2024年度 大学入学共通テスト 追試験 数学Ⅰ・A 解答・解説

2024年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅰ・A」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2024年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅰ・数学A」の全設問について、正解と考え方を解説します。第1問・第2問は必答、第3問〜第5問は2問を選択して解答します(計4問・100点)。各設問の見出しをタップすると解説が開きます。

第1問 〔1〕 式の計算(2つの等式を同時に満たす x, y)

連立の見た目をしていますが、①は移項すると完全平方になるという仕掛けです。そこに気づくと y = 7x が一発で出て、あとは②に代入して有理化するだけになります。

ア:正解 ⑦(配点2)

<問題要旨>
50(x² + y²) − (x + 7y)² を (ア x − y)² の形に変形する設問です。

<考え方>
素直に展開して整理します。

50(x² + y²) − (x + 7y)²

  = 50x² + 50y² − (x² + 14xy + 49y²)
  = 49x² − 14xy + y²
  = (7x)² − 2·(7x)·y + y²
  = (7x − y)²

ア=⑦。①はこの式が 0 になることを意味するので、7x − y = 0、すなわち y = 7x が導かれます。

イ,ウ:正解 ⑦, ④(配点2)

<問題要旨>
x の値を求める設問です。

<考え方>
y = 7x を②に代入し、分母を有理化します。

−4√3 x + y = 1  に  y = 7x  を代入

  −4√3 x + 7x = 1
  (7 − 4√3)x = 1
  x = 1/(7 − 4√3)
分母を有理化する

  x = (7 + 4√3) / {(7 − 4√3)(7 + 4√3)}

  分母 = 7² − (4√3)² = 49 − 48 = 1

  x = 7 + 4√3

イ=⑦、ウ=④。(このとき y = 7x = 49 + 28√3 です。)

エ,オ,カ:正解 ①, ②, ⑦(配点2)

<問題要旨>
x² + y² − 50 を 400(エオ + カ√3) の形で表す設問です。

<考え方>
y = 7x を使うと x² + y² が x² だけの式になります。x を2乗するのは最後にまわします。

x² + y² = x² + (7x)² = 50x²

  x² + y² − 50 = 50x² − 50 = 50(x² − 1)
x = 7 + 4√3 より

  x² = 49 + 56√3 + 48 = 97 + 56√3

  x² − 1 = 96 + 56√3

  50(96 + 56√3) = 4800 + 2800√3
              = 400(12 + 7√3)

エオ=12、カ=⑦、すなわち エ=①、オ=②、カ=⑦。

第1問 〔2〕 1次不等式(高速道路を使うほうが速くなる条件)

2つの経路の所要時間を x の式で表し、不等式にして解く設問です。数式は最後まで1次のままなので、道のりを正しく数え上げられるかだけが勝負になります。

キ,ク,ケ,コ:正解 ⑦, ⑤, ③, ⓪(配点2)

<問題要旨>
経路2を選んだとき、一般道路(道路あ)を走っている時間を求める設問です。

<考え方>
経路2で道路あ を走るのは「P → A」と「B → Q」の2区間です。それぞれの道のりを x で表します。

道路あ での位置関係(A からの道のり)

    A ─── P ─── Q ─────── B
    0     10   10+x        75

  P → A の道のり = 10 km
  B → Q の道のり = 75 − (10 + x) = 65 − x km

  合計 = 10 + (65 − x) = 75 − x km

道路あ の制限速度は時速 30 km なので、時間は (75 − x)/30 時間。キク=75、ケコ=30、すなわち キ=⑦、ク=⑤、ケ=③、コ=⓪。

サ,シ:正解 ③, ⑤(配点2)

<問題要旨>
経路2で高速道路(道路い)を走っている時間を求める設問です。

<考え方>
道路い は A から B まで 48 km、時速 80 km です。x は出てきません。

48 / 80 = 3 / 5 時間

サ/シ=3/5、すなわち サ=③、シ=⑤。したがって経路2の所要時間は (75 − x)/30 + 3/5 時間です。

ス,セ,ソ:正解 ⓪, ③, ⓪(配点2)

<問題要旨>
「経路2のほうが短い時間で Q に到着できる」ことを表す不等式を立てる設問です。

<考え方>
経路1は道路あ を x km 走るだけなので x/30 時間。これより経路2が小さいという不等式にします。

(経路2の時間)< (経路1の時間)

  (75 − x)/30 + 3/5  <  x/30

ス=⓪(<)、セソ=30、すなわち ス=⓪、セ=③、ソ=⓪。

※ 「速い」を不等号の向きに直すとき、時間は小さいほうが速いことに注意してください。

タ,チ,ツ:正解 ④, ⑥, ⑤(配点3)

<問題要旨>
立てた不等式を解いて、経路2が有利になる道のりの範囲を求める設問です。

<考え方>
分母をはらってから整理します。

(75 − x)/30 + 3/5 < x/30

  両辺に 30 を掛けて

  (75 − x) + 18 < x
         93 < 2x
       46.5 < x

タチ.ツ=46.5、すなわち タ=④、チ=⑥、ツ=⑤。

※ 問題文の条件 x < 65 と合わせると 46.5 < x < 65 です。この範囲なら経路2のほうが速く着けます。

第1問 〔3〕 三角比(正弦定理・余弦定理と三角形の合同条件)

外接円の半径と面積から三角形を決めていく設問です。sin の値が同じでも角が2通りあるという事実が、最後の合同条件の真偽判定にそのまま効いてきます。

テ,ト:正解 ②, ④(配点3)

<問題要旨>
BC = 4、外接円の半径 4√3/3 のときの ∠BAC を求める設問です。

<考え方>
正弦定理で sin∠BAC を出します。sin の値が同じ角は 0°〜180° に2つあります。

正弦定理  BC / sin∠BAC = 2R

  sin∠BAC = BC / (2R)
           = 4 / (2 × 4√3/3)
           = 4 / (8√3/3)
           = 12 / (8√3)
           = 3 / (2√3) = √3 / 2
0° < ∠BAC < 180° で sin = √3/2 となるのは

    ∠BAC = 60°  または  120°

小さいほうが 60°、大きいほうが 120°。テ=②、ト=④。

ナ:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
△ABC の面積が 3√3/4 のときの AB・AC の値を求める設問です。

<考え方>
面積公式 S = (1/2)·AB·AC·sin∠BAC を使います。sin∠BAC は 60° でも 120° でも √3/2 なので、場合分けは不要です。

(1/2) × AB·AC × (√3/2) = 3√3/4

  AB·AC × (√3/4) = 3√3/4

  AB·AC = 3

ナ=③。

ニ,ヌ:正解 ①, ⑨(配点2)

<問題要旨>
∠BAC = 60° のときの AB² + AC² を求める設問です。

<考え方>
余弦定理を AB² + AC² について解きます。

BC² = AB² + AC² − 2·AB·AC·cos60°

  16 = AB² + AC² − 2 × 3 × (1/2)
  16 = AB² + AC² − 3

  AB² + AC² = 19

ニヌ=19、すなわち ニ=①、ヌ=⑨。

ネ,ノ,ハ:正解 ②, ⑤, ⑤(配点2)

<問題要旨>
(AB + AC)² を求め、そこから AC を AB で表す設問です。

<考え方>
2乗の和と積がわかっているので、和の2乗の展開式を使います。

(AB + AC)² = AB² + AC² + 2·AB·AC
            = 19 + 2 × 3
            = 25

  AB + AC > 0 より  AB + AC = 5

  よって  AC = 5 − AB

ネノ=25、ハ=⑤、すなわち ネ=②、ノ=⑤、ハ=⑤。

ヒ,フ,ヘ:正解 ⑤, ①, ③(配点3)

<問題要旨>
AB の値を求める設問です。

<考え方>
AC = 5 − AB を AB·AC = 3 に代入して、AB の2次方程式にします。

AB(5 − AB) = 3

  AB² − 5AB + 3 = 0

  AB = (5 ± √(25 − 12)) / 2
     = (5 ± √13) / 2

ヒ=⑤、フヘ=13、すなわち ヒ=⑤、フ=①、ヘ=③。

※ AB と AC は 5 − AB で入れ替わるだけなので、2つの解は同じ三角形の2辺を表しています。三角形は1つに決まります。

ホ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
三角形の合同条件についての命題 (a)(b) の真偽を判定する、第1問の結論です。

<考え方>
ここまでの計算そのものが (a) の反例になっています。

■ (a) 一組の辺・面積・外接円の半径が等しい

  (1) の設定はまさにこれ。BC = 4、
  面積 3√3/4、外接円の半径 4√3/3。

  ところが ∠BAC = 60° の三角形と
  ∠BAC = 120° の三角形の2つがあり

    60°  → AB = (5 ± √13)/2
    120° → AB = (√19 ± √7)/2

  辺の長さが違うので合同ではない → 偽
■ (b) 一組の角・面積・外接円の半径が等しい

  角 A と外接円の半径 R が決まると
    正弦定理より  a = 2R sinA  が決まる

  面積 S = (1/2)bc sinA より  bc が決まる

  余弦定理 a² = b² + c² − 2bc cosA より
    b² + c² が決まり、(b + c)² も決まる

  b + c と bc が決まれば b, c は
  (入れ替えを除いて)一通りに定まる → 真

(a) 偽・(b) 真 の組合せは②です。ホ=②。

※ (a) が偽になるのは、sin から角を決めるときに 60° と 120° の2通りが残るからです。角そのものを与える (b) では、その曖昧さが消えます。

第2問 〔1〕 2次関数(絶対値を含む関数のグラフ)

絶対値の中身の符号で場合分けし、区間ごとに直線か放物線かを判定する設問です。後半では太郎さんと花子さんが「計算せずに概形を見抜く手順」を整理してくれるので、その手順を3つの関数に当てはめるだけになります。

ア,イ,ウ:正解 −, ④, ②(配点2)

<問題要旨>
2次不等式 x² + 2x − 8 < 0 を解く設問です。

<考え方>
因数分解します。

x² + 2x − 8 = (x + 4)(x − 2) < 0

  −4 < x < 2

アイ=−4、ウ=②、すなわち ア=−、イ=④、ウ=②。この範囲で絶対値の中身が負になります。

エ,オ,カ,キ:正解 ①, −, ⑤, ④(配点3)

<問題要旨>
y = (1/4)x² − (1/2)x − 1 の頂点の座標を求める設問です。

<考え方>
x² の係数 1/4 でくくってから平方完成します。

y = (1/4)x² − (1/2)x − 1
  = (1/4)(x² − 2x) − 1
  = (1/4){(x − 1)² − 1} − 1
  = (1/4)(x − 1)² − 1/4 − 1
  = (1/4)(x − 1)² − 5/4

  頂点 (1, −5/4)

エ=①、オカ/キ=−5/4、すなわち エ=①、オ=−、カ=⑤、キ=④。

ク:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
①のグラフの概形を選ぶ設問です。

<考え方>
区間ごとの式と、つなぎ目 x = −4, 2 での y の値を押さえます。

■ −4 < x < 2 のとき
    y = −x + 1  (右下がりの直線)
    x = −4 → y = 5
    x =  2 → y = −1

  ■ x ≦ −4, 2 ≦ x のとき
    y = (1/4)x² − (1/2)x − 1  (下に凸の放物線)
    x = −4 → 4 + 2 − 1 = 5   ✓ つながる
    x =  2 → 1 − 1 − 1 = −1  ✓ つながる
放物線の頂点は x = 1 なので

  x ≦ −4 の部分は右下がり(左上から下りてくる)
  2 ≦ x の部分は右上がり(右上へ上がる)

  → 全体は「両側が下に凸の放物線、
     真ん中が右下がりの直線」

この形は①です。ク=①。

※ ⓪は真ん中の線分が右上がりで、①は右下がりです。つなぎ目の y の値(5 と −1)を比べれば一瞬で区別できます。

ケ:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
②の関数 y = −(1/8)|x² − 9| − (1/8)x² + x のグラフの概形を選ぶ設問です。

<考え方>
会話文の手順どおり、絶対値の中身の符号で場合分けして、x² の項が残るかどうかを見ます。

■ x² − 9 < 0(−3 < x < 3)のとき
    |x² − 9| = 9 − x²

    y = −(1/8)(9 − x²) − (1/8)x² + x
      = −9/8 + x²/8 − x²/8 + x
      = x − 9/8

    → x² が消えて、傾き正の1次関数
■ x² − 9 > 0 のとき
    |x² − 9| = x² − 9

    y = −(1/8)(x² − 9) − (1/8)x² + x
      = −x²/4 + x + 9/8

    → x² の係数が負 = 上に凸の放物線

真ん中が右上がりの直線、両側が上に凸の放物線。これは③です。ケ=③。

コ:正解 ⑧(配点2)

<問題要旨>
y = (1/8)|x² − 9| − (1/8)x² + x のグラフの概形を選ぶ設問です。ケと絶対値の符号だけが違います。

<考え方>
同じ手順で場合分けします。今度は中と外が入れかわります。

■ −3 < x < 3 のとき
    y = (1/8)(9 − x²) − (1/8)x² + x
      = −x²/4 + x + 9/8

    → 上に凸の放物線
■ |x| > 3 のとき
    y = (1/8)(x² − 9) − (1/8)x² + x
      = x − 9/8

    → 傾き正の直線

真ん中が上に凸の放物線でふくらみ、両側が右上がりの直線。これは⑧です。コ=⑧。

※ ⑥は真ん中が下にへこむ形です。中央部が上に凸か下に凸かで見分けます。

サ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
y = (1/8)|x² + 2√5 x − 4| + (1/8)(x² + 2√5 x) のグラフの概形を選ぶ設問です。

<考え方>
x² + 2√5 x をひとかたまり u と見ると、構造がはっきりします。

u = x² + 2√5 x  とおくと

    y = (1/8)|u − 4| + (1/8)u
■ u − 4 < 0 のとき
    y = (1/8)(4 − u) + u/8 = 4/8 = 1/2

    → u が消えて、y は定数(水平な線分)

  ■ u − 4 > 0 のとき
    y = (1/8)(u − 4) + u/8 = u/4 − 1/2

    → u = x² + 2√5x なので下に凸の放物線
なお u − 4 = x² + 2√5x − 4 = 0 の解は

  x = (−2√5 ± 6)/2 = −√5 ± 3

  この間で水平、外側で下に凸の放物線

真ん中が水平な線分、両側が下に凸の放物線。これは②です。サ=②。

第2問 〔2〕 データの分析(最小値と最大値を除外した評点)

採点で最小値と最大値を1個ずつ除く、という実際の競技でよくある方式を題材にした設問です。後半は文字式のまま平均と分散を扱うので、定義に戻って自分で式を組み立てられるかが問われます。

シ:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
「元の評点」1, 2, 2, 3, 3, 3, 3, 4, 4, 5 について、「調整後の評点」の平均 ȳ を求める設問です。

<考え方>
最小値 1 と最大値 5 を1個ずつ除いた 8 個の平均をとります。

調整後の評点: 2, 2, 3, 3, 3, 3, 4, 4

  合計 = 2×2 + 3×4 + 4×2 = 4 + 12 + 8 = 24

  ȳ = 24 / 8 = 3

シ=③。(元の平均 x̄ = 3 と同じ値になっています。)

ス,セ:正解 ⓪, ⑤(配点2)

<問題要旨>
「調整後の評点」の分散 t² を求める設問です。

<考え方>
平均が 3 なので、偏差の2乗の平均をとります。

偏差: 2→−1(2個), 3→0(4個), 4→+1(2個)

  偏差の2乗の和
    = 1×2 + 0×4 + 1×2 = 4

  t² = 4 / 8 = 0.5

ス.セ=0.5、すなわち ス=⓪、セ=⑤。

※ 元の分散 s² = 1.2 より小さくなっています。両端を除くとばらつきが小さくなる、というこの方式のねらいがここに表れています。

ソ,タ:正解 ⑤, ⑥(配点3)

<問題要旨>
x̄ を z̄ と ȳ で表す設問です。

<考え方>
A と B をそれぞれ z̄、ȳ で書き直して、x̄ = (A + B)/n に代入します。

z̄ = A/2      →  A = 2z̄
  ȳ = B/(n−2)  →  B = (n − 2)ȳ

  x̄ = (A + B)/n
     = { 2z̄ + (n − 2)ȳ } / n
     = (2/n)·z̄ + {(n − 2)/n}·ȳ

ソ=⑤(2/n)、タ=⑥((n−2)/n)。

※ 2/n と (n−2)/n を足すと 1 になります。x̄ は z̄ と ȳ を個数の比で重みづけした平均だ、という意味です。

チ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
x̄ ≦ ȳ が成り立つための必要十分条件を選ぶ設問です。

<考え方>
ソタで得た式をそのまま不等式に入れて、整理します。

(2/n)z̄ + {(n−2)/n}ȳ ≦ ȳ

  (2/n)z̄ ≦ ȳ − {(n−2)/n}ȳ

  右辺 = {(n − (n−2))/n}ȳ = (2/n)ȳ

  (2/n)z̄ ≦ (2/n)ȳ

  2/n > 0 なので両辺を割って

    z̄ ≦ ȳ

チ=②。

※ 「除外した2個の平均が、残した評点の平均以下なら、全体の平均も下がる」という自然な内容です。

ツ:正解 ④(配点3)

<問題要旨>
「調整後の評点」が m 個の a と (8 − m) 個の b であるときの t² を、m, a, b で表す設問です。第2問の山場です。

<考え方>
各値の偏差を a − b でくくって表すのがコツです。

ȳ = { ma + (8−m)b } / 8

  a の偏差
    a − ȳ = { 8a − ma − (8−m)b } / 8
          = (8−m)(a − b) / 8

  b の偏差
    b − ȳ = { 8b − ma − (8−m)b } / 8
          = m(b − a) / 8
t² = (1/8)[ m(a−ȳ)² + (8−m)(b−ȳ)² ]

    = (1/8) × (a−b)²/64 ×
         [ m(8−m)² + (8−m)m² ]

  角かっこ = m(8−m){ (8−m) + m } = 8m(8−m)

  t² = (1/8) × (a−b)²/64 × 8m(8−m)
     = m(8−m)(a−b)² / 64

ツ=④。

※ 分母が 64 になるところが分かれ目です。8 で割る操作が2回(分散の定義と偏差の分母)入り、最後に 8 が1つ約分されて 64 が残ります。

テ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
表1の4人のうち t² が最も大きい選手を選ぶ、第2問の結論です。

<考え方>
各選手について最小値と最大値を1個ずつ除き、残り 8 個の分散を出します。ツの公式が使えるのは値が2種類の選手だけなので、素直に計算するほうが確実です。

■ あ  1,4,4,4,4,5,5,5,5,5 → 4,4,4,4,5,5,5,5
    平均 4.5
    偏差² の和 = 0.25 × 8 = 2
    t² = 2/8 = 0.25

  ■ い  1,3,3,4,4,4,4,4,4,5 → 3,3,4,4,4,4,4,4
    平均 3.75
    偏差² の和 = 0.5625×2 + 0.0625×6 = 1.5
    t² = 1.5/8 = 0.1875

  ■ う  1,2,2,2,2,4,4,4,4,4 → 2,2,2,2,4,4,4,4
    平均 3
    偏差² の和 = 1 × 8 = 8
    t² = 8/8 = 1   ← 最大

  ■ え  1,1,1,1,1,1,1,3,3,4 → 1,1,1,1,1,1,3,3
    平均 1.5
    偏差² の和 = 0.25×6 + 2.25×2 = 6
    t² = 6/8 = 0.75

最も大きいのは「う」。テ=②。

※ 「う」は 2 と 4 の2種類だけなのでツの式が使えます。m = 4、a = 2、b = 4 として 4×4×4/64 = 1 ✓ と検算できます。

第3問(選択問題) 場合の数と確率(壁にタイルを貼る)

4×4 の壁にタイルを 1 枚ずつ貼っていき、配置が枝分かれしていく様子を追う設問です。その時点で貼れる候補が何箇所あるかを数えれば、各枝の確率が決まります。図1の枝分かれ図をていねいに読むことが、そのまま得点になります。

ア,イ:正解 ①, ②(配点2)

<問題要旨>
2枚目を貼った時点で配置が A(横に2枚)となる確率を求める設問です。

<考え方>
問題文にあるとおり、2枚目の候補は「1枚目のすぐ右」と「1枚目のすぐ上」の2箇所です。

候補は 2 箇所、どちらも確率 1/2

  A = すぐ右に貼った場合

  P(A) = 1/2

ア/イ=1/2、すなわち ア=①、イ=②。

ウ,エ,オ,カ:正解 ①, ②, ①, ④(配点2)

<問題要旨>
3枚目を貼った時点で配置が B(横に3枚)となる確率を求める設問です。

<考え方>
B に至るのは A を経由する道だけです。A から先の候補数を数えます。

A = 左下に横2枚。次の候補は

    ・その右(横に3枚目)
    ・左端の1つ上

  の 2 箇所(右上の位置は、左隣が空いていて
  貼れない)

  よって A から B へ進む確率は 1/2
P(B) = P(A) × 1/2
       = 1/2 × 1/2
       = 1/4

ウ/エ=1/2、オ/カ=1/4、すなわち ウ=①、エ=②、オ=①、カ=④。

キ,ク:正解 ①, ②(配点2)

<問題要旨>
3枚目の配置が C(L 字型)となる確率を求める設問です。

<考え方>
C には2つの経路があります。A から上に伸ばす場合と、縦2枚から右に伸ばす場合です。

■ A(横2枚)→ C
    P = 1/2 × 1/2 = 1/4

  ■ 縦2枚 → C
    縦2枚からの候補も2箇所なので
    P = 1/2 × 1/2 = 1/4

  P(C) = 1/4 + 1/4 = 1/2

キ/ク=1/2、すなわち キ=①、ク=②。

※ 3枚の配置は B(横3枚)・C(L字)・D(縦3枚)の3通りで、確率は 1/4、1/2、1/4 です。合計 1 になることを確かめておくと安心です。

ケ,コ,サ,シ:正解 ③, ⑦, ②, ④(配点3)

<問題要旨>
4枚目の配置が E となる確率を求める設問です。

<考え方>
まず E がどの配置から来られるかを図1で確かめ、そのうえで各経路の確率を足します。

E = 下段に3枚 + 左端の1つ上に1枚

  ■ B(横3枚)から左端の上に貼る → E  ○
  ■ C(L字)から下段3枚目に貼る → E  ○
  ■ D(縦3枚)からは、下段に3枚並ばない → ×

  よって B と C だけ  → ケ = ③
■ B からの候補は 2 箇所(右へ/左端の上へ)
  ■ C からの候補は 3 箇所
     (下段3枚目/2段目の右/左端の上)

  P(E) = P(B)×1/2 + P(C)×1/3
       = (1/4)(1/2) + (1/2)(1/3)
       = 1/8 + 1/6
       = 3/24 + 4/24 = 7/24

ケ=③、コ/サシ=7/24、すなわち ケ=③、コ=⑦、サ=②、シ=④。

ス,セ,ソ:正解 ①, ①, ⑥(配点3)

<問題要旨>
4枚目の配置が F(2×2 の正方形)となる確率を求める設問です。

<考え方>
2×2 の正方形をつくるには、直前が L 字(C)である必要があります。

■ B(横3枚)からは 2×2 にならない → ×
  ■ C(L字)から 2段目の右に貼る → F  ○
  ■ D(縦3枚)からは 2×2 にならない → ×

  よって C だけ  → ス = ①
P(F) = P(C) × 1/3
       = (1/2)(1/3)
       = 1/6

ス=①、セ/ソ=1/6、すなわち ス=①、セ=①、ソ=⑥。

タ,チ:正解 ⑤, ⑦(配点4)

<問題要旨>
4枚目が E であったとき、2枚目が A である条件付き確率を求める設問です。

<考え方>
E に至るすべての経路を書き出し、そのうち A を通るものの割合を出します。

E に至る経路(分母)

  ① A → B → E : 1/2 × 1/2 × 1/2 = 1/8
  ② A → C → E : 1/2 × 1/2 × 1/3 = 1/12
  ③ 縦2枚 → C → E : 1/2 × 1/2 × 1/3 = 1/12

  P(E) = 1/8 + 1/12 + 1/12
       = 3/24 + 2/24 + 2/24 = 7/24  ✓
A を通るもの(分子)= ① + ②

    = 1/8 + 1/12 = 3/24 + 2/24 = 5/24

  条件付き確率 = (5/24) / (7/24) = 5/7

タ/チ=5/7、すなわち タ=⑤、チ=⑦。

ツ,テ,ト:正解 ⑤, ②, ⑦(配点4)

<問題要旨>
6枚目を貼った時点で図2の階段形(下段3枚・2段目2枚・3段目1枚)になる確率を求める、第3問の結論です。

<考え方>
各段の枚数の組で状態を表し、5枚目までの確率を順に計算します。候補の数=段の長さの種類の数+1 と数えられます(ただし壁は4×4なので、長さ4の段はそれ以上伸ばせません)。

状態を(下段, 2段目, 3段目, …)で表す

■ 4枚目までの確率(ケコサシ・スセソで計算済み)

  (4)       = 1/8
  (3,1) = E = 7/24
  (2,2) = F = 1/6
  (2,1,1)   = 7/24
  (1,1,1,1) = 1/8

  合計 1 ✓
■ 5枚目

  (4)  の候補は (4,1) の1箇所だけ
  (3,1) の候補は (4,1) (3,2) (3,1,1) の3箇所
  (2,2) の候補は (3,2) (2,2,1) の2箇所
  (2,1,1) の候補は (3,1,1) (2,2,1) (2,1,1,1) の3箇所
  (1,1,1,1) の候補は (2,1,1,1) の1箇所だけ

  P(3,2)   = (7/24)(1/3) + (1/6)(1/2)
           = 7/72 + 6/72 = 13/72
  P(3,1,1) = (7/24)(1/3) + (7/24)(1/3)
           = 14/72
  P(2,2,1) = (1/6)(1/2) + (7/24)(1/3)
           = 6/72 + 7/72 = 13/72
■ 6枚目で (3,2,1) になる

  直前としてあり得るのは
    (3,2) ・ (3,1,1) ・ (2,2,1)
  の3つで、いずれも候補は3箇所

  P = (13/72 + 14/72 + 13/72) × 1/3
    = (40/72) × 1/3
    = 40/216
    = 5/27

ツ/テト=5/27、すなわち ツ=⑤、テ=②、ト=⑦。

※ 4枚目の (4) と (1,1,1,1) は候補が1箇所しかありません。壁が 4×4 なので、長さ4の段はそれ以上伸ばせず、4段目より上もないからです。ここを2箇所と数えると答えが合わなくなります。

第4問(選択問題) 整数の性質(不定方程式と7進法)

前半は「積の形にして約数を数える」という不定方程式の定石、後半は7進法での桁の入れ替えです。後半は文字が多くて手が止まりやすいですが、X = 48(a − c) という1本の式にたどり着けば、あとは 49 = 7² を使った書き換えだけになります。

ア,イ,ウ:正解 ③, ②, ⑥(配点2)

<問題要旨>
2xy − 4x − 3y = 0 を積の形に変形する設問です。

<考え方>
x を含む項と y を含む項でくくり、あとから定数を足して積の形をつくります。

2xy − 4x − 3y = 0

  (2x − 3)(y − 2) を展開すると
    = 2xy − 4x − 3y + 6

  よって
    2xy − 4x − 3y = (2x − 3)(y − 2) − 6

  これが 0 なので

    (2x − 3)(y − 2) = 6

ア=③、イ=②、ウ=⑥。

エ:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
①を満たす整数 x, y の組の個数を求める設問です。

<考え方>
ここが最大のポイントです。2x − 3 は必ず奇数なので、6 の約数のうち奇数のものしか選べません。

6 の約数(負も含む)
    ±1, ±2, ±3, ±6

  このうち奇数は  1, −1, 3, −3  の4個
  2x − 3 =  1 → x = 2,  y − 2 =  6 → y =  8
  2x − 3 = −1 → x = 1,  y − 2 = −6 → y = −4
  2x − 3 =  3 → x = 3,  y − 2 =  2 → y =  4
  2x − 3 = −3 → x = 0,  y − 2 = −2 → y =  0

  4 組

エ=④。

※ ±2 や ±6 を入れると 2x − 3 が偶数になり、x が整数になりません。ここを見落とすと 8 組と答えてしまいます。

オ,カ:正解 ②, ⑧(配点3)

<問題要旨>
4組のうち xy が最大になるものを求める設問です。

<考え方>
エで書き出した4組について xy を計算して比べます。

(x, y) = (2,  8) → xy =  16  ← 最大
  (x, y) = (1, −4) → xy =  −4
  (x, y) = (3,  4) → xy =  12
  (x, y) = (0,  0) → xy =   0

オ=②、カ=⑧。

キ:正解 ③(配点3)

<問題要旨>
2xy − 4x − 3y = 3a の整数解がちょうど 8 個になる最小の a(a は 0 以上の整数)を求める設問です。

<考え方>
同じ変形をすると右辺が変わるだけです。解の個数は右辺の奇数の約数の個数で決まります。

(2x − 3)(y − 2) = 3a + 6 = 3(a + 2)

  N = 3(a + 2) とおくと

  解の個数 = N の奇数の約数の個数 × 2
            (正負の両方があるため)

  8 個 ⟺ 正の奇数の約数が 4 個
N は 3 の倍数で N ≧ 6。小さい順に調べる

  N =  6 = 2×3   → 奇数部分 3、約数2個  ×
  N =  9 = 3²    → 奇数部分 9、約数3個  ×
  N = 12 = 2²×3  → 奇数部分 3、約数2個  ×
  N = 15 = 3×5   → 奇数部分15、約数4個  ○

  N = 15 のとき  3(a + 2) = 15
                  a + 2 = 5
                      a = 3

キ=③。

ク:正解 ⑤(配点2)

<問題要旨>
M = abc(7)、N = cba(7) について X = M − N を 7² の項で表す設問です。

<考え方>
7進法の各桁を 10 進法の式に直して引き算します。真ん中の b は打ち消し合います。

M = 49a + 7b + c
  N = 49c + 7b + a

  X = M − N
    = 49a + c − 49c − a
    = 48(a − c)

  これを 7² の形に合わせると

    48(a − c) = 49(a − c) − (a − c)
              = (a − c)×7² + (c − a)

ク=⑤(a − c)。

ケ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
同じ式の定数項にあたる部分を答える設問です。

<考え方>
クで導いた式の後半をそのまま読みます。

X = (a − c)×7² + (c − a)

ケ=②(c − a)。

※ c − a は負の数です。このままでは7進法の桁として使えないので、次のコで繰り下がりの処理をします。

コ:正解 ⑥(配点3)

<問題要旨>
X を7進法の各桁が 0 以上 6 以下になる形に書き換える設問です。

<考え方>
7² の位から 1 つ借りて、7 の位と 1 の位に配ります。恒等式として係数を合わせます。

(a−c)×7² + (c−a)
    = (a−c−1)×7² + 49 + (c−a)

  49 を「コ × 7 + 7」の形にしたいので

    49 = コ × 7 + 7
    42 = コ × 7
     コ = 6
よって

  X = (a−c−1)×7² + 6×7 + {7 + (c−a)}

  7進法で X = def(7) と書くと

    d = a − c − 1,   e = 6,   f = 7 − (a − c)

コ=⑥。

※ 条件 c + 1 < a より a − c ≧ 2、また 3 ≦ a ≦ 6、1 ≦ c ≦ 4 より a − c ≦ 5 です。したがって d は 1〜4、f は 2〜5 となり、どちらもきちんと7進法の桁におさまります。

サ,シ,ス,セ:正解 ①, ⓪, ⑤, ⑥(配点3)

<問題要旨>
Y = fed(7) として X + Y を7進法で表す、第4問の結論です。

<考え方>
X + Y を d, e, f で表すと、d + f がひとかたまりで現れます。そしてこれが定数になるのがこの問題の仕掛けです。

X = 49d + 7e + f
  Y = 49f + 7e + d

  X + Y = 50d + 14e + 50f
         = 50(d + f) + 14e
ここで

  d + f = (a − c − 1) + {7 − (a − c)} = 6
  e = 6

  どちらも a, c によらない定数!

  X + Y = 50×6 + 14×6 = 300 + 84 = 384
384 を7進法に直す

  384 ÷ 343 = 1 あまり 41
   41 ÷  49 = 0 あまり 41
   41 ÷   7 = 5 あまり  6

  384 = 1056(7)

  検算: 343 + 0 + 35 + 6 = 384 ✓

p = 1、q = 0、r = 5、s = 6。サ=①、シ=⓪、ス=⑤、セ=⑥。

※ a, c がどんな値でも X + Y は必ず 1056(7) になります。「桁を入れ替えて足すと決まった数になる」という、7進法版のよく知られた現象です。

第5問(選択問題) 図形の性質(外心・垂心・内心)

外心 O に関する対称点 P, Q, R を導入して、垂心 H の性質を調べる設問です。鍵になるのは「直径に対する円周角は 90°」という一点で、これが垂線と平行線を次々と生み出します。

ア:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
直線 AC と垂直な直線を、AR、CP のほかに1つ選ぶ設問です。

<考え方>
まず AR と CP がなぜ AC と垂直なのかを確認すると、選ぶべきものが見えてきます。

R は C の O に関する対称点
  → CR は外接円の直径
  → ∠CAR = 90°(直径に対する円周角)
  → AR ⊥ AC

  P は A の O に関する対称点
  → AP は直径
  → ∠ACP = 90°
  → CP ⊥ AC
残る1つは「AC に下ろした垂線」

  E は直線 BH と直線 AC の交点で、
  BE は B から AC への垂線。
  H はその垂線上にあるので

    BH ⊥ AC

ア=②(BH)。

イ:正解 ⑥(配点2)

<問題要旨>
同じことを直線 BC について行う設問です。

<考え方>
アと同じ3点セット(頂点からの垂線・対称点を結ぶ2本)を、BC について並べます。

AH ⊥ BC   (A から BC への垂線)

  BR ⊥ BC
    R は C の対称点、CR は直径
    → ∠CBR = 90°

  残る1つは Q(B の対称点)を使うもの
    BQ は直径 → ∠BCQ = 90°
    → CQ ⊥ BC

イ=⑥(CQ)。

ウ,エ:正解 ⑤, ⑥(配点3)

<問題要旨>
BD : DC = 4 : 1、AE : EC = 2 : 3 のときの AH : HD を求める設問です。

<考え方>
問題文の指示どおり、△ADC と直線 BE にメネラウスの定理を使います。直線 BE は辺 DC の延長上の B、辺 CA 上の E、辺 AD 上の H を通ります。

△ADC と直線 B–H–E について

  (DB/BC) × (CE/EA) × (AH/HD) = 1
BD : DC = 4 : 1 より
    DB = 4,  BC = BD + DC = 5

  AE : EC = 2 : 3 より
    CE/EA = 3/2

  (4/5) × (3/2) × (AH/HD) = 1

    (6/5) × (AH/HD) = 1

     AH/HD = 5/6

ウ/エ=5/6、すなわち ウ=⑤、エ=⑥。

オ,カ,キ:正解 ④, ①, ①(配点3)

<問題要旨>
△ARB の面積が △ABC の面積の何倍かを求める設問です。

<考え方>
(i) で見た垂直関係から、AHBR が平行四辺形になることに気づくのがポイントです。

AR ⊥ AC  かつ  BH ⊥ AC   → AR ∥ BH
  BR ⊥ BC  かつ  AH ⊥ BC   → BR ∥ AH

  よって四角形 AHBR は平行四辺形。
  対角線 AB で二等分されるので

    △ARB の面積 = △AHB の面積
△AHB の面積を求める

  △ABD / △ABC = BD/BC = 4/5

  AH : HD = 5 : 6 より AD = 11、HD = 6
    △HBD / △ABD = HD/AD = 6/11

  △HBD = (4/5)(6/11) △ABC = 24/55 △ABC

  △AHB = △ABD − △HBD
        = (44/55 − 24/55) △ABC
        = 20/55 △ABC = (4/11) △ABC

オ/カキ=4/11、すなわち オ=④、カ=①、キ=①。

ク,ケ:正解 ①, ⓪(配点3)

<問題要旨>
△ABP と相似な三角形を選び、その根拠となる角の等式を答える設問です。

<考え方>
まず △ABP が直角三角形であることを確認し、同じく直角三角形になるものを探します。

AP は直径なので ∠ABP = 90°
  → △ABP は B が直角の直角三角形

  一方、D は A から BC に下ろした垂線の足だから
    ∠ADC = 90°
  → △ADC は D が直角の直角三角形
残る1組の角を比べる

  ∠APB と ∠ACB は、同じ弧 AB に対する
  円周角なので等しい。

  △ADC の中でその角は ∠ACD(=∠ACB)。

    ∠APB = ∠ACD

直角がそれぞれ等しく、もう1組の角も等しいので相似です。ク=①(△ADC)、ケ=⓪(∠ACD)。

コ:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
外心 O、垂心 H、内心 I についての命題 (a)(b) の真偽を判定する設問です。

<考え方>
(a) は「AO と AH が ∠A の二等分線について対称(等角共役)」という有名な性質です。(b) はそこから一歩踏み込んで、点そのものが対称かを問うています。

■ (a) 直線 AO と直線 AH は直線 AI に関して対称

  ∠BAO = 90° − ∠ACB
    (O は外心。△OAB は二等辺三角形で
      ∠AOB = 2∠ACB だから)

  ∠CAH = 90° − ∠ACB
    (AH ⊥ BC。直角三角形 ADC で
      ∠CAD = 90° − ∠ACD だから)

  よって ∠BAO = ∠CAH。
  AI は ∠BAC の二等分線なので、
  AO と AH は AI について対称  → 真
■ (b) 外心 O と垂心 H が直線 AI に関して対称

  対称であるためには、AI からの角が等しいだけでなく
  AO = AH でなければならない。

  AO は外接円の半径で一定だが、AH は
  三角形の形によって変わり、一般に一致しない。

  → 偽

(a) 真・(b) 偽 の組合せは①です。コ=①。

サ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
∠BAC が鈍角である鈍角三角形のとき、∠BAP と等しい角を選ぶ設問です。

<考え方>
直角三角形 ABP と直角三角形 ADC で、それぞれ残りの角を計算します。

△ABP で ∠ABP = 90° なので

    ∠BAP = 90° − ∠APB
          = 90° − ∠ACB
      (∠APB と ∠ACB は弧 AB の円周角)

  一方 AD ⊥ BC の直角三角形 ADC で

    ∠CAD = 90° − ∠ACD = 90° − ∠ACB

  よって ∠BAP = ∠CAD

サ=②(∠CAD)。

※ D は直線 AH と直線 BC の交点なので、∠CAD と ∠CAH は同じ角を指しています。

シ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
∠OAI + シ = 180° が成り立つ角を選ぶ、第5問の結論です。

<考え方>
鋭角三角形なら (2) のとおり ∠OAI = ∠HAI ですが、∠BAC が鈍角になるとO と H が A から見て反対側に移るため、2つの角は等しくならず、足して 180° になります。

鋭角三角形のとき
    AO と AH は AI について対称
    → ∠OAI = ∠HAI

  ∠BAC が鈍角のとき
    外心 O は BC に関して A と反対側へ、
    垂心 H は BC に関して A と同じ側の外へ出る。
    AO と AH は AI をはさんで
    「反対向き」に開くことになり

    ∠OAI + ∠HAI = 180°

シ=②(∠HAI)。

※ 具体例で確かめられます。∠BAC = 120° の三角形を外接円の半径 1 で作って計算すると、∠OAI ≒ 10°、∠HAI ≒ 170° となり、和はちょうど 180° になります。

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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