2023年度 大学入学共通テスト 本試験「生物」の問題冊子をPDFで公開しています。全設問の解答・解説も無料で読めます。印刷して実戦形式の演習にお使いください。
目次
この問題の概要
2023年度 本試験 生物は、試験時間60分・満点100点、大問6題(第1問17点・第2問18点・第3問12点・第4問20点・第5問19点・第6問14点、計23問)の構成です。第1問が原核生物の遺伝子発現調節と光合成生物の系統、第2問がA 遺伝子重複と色覚の多型/B 嗅覚受容体による匂いの識別、第3問がフィトクロムと葉緑体の光定位運動、第4問が植物の窒素・リンの利用と窒素固定、第5問が母性遺伝子と初期発生、第6問がアユなどの縄張りをめぐる個体群の生態です。
| 大問 | 出題内容 | 配点 | 難易度 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 第1問 | オペロンと調節タンパク質による転写調節/硫酸十分・欠乏条件でのシアノバクテリアの遺伝子発現グラフの考察/調節タンパク質Rの仮説検証として適当でない実験/集光装置の種類と系統樹から分類群を決定 | 17 | ★★★★☆ | 問4は「同じ集光装置なら系統樹上でひとまとまり」と読み替えるのが要。シャジクモ類と姉妹になる枝が植物だと決まれば一気に絞れます。部分点も設定されています |
| 第2問 | A 遺伝子重複後に起こりうる進化的変化/ノドジロオマキザルの二色型・三色型の食物発見効率と色覚多型の維持 B 二種類の嗅覚受容体の匂い物質への応答表の読み取り/十種類の嗅細胞と四段階の興奮から識別できる匂いの数 | 18 | ★★★☆☆ | 問2はグラフの凡例で二色型と三色型を取り違えないことが第一関門。問4は四段階×十細胞で4の10乗=約100万と桁で押さえる設問で、落ち着けば確実に取れます |
| 第3問 | 日なたと葉陰の光環境とフィトクロム・ジベレリン・アブシシン酸による発芽調節/葉緑体の細胞内分布と葉を透過する光のスペクトル/フォトトロピンが関わる葉緑体の光定位運動と強光による傷害 | 12 | ★★★☆☆ | 問2は「処理2の破線が上側」と「青色光と赤色光の波長で谷」の二条件でグラフが一つに絞れます。問3は変異体Rの光合成低下が最も小さいという実験3の事実が判断の軸です |
| 第4問 | 窒素とリンを含む生体物質/純生産量と生態系に蓄積される有機物量の関係/三地点の土壌のN・P濃度と施肥実験の対応づけ/窒素固定に必要なグルコースの分子数とアミノ基の供給源/根粒菌との共生の利益とコスト | 20 | ★★★★☆ | 問4(エ)はATP分の0.5分子と電子分の0.5分子を足して1分子と出す計算。問3はどちらの栄養分が不足しているかを地点ごとに当てはめる最小律の典型題です |
| 第5問 | 常染色体上の母性遺伝子Mの交配と子の発生率の計算/前後軸を決める濃度勾配型の母性因子の性質/タンパク質XとYの機能を実験1〜3から推定する考察と推論/始原生殖細胞の移植実験の解釈 | 19 | ★★★★☆ | 問1(イ)はF1雌のmmが四分の一で発生できないと気づけば75%。問3は実験1と2の差からXがYを抑えていると読む筋道さえ立てば、考察と推論を続けて取れます |
| 第6問 | 種内競争・種間競争と個体群の分布様式/アユの縄張り個体と群れ個体を比較した実験の考察/魚Tの縄張りの利益と労力のモデルから最適な縄張りの大きさを推定 | 14 | ★★★☆☆ | 問2は縄張り個体数×平均面積を五つの水路で計算し、総面積が減る水路があると示すのが決め手。問3は利益と労力の差が最大になる点を探す定番の処理です |
対策のポイント: 六題すべてが実験やデータの考察を含み、知識の即答だけで終わる設問はほとんどありません。第3問が12点と軽い一方で第4問と第5問だけで39点を占めるので、配点の大きい大問に時間を残す配分が重要です。グラフや表は「何と何を比べた図なのか」を先に一言で言語化してから選択肢に進むこと、第2問問4や第4問問4のような計算は桁と単位だけ丁寧に合わせることを意識すると時間内に処理しきれます。複数の解答番号をまとめて採点する設問には部分点が設定されているものもあるので、自信がなくても必ず埋めておきましょう。 各設問の詳しい解き方は上の「解答・解説はこちら」からどうぞ。
※ 難易度は当サイトの独自評価です(★1 基礎 〜 ★5 難)。

