2025年度 大学入学共通テスト 本試験 情報Ⅰ 解答・解説

2025年度 大学入学共通テスト 本試験「情報Ⅰ」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2025年度(令和7年度)大学入学共通テスト 本試験「情報Ⅰ」の解説です。試験時間は60分、満点は100点。第1問(配点20)、第2問(配点30)、第3問(配点25)、第4問(配点25)の4つの大問からなり、全問必答です。採点される項目は全部で41、マークする解答記号は51個あります(複数の記号がひとまとまりで採点される設問があるため、記号の数と採点項目の数は一致しません)。解答記号は大問ごとにアから振り直されるので、「第2問のア」と「第3問のア」は別のマーク欄です。

第1問は小問集合です。デジタル署名とIPv6という情報社会の基礎知識から入り、7セグメントLEDの点灯パターン数とエラーコードに必要な桁数(場合の数)、チェックディジットの計算と検出できるミスの種類、そしてマウス操作の所要時間に関する法則を用いたユーザインタフェースの設計へと進みます。知識だけで片づくのは前半の2問だけで、残りはその場で数え、計算する設問です。

第2問はA・Bの2部構成です。Aはスーパーマーケットのレシートとポイント会員情報を題材に、どの情報を組み合わせれば何が分かるのか、情報システムの中で情報がどこからどこへ流れるのかを問います。Bは集金でおつりに使う千円札が何枚必要かを乱数でシミュレーションする設問で、表を1行ずつ埋めていく作業と、10,000回分の結果をまとめたヒストグラムの読み取りが求められます。Bは手元の千円札の枚数が負の数になるという設定に慣れるかどうかが分かれ目です。

第3問はアルゴリズムとプログラミングです。「最も早く手が空いた部員が次の工芸品を担当する」という割当ての規則を、まず手作業で追い、次に配列の最小の要素を探すプログラムに書き直し、最後は繰返しを二重にして一覧を出力するところまで組み立てます。配列Akibiが持つのが「作業を終えた日」ではなく「次に空きになる日」であること、終了日は開始日+製作日数−1、次に空く日は開始日+製作日数と1日ずれることが、ここでのつまずきどころです。

第4問はデータの分析です。尺度水準の判定から始まり、棒グラフと帯グラフの使い分け、散布図と相関係数から言えること・言えないこと、旅行者数を人口で割った指標と箱ひげ図の読み取りへと進みます。相関から因果を主張する選択肢や「必ず」と言い切る選択肢を落とす練習としても使える大問です。なお試験当日に問題訂正が配られており、第4問問1のウ・エの選択肢⓪・①は「旅行者数がすべての地方の中で最も多い地方は…」、問2の選択肢③は「ある目的の旅行者数が多い都道府県ほど、他の目的の旅行者数も多くなる傾向にある」が正しい本文です。本解説は訂正後の文言で説明しています。

第1問(必答) 情報社会の基礎と情報デザイン

配点20。デジタル署名とIPアドレス、7セグメントLEDを使った場合の数、チェックディジット、マウス操作の法則を用いたユーザインタフェース設計という、分野の異なる4問の小問集合です。

ア:正解 2(配点2)

<考え方>
デジタル署名が何を保証する仕組みかに戻れば決まる。デジタル署名は「送信した人が本人であること(認証)」と「受け取った情報が途中で書き換えられていないこと(改ざんの検知)」の二つを確認するためのもので、問題文は前半ですでに本人確認に触れているから、空欄には残るもう一方が入る。⓪の複製されたかどうかと④の盗聴されたかどうかは署名では分からず(通信内容を第三者に読ませないのは暗号化の役割)、①の暗号化されているかは署名とは別の仕組み、③の届いた経路も署名の対象ではない。よって ア=2。

デジタル署名は「内容を秘密にする」仕組みではなく「内容が変わっていないことと差出人を確かめる」仕組み。秘密にするのは暗号化の役割で、この二つを混同しないこと。

イ:正解 2(配点2)

<考え方>
128ビットのIPアドレスはIPv6のこと。なぜIPv4から移行したのかという一点に戻れば決まる。IPv4は32ビットで約43億通りしか表せず、スマートフォンや家電までインターネットに直接つながる時代にはアドレスが足りなくなった。これを解決するのがIPv6である。

IPv4 … 32ビット → 2³² ≒ 43億通り
IPv6 … 128ビット → 2¹²⁸ ≒ 3.4×10³⁸ 通り
⓪ 有線LAN・無線LANの別 … アドレスの長さとは無関係
① 大容量データの送受信 … 回線の速度の話でアドレス長とは無関係
② 直接接続する機器の増加 … 足りなくなったアドレスを増やすための拡張そのもの
③ 漢字などのドメイン名 … ドメイン名の話でIPアドレスとは別
④ HTMLの仕様変更 … Webページの記述方法の話で無関係
よって イ=2
ウ,エ,オ:正解 1, 2, 8(配点3)

<考え方>
「7個のLEDが、それぞれ独立に点灯か消灯の2通り」という形に読み替えれば、積の法則そのもの。数字やアルファベットとして意味をなす形に限らず、全消灯も含めた全パターンを数える点に注意する。

LEDは ⓐ〜ⓖ の7個
各LEDの状態は「点灯」「消灯」の2通り
組合せの総数 = 2×2×2×2×2×2×2 = 2⁷
2⁷ = 128
よって ウエオ=128(ウ=1、エ=2、オ=8)

図2・図3に出てくる数字10種類とアルファベット13種類は128通りの一部にすぎない。「表示できる文字の数」を数える問題ではないことを取り違えないこと。

カ:正解 5(配点3)

<考え方>
7セグメントLEDの部品1個が1桁にあたるので、求めるのは必要な桁数。桁ごとに使える文字の種類が決まっているから、積の法則で桁数を1つずつ増やし、5,000種類に初めて届く桁数を探す。

1桁目   … 大文字のアルファベット 8種類
2桁目   … 小文字のアルファベット 5種類
3桁目以降 … 数字 10種類
n桁で表せるエラーコードの種類 = 8×5×10ⁿ⁻²
 n=2 … 8×5 = 40
 n=3 … 8×5×10 = 400
 n=4 … 8×5×10² = 4000 < 5000
 n=5 … 8×5×10³ = 40000 ≧ 5000
5,000種類に初めて届くのは5桁
よって カ=5

「少なくとも何個あればよいか」なので、5,000を超えた最初の桁数で止める。4桁では4,000種類までしか作れない。

キ:正解 7(配点2)

<考え方>
生成方法Bの手順をそのまま順に実行するだけ。奇数桁(N₅、N₃、N₁)だけを3倍し、偶数桁(N₄、N₂)はそのまま足して、10で割った余りRを10から引く。先に生成方法Aで「1」になることを確かめておくと、桁の対応を取り違えていないか検算できる。

利用者ID 22609 → N₅=2、N₄=2、N₃=6、N₂=0、N₁=9

〔確認〕生成方法A
 2+2+6+0+9 = 19
 19 ÷ 10 の余り R = 9
 C = 10 − 9 = 1 … 問題文の「1」と一致

生成方法B
 奇数桁を3倍 … 3·2 + 3·6 + 3·9 = 6 + 18 + 27 = 51
 偶数桁はそのまま … 2 + 0 = 2
 合計 … 51 + 2 = 53
 53 ÷ 10 の余り R = 3
 C = 10 − 3 = 7
よって キ=7

桁の番号は右端がN₁で左へ向かって増える。22609の左端の2がN₅、右端の9がN₁である。

ク:正解 3(配点3)

<考え方>
生成方法Aは各桁の単純な和なので、桁を入れ替えても和は変わらないという性質に戻る。Aで「絶対に検出できない」のは和が変わらないミス、つまり桁の順序の入れ替えである。一方Bは奇数桁だけ3倍の重みを付けるので、重みの違う桁どうしの入れ替えなら値が変わって検出できる。連続する二つの桁は必ず一方が奇数桁・他方が偶数桁になるから③。⓪と①は数字そのものが変わるので和も変わり、Aでも検出できる場合があって「Aでは検出できることはない」に反する。②は奇数桁どうしで、Bでも重みが同じだから値が変わらず、Bでも検出できない。

例:ID 22609 の N₃ と N₂(連続する二つの桁)を入れ替えて 22069 としてしまった場合

生成方法A
 正しいID … 2+2+6+0+9 = 19 → R=9、C=1
 誤ったID … 2+2+0+6+9 = 19 → R=9、C=1 … 同じ(検出できない)

生成方法B
 正しいID … 3·2+2+3·6+0+3·9 = 53 → R=3、C=7
 誤ったID … 3·2+2+3·0+6+3·9 = 6+2+0+6+27 = 41 → R=1、C=9 … 違う(検出できる)
よって ク=3

②の奇数桁どうしの入れ替えは、Bでも3(Na+Nb)の形で和が変わらないので検出できない。「Bなら何でも見つかる」わけではない。

ケ:正解 2(配点2)

<考え方>
この法則が言うのは「対象物が大きいほど速い」「距離が短いほど速い」の二つ。問題文は「ディスプレイの端にある対象物は実質的に大きさが無限大」と言っているので、まず端に接している対象物だけに絞り、そのうえで距離の短い方を選ぶ、という二段構えで決める。

〔第1段階〕端に接しているか(実質的に大きさが無限大か)
 ⓪ 画面左寄りの小さな四角 … どの端にも接していない
 ① 画面中央の大きな四角 … どの端にも接していない
 ② 右上のすみ    … 上の端と右の端に接している(無限大)
 ③ 右下のすみ    … 右の端と下の端に接している(無限大)

〔第2段階〕残った②と③をマウスカーソルからの距離で比べる
 マウスカーソルは画面の右側、上下の中央よりやや上にある
 ②までの距離 < ③までの距離
よって ケ=2

①は面積こそ最も大きいが端に接していないので無限大にはならない。「大きいほど速い」だけを見て①を選ばないこと。

コ,サ:正解 0, 1(配点3)

<考え方>
「距離が短いほど時間が短い」の裏返しで考える。この法則のみに沿って設計したのなら、速く選べる近い位置に利用頻度の高い項目、時間がかかってよい遠い位置に利用頻度の低い項目を置くはず。図6で「項目5」はマウスカーソルから最も遠いので、利用頻度が低い項目だと判断できる。

図6の配置(マウスカーソルは項目1のすぐ上)
 項目1 … カーソルに最も近い → 移動時間が最短
 項目2
 項目3
 項目4
 項目5 … カーソルから最も遠い → 移動時間が最長

法則のみに沿った設計なら
 移動時間が長くてよい = 利用頻度が低い
よって コ=0(低い)、サ=1(マウスカーソルの位置から遠い場所)

サの⓪「メニューの中で一番目立つ場所」や②「マウスで素早く選択できる場所」は、利用頻度が高い項目を置くべき場所。コで「低い」と答えたことと矛盾しない選択肢を選ぶ。

第2問(必答) データの活用と情報システム/モデル化とシミュレーション

配点30。Aはスーパーマーケットのレシートとポイント会員情報を題材に、情報の組合せから何が分かるか、情報システムの中で情報がどう流れるかを問います。Bは集金のおつりに必要な千円札の枚数を乱数でシミュレーションする設問です。

ア:正解 5(配点2)

<考え方>
求めたいのは「時間帯ごとの総売上額(消費税込)」。必要なのは「いつ買ったか」と「いくら買ったか」の二つで、前者は与えられている購入時刻が担うから、空欄には税込の金額を表す項目が入る。

必要な情報 =「いつ」+「いくら」
 「いつ」  → 購入時刻(与えられている)
 「いくら」 → ⑤ 購入した商品の合計金額(レシートの「合計 ¥1,193」=税込)

⓪ 店コード・① レジの番号・② 担当店員名 … 時刻でも金額でもない
④ 購入した商品の個数・⑥ 個数の合計   … 個数であって金額ではない
⑦ お預かり合計金額         … 客が出した金額で、売上額ではない
⑧ 利用可能ポイント数        … 売上額とは別の情報
よって ア=5

「LikeWing全体での」比較なので、店舗を区別する⓪の店コードは不要。店舗別に比べたいときに初めて必要になる。

イ,ウ:正解 3, 4(配点2)(順序は問わない)

<考え方>
求めたいのは「曜日別の各商品の購買の状況」。必要なのは「いつ」「どの商品を」「どれだけ」の三つで、「いつ」は与えられている購入日・曜日が担う。残る二つを図1の番号から選ぶ。

必要な情報 =「いつ」+「どの商品を」+「どれだけ」
 「いつ」    → 購入日,曜日(与えられている)
 「どの商品を」 → ③ 商品コード,購入商品名
 「どれだけ」  → ④ 購入した商品の個数

⑤ 購入した商品の合計金額・⑥ 購入した商品の個数の合計
 … どちらもレシート1枚ぶんの合計で、商品ごとの内訳が分からない
よって イ,ウ=3, 4(順序は問わない)
エ:正解 0(配点2)

<考え方>
下線部(A)で組み合わせるのは、ポイント会員情報(名前・性別・生年)と、レシートに印字されている情報(購入日時・商品・個数・金額・ポイント会員IDなど)。どちらも「買ったという事実の記録」なので、記録に残らないものは得られない、という一点で切る。①は同じポイント会員IDの購入履歴を並べれば繰り返し買われている商品が分かる。②は生年から年齢層が出せ、商品ごとに集計できる。③は生年・性別と購入時刻を組み合わせれば分かる。⓪の「購入した理由」は客の気持ちであり、どちらの情報にも記録されていない。よって エ=0。

「理由」「満足度」「目的」のように人の内心にあたるものは、購買記録からは出てこない。アンケートなど別の方法で集める情報である。

オ,カ:正解 3, 5(配点3)

<考え方>
図2の3本の情報の矢印が、それぞれ誰から誰への何の情報かを確かめてから、その情報がなくても成り立つかを1本ずつ判定する。あは本部→配送センター(配送情報など)、いは店舗→本部(売上・購買情報など)、うは顧客→店舗である。

Ⅰ 店コード
 あ(本部→配送センター) … どの店舗へ配送するかを指示するので必要
 い(店舗→本部)     … どの店舗の売上かを識別するので必要
 う(顧客→店舗)     … 顧客は店コードを渡さない → 不要
 → あ,い = ③

Ⅱ ポイント会員ID
 あ(本部→配送センター) … 配送の指示に会員は関係しない → 不要
 い(店舗→本部)     … 会員ごとの購買情報として本部へ送るので必要
 う(顧客→店舗)     … 顧客がポイントカードを提示して渡すので必要
 → い,う = ⑤
よって オ=3、カ=5

「顧客は必ずポイントカードを提示して商品を購入する」という条件が付いているので、うの矢印には必ずポイント会員IDが乗る。この一文を読み落とすとⅡでうを外してしまう。

キ:正解 0(配点2)

<考え方>
メリットⅠで画面に出すものを分解し、それぞれに何が要るかを確かめる。自宅の住所はネットショッピングのアカウントに登録済みという前提が問題文にあるので、追加で必要なのはポイント数を引き出すための対応付けだけになる。

メリットⅠで表示するもの
 現在のポイント数
  → ログイン中のアカウントとポイント会員IDが結び付いている必要がある = あ
 自宅に近い実店舗の広告チラシ
  → 自宅の住所はネットショッピングのアカウントに登録済み(問題文の前提)
    商品コードの共通化(い)も在庫数(う)も使わない
よって キ=0(あ)
ク:正解 6(配点2)

<考え方>
メリットⅡは「その顧客がよく使う実店舗」を特定し、「ネットで見ている商品」を実店舗の商品と結び付け、「その店舗の在庫」を調べる、という三段階の処理。三つの条件がそれぞれの段階に一つずつ対応する。

メリットⅡで必要なこと
 ① その顧客がポイントカードをよく利用する実店舗を知る
  → ポイント会員IDとネットのアカウントの対応付け = あ
 ② ネットで見ている商品が実店舗のどの商品かを対応付ける
  → ネットの商品に実店舗の商品コードが割り当てられている = い
 ③ その店舗にその商品の在庫があるかを調べる
  → 商品コードと店コードから在庫数を調べられる = う
よって ク=6(あ,い,う)
ケ:正解 3(配点2)

<考え方>
メリットⅢは「実店舗も含めた購入傾向が似ている他の顧客の履歴から、おすすめ商品を出す」というもの。実店舗の履歴をネットのアカウントに結び付けること、実店舗の商品とネットの商品を同じ商品として扱えることの二つが要る。おすすめを表示するだけなので在庫数は要らない。

メリットⅢで必要なこと
 自分と他の顧客の実店舗での購入履歴を、ネットのアカウントに結び付ける
  → あ
 実店舗で買った商品とネットの商品を同じ商品として扱う
  → い
 おすすめ商品を画面に出すだけなので在庫数は使わない
  → う は不要
よって ケ=3(あ,い)

Ⅱは「在庫がある店舗を表示する」までやるのでうが要り、Ⅲは「商品をすすめる」だけなのでうが要らない。どこまでやるかで必要な条件が変わる。

コ:正解 5(配点3)

<考え方>
条件を2本の更新式に直してから、表を1行ずつ埋める。rが3以下なら千円札6枚を受け取るので千円札は+6・一万円札は変化なし、rが4以上なら一万円札1枚を受け取っておつりに千円札4枚を渡すので一万円札は+1・千円札は−4。表1の1人目〜4人目で式が合うことを確かめてから先へ進む。

更新のきまり
 r ≦ 3 … 一万円札 そのまま、千円札 +6
 r ≧ 4 … 一万円札 +1   、千円札 −4

      r   一万円札  千円札
初期値    −     0     0
1人目    8     1   −4
2人目    1     1    2
3人目    6     2   −2
4人目   10     3   −6
5人目    9     4 −10
6人目    4     5 −14
7人目    5     6 −18
8人目    3     6 −12
9人目    7     7 −16
10人目   2     7 −10

6人目の「手元の一万円札の枚数」は 5
よって コ=5

一万円札は減ることがないので、r ≧ 4 が出た回数をそのまま数えてもよい。1〜6人目でr ≧ 4は8, 6, 10, 9, 4の5回である。

サ,シ:正解 1, 2(配点3)

<考え方>
上の表をそのまま8人目まで読む。8人目のrは3で3以下だから千円札6枚での支払い。直前(7人目終了時)の千円札の枚数に+6するだけで決まる。

7人目終了時の千円札 = −18
8人目は r = 3 → 3以下なので千円札6枚で支払う
 −18 + 6 = −12
よって −サシ=−12(サ=1、シ=2)

空欄の前にすでに「−」が印刷されているので、マークするのは絶対値の12だけ。

ス,セ:正解 1, 8(配点3)

<考え方>
「手元の千円札の枚数」が負のときは、その絶対値の枚数だけおつりが足りていないという意味。だから事前に用意すべき枚数は、10人ぶんの推移の中で現れる最小値の絶対値になる。最後の値ではなく途中も含めた最小値を見る。

「手元の千円札の枚数」の並び
 −4、2、−2、−6、−10、−14、−18、−12、−16、−10
最小値 = −18(7人目のとき)
事前に用意する枚数 = |−18| = 18
よって スセ=18(ス=1、セ=8)

最後の10人目の値(−10)を答えると誤り。途中でいちばん深く不足した瞬間を乗り切れる枚数が必要になる。

ソ:正解 1(配点3)

<考え方>
「最後まで千円札が不足しなかった」は「最小値が一度も負にならなかった」、つまり最小値が0だったということ。この言い換えができれば、図3の横軸0の棒の高さを10,000回の1割(1,000回)と比べるだけで済む。

「最後まで千円札が不足しない」 = 「最小値が0」

① 図3で横軸0の棒の高さ … 約800回
  全回数10,000回の1割 = 1,000回
  800 < 1000 → 1割以下 … 正しい
⓪ 全員が一万円札で支払うと最小値は −4×10 = −40。
  図3の横軸−40のところに棒が立っている(約300回) → 誤り
② 乱数が変われば1回ごとの結果も変わるので、まったく同じグラフにはならない → 誤り
③ 全員が千円札で支払えば最小値は0になるが、横軸0の棒には最小値が0の場合がすべて
  含まれており、全員が千円札だった回があったかどうかはこのグラフからは読み取れない
  → 誤り
よって ソ=1

横軸が「最小値」であることを押さえる。棒の位置が左(負の値が大きい)ほど、たくさんの千円札を用意しておく必要があったケースということ。

タ:正解 2(配点3)

<考え方>
おつりに使う千円札の総数は「一万円札で支払った人数×4枚」だけで決まる。用意した20枚と、この総数を比べれば、順序によらず不足しないケースが見つかる。

② 千円札で支払う人が5人 → 一万円札で支払う人は 10 − 5 = 5人
  おつりに必要な千円札の総数 = 4 × 5 = 20枚
  用意した千円札 = 20枚
  最悪の順序(一万円札の5人が先)でも 20 − 4 − 4 − 4 − 4 − 4 = 0
  → 一度も不足しない … 起こることがない
⓪ 最初の1人が千円札でも、残り9人が全員一万円札なら
  20 + 6 − 4×9 = −10 → 途中で不足する … 起こりうる
① 全員が千円札で支払えば、用意した20枚に手を付けずに集金が終わる … 起こりうる
③ 一万円札が8人でも、千円札の2人が先に来れば
  20 + 6 + 6 = 32、32 − 4×8 = 0 → 不足せずに終わる … 起こりうる
よって タ=2

③は順序次第で不足することもあるが、問われているのは「起こることがないケース」なので、一つでも起こる並び方があれば候補から外れる。

第3問(必答) アルゴリズムとプログラミング

配点25。工芸部の製作担当を「最も早く空きになる部員が次の工芸品を担当する」という規則で割り当てていく題材です。問1で手作業、問2で配列の最小の要素を探す部分、問3で一覧を出力する全体、と段階的にプログラムへ組み上げていきます。

ア:正解 2(配点1)

<考え方>
図1の割当図の読み方をそのまま当てはめる。行が部員、列が日付、矢印に添えた数字が工芸品の番号である。工芸品4の「4」がどの行にあるかを探せばよい。

図1の各行
 部員1 … 1日目〜4日目に「1」
 部員2 … 1日目に「2」、2日目に「4」
 部員3 … 1日目〜3日目に「3」
「4」があるのは部員2の行
よって ア=2
イ:正解 2(配点1)

<考え方>
表1より工芸品4の製作日数は1日。図1でも工芸品4の矢印は2日目の1マス分だけを占めているので、開始日も終了日も2日目になる。

工芸品4 の製作日数 = 1日(表1)
図1で工芸品4 の矢印は 2日目 の1マス分
 開始 2日目、終了 2日目
よって イ=2(2日目から1日間)

問題文が「イ日目からイ日目」と同じ記号を二度使っているのは、1日で終わる工芸品だから。

ウ:正解 2(配点2)

<考え方>
規則は「最も早く空きになる部員(複数いる場合はそのうち最小の番号の部員)が、空きになった日付から次の工芸品を担当する」。工芸品4まで割り当てた時点で、各部員が空きになる日付を3つ並べて比べる。

工芸品4 まで割り当てた時点で、各部員が空きになる日付
 部員1 … 工芸品1 が 1日目〜4日目 → 空きは 5日目
 部員2 … 工芸品4 が 2日目      → 空きは 3日目
 部員3 … 工芸品3 が 1日目〜3日目 → 空きは 4日目
最も早いのは 3日目 の部員2
よって ウ=2

「空きになる日付」は作業を終えた日ではなく、その翌日。部員3は3日目に終えるので空きは4日目である。

エ:正解 3(配点2)

<考え方>
規則の後半、「空きになった日付から次の工芸品を担当する」をそのまま使う。部員2が空きになるのは3日目なので、工芸品5の開始は3日目。

部員2が空きになる日付 = 3日目
規則より、空きになった日付から次の工芸品を始める
よって エ=3
オ:正解 5(配点2)

<考え方>
開始日と製作日数から終了日を出す。開始日を1日目と数えるので、終了日=開始日+製作日数−1。さらに同じ規則で工芸品9まで進めると、図2の最後の行「工芸品9…部員1:7日目〜9日目」と一致することが確かめられる。

工芸品5 の製作日数 = 3日(表1)
終了日 = 3 + 3 − 1 = 5日目
よって オ=5

〔確認〕同じ規則で最後まで進める(空きの日付は 部員1/部員2/部員3 の順)
 工芸品5 の割当後 … 5/6/4
 工芸品6(4日) … 最小は4の部員3 → 4日目〜7日目 → 5/6/8
 工芸品7(2日) … 最小は5の部員1 → 5日目〜6日目 → 7/6/8
 工芸品8(4日) … 最小は6の部員2 → 6日目〜9日目 → 7/10/8
 工芸品9(3日) … 最小は7の部員1 → 7日目〜9日目 … 図2と一致
カ:正解 4(配点2)

<考え方>
配列Akibiの要素は「その部員が空きになる日付」。添字が部員の番号なので、Akibi[3]は部員3が空きになる日付を表す。部員3は工芸品3を1日目〜3日目に作っているので、空きになるのは4日目。

配列 Akibi の要素 =「その部員が空きになる日付」
 Akibi[1] … 部員1 は工芸品1 を4日目に終える → 5
 Akibi[2] … 部員2 は工芸品4 を2日目に終える → 3
 Akibi[3] … 部員3 は工芸品3 を3日目に終える → 4
よって カ=4

図3でAkibi[1]が4ではなく5になっていることが、「終えた日」ではなく「次に空く日」を入れる配列だという目印になる。

キ:正解 1(配点3)

<考え方>
(03)〜(06)は「配列の最小の要素の添字を探す」という定型の処理。tantouに暫定の答え(添字)を入れておき、順に見ていって、今見ている要素が暫定の最小値より小さいときだけtantouを更新する。比べるのは添字そのものではなく、添字の指す要素の値である。

条件を Akibi[buin] < Akibi[tantou] としてトレース
 Akibi = [5, 3, 4]、buinsu = 3

(03) tantou = 1              tantou = 1
buin=2:Akibi[2] = 3 < Akibi[1] = 5 → 真 → tantou = 2
buin=3:Akibi[3] = 4 < Akibi[2] = 3 → 偽 → tantou = 2
(07) 表示 → 「次の工芸品の担当は部員2です。」 … ウの答えと一致

⓪ buin < tantou、② buin > tantou … 添字どうしの比較で日付の大小と無関係
③ Akibi[buin] > Akibi[tantou]    … 最大の要素を探すことになる
よって キ=1

等号を含まない「<」にしておくと、同じ日付の部員が複数いても先に見つけた(番号の小さい)部員が残る。規則の「複数いる場合はそのうち最小の番号の部員」がこれで満たされる。

ク:正解 1(配点2)

<考え方>
キで決めた条件のまま、部員5名の配列でトレースし直す。(06)の代入が実際に行われた回数を数えるだけ。同じ値のときは条件が偽になるので代入されない点がポイント。

Akibi = [5, 6, 4, 4, 4]、buinsu = 5

                        (06)の代入  tantou
(03) tantou = 1               −        1
buin=2:Akibi[2] = 6 < 5 → 偽    −        1
buin=3:Akibi[3] = 4 < 5 → 真   1回目     3
buin=4:Akibi[4] = 4 < 4 → 偽    −        3
buin=5:Akibi[5] = 4 < 4 → 偽    −        3
(07) 表示 → 「次の工芸品の担当は部員3です。」 … 問題文と一致

代入が行われた回数 = 1
よって ク=1

最小値4をとる部員が3人いるが、代入は最初の1回だけ。もし条件を「≦」にしていたら代入は3回になり、表示も部員5になって問題文と合わなくなる。

ケ:正解 1(配点2)

<考え方>
(05)の繰返しが「何を1つずつ進める繰返しか」を見る。(06)〜(11)の中身は工芸品1つ分の担当と期間を決めて1行表示する処理で、図2は工芸品1から工芸品9まで1行ずつ並んでいる。したがって繰返し変数は工芸品の番号を表すkougeihin。

(05) の繰返しの中身((06)〜(11))がしていること
 (06)〜(09) … 担当部員 tantou を決める
 (10)       … 図2の1行分を表示する
 (11)       … その部員が次に空きになる日付を更新する
図2 は 工芸品1 から 工芸品9 まで1行ずつ
(10) で表示しているのも「工芸品」, kougeihin, …
よって ケ=1(kougeihin)

部員の番号を進める繰返しは(07)の内側にすでにある。外側と内側で役割が違うことを押さえる。

コ:正解 4(配点2)

<考え方>
工芸品は1番から工芸品数まで順に処理するので、繰返しの終値は工芸品数が入っている変数。問題文に「工芸品数9が代入された変数kougeihinsu」とあるので、これをそのまま使う。

(05) kougeihin を 1 から コ まで 1ずつ増やしながら繰り返す
工芸品は 1 から 工芸品数 まで
工芸品数9 が代入されている変数 = kougeihinsu
 (buinsu = 3 は部員数で、(07)の内側の繰返しの終値)
よって コ=4(kougeihinsu)
サ:正解 2(配点3)

<考え方>
開始日と終了日の関係に戻る。開始日はAkibi[tantou]、製作日数はNissu[kougeihin]で、開始日そのものを1日目と数えるので終了日=開始日+製作日数−1。添字が担当部員tantouではなく工芸品kougeihinである点にも注意する。

終了日 = 開始日 + 製作日数 − 1
    = Akibi[tantou] + Nissu[kougeihin] − 1

〔確認〕Nissu = [4, 1, 3, 1, 3, 4, 2, 4, 3]
 工芸品1 … 開始 1日目、Nissu[1] = 4 → 1 + 4 − 1 = 4日目 … 図2の「1日目〜4日目」と一致
 工芸品2 … 開始 1日目、Nissu[2] = 1 → 1 + 1 − 1 = 1日目 … 図2の「1日目〜1日目」と一致
よって サ=2(Nissu[kougeihin] − 1)

①や③のNissu[tantou]は「担当部員の番号」で製作日数の配列を引いてしまう形で、意味をなさない。配列の添字が何を表すかを毎回確かめる。

シ:正解 0(配点3)

<考え方>
(11)は担当部員が次に空きになる日付の更新。次に空くのは終了日の翌日なので、開始日+製作日数−1+1=開始日+製作日数。サでは−1したのに、ここでは−1しない。

次に空きになる日付 = 終了日 + 1
          = (開始日 + 製作日数 − 1) + 1
          = 開始日 + 製作日数
(11) Akibi[tantou] = Akibi[tantou] + Nissu[kougeihin]

〔確認〕工芸品1 … 1 + 4 = 5 … 図3の Akibi[1] = 5 と一致
よって シ=0(Nissu[kougeihin])

サとシで「−1する/しない」が分かれるのがこの大問の要。終了日は期間の最後の日、次に空く日はその翌日、と1日ずれることを図1で目で確かめておくとよい。

第4問(必答) データの分析

配点25。旅行・観光消費動向調査の2019年のデータを題材に、尺度水準、棒グラフと帯グラフ、散布図と相関係数、人口で割った指標と箱ひげ図を順に扱います。グラフの目盛りを数値で読み、選択肢の言い切りに反例を探す姿勢が問われます。

ア,イ:正解 3, 0(配点3)

<考え方>
尺度水準は「区別するだけか」「順序に意味があるか」「差に意味があるか」「0が絶対的で比にも意味があるか」の4段階で判定する。地方は北海道・東北…を区別する名前にすぎず、旅行者数は0人が絶対的な原点で2倍にも意味がある。

名義尺度 … 区別するだけ(郵便番号、電話番号、背番号)
順序尺度 … 順位に意味がある(1位・2位・3位、震度)
間隔尺度 … 差に意味があるが0は絶対的でない(摂氏温度、西暦)
比例尺度 … 0が絶対的で比にも意味がある(長さ、人数、金額)

「地方」     … 北海道・東北…を区別するだけで大小はない → 名義尺度 = ③
「旅行者数」 … 0人が絶対的な原点で、2倍にも意味がある → 比例尺度 = ⓪
よって ア=3、イ=0

表1の「番号」も1〜10という数字だが、これは地方に振った通し番号で大小に意味がないので名義尺度。数字で書かれていても比較できるとは限らない。

ウ,エ:正解 0, 2(配点4)(順序は問わない)

<考え方>
棒グラフは実数の大小、帯グラフは合計に対する割合を読むためのもの。選択肢ごとに「実数の話か、割合の話か」を先に見分けて、どちらのグラフのどこを見ればよいかを決めてから確かめる。

⓪ 帰省等の旅行者数が、すべての地方の中で最も多いのは関東か
  → 棒グラフ(a)の斜線の棒を比べる。関東は約19000千人(表1の19138)で、
    次に高い近畿・九州の約11000千人を大きく上回る … 正しい

① 観光等の旅行者数が、すべての地方の中で最も多いのは沖縄か
  → 棒グラフ(a)の網かけの棒を比べる。関東が約46000千人(表1の45943)、
    沖縄は約5400千人(表1の5446) … 誤り

② 合計に対する出張等の割合は、関東よりも東北の方が高いか
  → 帯グラフ(b)で、左端から最初の区切りまでの長さを比べる。
    関東 … 約18%(14401 ÷ 79482 = 0.181)
    東北 … 約22%(6161 ÷ 27936 = 0.221) … 正しい

③ 合計に対する観光等の割合は、中部よりも近畿の方が高いか
  → 帯グラフ(b)で、2番目の区切りから右端までの長さを比べる。
    中部 … 区切りが約35%なので観光等は約65%
    近畿 … 区切りが約45%なので観光等は約55%
    中部の方が高い … 誤り
よって ウ,エ=0, 2(順序は問わない)

③は棒グラフだけを見て「近畿の観光等の棒の方が高い」と判断すると引っかかる。棒の高さは実数で、割合は合計に対する比。帯グラフに戻って区切りの位置を読むこと。

オ,カ:正解 1, 3(配点4)(順序は問わない)

<考え方>
散布図と相関係数から言えるのは「点がどこにあるか」と「全体としてどちら向きの傾向か」だけ。「必ず」と言い切る選択肢には反例を1つ探し、原因と結果を主張する選択肢は相関だけでは支えられないので落とす。

⓪ 観光等が多い方の都道府県は、帰省等も必ず多いか
  → 観光等と帰省等の散布図(相関係数0.79)を見る。
    右端の点(観光等 約11500千人・帰省等 約2600千人)より、
    その左の点(観光等 約9000千人・帰省等 約5000千人)の方が帰省等は多い
    → 逆転している例がある … 誤り

① すべての都道府県で 出張等 < 1.5 × 帰省等 か
  → 帰省等(横軸)と出張等(縦軸)の散布図で、原点から見て最も急な点を探す。
    右上の点が最も急で、帰省等 約6100千人・出張等 約8300千人
    8300 ÷ 6100 ≒ 1.36 < 1.5
    残りの点はこれより傾きがゆるい … 正しい

② それぞれの散布図で最も上に位置する都道府県は異なるか
  → 1つ目と2つ目の散布図はどちらも縦軸が出張等なので、最も上の点は同じ都道府県
    … 誤り

③ ある目的の旅行者数が多い都道府県ほど、他の目的の旅行者数も多くなる傾向にあるか
  → 3つの相関係数が 0.84、0.67、0.79 とすべて正で、どの散布図も右上がり
    … 正しい

④ 観光等を増やせば、帰省等と出張等のいずれも増えるか
  → 相関があっても原因と結果の関係は言えない … 誤り
よって オ,カ=1, 3(順序は問わない)

③は「傾向にある」という控えめな言い方で、⓪は「必ず」と言い切っている。同じ正の相関を指していても、言い切りの強さで当否が分かれる。

キ:正解 0(配点2)

<考え方>
引かれている直線はどちらも「縦軸と横軸の値が等しい直線」。図3で直線の上側にあることは 出張等 > 観光等 を意味し、図4は両方の値を同じ人口で割っただけなので、割っても大小関係は変わらない。したがって直線の上側にある都道府県の集まりは両図でまったく同じになる。

図3の直線 … 出張等 = 観光等
 直線の上側 ⇔ 出張等 > 観光等

図4の直線 … 出張/人口 = 観光/人口
 直線の上側 ⇔ 出張等 / 人口 > 観光等 / 人口

人口は正の数なので、両辺に人口を掛けても不等号の向きは変わらない
 出張等 / 人口 > 観光等 / 人口 ⇔ 出張等 > 観光等

直線の上側にある都道府県の集まりは、図3と図4でまったく同じ
白抜きの二つの点も、両方の図で同じ二つの都道府県を指す
よって キ=0

人口で割ると点の位置そのものは大きく動くが、直線のどちら側にあるかだけは変わらない。次のクで「位置は動く」ことを使うので、対にして押さえておくとよい。

ク:正解 3(配点3)

<考え方>
図3と図4の違いは「人口で割ったかどうか」だけ。割り算をしたら大小が入れ替わったのだから、原因は割る数である人口の違い以外にない。実際に両図から人口を逆算すると差がはっきりする。

図3(実数)
 点X … 観光等 約7300千人、出張等 約2500千人
 点Y … 観光等 約3300千人、出張等 約1300千人
 → 縦軸・横軸とも X > Y

図4(人口で割った値)
 点X … 観光/人口 約0.6、出張/人口 約0.3
 点Y … 観光/人口 約2.9、出張/人口 約0.9
 → 縦軸・横軸とも Y > X

人口を逆算すると
 Xの人口 ≒ 7300 ÷ 0.6 ≒ 12000千人
 Yの人口 ≒ 3300 ÷ 2.9 ≒ 1100千人

⓪ 出張等の旅行者数が多い              … 図3ではXの方が多く、説明にならない
① 観光等と出張等の差が大きい          … 差は割り算の結果と直接つながらない
② 観光等を出張等で割った値が小さい      … 人口で割る操作とは無関係
③ 人口が少ない                  … 割る数が小さいほど商は大きくなる
よって ク=3

「人口が少ない県ほど、人口あたりの旅行者数は大きく出る」というのは指標の作り方そのものの性質。観光地として有名な小さい県が上位に来るのはこのため。

ケ:正解 2(配点2)

<考え方>
「観光等の旅行者が人口の4倍以上訪れる」を式にすると 観光等 ≧ 4 × 人口、つまり 観光/人口 ≧ 4.0。図5の横軸4.0の目盛りより右にある点を数えるだけでよい。

観光等の旅行者数 ≧ 4 × 人口
 ⇔ 観光/人口 ≧ 4.0

図5で横軸4.0の目盛りより右にある点
 D … 観光/人口 約4.4
 E … 観光/人口 約5.0
 他に4.0を超える点はない(次に右の点は約3.7)
 横軸に沿えた箱ひげ図でも、外れ値の○はこの2個だけ
よって ケ=2

横軸の箱ひげ図のひげの右端が約3.7で、そこから離れた2つの○がD・Eにあたる。散布図の点と箱ひげ図の外れ値が対応していることを確かめると数え落としを防げる。

コ:正解 3(配点3)

<考え方>
第3四分位数より大きいというのは「上位およそ4分の1」ということ。都道府県は47なので、出張等が多めの群も観光等が多めの群もそれぞれおよそ12。両方に入る県はそのまた一部にすぎず、どちらにも入らない県が最も多く残る。

都道府県は 47
「出張等が多め」 … 出張/人口 が第3四分位数より大きい → およそ 47 ÷ 4 ≒ 12
「観光等が多め」 … 観光/人口 が第3四分位数より大きい → およそ 12

 ⓪ 両方に入る          … 12 より少ない
 ① 観光等だけが多め       … 12 以下
 ② 出張等だけが多め       … 12 以下
 ③ どちらにも入らない      … 少なくとも 47 − 12 − 12 = 23 以上

どちらにも入らない群が最も多い
よって コ=3

図5の散布図でも、横軸の箱の右端と縦軸の箱の上端で区切ってみると、左下の区画に点が集中していることが目で確かめられる。

サ:正解 2(配点2)

<考え方>
各軸に沿えた箱ひげ図の「箱の端」が四分位数。縦軸の箱の上端が出張/人口の第3四分位数、横軸の箱の右端が観光/人口の第3四分位数にあたるので、その位置に線を引いてA〜Fがどちら側にあるかを見る。

縦軸(出張/人口)の箱ひげ図 … 箱の上端(第3四分位数)は約0.65
横軸(観光/人口)の箱ひげ図 … 箱の右端(第3四分位数)は約2.2

      観光/人口  出張/人口  観光等が多め  出張等が多め
 A     約0.85     約1.05        ×           ○
 B     約1.25     約0.95        ×           ○
 C     約2.85     約0.93        ○           ○
 D     約4.40     約0.41        ○           ×
 E     約5.00     約0.14        ○           ×
 F     約0.20     約0.09        ×           ×

両方が○になるのは C だけ
よって サ=2

A・Bは縦に高い位置にあるので出張等は多めだが、横軸は箱の中に収まっており観光等は多めではない。縦と横を別々に判定してから重ねること。

シ:正解 4(配点2)

<考え方>
「出張等は多めではないが観光等は多め」にあたるのは、サの表で観光が○・出張が×だったD・Eなど、横軸が約2.2より右で縦軸が約0.65以下の点。求める「出張/人口 ÷ 観光/人口」は原点とその点を結ぶ直線の傾きにあたるので、図の中で最も右下にある点がいちばん小さくなる。

出張/人口 ÷ 観光/人口 = (原点とその点を結ぶ直線の傾き)

 D … 0.41 ÷ 4.40 ≒ 0.09
 E … 0.14 ÷ 5.00 ≒ 0.03
 他の該当点(横軸 約2.2〜3.7、縦軸 約0.3前後)
  … 0.3 ÷ 3.0 ≒ 0.10 程度で、いずれもEより大きい

最も小さいのは E
よって シ=4

この値は分母・分子の人口が約分されるので「出張等の旅行者数 ÷ 観光等の旅行者数」と同じ。観光に比べて出張が極端に少ない県を選ぶ問題だと読み替えられる。

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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