2020年度 大学入試センター試験 本試験「数学Ⅰ・A」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。
解答
解説
2020年度 大学入試センター試験 本試験「数学Ⅰ・数学A」の全設問について、正解と考え方を解説します。第1問・第2問は必答、第3問〜第5問は2問を選択して解答します(計4問・100点)。各設問の見出しをタップすると解説が開きます。
第1問 〔1〕 1次関数(直線の傾きと x 切片の符号)
傾きが a の2次式で与えられた直線を扱う設問です。(2) は b = −a/(a²−2a−8) の符号を考えるだけなのですが、分子の符号が a の正負で変わるので、場合分けの向きを取り違えないことが肝心です。
アイ<a<ウ:正解 −2<a<4(配点3)
<問題要旨>
直線 ℓ:y = (a²−2a−8)x + a の傾きが負となる a の範囲を求めます。
<考え方>
傾きの式を因数分解して2次不等式を解くだけです。
a² − 2a − 8 = (a − 4)(a + 2) < 0 −2 < a < 4
エ<a<オ:正解 0<a<4(配点2)
<問題要旨>
a > 0 の場合に、ℓ と x 軸との交点の x 座標 b が正となる a の範囲を求めます。
<考え方>
b は分数式で表されます。a > 0 なので分子 −a は負。したがって分母も負でなければ b > 0 になりません。
(a² − 2a − 8)x + a = 0 → b = −a / (a² − 2a − 8) a > 0 のとき分子 −a < 0 b > 0 ⟺ 分母 (a−4)(a+2) < 0 ⟺ −2 < a < 4 a > 0 とあわせて 0 < a < 4
カキ:正解 −2(配点2)
<問題要旨>
a ≦ 0 の場合に、b > 0 となる a の範囲を求めます。
<考え方>
今度は分子 −a が 0 以上になります。a = 0 では b = 0 となり条件を満たさないので、a < 0 のもとで分母が正になる範囲を探します。
a < 0 のとき分子 −a > 0 b > 0 ⟺ 分母 (a−4)(a+2) > 0 ⟺ a < −2 または a > 4 a < 0 とあわせて a < −2
(ク√ケ−コ)/サシ:正解 (5√3−6)/13(配点3)
<問題要旨>
a = √3 のときの b を求めます。
<考え方>
代入して分母を有理化します。分母が −5 − 2√3 と符号が入り組むので、まず全体の符号をそろえてから有理化すると間違えにくくなります。
b = −√3 / ((√3)² − 2√3 − 8) = −√3 / (3 − 2√3 − 8) = −√3 / (−5 − 2√3) = √3 / (5 + 2√3) 分母を有理化 = √3(5 − 2√3) / ((5)² − (2√3)²) = (5√3 − 2·3) / (25 − 12) = (5√3 − 6) / 13
第1問 〔2〕 集合と命題(4 の倍数・6 の倍数・24 の倍数)
p「4 の倍数」、q「6 の倍数」、r「24 の倍数」という三つの条件を、集合の言葉と命題の言葉の間で行き来する設問です。「p かつ q」は 12 の倍数であって 24 の倍数とは限らない——この一点がすべての設問の芯になっています。
ス:正解 ②(配点2)
<問題要旨>
32 がどの集合に属するかを選びます。
<考え方>
32 が p, q, r それぞれを満たすかどうかを順に確かめます。
32 = 4 × 8 → 4 の倍数 → 32 ∈ P 32 ÷ 6 は割り切れない → 32 ∉ Q(Q の補集合に属する) 32 ÷ 24 は割り切れない → 32 ∉ R よって 32 ∈ P ∩ (Q の補集合)
セソ:正解 12(配点2)
<問題要旨>
P ∩ Q に属する自然数のうち最小のものを求めます。
<考え方>
4 の倍数かつ 6 の倍数、すなわち 4 と 6 の公倍数です。最小公倍数を求めます。
4 = 2², 6 = 2×3 最小公倍数 = 2²×3 = 12
タ:正解 ④(配点2)
<問題要旨>
12 と R の関係を表す記号を選びます。
<考え方>
12 は「数」であって集合ではないので、⊂ や ⊃ ではなく ∈ か ∉ です。12 は 24 の倍数ではないので属しません。
R = { 24 の倍数 } = {24, 48, 72, …}
12 ∉ R
チ:正解 ③(配点2)
<問題要旨>
12 が反例となる命題を選びます。
<考え方>
反例とは「仮定は満たすが結論は満たさない例」です。12 について p, q, r の真偽をまず確かめ、それから各命題に当てはめます。
12 について p:真(4の倍数), q:真(6の倍数), r:偽(24の倍数でない) ⓪「(p かつ q) ⟹ r の否定」: 仮定 真, 結論 真 → 成立。反例でない ①「(p または q) ⟹ r の否定」: 仮定 真, 結論 真 → 成立。反例でない ②「r ⟹ (p かつ q)」 : 仮定が偽なので、そもそも反例になりえない ③「(p かつ q) ⟹ r」 : 仮定 真, 結論 偽 → 反例
第1問 〔3〕 2次関数(2点を通るように平行移動した放物線)
y = x² を平行移動して 2 点 (c, 0), (c+4, 0) を通らせる、という設定です。x 軸との交点が分かっているので、因数分解された形 y = (x−c)(x−c−4) から出発するのが最短。平方完成すると頂点の y 座標が c によらず −4 で一定になることが見えて、(2) が一気に片づきます。
x²−2(c+ツ)x+c(c+テ):正解 x²−2(c+2)x+c(c+4)(配点2)
<問題要旨>
グラフ G をもつ2次関数を c で表します。
<考え方>
x 軸との交点が (c, 0), (c+4, 0) で、x² の係数は平行移動しても 1 のままなので、因数分解形から展開するだけです。
y = (x − c){x − (c + 4)}
= x² − (2c + 4)x + c(c + 4)
= x² − 2(c + 2)x + c(c + 4)
−ト≦c≦ナ:正解 −1≦c≦0(配点2)
<問題要旨>
2 点 (3, 0), (3, −3) を両端とする線分と G が共有点をもつ c の範囲のうち、小さい方を求めます。
<考え方>
線分は x = 3 の縦線で、y は −3 以上 0 以下です。G の x = 3 における値がこの範囲に入ればよい、と読み替えます。
x = 3 のとき y = (3 − c)(3 − c − 4) = (c − 3)(c + 1) = c² − 2c − 3 −3 ≦ c² − 2c − 3 ≦ 0 右側: c² − 2c − 3 ≦ 0 → (c−3)(c+1) ≦ 0 → −1 ≦ c ≦ 3 左側: c² − 2c − 3 ≧ −3 → c² − 2c ≧ 0 → c(c−2) ≧ 0 → c ≦ 0 または c ≧ 2 両方を満たすのは −1 ≦ c ≦ 0 と 2 ≦ c ≦ 3
ニ≦c≦ヌ:正解 2≦c≦3(配点2)
<問題要旨>
同じ条件を満たす c の範囲のうち、大きい方を求めます。
<考え方>
上の連立不等式のもう一方の区間です。
ネ+√ノ:正解 3+√3(配点2)
<問題要旨>
2 ≦ c ≦ 3 のとき、G が点 (3, −1) を通るとして、G が y = x² を x 軸方向にどれだけ平行移動したものかを求めます。
<考え方>
まず (3, −1) を通る条件から c を決め、次に G を平方完成して頂点を出します。x 軸方向の移動量は頂点の x 座標そのものです。
(c − 3)(c + 1) = −1 c² − 2c − 3 = −1 → c² − 2c − 2 = 0 c = 1 ± √3、2 ≦ c ≦ 3 より c = 1 + √3 G を平方完成すると y = x² − 2(c+2)x + c(c+4) = (x − (c+2))² − 4 x 軸方向の移動量 = c + 2 = 3 + √3
ハヒ:正解 −4(配点2)
<問題要旨>
同じく y 軸方向の移動量を求めます。
<考え方>
上の平方完成から、頂点の y 座標は c によらず −4 です。ここが c で表されないことに気づくと見通しがよくなります。
−(c+2)² + c(c+4) = −(c² + 4c + 4) + c² + 4c = −4
フ+ヘ√ホ:正解 8+6√3(配点2)
<問題要旨>
そのときの G と y 軸との交点の y 座標を求めます。
<考え方>
x = 0 を代入すれば定数項 c(c+4) がそのまま答えです。c = 1 + √3 を代入して展開します。
c(c + 4) = (1 + √3)(1 + √3 + 4)
= (1 + √3)(5 + √3)
= 5 + √3 + 5√3 + 3
= 8 + 6√3
第2問 〔1〕 図形と計量(角の二等分線と外接円の半径)
∠ACB の二等分線を引いた図で、△BCD に余弦定理を2回使うのが前半、AD を求めるために △ACD にもう一度余弦定理を使うのが後半です。∠ADC と ∠BDC が補角である(cos の符号が逆になる)ことを使うのが要になります。
ア:正解 2(配点3)
<問題要旨>
BD の長さを求めます。
<考え方>
△BCD で BC, CD とそのはさむ角の cos がわかっているので、余弦定理をそのまま使います。
BD² = BC² + CD² − 2·BC·CD·cos∠BCD = (2√2)² + (√2)² − 2·2√2·√2·(3/4) = 8 + 2 − 6 = 4 BD = 2
√イウ/エ:正解 √14/4(配点3)
<問題要旨>
sin∠ADC を求めます。
<考え方>
∠ADC = 180° − ∠BDC なので sin は等しくなります。まず △BCD で cos∠BDC を余弦定理から出します。
cos∠BDC = (BD² + CD² − BC²) / (2·BD·CD)
= (4 + 2 − 8) / (2·2·√2)
= −2 / (4√2) = −√2/4
sin∠BDC = √(1 − 2/16) = √14/4
sin∠ADC = sin(180° − ∠BDC) = √14/4
√オ:正解 √2(配点3)
<問題要旨>
AC/AD を求めます。
<考え方>
△ACD で正弦定理を使います。CD は二等分線なので ∠ACD = ∠BCD で、その sin は cos∠BCD = 3/4 から出ます。
sin∠ACD = sin∠BCD = √(1 − 9/16) = √7/4
△ACD で正弦定理
AC / sin∠ADC = AD / sin∠ACD
AC / AD = sin∠ADC / sin∠ACD
= (√14/4) / (√7/4) = √2
カ:正解 1(配点3)
<問題要旨>
AD の長さを求めます。
<考え方>
△ACD で余弦定理を立て、AC = √2 AD を代入します。cos∠ADC = −cos∠BDC = √2/4 となる符号の反転がここで効きます。
cos∠ADC = −cos∠BDC = √2/4 AC² = AD² + CD² − 2·AD·CD·cos∠ADC = AD² + 2 − 2·AD·√2·(√2/4) = AD² + 2 − AD 一方 AC² = 2AD² なので 2AD² = AD² + 2 − AD AD² + AD − 2 = 0 (AD + 2)(AD − 1) = 0 → AD = 1
キ√ク/ケ:正解 4√7/7(配点3)
<問題要旨>
△ABC の外接円の半径を求めます。
<考え方>
AB = AD + DB = 3 が出ます。∠ACB は ∠BCD の 2 倍なので、2倍角の公式で sin∠ACB を求め、正弦定理に入れます。
AB = AD + DB = 1 + 2 = 3
sin∠ACB = sin(2∠BCD) = 2 sin∠BCD cos∠BCD
= 2 · (√7/4) · (3/4) = 3√7/8
正弦定理より
R = AB / (2 sin∠ACB) = 3 / (2 · 3√7/8)
= 3 / (3√7/4) = 4/√7 = 4√7/7
第2問 〔2〕 データの分析(市区町村別平均寿命)
四分位数の性質を一般論として問う (1) と、箱ひげ図・ヒストグラム・散布図を突き合わせる (2)〜(4) からなります。(1) は「同じ値が重複しているかもしれない」という視点を持てるかどうかで正誤が分かれます。(4) は補助線がそのまま「差」の目盛りになっている点に気づけば、数えるだけの設問になります。
コ,サ:正解 ③,⑤(配点6・各3)
<問題要旨>
99 個の観測値からなるデータについて、四分位数に関する記述のうちどのようなデータでも成り立つものを二つ選びます。
<考え方>
99 個なので中央値は第 50 番目、第 1 四分位数は第 25 番目、第 3 四分位数は第 75 番目です。反例を作れるかどうかで判定します。
⓪ 平均値は Q1 と Q3 の間 … 極端な外れ値があれば外に出る。誤り
① 四分位範囲 > 標準偏差 … 一般には成り立たない。誤り
② 中央値より小さい観測値は 49 個 … 同じ値が重複すると成り立たない
(全部同じ値なら 0 個)。誤り
④ Q1 未満と Q3 超を削除すると 51 個 … これも重複があると崩れる。誤り
③ 最大値を 1 個削除しても Q1 は変わらない
99 個 → Q1 は第 25 番目
98 個 → 下位 49 個の中央値 = 第 25 番目
小さい方から数えた位置が変わらないので、値も変わらない。正しい
⑤ Q1 未満と Q3 超を削除すると、範囲 = もとの四分位範囲
残るのは Q1 以上 Q3 以下の値で、Q1 も Q3 も実際の観測値だから残る
よって 最大 − 最小 = Q3 − Q1 = 四分位範囲。正しい
シ:正解 ⑥(配点3)
<問題要旨>
図1(47 都道府県の箱ひげ図)についての (I)(II)(III) の正誤の組合せを選びます。
<考え方>
「どの都道府県においても」「小さい順に並んでいる」という全称の主張なので、反例を一つ見つければ倒せます。
(I) 四分位範囲はどの都道府県でも 1 以下
→ P10 の箱の幅は 1.4 ほどあり、1 を超えている。誤り
(II) 中央値が小さい順に上から下へ並んでいる
→ P3 の中央値(約 79.7)より P4 の中央値(約 79.5)の方が小さく、
順序が逆転している。誤り
(III) P1 のどの値と P47 のどの値と比べても 1.5 以上の差がある
→ いちばん近いのは P1 の最大値(約 79.4)と P47 の最小値(約 81.2)
その差 約 1.8 ≧ 1.5。正しい
(誤, 誤, 正)
ス:正解 ④(配点3)
<問題要旨>
図2のヒストグラム(20 の市区町村)に対応する箱ひげ図を選びます。
<考え方>
20 個なので、中央値は第 10・11 番目の平均、Q1 は下位 10 個の中央値(第 5・6 番目の平均)、Q3 は上位 10 個の中央値(第 15・16 番目の平均)です。累積度数からそれぞれがどの階級に入るかを絞ります。
図2 の度数 : [79.5,80.0) 2, [80.0,80.5) 4, [80.5,81.0) 9,
[81.0,81.5) 3, [81.5,82.0) 2 (合計 20)
累積 : 2, 6, 15, 18, 20
最小値 : [79.5, 80.0)
Q1(第5・6番目) : どちらも [80.0, 80.5)
中央値(第10・11番目): どちらも [80.5, 81.0)
Q3(第15・16番目) : 第15番目は [80.5,81.0)、第16番目は [81.0,81.5)
→ Q3 は 80.75 以上 81.25 未満
最大値 : [81.5, 82.0)
④ は Q1 ≒ 80.4、中央値 ≒ 80.5、Q3 ≒ 81.0、最小 ≒ 79.7、最大 ≒ 81.6
ですべて条件を満たす(③ は最大値が 81.5 に届かないので不適)
セ:正解 ③(配点3)
<問題要旨>
都道府県ごとに男女の平均寿命の差をとったデータのヒストグラムを選びます。
<考え方>
図3の補助線は「傾き 1、切片 5.5 から 7.5 まで 0.5 刻み」なので、直線 y = x + c 上の点は 差 が c ちょうどです。つまり補助線がそのまま差の目盛りになっており、点が線と線の間のどこにあるかを見れば分布が読めます。
図3 で点は左下の帯(差が小さい側)に多く集まり、 右上の帯(差が 7.0 を超える側)にはごくわずかしかない。 実際に点を数えると、差の分布はおよそ 5.75〜6.00 : 9 6.00〜6.25 : 10 6.25〜6.50 : 12 6.50〜6.75 : 7 6.75〜7.00 : 6 7.00〜7.25 : 2 7.25〜7.50 : 1 (合計 47) 左に山があって右に長く裾を引く形。 ⓪ ① は逆向き(右に山)、② は最初の階級が小さすぎるので、③
第3問 確率(確率の記述の正誤と、持ち点が 0 に戻ると終わるゲーム)
〔1〕は確率に関する記述の正誤判定、〔2〕は「持ち点が再び 0 になったら終了」というルールつきのゲームです。〔2〕のかなめは「0 点に戻れるのは 3 回投げ終わったときだけ」という点。ここを押さえると、(3) は 5 回投げる並びから 3 回目で終わってしまうものを除くだけの数え上げになります。
ア,イ:正解 ⓪,②(配点4・各2)
<問題要旨>
確率についての四つの記述のうち、正しいものを二つ選びます。
<考え方>
⓪ と ② は素直に計算します。① は「標本の結果から母比率を断定している」点が誤り、③ はベイズの考え方で実際に計算すると 0.9 を超えます。
⓪ 少なくとも 1 回は表
1 − (1/2)⁵ = 1 − 1/32 = 31/32 = 0.968… > 0.95 正しい
① 5 回中 3 回赤球が出たから確率は 3/5
標本の相対度数であって、1 回の試行の確率とは限らない。誤り
② 5 枚(い1・ろ2・は2)から 2 枚、文字が異なる確率
全体 ₅C₂ = 10 通り
同じ文字になるのは ろ2枚、は2枚 の 2 通り
異なる確率 = (10 − 2)/10 = 8/10 = 4/5 正しい
③ 2 体とも「オモテ」と言ったとき実際に表である確率
p = (1/2)(0.9)² / { (1/2)(0.9)² + (1/2)(0.1)² }
= 0.81 / (0.81 + 0.01) = 81/82 = 0.987… > 0.9
「p ≦ 0.9」は誤り
ウ/エ:正解 1/4(配点2)
<問題要旨>
コインを 2 回投げ終わって持ち点が −2 点である確率を求めます。
<考え方>
−2 点になるのは 2 回とも裏のときだけです。1 回目の −1 点は 0 点ではないのでゲームは続いています。
裏・裏 の 1 通り (1/2)² = 1/4
オ/カ:正解 1/2(配点2)
<問題要旨>
コインを 2 回投げ終わって持ち点が 1 点である確率を求めます。
<考え方>
表 1 回・裏 1 回で +2 − 1 = 1 点。順序は 2 通りあり、どちらも途中で 0 点にはなりません。
表→裏 : +2 → +1(途中 +2 で 0 でない) 裏→表 : −1 → +1(途中 −1 で 0 でない) 2 × (1/2)² = 1/2
キ:正解 3(配点2)
<問題要旨>
持ち点が再び 0 点になるのは何回投げ終わったときかを求めます。
<考え方>
表が h 回、裏が t 回出たとすると持ち点は 2h − t。これが 0 になる条件を、投げた回数 n = h + t とあわせて考えます。
2h − t = 0 かつ h + t = n → t = 2h、n = 3h n は 3 の倍数。1 ≦ n ≦ 5 より n = 3
ク/ケ:正解 3/8(配点3)
<問題要旨>
3 回投げ終わって持ち点が 0 点になる確率を求めます。
<考え方>
表 1 回・裏 2 回の並びを数えます。1 回目・2 回目では 0 点になりえない(n が 3 の倍数でない)ので、途中終了を気にする必要はありません。
表1回・裏2回の並び : 表裏裏, 裏表裏, 裏裏表 の 3 通り 3 × (1/2)³ = 3/8
コ/サシ:正解 7/32(配点4)
<問題要旨>
ゲームが終了した時点で持ち点が 4 点である確率を求めます。
<考え方>
4 点で終わるということは途中で 0 点になっていない、つまり 5 回投げ切ったということです。5 回で 4 点になる並びを数え、そこから「3 回目でゲームが終わってしまう並び」を除きます。
5 回で 2h − t = 4, h + t = 5 → h = 3, t = 2 並びは ₅C₃ = 10 通り このうち最初の 3 回が「表1・裏2」だと 3 回目で 0 点になり終了してしまう その並びは 3 通り、残り 2 回は必ず表表 → 除外するのは 3 通り (HTTHH, THTHH, TTHHH) 10 − 3 = 7 通り 7 × (1/2)⁵ = 7/32
ス/セ:正解 4/7(配点3)
<問題要旨>
持ち点 4 点で終了したとき、2 回投げ終わって持ち点が 1 点だった条件付き確率を求めます。
<考え方>
分母は前問の 7 通り。そのうち最初の 2 回が「表裏」または「裏表」であるものを数えます。どちらも確率は等しいので、通り数の比がそのまま答えです。
残った 7 通り HHHTT, HHTHT, HHTTH, HTHHT, HTHTH, THHHT, THHTH 最初の 2 回が HT または TH のもの HTHHT, HTHTH, THHHT, THHTH … 4 通り 条件付き確率 = 4/7
第4問 整数の性質(循環小数と 7 進法)
循環小数を分数に直す手順を、10 進法で一度おさらいしてから 7 進法に移す設問です。7 進法でも「49 倍して引く」というまったく同じ操作が効きます。y − 2 = (7a+b)/48 まで整理できれば、最後は 48 の約数を数えるだけになります。
アイ/ウエ:正解 26/11(配点3)
<問題要旨>
循環小数 x = 2.363636… を分数で表します。
<考え方>
100x − x を計算すると小数部分が消えます。誘導どおりに進めるだけです。
100x = 236.3636… x = 2.3636… 差をとると 99x = 234 x = 234/99 = 26/11
(オカ+7×a+b)/キク:正解 (96+7×a+b)/48(配点3)
<問題要旨>
7 進法の循環小数 y = 2.ababab…₍₇₎ を、a, b を用いた分数で表します。
<考え方>
10 進法で 100 倍したのと同じように、7 進法では 7² = 49 倍します。7 進法の 2ab₍₇₎ を 10 進法に直すのを忘れないようにします。
49y − y = 2ab.ab…₍₇₎ − 2.ab…₍₇₎ = 2ab₍₇₎ − 2₍₇₎ 2ab₍₇₎ = 2×7² + 7a + b = 98 + 7a + b 2₍₇₎ = 2 48y = (98 + 7a + b) − 2 = 96 + 7a + b y = (96 + 7a + b) / 48
ケ:正解 9(配点2)
<問題要旨>
y が「分子が奇数、分母が 4」の分数になる場合を求めます(小さい方)。
<考え方>
y = N/48(N = 96 + 7a + b)が k/4 の形になるのは N が 12 の倍数のとき。k が奇数という条件と、N の取りうる範囲から絞ります。
a, b は 0〜6 の異なる整数なので 7a + b は 1 以上 47 以下 → N = 96 + (7a+b) は 97 以上 143 以下 N = 12k(k は奇数)となるのは k = 9 → N = 108 → y = 9/4 k = 11 → N = 132 → y = 11/4 (k = 8, 10, 12 は偶数なので不適)
コサ:正解 11(配点2)
<問題要旨>
同じく大きい方を求めます。
<考え方>
上の計算から y = 11/4 です。
シス:正解 36(配点3)
<問題要旨>
y = 11/4 のときの 7×a + b の値を求めます。
<考え方>
N = 132 から 96 を引くだけです。
96 + 7a + b = 132 7a + b = 36
セ,ソ:正解 5,1(配点3)
<問題要旨>
そのときの a, b を求めます。
<考え方>
0 ≦ b ≦ 6 なので、7a + b = 36 を 7 で割った商が a、余りが b になります。
36 ÷ 7 = 5 あまり 1 a = 5, b = 1(0以上6以下で、たしかに異なる)
タ:正解 6(配点4)
<問題要旨>
y − 2 が「分子が 1、分母が 2 以上の整数」の分数で表されるような y の個数を求めます。
<考え方>
y − 2 を計算すると 96 が消えて (7a+b)/48 という簡単な形になります。これが 1/m になる条件は 7a+b が 48 の約数であること。あとは各候補について a ≠ b を確かめます。
y − 2 = (96 + 7a + b)/48 − 2 = (7a + b)/48 (7a + b)/48 = 1/m(m は 2 以上の整数) → 7a + b = 48/m、すなわち 7a + b は 48 の約数(48 自身を除く) 候補 : 24, 16, 12, 8, 6, 4, 3, 2, 1 0 ≦ b ≦ 6 なので a = (商), b = (余り)と一意に決まる 24 → a=3, b=3 ×(a = b) 16 → a=2, b=2 × 12 → a=1, b=5 ○ 8 → a=1, b=1 × 6 → a=0, b=6 ○ 4 → a=0, b=4 ○ 3 → a=0, b=3 ○ 2 → a=0, b=2 ○ 1 → a=0, b=1 ○ 6 個
第5問 図形の性質(チェバ・メネラウスと方べきの定理)
7 : 1 という同じ比が二か所に置かれた設定です。前半はチェバの定理で GB/AG が 1 と分かり、G が AB の中点であることが後半の鍵になります。後半は方べきの定理を2回使い、最後は「積が等しい ⟹ 4 点が同一円周上」という逆向きの使い方で締めくくります。
ア:正解 1(配点2)
<問題要旨>
GB/AG を求めます。
<考え方>
AD, BE, CG が 1 点 F で交わっているので、チェバの定理がそのまま使えます。7 と 1/7 が打ち消し合ってきれいに 1 になります。
チェバの定理 (AG/GB) · (BD/DC) · (CE/EA) = 1 (AG/GB) · (7/1) · (1/7) = 1 AG/GB = 1 GB/AG = 1 (G は AB の中点)
イ/ウ:正解 1/8(配点2)
<問題要旨>
FD/AF を求めます。
<考え方>
△ABD と直線 BE… とやってもよいのですが、質点(マスポイント)で考えると一瞬です。BD : DC = 7 : 1 から B と C に、AE : EC = 7 : 1 から A と C に重さを割り当てます。
BD : DC = 7 : 1 → 重さ B : C = 1 : 7 AE : EC = 7 : 1 → 重さ A : C = 1 : 7 A = 1, B = 1, C = 7 とおける D の重さ = B + C = 8 線分 AD 上で AF : FD = (D の重さ):(A の重さ)= 8 : 1 FD/AF = 1/8
エ/オ:正解 2/7(配点2)
<問題要旨>
FC/GF を求めます。
<考え方>
同じ重さの割り当てを線分 CG に使います。G の重さは A と B の和です。
G の重さ = A + B = 1 + 1 = 2 線分 CG 上で CF : FG = (G の重さ):(C の重さ)= 2 : 7 FC/GF = 2/7
カ/キク:正解 9/56(配点4)
<問題要旨>
△CDG の面積と △BFG の面積の比を求めます。
<考え方>
面積比はアフィン変換で変わらないので、A(0,0), B(1,0), C(0,1) とおいて座標で計算するのが確実です。
A(0,0), B(1,0), C(0,1) とおく
D = B + (7/8)(C−B) = (1/8, 7/8)
E = (0, 7/8)
直線 AD : y = 7x, 直線 BE : y = 7(1−x)/8
交点 F = (1/9, 7/9)
G = AB の中点 = (1/2, 0)
(C, F, G は 2x + y = 1 上にあり、たしかに一直線)
△CDG = ½|0(7/8−0) + (1/8)(0−1) + (1/2)(1−7/8)|
= ½|−1/8 + 1/16| = 1/32
△BFG = ½|1(7/9−0) + (1/9)(0−0) + (1/2)(0−7/9)|
= ½|7/9 − 7/18| = 7/36
比 = (1/32) ÷ (7/36) = 36/224 = 9/56
ケコ:正解 12(配点4)
<問題要旨>
4 点 B, D, F, G が同一円周上にあり、FD = 1 のときの AB を求めます。
<考え方>
点 A からこの円に2本の直線(A・G・B と A・F・D)が出ているので、方べきの定理が使えます。G が AB の中点であることがここで効きます。
FD/AF = 1/8 で FD = 1 なので AF = 8、AD = AF + FD = 9 AG = AB/2(G は中点) 方べきの定理 AG · AB = AF · AD (AB/2) · AB = 8 × 9 = 72 AB² = 144 AB = 12
サシ:正解 72(配点2)
<問題要旨>
AE = 3√7 のときの AE·AC を求めます。
<考え方>
AE : EC = 7 : 1 なので AC は AE の 8/7 倍です。
AC = (8/7) × AE = (8/7) × 3√7 = 24√7/7 AE · AC = 3√7 × 24√7/7 = 3 × 24 × 7 / 7 = 72
ス:正解 ②(配点4)
<問題要旨>
∠AEG と等しい角を選びます。
<考え方>
AG·AB = 72 と AE·AC = 72 が一致しました。方べきの定理の逆から、4 点 G, B, C, E が同一円周上にあることが分かります。
AG · AB = (12/2) × 12 = 72 AE · AC = 72 両者が等しいので、方べきの定理の逆により 4 点 G, B, C, E は同一円周上にある 円に内接する四角形 GBCE で、 ∠AEG は 頂点 E における外角、∠ABC はその内対角 よって ∠AEG = ∠ABC
※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

