2018年度 大学入試センター試験 本試験 数学Ⅰ・A 解答・解説

2018年度 大学入試センター試験 本試験「数学Ⅰ・A」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2018年度 大学入試センター試験 本試験「数学Ⅰ・数学A」の全設問について、正解と考え方を解説します。第1問・第2問は必答、第3問〜第5問は2問を選択して解答します(計4問・100点)。各設問の見出しをタップすると解説が開きます。

第1問 〔1〕 数と式(6つの因数を X=x(5−x) でまとめる)

6つの1次式の積という、そのまま展開したら手が止まる式です。与えられた恒等式 (x+n)(n+5−x)=x(5−x)+n²+5n が「3組の組み合わせ方」を教えてくれているので、それに従って x(5−x)=X でくくり直すのが筋です。

ア:正解 5(配点2)

<問題要旨>
(x+n)(n+5−x) を展開したときの n の係数を求めます。

<考え方>
そのまま展開して x の項と n の項に整理します。

(x + n)(n + 5 − x)
 = xn + 5x − x² + n² + 5n − nx
 = 5x − x² + n² + 5n
 = x(5 − x) + n² + 5n

よって n の係数は 5
イ,ウエ:正解 6,14(配点4)

<問題要旨>
X=x(5−x) とおいたときの A を X の式で表します。

<考え方>
A の6つの因数を「x と 5−x」「x+1 と 6−x」「x+2 と 7−x」の3組に分けます。それぞれ上の恒等式で n=0, 1, 2 の場合です。

A = x(x + 1)(x + 2)(5 − x)(6 − x)(7 − x)
 = {x(5 − x)}·{(x + 1)(6 − x)}·{(x + 2)(7 − x)}

(x + 1)(6 − x) は n = 1 の場合
 = x(5 − x) + 1² + 5·1 = X + 6

(x + 2)(7 − x) は n = 2 の場合
 = x(5 − x) + 2² + 5·2 = X + 14

A = X(X + 6)(X + 14)
オ:正解 2(配点2)

<問題要旨>
x=(5+√17)/2 のときの X の値を求めます。

<考え方>
x を代入して計算してもよいのですが、x が満たす2次方程式を作るほうが速いです。

x = (5 + √17)/2 より 2x − 5 = √17
両辺を2乗して 4x² − 20x + 25 = 17
4x² − 20x + 8 = 0
x² − 5x + 2 = 0

よって 5x − x² = 2

X = x(5 − x) = 5x − x² = 2
カ:正解 8(配点2)

<問題要旨>
そのときの A の値を 2 の何乗かで表します。

<考え方>
X=2 を A=X(X+6)(X+14) に代入します。

A = X(X + 6)(X + 14)
 = 2 × (2 + 6) × (2 + 14)
 = 2 × 8 × 16
 = 2 × 2³ × 2⁴
 = 2⁸

第1問 〔2〕 集合と命題(20以下の自然数の集合と必要十分条件)

U={1, 2, …, 20} の中で、A(20の約数)、B(3の倍数)、C(偶数)を具体的に書き出してしまうのが確実です。(2) は絶対値と√(x²)=|x| をていねいにほどけば、p が「q または r」とぴったり同じ集合になることが見えます。

キ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
(a) A ⊂ C と (b) A ∩ B = ∅ の正誤の組合せを選びます。

<考え方>
3つの集合を要素で書き出して確かめます。A には奇数 1, 5 が含まれる点がポイントです。

A = {1, 2, 4, 5, 10, 20}   (20 の約数)
B = {3, 6, 9, 12, 15, 18}  (3 の倍数)
C = {2, 4, 6, 8, 10, 12, 14, 16, 18, 20}  (偶数)

(a) A ⊂ C ? … A には 1, 5(奇数)があるので C に含まれない → 誤
(b) A ∩ B = ∅ ? … 共通の要素はない → 正

(a) 誤, (b) 正 → ②
ク:正解 ⓪(配点3)

<問題要旨>
(c) (A ∪ C) ∩ B = {6, 12, 18} と (d) (Ā ∩ C) ∪ B = Ā ∩ (B ∪ C) の正誤の組合せを選びます。

<考え方>
(c) は書き出せばすぐ。(d) は分配法則で右辺を展開し、(b) で示した A ∩ B = ∅(つまり B ⊂ Ā)を使います。

(c) A ∪ C = {1, 2, 4, 5, 6, 8, 10, 12, 14, 16, 18, 20}
  (A ∪ C) ∩ B = {6, 12, 18} → 正

(d) 分配法則より
  Ā ∩ (B ∪ C) = (Ā ∩ B) ∪ (Ā ∩ C)
  (b) より A ∩ B = ∅、つまり B ⊂ Ā なので Ā ∩ B = B
  よって右辺 = B ∪ (Ā ∩ C) = 左辺 → 正

(c) 正, (d) 正 → ⓪
ケ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
「q または r」は p であるための何条件かを選びます。

<考え方>
p を絶対値の場合分けで解き、q, r の合併と比べます。

p : |x − 2| > 2
  ⟺ x − 2 > 2 または x − 2 < −2
  ⟺ x > 4 または x < 0

q または r : x < 0 または x > 4

両者は同じ条件なので必要十分条件 → ②
コ:正解 ⓪(配点2)

<問題要旨>
s は r であるための何条件かを選びます。

<考え方>
√(x²)=|x| に注意して s をほどきます。s の表す範囲は r より広いので、必要条件にはなっても十分条件にはなりません。

s : √(x²) > 4 ⟺ |x| > 4 ⟺ x > 4 または x < −4
r : x > 4

r ⇒ s … 成立
s ⇒ r … 反例 x = −5(s は成立、r は不成立)

必要条件であるが十分条件ではない → ⓪

第1問 〔3〕 2次関数(頂点の位置と区間の最小値)

a > 0 の2次関数で、区間 0 ≦ x ≦ 4 における最小値を扱います。頂点の x 座標 p = 1+3/a が区間の右外にあるか中にあるかで場合が分かれ、その境目がちょうど a = 1。最後は両方の場合で方程式を解き、それぞれの範囲に入るものだけを採ります。

サ+シ/a:正解 1+3/a(配点2)

<問題要旨>
y=f(x) のグラフの頂点の x 座標 p を求めます。

<考え方>
x² の係数が a、x の係数が −2(a+3) なので、頂点の x 座標は −(x の係数)/(2a) です。

f(x) = ax² − 2(a + 3)x − 3a + 21

p = 2(a + 3)/(2a) = (a + 3)/a = 1 + 3/a
ス:正解 1(配点2)

<問題要旨>
0 ≦ x ≦ 4 における最小値が f(4) となる a の範囲を求めます。

<考え方>
a > 0 なので下に凸。最小値が右端 f(4) になるのは、頂点が区間の右外(p ≧ 4)にあるときです。

下に凸なので、区間 [0, 4] での最小値が f(4) となるのは p ≧ 4 のとき

1 + 3/a ≧ 4
3/a ≧ 3
a > 0 なので 3 ≧ 3a
a ≦ 1

よって 0 < a ≦ 1
セ:正解 1(配点2)

<問題要旨>
0 ≦ x ≦ 4 における最小値が f(p) となる a の範囲を求めます。

<考え方>
最小値が頂点の値になるのは、頂点が区間の中にあるとき(0 ≦ p ≦ 4)です。p > 1 はつねに成り立つので、条件は p ≦ 4 だけになります。

p = 1 + 3/a は a > 0 のとき つねに p > 1 ≧ 0

最小値が f(p) となるのは 0 ≦ p ≦ 4、すなわち p ≦ 4
1 + 3/a ≦ 4
a ≧ 1

よって 1 ≦ a
ソ/タ:正解 4/5(配点2)

<問題要旨>
0 ≦ x ≦ 4 における最小値が 1 となる a の値のうち、0 < a ≦ 1 の場合を求めます。

<考え方>
この範囲では最小値は f(4)。f(4) を計算して 1 とおきます。

f(4) = 16a − 8(a + 3) − 3a + 21
  = 16a − 8a − 24 − 3a + 21
  = 5a − 3

5a − 3 = 1
a = 4/5

0 < 4/5 ≦ 1 を満たすので適する
(チ+√ツテ)/ト:正解 (7+√13)/4(配点2)

<問題要旨>
同じく a ≧ 1 の場合を求めます。

<考え方>
この範囲では最小値は f(p)。f(p) は「定数項 − (x の係数)²/(4a)」で求まります。得られた2解のうち a ≧ 1 を満たすものだけを採ります。

f(p) = (−3a + 21) − {2(a + 3)}²/(4a)
  = −3a + 21 − (a + 3)²/a
  = {−3a² + 21a − (a² + 6a + 9)}/a
  = (−4a² + 15a − 9)/a

(−4a² + 15a − 9)/a = 1
−4a² + 15a − 9 = a
4a² − 14a + 9 = 0

a = (14 ± √(196 − 144))/8 = (14 ± 2√13)/8 = (7 ± √13)/4

√13 = 3.60… より
(7 − √13)/4 = 0.84… は a ≧ 1 を満たさず不適
(7 + √13)/4 = 2.65… は適する

第2問 〔1〕 図形と計量(四角形が台形になる向きの判定)

四角形 ABCD のうち △ABC の3辺が与えられているので、余弦定理で ∠ABC が決まります。山場は「台形のどの辺が平行か」。CD と「A から直線 BC までの距離」を比べると、AD ∥ BC はあり得ないと分かり、AB ∥ CD に決まります。

ア/イ:正解 7/9(配点3)

<問題要旨>
cos∠ABC を求めます。

<考え方>
△ABC で AB=5, BC=9, AC=6。余弦定理をそのまま使います。

cos∠ABC = (AB² + BC² − AC²)/(2·AB·BC)
 = (25 + 81 − 36)/(2 × 5 × 9)
 = 70/90
 = 7/9
ウ√エ/オ:正解 4√2/9(配点3)

<問題要旨>
sin∠ABC を求めます。

<考え方>
三角形の内角なので sin は正です。

sin²∠ABC = 1 − (7/9)² = 1 − 49/81 = 32/81
0° < ∠ABC < 180° より sin∠ABC > 0

sin∠ABC = √32/9 = 4√2/9
カ,キ:正解 ⓪,④(配点5)

<問題要旨>
CD と AB·sin∠ABC の大小を比べ、そこから台形のどの2辺が平行かを決めます。

<考え方>
AB·sin∠ABC は「A から直線 BC までの距離」。もし AD ∥ BC なら D も直線 BC から同じ距離だけ離れているはずですが、C は直線 BC 上にあるので CD はその距離以上でなければなりません。CD のほうが小さいので AD ∥ BC は不可能です。

AB·sin∠ABC = 5 × (4√2/9) = 20√2/9 = 3.14…
CD = 3

CD < AB·sin∠ABC   → ⓪

AB·sin∠ABC は A から直線 BC までの距離
もし AD ∥ BC なら D から直線 BC までの距離も同じ値になるが、
C は直線 BC 上の点なので CD ≧ (D から直線 BC までの距離) が必要
CD = 3 < 3.14… なので矛盾 → AD ∥ BC ではない

台形なので、平行なのは 辺 AB と辺 CD → ④
ク√ケコ:正解 2√33(配点4)

<問題要旨>
BD の長さを求めます。

<考え方>
AB ∥ CD なので、直線 BC を横断線とみて ∠ABC と ∠BCD は同側内角。和が 180° になるので cos∠BCD = −cos∠ABC です。あとは △BCD に余弦定理を使います。

AB ∥ CD より ∠ABC + ∠BCD = 180°
cos∠BCD = −cos∠ABC = −7/9

△BCD で余弦定理
BD² = BC² + CD² − 2·BC·CD·cos∠BCD
 = 81 + 9 − 2 × 9 × 3 × (−7/9)
 = 90 + 42
 = 132

BD = √132 = 2√33

第2問 〔2〕 データの分析(陸上選手の身長・体重と BMI)

陸上選手4グループの身長・体重のデータです。(1) はヒストグラムと箱ひげ図の読み取り、(2) は Z=W/X(BMI そのもの)の箱ひげ図がどのグループのものかを、散布図に引かれた傾き 15・20・25・30 の補助直線を使って判定します。Z=(傾き) の直線より上にある点は Z がその値より大きい、と読み替えるのがコツです。

サ,シ:正解 ①,⑥(配点6・各3/解答の順序は問わない)

<問題要旨>
図1(ヒストグラム)と図2(箱ひげ図)から読み取れる内容として正しいものを二つ選びます。

<考え方>
範囲・最大値・最小値は箱ひげ図のひげの両端、四分位範囲は箱の幅で読みます。②③のようにヒストグラムの階級を問うものは、累積度数を数えて確かめます。

図2 から読み取る五数(おおよそ)
 男子短距離: 最小 152, Q1 176.5, 中央値 181, Q3 186, 最大 202
 男子長距離: 最小 155, Q1 172, 中央値 176, Q3 181, 最大 198
 女子短距離: 最小 145, Q1 165, 中央値 170, Q3 174, 最大 187
 女子長距離: 最小 149, Q1 161, 中央値 165, Q3 170, 最大 186

⓪ 範囲が最大なのは女子短距離?
  男子短距離 50 > 女子短距離 42 … 正しくない
① 四つとも四分位範囲が12未満?
  9.5 / 9 / 9 / 9 …いずれも12未満 … 正しい ←
② 男子長距離のヒストグラムで度数最大の階級に中央値?
  度数最大は 170〜175(70人)。累積は 165〜170 までで41人、
  170〜175 までで111人。中央値は136番目なので 175〜180 の階級
  … 正しくない
③ 女子長距離のヒストグラムで度数最大の階級に第1四分位数?
  度数最大は 165〜170(89人)。累積は 160〜165 までで104人。
  第1四分位数は66番目なので 160〜165 の階級 … 正しくない
④ 最も身長の高い選手は男子長距離?
  男子短距離の最大 202 > 男子長距離の最大 198 … 正しくない
⑤ 最も身長の低い選手は女子長距離?
  女子短距離の最小 145 < 女子長距離の最小 149 … 正しくない
⑥ 男子短距離の中央値と男子長距離の第3四分位数がともに180以上182未満?
  181 と 181 …ともに範囲内 … 正しい ←
ス,セ:正解 ④,⑤(配点6・各3/解答の順序は問わない)

<問題要旨>
図3(散布図)と図4(Z の箱ひげ図)から読み取れる内容として正しいものを二つ選びます。

<考え方>
l₁〜l₄ は W=15X, 20X, 25X, 30X。点がこの直線の上にあれば Z=W/X はその傾きより大きくなります。図4 の (a)〜(d) がどのグループかは、Z の最小値・最大値を散布図から見積もって突き合わせます。

図3 の補助直線と Z の関係
 l₁: W = 15X → その直線上で Z = 15
 l₂: 20,  l₃: 25,  l₄: 30

図4 の五数(おおよそ)
 (a) 最小 17.4, 中央値 23.0, 最大 30.0
 (b) 最小 15.4, 中央値 20.7, 最大 27.2
 (c) 最小 16.3, 中央値 20.5, 最大 28.6
 (d) 最小 15.3, 中央値 18.7, 最大 22.2

散布図から見積もる Z の範囲
 男子短距離: 約 17〜30   → (a)
 男子長距離: 約 16.5〜28.5 → (c)
 女子短距離: 約 15〜27   → (b)
 女子長距離: 約 15〜23   → (d)

⓪ 四つとも X と W に負の相関? …どれも右上がり(正の相関)… 正しくない
① Z の中央値が最大なのは男子長距離? …最大は男子短距離(a) … 正しくない
② Z の範囲が最小なのは男子長距離? …最小は女子長距離(d) … 正しくない
③ Z の四分位範囲が最小なのは男子短距離? …(a)の箱が最も広い … 正しくない
④ 女子長距離のすべての Z は25未満?
  女子長距離の散布図の点はすべて l₃(W = 25X)より下 … 正しい ←
⑤ 男子長距離の Z の箱ひげ図は(c)? …上の対応より … 正しい ←
ソ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
偏差の積の和 Σ(xᵢ−x̄)(wᵢ−w̄) を、Σxᵢwᵢ から何を引いた形で表せるかを選びます。

<考え方>
そのまま展開し、Σxᵢ=n x̄, Σwᵢ=n w̄ を使って整理します。

Σ(xᵢ − x̄)(wᵢ − w̄)
 = Σxᵢwᵢ − x̄·Σwᵢ − w̄·Σxᵢ + n·x̄w̄
 = Σxᵢwᵢ − x̄·(n w̄) − w̄·(n x̄) + n x̄ w̄
 = Σxᵢwᵢ − n x̄ w̄ − n x̄ w̄ + n x̄ w̄
 = Σxᵢwᵢ − n x̄ w̄

→ ②

第3問 確率(大小2個のさいころと事象の独立性)

大小2個のさいころを1回投げる36通りの中で、A「大きいさいころが4」、B「和が7」、C「和が9」を扱います。(3) は「A と B は独立、A と C は独立でない」を確率の計算で確かめる問題。(4) は B と C が排反であることに気づくと、場合分けが一気に絞れます。

ア/イ:正解 1/6(配点2)

<問題要旨>
事象 A の確率を求めます。

<考え方>
大きいさいころの目だけで決まります。

A:大きいさいころが4の目

P(A) = 6/36 = 1/6
(小さいさいころの目は何でもよいので6通り)
ウ/エ:正解 1/6(配点2)

<問題要旨>
事象 B の確率を求めます。

<考え方>
和が7になる組を数えます。

和が7 … (1,6) (2,5) (3,4) (4,3) (5,2) (6,1) の6通り

P(B) = 6/36 = 1/6
オ/カ:正解 1/9(配点2)

<問題要旨>
事象 C の確率を求めます。

<考え方>
和が9になる組を数えます。

和が9 … (3,6) (4,5) (5,4) (6,3) の4通り

P(C) = 4/36 = 1/9
キ/ク:正解 1/4(配点2)

<問題要旨>
事象 C が起こったときの事象 A が起こる条件付き確率を求めます。

<考え方>
条件付き確率 P(A|C) = P(A∩C)/P(C)。A∩C は「大きいさいころが4 かつ 和が9」=(4,5) の1通りです。

A ∩ C = {(4, 5)} の1通り
P(A ∩ C) = 1/36

P(A|C) = P(A ∩ C)/P(C) = (1/36) ÷ (1/9) = 1/4
ケ/コ:正解 1/6(配点2)

<問題要旨>
事象 A が起こったときの事象 C が起こる条件付き確率を求めます。

<考え方>
今度は分母が P(A) になります。

P(C|A) = P(A ∩ C)/P(A) = (1/36) ÷ (1/6) = 1/6
サ:正解 ①(配点2)

<問題要旨>
P(A∩B) と P(A)P(B) の大小を比べます。

<考え方>
A∩B を数えて、積と比べます。等しければ A と B は独立です。

A ∩ B = {(4, 3)} の1通り → P(A ∩ B) = 1/36
P(A)P(B) = (1/6) × (1/6) = 1/36

等しい(A と B は独立)→ ①
シ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
P(A∩C) と P(A)P(C) の大小を比べます。

<考え方>
こちらは一致しません。

P(A ∩ C) = 1/36
P(A)P(C) = (1/6) × (1/9) = 1/54

1/36 > 1/54

P(A ∩ C) > P(A)P(C)(A と C は独立でない)→ ②
ス/セソタ:正解 1/432(配点3)

<問題要旨>
試行を2回繰り返し、1回目に A∩B、2回目に Ā∩C が起こる確率を求めます。

<考え方>
各回は独立なので、それぞれの確率を掛けます。Ā∩C は「和が9 かつ 大きいさいころが4でない」です。

P(A ∩ B) = 1/36

Ā ∩ C … 和が9の4通りから (4,5) を除いた3通り
P(Ā ∩ C) = 3/36 = 1/12

求める確率 = (1/36) × (1/12) = 1/432
チ/ツテ:正解 1/81(配点3)

<問題要旨>
2回の試行で A, B, C がいずれもちょうど1回ずつ起こる確率を求めます。

<考え方>
B と C は排反(和が7と9を同時には満たせない)なので、B と C は別々の回に起こります。A がどちらの回に入るかで2通り、さらに順序で2通りです。

B と C は排反なので、一方の回に B、他方の回に C が起こる
A はそのどちらか一方の回に「同時に」起こる

Ā ∩ B … 和が7の6通りから (4,3) を除いた5通り → 5/36
A ∩ B = 1/36,  A ∩ C = 1/36,  Ā ∩ C = 3/36

(A∩B, Ā∩C) の順 … (1/36)(3/36)
(Ā∩C, A∩B) の順 … (3/36)(1/36)
(Ā∩B, A∩C) の順 … (5/36)(1/36)
(A∩C, Ā∩B) の順 … (1/36)(5/36)

合計 = 2 × (3 + 5)/36² = 16/1296 = 1/81

第4問 整数の性質(不定方程式と約数の個数)

144=2⁴×3² と不定方程式 144x−7y=1 を組み合わせる問題です。(3) は「144の倍数で7で割ると1余る」=144m で m ≡ 2 (mod 7)、という形に直してから、約数の個数が18個・30個になる m を小さい順に試します。

ア,イ,ウ:正解 4,3,2(配点3)

<問題要旨>
144 を素因数分解します。

<考え方>
2 で繰り返し割ります。

144 = 2 × 72 = 2² × 36 = 2³ × 18 = 2⁴ × 9

144 = 2⁴ × 3²
エオ:正解 15(配点3)

<問題要旨>
144 の正の約数の個数を求めます。

<考え方>
素因数分解 p^a·q^b の約数の個数は (a+1)(b+1) です。

144 = 2⁴ × 3²

約数の個数 = (4 + 1)(2 + 1) = 5 × 3 = 15
カ:正解 2(配点2)

<問題要旨>
144x−7y=1 の整数解のうち、x の絶対値が最小になるものの x を求めます。

<考え方>
両辺を 7 で見ます。144 ≡ 4 (mod 7) なので 4x ≡ 1 (mod 7) を解きます。

144 = 7 × 20 + 4 なので 144 ≡ 4 (mod 7)
4x ≡ 1 (mod 7)
4 × 2 = 8 = 7 + 1 より x ≡ 2 (mod 7)

x = …, −12, −5, 2, 9, …
絶対値が最小なのは x = 2
キク:正解 41(配点2)

<問題要旨>
そのときの y を求めます。

<考え方>
x=2 を代入します。

144 × 2 − 7y = 1
288 − 1 = 7y
y = 287/7 = 41
ケ:正解 7(配点2)

<問題要旨>
すべての整数解を k で表したときの x の係数を求めます。

<考え方>
見つけた1組との差をとります。144 と 7 は互いに素です。

144x − 7y = 1
144 × 2 − 7 × 41 = 1
辺々引いて 144(x − 2) = 7(y − 41)

144 と 7 は互いに素なので x − 2 は 7 の倍数

x = 7k + 2
コサシ:正解 144(配点2)

<問題要旨>
同じく y の係数を求めます。

<考え方>
x を代入して y を求めます。

144(7k) = 7(y − 41)
144k = y − 41

y = 144k + 41
ス:正解 2(配点3)

<問題要旨>
144 の倍数で 7 で割ると 1 余る自然数のうち、正の約数の個数が18個である最小のものを 144×◻ の形で求めます。

<考え方>
N=144m とおくと、7で割った余りの条件は 144m ≡ 1 (mod 7)、つまり 4m ≡ 1 (mod 7) で m ≡ 2 (mod 7)。あとは m = 2, 9, 16, … と小さい順に約数の個数を数えます。

N = 144m とおくと 144m ≡ 1 (mod 7)
4m ≡ 1 (mod 7) → m ≡ 2 (mod 7)
m = 2, 9, 16, 23, 30, …

m = 2: N = 288 = 2⁵ × 3²
  約数の個数 = 6 × 3 = 18 ← 一致

よって最小のものは 144 × 2
セソ:正解 23(配点3)

<問題要旨>
同じく、正の約数の個数が30個である最小のものを求めます。

<考え方>
m = 2, 9, 16, 23, … と順に約数の個数を数えます。m が 144 と互いに素な素数のときは個数が 15×2 になる、という見方も使えます。

m = 2:  288 = 2⁵ × 3²  → 6 × 3 = 18
m = 9:  1296 = 2⁴ × 3⁴ → 5 × 5 = 25
m = 16: 2304 = 2⁸ × 3² → 9 × 3 = 27
m = 23: 144 × 23 = 2⁴ × 3² × 23
  → 5 × 3 × 2 = 30 ← 一致

よって最小のものは 144 × 23

第5問 図形の性質(角の二等分線・方べきの定理と内心)

AB=2, AC=1, ∠A=90° の直角三角形に、D で BC に接し A を通る円をかぶせます。方べきの定理で BE が出たら、あとはメネラウスで F の位置を決めるだけ。最後の「D は △ABF の何か」は、AD と FE がともに角の二等分線であることに気づくと一発です。

ア√イ/ウ:正解 2√5/3(配点3)

<問題要旨>
∠A の二等分線と辺 BC との交点を D とするときの BD を求めます。

<考え方>
角の二等分線は対辺を隣り合う2辺の比に内分します。BC の長さは三平方の定理で出します。

∠A = 90° より BC = √(AB² + AC²) = √(4 + 1) = √5

角の二等分線の性質より
BD : DC = AB : AC = 2 : 1

BD = (2/3)·BC = 2√5/3
エオ/カ:正解 20/9(配点3)

<問題要旨>
A を通り D で辺 BC に接する円と辺 AB との交点で A と異なるものを E とするとき、AB·BE を求めます。

<考え方>
点 B からこの円を見ると、直線 BC は接線(接点 D)、直線 BA は割線(交点 E, A)。方べきの定理がそのまま使えます。

方べきの定理(接線と割線)より
BD² = BE · BA

BD² = (2√5/3)² = 4 × 5/9 = 20/9

AB · BE = 20/9
キク/ケ:正解 10/9(配点2)

<問題要旨>
BE の長さを求めます。

<考え方>
AB=2 で割るだけです。

AB · BE = 20/9,  AB = 2

BE = (20/9) ÷ 2 = 10/9

(このとき AE = AB − BE = 2 − 10/9 = 8/9)
コ,サ:正解 ⓪,④(配点4)

<問題要旨>
BE/BD と AB/BC の大小を比べ、直線 AC と直線 DE の交点が辺 AC のどちら側の延長上にあるかを答えます。

<考え方>
BE/BD = AB/BC なら △BED ∽ △BAC となって DE ∥ AC。今回はそうならないので、ずれた向きから交点の位置が決まります。BE/BD < AB/BC は BE/BA < BD/BC と同値で、E が「平行になる位置」より B 寄りにあることを意味します。

BE/BD = (10/9) ÷ (2√5/3) = (10/9)·(3/(2√5)) = 5/(3√5) = √5/3 = 0.745…
AB/BC = 2/√5 = 2√5/5 = 0.894…

BE/BD < AB/BC   → ⓪

これは BE/BA < BD/BC と同値
 BE/BA = (10/9)/2 = 5/9 = 0.555…
 BD/BC = (2√5/3)/√5 = 2/3 = 0.666…

DE ∥ AC となる位置より E は B 寄り。よって直線 DE は
辺 AC を C の側に延長した先で直線 AC と交わる → ④

(確認:A(0,0), B(2,0), C(0,1) とおくと D(2/3, 2/3), E(8/9, 0)。
  直線 DE と y 軸の交点は (0, 8/3) で、C(0,1) より外側)
シ/ス:正解 5/8(配点3)

<問題要旨>
その交点を F とするとき、CF/AF を求めます。

<考え方>
△ABC を、直線 D–E–F で切ったメネラウスの定理が使えます。

AE = 8/9, EB = 10/9 より AE : EB = 4 : 5
BD : DC = 2 : 1

メネラウスの定理(△ABC と直線 DEF)
(AE/EB) × (BD/DC) × (CF/FA) = 1
(4/5) × (2/1) × (CF/FA) = 1

CF/AF = 5/8
セ/ソ:正解 5/3(配点2)

<問題要旨>
CF の長さを求めます。

<考え方>
F は C の側の延長上にあるので AF = AC + CF = 1 + CF です。

AF = AC + CF = 1 + CF

CF/AF = 5/8 より 8·CF = 5(1 + CF)
8CF = 5 + 5CF
3CF = 5

CF = 5/3
(このとき AF = 1 + 5/3 = 8/3)
タ:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
点 D は △ABF の何であるかを選びます。

<考え方>
AD はもともと ∠BAC = ∠BAF の二等分線。もう一方、FE が ∠AFB の二等分線であることを、AE : EB = FA : FB から確かめます。二つの角の二等分線の交点は内心です。

∠BAF = ∠BAC = 90° なので、AD は ∠BAF の二等分線

∠BAF = 90° より BF = √(AB² + AF²) = √(4 + 64/9) = √(100/9) = 10/3
(CF/AC = (5/3)/1 = 5/3、BF/AB = (10/3)/2 = 5/3 で一致)

FA : FB = (8/3) : (10/3) = 4 : 5
AE : EB = (8/9) : (10/9) = 4 : 5

AE : EB = FA : FB なので、FE は ∠AFB の二等分線

D は AD(∠A の二等分線)と FE(∠F の二等分線)の交点
よって D は △ABF の内心 → ①

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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