず H₂O 1 mol 当たり 286 kJ から全発生エネルギーを出し、電気に変わった分を引いて熱エネルギーを求め、Q=mcΔT に入れます。

【発生した全エネルギー】
 286 kJ/mol × 100 mol = 28600 kJ

【熱エネルギーに回った分】
 28600 kJ − 16000 kJ = 12600 kJ

【加熱できる水の質量】
 ΔT = 42.0 − 22.0 = 20.0 K
 Q = mcΔT より
 m = 12600×10³ J ÷ (4.2 J/(g・K) × 20.0 K)
   = 1.26×10⁷ ÷ 84
   = 1.50×10⁵ g = 150 kg

【単位の注意】
 熱量は kJ、比熱は J 基準なので 10³ 倍を忘れない

よって ②

第3問 無機物質と工業的製法(乾燥剤・14族・金属の量的関係・電気分解)

気体の乾燥剤の選び方、14族元素と 2族元素の性質という知識問題に、金属と酸の反応の量的関係、マグネシウムとチタンの工業的製法を組み合わせた大問です。配点20点、解答番号13〜18です。

問1:正解 ②(解答番号13/配点3)

<問題要旨>
水蒸気を含む気体を乾燥させるときの、気体と乾燥剤の組合せとして適当なものを選びます(無機・気体の性質)。

<考え方>
乾燥剤は、乾かしたい気体と反応してしまうと使えません。酸性の気体には塩基性の乾燥剤、塩基性の気体には酸性の乾燥剤を組み合わせてはいけません。

<選択肢>

①【誤】

アンモニアは塩基性の気体で、酸性の濃硫酸に吸収されてしまいます。

②【正】

酸素は中性の気体で、中性の乾燥剤である塩化カルシウムと反応しません。正しい組合せです。

③【誤】

塩化水素は酸性の気体で、塩基性の酸化カルシウムに吸収されてしまいます。

④【誤】

ソーダ石灰は水酸化ナトリウムと酸化カルシウムの混合物で塩基性です。酸性の二酸化炭素を吸収してしまいます。

正解【②】

塩化カルシウムは中性でほとんどの気体に使えますが、アンモニアとは CaCl₂・8NH₃ をつくるため使えません。この例外もあわせて押さえておきましょう。

問2:正解 ④(解答番号14/配点3)

<問題要旨>
14族元素(炭素・ケイ素・スズ・鉛)に関する記述から、誤りを含むものを選びます(無機)。

<選択肢>

①【正】

黒鉛は正六角形がつながった平面構造が層状に重なった結晶で、層どうしは弱い力で結ばれているため、やわらかくはがれやすい一方、電気をよく通します。

②【正】

活性炭は細かい孔が多く表面積が非常に大きいため、気体や色素をよく吸着し、脱臭剤や浄水器に使われます。

③【正】

鉄板にスズをめっきしたものがブリキで、傷がなければ鉄の腐食を防ぎます。

④【誤】

鉛は希硫酸と反応すると表面に水に溶けにくい硫酸鉛(II) PbSO₄ の被膜をつくるため、それ以上は溶けません。希塩酸でも PbCl₂ の被膜ができて同様です。

正解【④】

「鉛は希硫酸・希塩酸に溶けにくい」は繰り返し問われる内容です。被膜をつくる金属(鉛、アルミニウムの不動態など)をまとめて整理しておきましょう。

問3:正解 ⑤(解答番号15/配点3)

<問題要旨>
亜鉛と銀の粉末からなる混合物を、希塩酸で Zn だけ溶かして H₂ を 60 mL、残った Ag を希硝酸で溶かして NO を 40 mL 得たときの、Zn と Ag の物質量の比を求めます(無機・量的関係)。

<考え方>
同じ温度・同じ圧力で測った気体なので、体積の比がそのまま物質量の比になります。二つの反応式の係数から、金属と気体の物質量の対応をつくります。

【反応式の係数】
 Zn + 2HCl → ZnCl₂ + H₂
   Zn 1 mol から H₂ 1 mol
 3Ag + 4HNO₃ → 3AgNO₃ + 2H₂O + NO
   Ag 3 mol から NO 1 mol

【体積比=物質量比】
 H₂ : NO = 60 mL : 40 mL = 3 : 2

【金属の物質量】
 n(Zn) = n(H₂)     ∝ 3
 n(Ag) = 3 × n(NO) ∝ 3 × 2 = 6

【比をとる】
 Zn : Ag = 3 : 6 = 1 : 2

【つまずきやすい点】
 Ag と NO を 1 : 1 としてしまうと 3 : 2(②)になる

よって ⑤
問4a:正解 ④(解答番号16/配点4)

<問題要旨>
2族の Mg、Ca、Ba とその化合物について、正しい記述を選びます(無機・アルカリ土類金属)。

<選択肢>

①【誤】

Mg も Ca も常温の空気中で表面が酸化されて光沢を失います。Ba だけではありません。

②【誤】

常温の水と反応して水素を発生するのは Ca と Ba です。Mg は常温の水とはほとんど反応せず、熱水と反応します。

③【誤】

水に溶けにくいのは Mg(OH)₂ です。Ca(OH)₂ は少し溶け、Ba(OH)₂ はよく溶けて強い塩基性を示します。

④【正】

MgSO₄ は水によく溶けますが、CaSO₄ はわずかしか溶けず、BaSO₄ は水にも酸にも溶けない白色沈殿です。

⑤【誤】

MgCO₃、CaCO₃、BaCO₃ はいずれも水に溶けにくい炭酸塩です。CaCO₃ だけではありません。

正解【④】

2族は「Mg だけ例外」という形で問われがちです。水との反応、水酸化物の溶解性、硫酸塩の溶解性を表にして覚えると確実です。

問4b:正解 ①(解答番号17/配点3)

<問題要旨>
MgCl₂ 96.0 %、MgO 4.0 % からなる混合物 1.0×10³ kg を、式(3) 2MgO + C + 2Cl₂ → 2MgCl₂ + CO₂ によってすべて MgCl₂ にするのに必要な Cl₂ の物質量を求めます(無機・量的関係)。

<考え方>
反応するのは MgO だけです。96.0 % を占める MgCl₂ は Cl₂ を消費しません。質量パーセントから MgO の質量を出し、式量 40 で割って物質量にします。

【混合物中の MgO の質量】
 1.0×10³ kg × 4.0/100 = 40 kg = 4.0×10⁴ g

【MgO の物質量】
 4.0×10⁴ g ÷ 40 g/mol = 1.0×10³ mol

【式(3) の係数から Cl₂ の物質量】
 MgO : Cl₂ = 2 : 2 = 1 : 1
 必要な Cl₂ = 1.0×10³ mol

【桁の検算】
 混合物全体 1.0×10⁶ g を式量 95 で割ると
 約 1.05×10⁴ mol
 その 4 % 側だけが反応するので 10³ の桁で妥当

よって ①
問4c:正解 ⑧(解答番号18/配点4)

<問題要旨>
溶融塩電解の式(4)(5)、TiCl₄ をつくる式(6)、Ti を得る式(7) をたどって、質量 W(g)の Ti をつくるのに必要な電気量を、ファラデー定数 F と Ti のモル質量 M を使った式で表します(無機・電気分解)。

<考え方>
Ti → Mg → 電子、と逆向きにたどるのが近道です。式(7) で Ti 1 mol に Mg 2 mol、式(5) で Mg 1 mol に電子 2 mol なので、Ti 1 mol に電子 4 mol が対応します。

【Ti の物質量】
 W g ÷ M g/mol = W/M mol

【式(7) から必要な Mg】
 TiCl₄ + 2Mg → Ti + 2MgCl₂
 Mg は Ti の 2 倍 → 2W/M mol

【式(5) から必要な電子】
 Mg²⁺ + 2e⁻ → Mg
 e⁻ は Mg の 2 倍 → 4W/M mol

【電気量】
 Q = 4W/M mol × F C/mol = 4WF/M (C)

【検算:Cl₂ の側も足りるか】
 式(6) より Ti 1 mol に Cl₂ 2 mol → 2W/M mol
 式(4) の陽極では電子 4W/M mol から
 Cl₂ 4W/M ÷ 2 = 2W/M mol が生じ、ちょうど過不足なし

よって ⑧

第4問 有機化合物(アルケン・医薬品・芳香族の異性体・核酸)

アルケンの性質と付加反応、医薬品プロカインの官能基、芳香族化合物の異性体、そして核酸の構成成分である AMP の構造式を扱います。選択肢が多く、条件を満たす組合せを選ぶ設問が並びます。配点20点、解答番号19〜26です。

問1a:正解 ④(解答番号19/配点3)

<問題要旨>
エチレンとプロピレンの一方のみに当てはまる記述を選びます(有機・アルケン)。

<考え方>
「一方のみ」という問い方なので、両方に当てはまる記述と、どちらにも当てはまらない記述をどちらも消していきます。

<選択肢>

①【誤】

エチレン(沸点 −104℃)もプロピレン(沸点 −48℃)も常温・常圧で気体です。両方に当てはまります。

②【誤】

どちらも C=C をもち、二重結合は自由に回転できません。「すべての炭素原子間の結合が回転できる」分子はどちらでもありません。

③【誤】

エチレンもプロピレンも、二重結合をつくる炭素の一方に同じ原子(H)が二つ付いているのでシス−トランス異性体をもちません。両方に当てはまります。

④【正】

エチレンに臭素が付加すると CH₂Br−CH₂Br で不斉炭素原子はありません。プロピレンでは CH₃−CHBr−CH₂Br となり、中央の炭素に −CH₃、−Br、−H、−CH₂Br の異なる四つが結合するので不斉炭素原子をもちます。プロピレンだけに当てはまります。

⑤【誤】

どちらも C=C をもつため過マンガン酸カリウムを還元し、赤紫色を消します。両方に当てはまります。

正解【④】

問1b:正解 ④(解答番号20/配点2)

<問題要旨>
化合物ア〜オのうち、プロピレン CH₃−CH=CH₂ への付加反応で得られるものをすべて選びます(有機・アルケンの反応)。

<考え方>
付加反応は C=C が開いて 1 分子が結びつく反応です。置換や酸化が必要なもの、つながり方が合わないものを外します。

【ア CH₃−CH₂−CH₃(プロパン)】
 H₂ の付加で得られる … ○

【イ −[CH₂−CH₂−CH₂]ₙ−】
 炭素 3 個が枝なしで直線的に続く重合体
 プロピレンの付加重合は −[CH₂−CH(CH₃)]ₙ− で
 側鎖にメチル基が残る形 … ×

【ウ ClCH₂−CHCl−CH₂Cl】
 Cl が 3 個。Cl₂ の付加では CH₃−CHCl−CH₂Cl まで
 3 個目の Cl を入れるには置換が必要 … ×

【エ CH₃−CO−CH₃(アセトン)】
 カルボニル基をつくるには酸化が必要で
 付加だけでは得られない … ×

【オ CH₃−CH(OH)−CH₃(2−プロパノール)】
 H₂O の付加で得られる
 マルコフニコフ則により OH は中央の炭素に付く … ○

【選んだ組合せ】
 ア と オ

よって ④
問2:正解 ④(解答番号21/配点3)

<問題要旨>
局所麻酔薬プロカインの構造式を見て、誤りを含む記述を選びます。プロカインはジエチルアミノ基(第三級アミン)、エステル結合、ベンゼン環に直接ついた −NH₂(芳香族第一級アミン)をもちます(有機・官能基)。

<選択肢>

①【正】

窒素原子の非共有電子対が水素イオンを受け取るため、アミンとして弱塩基性を示します。

②【正】

エステル結合をもつので、水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱するとけん化(加水分解)されます。

③【正】

ベンゼン環に直接ついた −NH₂ をもつ芳香族第一級アミンなので、酸性・低温で亜硝酸ナトリウムと反応してジアゾニウム塩になり、ナトリウムフェノキシドとカップリングして赤〜橙色のアゾ化合物を生じます。

④【誤】

スズと濃塩酸は還元剤で、ニトロベンゼンからアニリンをつくるときのように −NO₂ を −NH₂ に変える操作です。−NH₂ が −NO₂ になる向きの変化は起こりません。

正解【④】

医薬品を題材にしていても、問われているのは官能基ごとの基本性質です。構造式から官能基を書き出してから選択肢に当たりましょう。

問3a:正解 ①・⑤・②(解答番号22・23・24/配点2,2,2)

<問題要旨>
記述ア〜ウのうち、キシレン C₈H₁₀、クレゾール C₇H₈O、ジクロロベンゼン C₆H₄Cl₂ のそれぞれに当てはまるものをすべて選びます。ア「オルト・メタ・パラの 3 種類以外にベンゼン環をもつ異性体が存在する」、イ「パラ異性体は昇華性があり衣類の防虫剤に使われる」、ウ「水酸化ナトリウム水溶液と中和して塩をつくる」です(有機・芳香族の異性体)。

<考え方>
3 物質それぞれについてア・イ・ウを順に判定します。アは「同じ分子式でベンゼン環をもつ別の化合物が書けるか」を数える作業です。

【キシレン C₈H₁₀(解答番号22)】
 ア:エチルベンゼン C₈H₁₀ が書ける … ○
 イ:防虫剤はパラジクロロベンゼン … ×
 ウ:中性の炭化水素で塩をつくらない … ×
 → ア だけ → ①

【クレゾール C₇H₈O(解答番号23)】
 ア:ベンジルアルコール、アニソール(メトキシ
   ベンゼン)がいずれも C₇H₈O … ○
 イ:防虫剤ではない … ×
 ウ:フェノール類の弱酸なので
   NaOH と中和してナトリウム塩をつくる … ○
 → ア と ウ → ⑤

【ジクロロベンゼン C₆H₄Cl₂(解答番号24)】
 ア:ベンゼン環をもつ C₆H₄Cl₂ は
   オルト・メタ・パラの 3 種類だけ … ×
 イ:パラジクロロベンゼンは昇華性があり
   衣類の防虫剤に使われる … ○
 ウ:中性で塩をつくらない … ×
 → イ だけ → ②

よって ①・⑤・②
問3b:正解 ④(解答番号25/配点3)

<問題要旨>
オルト・メタ・パラの 3 種類の異性体について、正しい記述を選びます(有機・芳香族)。

<選択肢>

①【誤】

構造が違えば分子間の詰まり方も変わるため、沸点も融点も異なります。とくに対称性の高いパラキシレンは融点が約 13℃ と高く、オルト体・メタ体は −25℃ 前後です。

②【誤】

分子内で脱水して酸無水物になるのは、二つの −COOH が隣り合うオルト体由来のフタル酸だけです。イソフタル酸とテレフタル酸は二つの −COOH が離れているため酸無水物をつくりません。

③【誤】

3 種類のクレゾールはいずれもフェノール性の −OH をもつので、どれも無水酢酸と反応して酢酸エステルを与えます。

④【正】

オルト・メタ・パラのいずれもフェノール類なので、塩化鉄(III)水溶液を加えるとどれも青〜紫色に呈色します。

正解【④】

②は「オルトだけ」という定番の区別です。フタル酸から無水フタル酸、という流れとセットで覚えておきましょう。

問4:正解 ③(解答番号26/配点3)

<問題要旨>
アデニン・リボース・リン酸が 1 分子ずつ結合した AMP の構造式を、記述Ⅰ・Ⅱの条件に合うものとして四つの図から選びます(有機・核酸)。

<考え方>
条件は二つです。Ⅰ はアデニンの五員環の N−H とリボースのヘミアセタール由来の −OH(五員環の右側の炭素についた −OH)が脱水縮合すること、Ⅱ はリボースの −CH₂−OH とリン酸が脱水縮合することです。二つとも満たす図は一つだけです。

【Ⅰ の確認:アデニンのつながり方】
 ① 五員環の N が糖の左側の炭素に結合 … ×
 ② 六員環側の −NH₂ の N でつながり、
    五員環には N−H が残っている … ×
 ③ 五員環の N が糖の右側の炭素に結合 … ○
 ④ 五員環の N が糖の右側の炭素に結合 … ○

【Ⅱ の確認:リン酸のつながり方】
 ① リン酸が糖の右側の炭素に直接結合
    (−CH₂− を介していない)… ×
 ② −CH₂−O−P になっている … ○
 ③ −CH₂−O−P になっている … ○
 ④ 左側は HO−CH₂ のままで、リン酸は環の下側の
    −OH に結合している … ×

【両方を満たすもの】
 ③ だけ

よって ③

第5問 資源の有効利用(金・金属イオンの分離・ヘリウム・ゴム)

限りある物質をどう生産し利用するかという主題のもと、金の性質と電解精錬、金属イオンの分離、ヘリウムの回収、天然ゴムと合成ゴムを扱う総合問題です。配点20点、解答番号27〜32です。

問1:正解 ④(解答番号27/配点3)

<問題要旨>
金に関する四つの記述から、下線部に誤りを含むものを選びます(無機・金属の性質と電解精錬)。

<選択肢>

①【正】

金は金属の中で展性・延性がもっとも大きく、金箔は 1 万分の 1 mm ほどの薄さまで広げられます。

②【正】

金属光沢は、自由電子が光を吸収して再び放出することによって生じます。

③【正】

金はイオン化傾向が非常に小さく、熱濃硫酸にも硝酸にも溶けません。溶けるのは王水だけです。

④【誤】

銅の電解精錬では粗銅を陽極、純銅を陰極にします。粗銅に含まれる金や銀は銅よりイオン化傾向が小さいため陽極で溶け出さず、陽極泥として下に沈んで回収されます。粗銅を陰極にするという下線部が誤りです。

正解【④】

電解精錬は「不純物を含むほうが陽極」と覚えます。陽極泥に集まる金・銀と、溶液中に残る鉄・亜鉛・ニッケルの区別も押さえておきましょう。

問2:正解 ②(解答番号28/配点3)

<問題要旨>
Al³⁺、Cu²⁺、Pb²⁺、Zn²⁺ を含む水溶液に過剰の水酸化ナトリウム水溶液を加えたとき、沈殿したまま残る金属イオンを選びます(無機・金属イオンの分離)。

<考え方>
四つとも最初は水酸化物の沈殿をつくりますが、両性水酸化物は過剰の NaOH に錯イオンとして溶けます。両性を示さないものだけが沈殿として残ります。

<選択肢>

①【誤】

Al(OH)₃ は両性水酸化物で、過剰の NaOH に [Al(OH)₄]⁻ となって溶けます。

②【正】

Cu(OH)₂ は両性を示さないため、過剰の NaOH 水溶液を加えても青白色の沈殿のまま残ります。

③【誤】

Pb(OH)₂ は両性水酸化物で、[Pb(OH)₄]²⁻ となって溶けます。

④【誤】

Zn(OH)₂ は両性水酸化物で、[Zn(OH)₄]²⁻ となって溶けます。

正解【②】

両性を示すのは Al、Zn、Sn、Pb の四つです。「ああすんなり」と語呂で覚えておくと、この形の分離問題は即答できます。

問3:正解 ③(解答番号29/配点4)

<問題要旨>
密度 1.20×10² g/L の液体ヘリウム 0.100 L がすべて気体になり、それを容積 10.0 L の耐圧容器に 0℃ で回収したときの容器内の圧力を求めます(理論・気体)。

<考え方>
質量から物質量を出し、0℃・1.00×10⁵ Pa で 1 mol が 22.7 L を占めることを使って体積を求め、ボイルの法則で 10.0 L に押し込めたときの圧力に直します。

【液体 He の質量と物質量】
 1.20×10² g/L × 0.100 L = 12.0 g
 12.0 g ÷ 4.0 g/mol = 3.00 mol

【0℃、1.00×10⁵ Pa で占める体積】
 3.00 mol × 22.7 L/mol = 68.1 L

【10.0 L に閉じ込めたときの圧力】
 ボイルの法則 PV = 一定(温度は 0℃ のまま)
 1.00×10⁵ Pa × 68.1 L = P × 10.0 L
 P = 6.81×10⁵ Pa

【つまずきやすい点】
 標準状態のモル体積を 22.4 L としてしまうと
 6.72×10⁵ Pa となり、選択肢に合わない
 この問題では 22.7 L が与えられている

よって ③
問4a:正解 ①(解答番号30/配点3)

<問題要旨>
天然ゴムに数%加えて加熱すると分子鎖が架橋されて弾性が高まる物質(ア)と、30〜40 % 加えて加熱したときに得られる黒色で硬い物質(イ)の組合せを選びます(高分子)。

<選択肢>

①【正】

ア=硫黄、イ=エボナイトです。硫黄を数%加えて加熱する操作が加硫で、硫黄原子がポリイソプレンの鎖どうしを橋かけして強度と弾性を高めます。硫黄を 30〜40 % 入れると架橋が密になり、黒色で硬いエボナイトになります。

②【誤】

ノボラックはフェノールとホルムアルデヒドを酸性条件で反応させたフェノール樹脂の中間生成物で、ゴムとは関係ありません。

③【誤】

酢酸を加えても分子鎖を架橋できません。ラテックスを凝固させる操作と混同しないようにします。

④【誤】

ア・イとも誤りです。

正解【①】

加硫とエボナイトは高分子分野の定番です。硫黄の量が「数%なら弾性ゴム、30〜40 % なら硬い樹脂」という違いまでセットで覚えましょう。

問4b:正解 ②(解答番号31/配点3)

<問題要旨>
天然ゴム中のポリイソプレンは C=C がすべてシス形です。五つの構造式から、これに当てはまるものを選びます(高分子・シス−トランス異性)。

<考え方>
天然ゴムはイソプレンが 1 位と 4 位でつながった −CH₂−C(CH₃)=CH−CH₂− の繰り返しです。シス形とは、二重結合をはさむ二つの主鎖(−CH₂−)が同じ側にある形をいいます。

【まず骨格で絞る】
 ① 二重結合が次々に直結した共役構造で、
   1 位と 4 位で連結した骨格になっていない … ×
 ③ ①と同じく C=C どうしが直接つながった骨格 … ×

【残りをシス・トランスで見分ける】
 ④ 左の C=C は上に CH₃ と CH₂−CH₂、
   下に CH₂ と H で、二つの主鎖 CH₂ が
   二重結合の反対側 → トランス形 … ×
 ⑤ 同じく主鎖の CH₂ が二重結合の上下に分かれる
   → トランス形(グタペルカの構造)… ×
 ② どちらの C=C も、主鎖の CH₂ が二重結合の
   下側にそろっている → シス形 … ○

よって ②
問4c:正解 ⑤(解答番号32/配点4)

<問題要旨>
スチレン単位 m 個とブタジエン単位 n 個からなる SBR に、ブタジエン由来の C=C だけに水素を付加したところ 67.2 L の水素が消費され、220 g の高分子が得られました。m/n を求めます(高分子・量的関係)。

<考え方>
ブタジエン由来の単位 1 個に C=C が 1 個あるので、消費された水素の物質量がそのままブタジエン単位の物質量になります。220 g は水素が付加したあとの質量なので、ブタジエン単位の式量は 54 ではなく 56 で計算します。

【消費された水素の物質量】
 0℃、1.013×10⁵ Pa は標準状態なので 1 mol = 22.4 L
 67.2 L ÷ 22.4 L/mol = 3.00 mol

【ブタジエン単位の物質量】
 単位 1 個に C=C が 1 個 → n に相当する量 = 3.00 mol

【水素付加後の質量の内訳】
 付加後のブタジエン単位の式量 = 54 + 2.0 = 56
 56 g/mol × 3.00 mol = 168 g
 スチレン単位の質量 = 220 − 168 = 52 g
 52 g ÷ 104 g/mol = 0.50 mol (これが m に相当)

【比】
 m/n = 0.50 ÷ 3.00 = 1/6

【検算】
 付加前の SBR の質量は 220 − 2.0×3.00 = 214 g
 104×0.50 + 54×3.00 = 52 + 162 = 214 g で一致

よって ⑤

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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