2020年度 大学入試センター試験 本試験「世界史B」の問題冊子をPDFで公開しています。全設問の解答・解説も無料で読めます。印刷して実戦形式の演習にお使いください。
目次
この問題の概要
大学入試センター試験としては最後の年度です。試験時間60分・満点100点。大問4題(各25点)・小問36問はすべて必答で、どの大問もA・B・Cの三つの文章に三問ずつぶら下がる形でした。都市と文化交流、国際関係と冷戦、書物と記録、人の移動という四つのテーマで、古代オリエントから現代までが一巡します。なお解答番号5は設問に不備があったため、大学入試センターにより受験者全員に得点が与えられました(選択肢中の「魏」を三国時代ではなく戦国時代とも読めたため)。全体の難易度は標準です。
| 大問 | 出題内容 | 配点 | 難易度 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 第1問 | 都市と文化交流(中世後期イタリアの都市の争い、清の海禁など国際商業の管理、中世ヨーロッパの宮廷文化、ミケーネ文明と陶片追放、各王朝の統治制度、ヘレニズム文化とガンダーラ美術、イスラーム世界を介した技術と絵画の伝播、各地の革命と独立運動、中南米の歴史) | 25 | ★★★☆☆ | 問5は不備のため全員正解となった設問。残る八問は教科書の本文レベルで、ギリシアとイスラームという二つの軸を押さえていれば取りやすい |
| 第2問 | 国際関係と冷戦(百年戦争とユトレヒト条約、ルイジアナ購入など領土の獲得、各地の公用語と交易語、ヨーロッパ列強の海外進出、ロシア革命から五か年計画まで、冷戦下の出来事の年代配列、ブラントの東方外交、20世紀アジアの指導者、米中接近とインドシナ) | 25 | ★★★☆☆ | 近世から冷戦後までを一気に走る。問15の年代配列はコメコン・ワルシャワ条約機構・ベルリンの壁という三つの節目で並べれば決まる |
| 第3問 | 書物と記録(ファーティマ朝など王朝の成立年、楔形文字と粘土板など記録媒体、仏典の漢訳とギリシア古典のアラビア語訳、ベルギーのコンゴ支配やイタリアのエチオピア侵略、玄奘やストラボンの旅行記と地理書、王政の打倒と航海者、産業革命期の労働者保護立法、第一次世界大戦後のドイツ東部国境、ローマ法大全など法典と百科事典の編纂) | 25 | ★★★★☆ | 4題の中で最も細かい。翻訳・法典・地理書という、教科書では脚注に回りがちな事項が正解の決め手になる。文化史が手薄だとまとめて失点する |
| 第4問 | 人の移動(王の治世と南方支配、周・唐・北宋・元の都、中央アジアの王朝と経済基盤、大航海時代と19世紀の労働移民、ペルシア戦争や李舜臣にみる海戦、サンスクリット文学など芸能と文芸、戦間期から戦後のハンガリー、西スラヴ人などの移動、1871〜1918年のセルビアの死亡者数グラフ) | 25 | ★★★☆☆ | 問36のグラフは、山が立つ年をバルカン戦争と第一次世界大戦に重ねられるかどうか。数字を読むより、跳ね上がる年だけを見るのが速い |
対策のポイント: 世界史Bは、政治史の年表だけでは届かない設問が毎年一定数あります。翻訳・書物・記録媒体といった文化史は、地域と時代を三つか四つに区切って一覧にしておくと、この年の第3問のような大問でも粘れます。年代配列は西暦を暗記するより、大きな戦争や条約を基準に前後で分ける方法が速く、確実です。各設問の詳しい解き方は上の「解答・解説はこちら」からどうぞ。
※ 難易度は当サイトの独自評価です(★1 基礎 〜 ★5 難)。

