2022年度 大学入学共通テスト 本試験 数学Ⅰ 解答・解説

2022年度 大学入学共通テスト 本試験「数学Ⅰ」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2022年度 大学入学共通テスト 本試験「数学Ⅰ」の全設問について、正解と考え方を解説します。第1問〜第4問はすべて必答です(計100点)。第1問〔1〕は「数学Ⅰ・数学A」と共通の問題です(問題文の全ページを照合済み)。各設問の見出しをタップすると解説が開きます。

第1問 〔1〕 数と式(対称式と、差の積の値)

a + b + c と a² + b² + c² の値だけから、対称式の値を次々に引き出す設問です。(2)では (a−b) + (b−c) + (c−a) = 0 という関係に気づけるかが分かれ目になります。

アイ:正解 −6(配点2)

<問題要旨>
a + b + c = 1、a² + b² + c² = 13 のとき、ab + bc + ca の値を求めます。

<考え方>
(a + b + c)² を展開した式に、①と②を代入します。

(a + b + c)²
 = a² + b² + c² + 2(ab + bc + ca)

  1² = 13 + 2(ab + bc + ca)

  2(ab + bc + ca) = 1 − 13 = −12

  ab + bc + ca = −6

よって アイ=−6。

ウエ:正解 38(配点2)

<問題要旨>
(a−b)² + (b−c)² + (c−a)² の値を求めます。

<考え方>
展開すると a²+b²+c² と ab+bc+ca だけで表せます。

(a−b)² + (b−c)² + (c−a)²
 = 2(a² + b² + c²) − 2(ab + bc + ca)

 = 2 × 13 − 2 × (−6)

 = 26 + 12 = 38

よって ウエ=38。

オカ:正解 −2(配点2)

<問題要旨>
a − b = 2√5 のとき、b − c = x、c − a = y とおいて x + y を求めます。

<考え方>
3つの差を足すと 0 になることを使います。

(a − b) + (b − c) + (c − a) = 0

  2√5 + x + y = 0

  x + y = −2√5

よって オカ=−2。

キク:正解 18(配点2)

<問題要旨>
同じ設定で x² + y² を求めます。

<考え方>
(1)で求めた 38 から、(a−b)² のぶんを引きます。

(a−b)² + x² + y² = 38

  (2√5)² = 20 なので

  20 + x² + y² = 38

  x² + y² = 18

よって キク=18。

ケ:正解 2(配点2)

<問題要旨>
(a−b)(b−c)(c−a) の値を求めます。

<考え方>
xy を「和の2乗 − 2乗の和」から出し、a−b を掛けます。

(x + y)² = x² + 2xy + y² より

  (−2√5)² = 18 + 2xy
  20 = 18 + 2xy
  xy = 1

(a−b)(b−c)(c−a) = 2√5 × xy
           = 2√5 × 1
           = 2√5

よって ケ=2。

第1問 〔2〕 集合と命題(判別式と背理法)

「少なくとも一方が x 軸と共有点をもつ」という命題を、判別式の言葉に翻訳してから背理法で証明する流れを追う設問です。「または」の否定が「かつ」になることが要になります。

コ,サ,シ:正解 2,4,2(配点2)

<問題要旨>
x² + px + r = 0 に解の公式を適用した式を求めます。

<考え方>
x² の係数が 1 の場合の解の公式です。

x = (−p ± √(p² − 4r))/2

  よって D₁ = p² − 4r
  同様に D₂ = q² − 4s

よって コ=2、サ=4、シ=2。

ス:正解 ⑧(配点2)

<問題要旨>
2つのグラフのうち少なくとも一方が x 軸と共有点をもつための必要十分条件を選びます。

<考え方>
「共有点をもつ ⟺ 判別式 ≧ 0」を、「少なくとも一方」=「または」でつなぎます。

y = x² + px + r が x 軸と共有点をもつ
  ⟺ D₁ ≧ 0

y = x² + qx + s が x 軸と共有点をもつ
  ⟺ D₂ ≧ 0

  少なくとも一方 ⟺ D₁ ≧ 0 または D₂ ≧ 0

よって ス=⑧。

セ:正解 ⓪(配点2)

<問題要旨>
背理法で仮定する「スが成り立たない」の中身を選びます。

<考え方>
「A または B」の否定は「A でない かつ B でない」です。

「D₁ ≧ 0 または D₂ ≧ 0」の否定は

  「D₁ < 0 かつ D₂ < 0」

よって セ=⓪。

ソ:正解 ①(配点2)

<問題要旨>
セが成り立つとき、D₁ + D₂ の符号を答えます。

<考え方>
負の数どうしの和は負です。

D₁ < 0 かつ D₂ < 0 ならば

  D₁ + D₂ < 0

よって ソ=①(<)。

タ,チ:正解 ①,③(配点2)

<問題要旨>
pq = 2(r + s) を用いて D₁ + D₂ を計算し、その符号を答えます。

<考え方>
和を作ると r, s が pq でまとめて消え、きれいな形になります。

D₁ + D₂ = (p² − 4r) + (q² − 4s)
     = p² + q² − 4(r + s)

  pq = 2(r + s) より r + s = pq/2

     = p² + q² − 4 × pq/2
     = p² + q² − 2pq
     = (p − q)²

  実数の2乗なので

  D₁ + D₂ ≧ 0

  これは ソ の D₁ + D₂ < 0 に矛盾する
  → セ は成り立たない → 命題Bは真

よって タ=①、チ=③(≧)。

第2問 〔1〕 図形と計量(地図の縮尺と、坂を見上げる角)

断面図の鉛直方向と水平方向で縮尺が違うため、図から測った角度がそのままでは使えない、という設問です。「tan は 高さ ÷ 水平距離」に立ち返ると素直に処理できます。

ア.イウエ:正解 0.072(配点3)

<問題要旨>
図1の θ が 16° のとき、実際に地点Aから山頂Bを見上げる角 ∠BAC の正接を求めます。

<考え方>
図上の長さを実際の長さに直します。鉛直方向は 1/25000、水平方向は 1/100000 なので、実際の縦横比は図上の 25000/100000 = 1/4 倍になります。

図上では tanθ = (図上のBC)/(図上のAC) = tan16°

  三角比の表より tan16° = 0.2867

実際の長さは
  実際のBC = 図上のBC × 25000
  実際のAC = 図上のAC × 100000

  tan∠BAC = (図上BC × 25000)/(図上AC × 100000)
      = tan16° × (1/4)
      = 0.2867 × 0.25
      = 0.0716…

  ≒ 0.072

よって ア=0、イウエ=072。

オ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
∠BAC の大きさがどの範囲に入るかを選びます。

<考え方>
三角比の表で 0.072 を挟む2つの tan の値を探します。

三角比の表より
  tan4° = 0.0699
  tan5° = 0.0875

  0.0699 < 0.072 < 0.0875

  よって 4° < ∠BAC < 5°

図上で測った 16° とは大きく違うことに注意。よって オ=②(4° より大きく 5° より小さい)。

第2問 〔2〕 図形と計量(外接円の半径と、垂線 AD の最大)

外接円の半径が 3 に固定されているので、正弦定理から「辺 = 6 × sin」という関係が全問を貫きます。(2)では AD を2次関数とみますが、頂点が定義域の外にあるので端点で最大になります。

√カ/キ:正解 √6/3(配点2)

<問題要旨>
cos∠ACB = √3/3 のときの sin∠ACB を求めます。

<考え方>
sin² + cos² = 1 を使います。三角形の内角なので sin > 0 です。

sin²∠ACB = 1 − (√3/3)²
     = 1 − 3/9
     = 1 − 1/3 = 2/3

  sin∠ACB = √(2/3) = √2/√3 = √6/3

よって カ=6、キ=3。

ク√ケ:正解 2√6(配点2)

<問題要旨>
AB の長さを求めます。

<考え方>
∠ACB に向かい合う辺が AB です。正弦定理を使います。

正弦定理 AB/sin∠ACB = 2R = 6 より

  AB = 6 × √6/3 = 2√6

よって ク=2、ケ=6。

コ√サ:正解 2√6(配点3)

<問題要旨>
AC : BC = √3 : 2 のときの AC を求めます。

<考え方>
BC = 2t、AC = √3 t とおいて余弦定理に代入します。

余弦定理(∠ACB の向かいは AB)
  AB² = AC² + BC² − 2・AC・BC・cos∠ACB

  (2√6)² = 3t² + 4t² − 2(√3 t)(2t)(√3/3)

  24 = 7t² − 4t²
  24 = 3t²
  t² = 8 → t = 2√2

  AC = √3 × 2√2 = 2√6

よって コ=2、サ=6。

シ/ス:正解 2/3(配点3)

<問題要旨>
AB = 5、AC = 4 のときの sin∠ABC を求めます。

<考え方>
∠ABC に向かい合う辺は AC です。

正弦定理 AC/sin∠ABC = 2R = 6 より

  sin∠ABC = AC/6 = 4/6 = 2/3

よって シ=2、ス=3。

セソ/タ:正解 10/3(配点2)

<問題要旨>
同じ設定で AD の長さを求めます。

<考え方>
AD は直角三角形 ABD の辺です。

AD = AB sin∠ABC
  = 5 × 2/3
  = 10/3

よって セソ=10、タ=3。

チ ≦ AB ≦ ツ:正解 4 ≦ AB ≦ 6(配点3)

<問題要旨>
2AB + AC = 14 のとき、AB のとり得る値の範囲を求めます。

<考え方>
外接円の半径が 3 なので、どの辺も 6 以下(直径以下)です。

正弦定理より
  AB = 6 sin∠ACB ≦ 6
  AC = 6 sin∠ABC ≦ 6

AC = 14 − 2AB なので

  14 − 2AB ≦ 6 → AB ≧ 4

  あわせて 4 ≦ AB ≦ 6

よって チ=4、ツ=6。

テト/ナ,ニ/ヌ:正解 −1/3,7/3(配点3)

<問題要旨>
AD を AB の式で表します。

<考え方>
AD = AB sin∠ABC と sin∠ABC = AC/6 を組み合わせます。

sin∠ABC = AC/6 = (14 − 2AB)/6

AD = AB × (14 − 2AB)/6
  = (14AB − 2AB²)/6
  = −(1/3)AB² + (7/3)AB

よって テト=−1、ナ=3、ニ=7、ヌ=3。

ネ:正解 4(配点3)

<問題要旨>
AD の最大値を求めます。

<考え方>
上に凸な2次関数ですが、頂点が定義域 4 ≦ AB ≦ 6 の外にあるので、頂点の値は答えになりません。

頂点の AB は
  (7/3) ÷ (2 × 1/3) = 7/2 = 3.5

  3.5 < 4 なので、4 ≦ AB ≦ 6 では
  AD は単調に減少する

  よって AB = 4 のとき最大

  AD = −(1/3)(16) + (7/3)(4)
    = −16/3 + 28/3 = 4

よって ネ=4。

ノ√ハ:正解 4√5(配点3)

<問題要旨>
AD = 4 のときの △ABC の面積を求めます。

<考え方>
AB = 4 なので AC = 6。このとき sin∠ABC が 1 になることに気づくと一気に片づきます。

AB = 4 のとき AC = 14 − 8 = 6

  sin∠ABC = AC/6 = 6/6 = 1

  → ∠ABC = 90°(直角三角形)

  BC = √(AC² − AB²) = √(36 − 16)
    = √20 = 2√5

  面積 = (1/2) × AB × BC
    = (1/2) × 4 × 2√5
    = 4√5

 検算: ∠ABC = 90° より D は B と一致し
    AD = AB = 4 ✓(ネと一致)

よって ノ=4、ハ=5。

第3問 〔1〕 2次関数(1次式の積で表される2次関数)

y = (ax + b)(cx + d) を、2直線 ℓ, m の傾きと x 切片から読み解く設問です。y = ac(x − s)(x − t) と書き直すと、上に凸か下に凸かは ac の符号、頂点の x は (s + t)/2 という2点だけで全問処理できます。

ア,イ:正解 2,⓪(配点2)

<問題要旨>
あ(a > 0, c < 0)で s = −1、t = 5 のとき、最大値・最小値をとる x を求めます。

<考え方>
y = ac(x − s)(x − t) の形に直します。

y = (ax + b)(cx + d) = ac(x − s)(x − t)

  あ: a > 0, c < 0 → ac < 0 → 上に凸

  頂点の x = (s + t)/2 = (−1 + 5)/2 = 2

  上に凸なので、そこで最大値をとる

よって ア=2、イ=⓪(最大値)。

ウ,エ:正解 7,①(配点2)

<問題要旨>
い(a < c < 0)で s = 6、t = 8 のとき、同じことを答えます。

<考え方>
こんどは ac の符号が逆になります。

い: a < 0, c < 0 → ac > 0 → 下に凸

  頂点の x = (6 + 8)/2 = 7

  下に凸なので、そこで最小値をとる

よって ウ=7、エ=①(最小値)。

オ<t<カキ:正解 1<t<21(配点3)

<問題要旨>
s = −1 のときの あ について、最大値を 0 < x < 10 の範囲でとる t の範囲を求めます。

<考え方>
最大値をとる x は (s + t)/2 です。

最大値をとる x = (−1 + t)/2

  0 < (t − 1)/2 < 10

  0 < t − 1 < 20

  1 < t < 21

よって オ=1、カキ=21。

ク:正解 ⓪(配点2)

<問題要旨>
y に最大値があるのは あ〜お のどれかを選びます。

<考え方>
最大値があるのは上に凸、すなわち ac < 0 のときです。

あ: a > 0, c < 0 → ac < 0 ✓
い: a < c < 0 → ac > 0 ✗
う: 0 < a < c → ac > 0 ✗
え: a = c < 0 → ac = a² > 0 ✗
お: a = c > 0 → ac = a² > 0 ✗

  あ のみ

よって ク=⓪。

ケ:正解 ⑦(配点3)

<問題要旨>
y に最小値があり、その値が 0 以上になるのはどれかを選びます。

<考え方>
最小値そのものを ac と s, t で表してしまいます。

最小値をもつのは ac > 0(い, う, え, お)

  頂点の y 座標は
   ac{(s+t)/2 − s}{(s+t)/2 − t}
   = ac × (t−s)/2 × (s−t)/2
   = −ac(t − s)²/4

  ac > 0 かつ s < t(t − s ≠ 0)なので

  最小値 = −ac(t−s)²/4 < 0

  → 0 以上になることはない

よって ケ=⑦(あ〜お のうちにはない)。

コ:正解 ③(配点3)

<問題要旨>
y に最小値があり、その値を x > 0 の範囲でとるのはどれかを選びます。

<考え方>
ac > 0 に絞ったうえで、頂点の x = (s + t)/2 > 0、すなわち s, t の符号を図から読みます。

ac > 0 は い, う, え, お

 ℓ, m は y 軸の y > 0 の部分で交わる
 → どちらも y 切片は正

い: 傾きが負・y 切片が正 → x 切片は正
  s > 0, t > 0 → (s+t)/2 > 0 ✓

う: 傾きが正・y 切片が正 → x 切片は負
  s < 0, t < 0 → (s+t)/2 < 0 ✗

え: a = c < 0(平行で傾き負)→ x 切片は正 ✓

お: a = c > 0(平行で傾き正)→ x 切片は負 ✗

  い と え のみ

よって コ=③。

第3問 〔2〕 2次関数(2つの2次方程式の実数解の個数)

2つの2次方程式の解を合わせた個数 n を追う設問です。共通解があると個数が減るという一点に注意が集まります。後半はグラフの動きと集合の言いかえで、同じ状況を別の言葉で見直します。

サ:正解 3(配点2)

<問題要旨>
p = 4、q = −4 のときの n(①または②を満たす実数 x の個数)を求めます。

<考え方>
それぞれの解を求め、重複を除いて数えます。

① x² + 4x − 4 = 0
  判別式 16 + 16 = 32 > 0 → 異なる2解
  x = −2 ± 2√2

② x² − 4x + 4 = 0
  (x − 2)² = 0 → 重解 x = 2

  共通解はないので n = 2 + 1 = 3

よって サ=3。

シ:正解 2(配点2)

<問題要旨>
p = 1、q = −2 のときの n を求めます。

<考え方>
こんどは共通解があります。

① x² + x − 2 = 0 → x = −2, 1
② x² − 2x + 1 = 0 → x = 1(重解)

  x = 1 が共通なので
  解全体は {−2, 1} → n = 2

よって シ=2。

ス:正解 5(配点3)

<問題要旨>
p = −6 のとき n = 3 となる q の値のうち、小さい方を求めます。

<考え方>
会話文の誘導どおり、まず①と②に共通解 α がある場合を調べます。

α² − 6α + q = 0 … ③
α² + qα − 6 = 0 … ④

  ③ − ④ で α² を消去
   (−6 − q)α + (q + 6) = 0
   (q + 6)(1 − α) = 0

  よって q = −6 または α = 1

・α = 1 のとき ③より q = 5
  ① x² − 6x + 5 = 0 → x = 1, 5
  ② x² + 5x − 6 = 0 → x = −6, 1
  解全体 {1, 5, −6} → n = 3 ✓

・q = −6 のとき ①と②は同じ式になり n = 2(不適)

よって ス=5。

セ:正解 9(配点2)

<問題要旨>
同じく n = 3 となる q のうち、大きい方を求めます。

<考え方>
共通解がない場合を考えます。②はつねに異なる2解をもつので、①が重解になればよいことになります。

② x² + qx − 6 = 0 の判別式は
  q² + 24 > 0(つねに異なる2解)

① x² − 6x + q = 0 の判別式は 36 − 4q
  重解 ⟺ q = 9

  q = 9 のとき
  ① (x − 3)² = 0 → x = 3
  ② x² + 9x − 6 = 0 → 異なる2解

  x = 3 は②を満たさない(9 + 27 − 6 = 30 ≠ 0)

  n = 1 + 2 = 3 ✓

よって セ=9。

ソ:正解 ⑥(配点1)

<問題要旨>
③ y = x² − 6x + q で、q を 1 から増加させたときのグラフの動きを選びます。

<考え方>
q は定数項なので、グラフは真上に平行移動します。

y = (x − 3)² + q − 9

  頂点は (3, q − 9)

  q が増えても x 座標 3 は変わらず
  y 座標だけが増える

  → 左右に動かず、真上へ平行移動

よって ソ=⑥。

タ:正解 ①(配点2)

<問題要旨>
④ y = x² + qx − 6 で、q を 1 から増加させたときのグラフの動きを選びます。

<考え方>
頂点の座標を q で表して、その動きを追います。

y = (x + q/2)² − q²/4 − 6

  頂点は (−q/2, −q²/4 − 6)

  q > 0 のとき q が増えると
   −q/2 は減少 → 左へ
   −q²/4 − 6 も減少 → 下へ

  → 左下へ移動

よって タ=①。

チ,ツ:正解 ③,①(配点3)

<問題要旨>
5 < q < 9 のとき、集合 A、B について必要条件・十分条件を判定します。

<考え方>
A と B を具体的な区間として求め、共通部分が空であることを示します。

A = {x | x² − 6x + q < 0}
  x = 3 ± √(9 − q)
  5 < q < 9 のとき 0 < √(9−q) < 2
  → A の左端 3 − √(9−q) は 1 より大きい

B = {x | x² + qx − 6 < 0}
  B の右端は (−q + √(q²+24))/2
   q = 5 のとき 1、q が増えると減少
  → 5 < q では B の右端は 1 より小さい

  よって A ∩ B = 空集合

【チ】x∈A と x∈B は同時に成り立たない
   どちらの向きも成り立たない
   → 必要条件でも十分条件でもない

【ツ】A ∩ B = 空 は B ⊆ Ā と同じ
   x∈B ⇒ x∈Ā は成り立つ(十分条件)
   Ā は A の外側全体で B より広い
   → 必要条件ではない

よって チ=③、ツ=①。

第4問 データの分析(海外の日本語教育のデータ)

29 か国のデータを、ヒストグラム・箱ひげ図・散布図・度数分布表と行き来する設問です。ヒストグラムからは階級までしか分からないため「判断できない」が正解になる設問が混ざり、最後は2つの群を合わせた平均の求め方を問われます。

ア,イ,ウ:正解 ②,②,⓪(配点3)

<問題要旨>
2009年度と2018年度で、中央値・第1四分位数・第3四分位数が含まれる階級の階級値を比較します。

<考え方>
29 個のデータなので中央値は 15 番目、第1四分位数は 7 番目と 8 番目の間、第3四分位数は 22 番目と 23 番目の間です。度数を累積して探します。

階級幅は 15。度数の合計はどちらも 29 ✓

【2009年度(図1)】
 15–30:11(1〜11番目)
 30–45: 6(12〜17番目)
 45–60: 4(18〜21番目)
 60–75: 3(22〜24番目)
 75–90: 2(25〜26番目)
 105–120, 135–150, 165–180:各1

  中央値(15番目) → 30–45、階級値 37.5
  第1四分位数 → 15–30、階級値 22.5
  第3四分位数(22〜23番目) → 60–75、階級値 67.5

【2018年度(図2)】
  0–15: 1
 15–30: 9(2〜10番目)
 30–45:11(11〜21番目)
 45–60: 2(22〜23番目)
 60–75: 1、75–90:2、90–105:1
 120–135:2

  中央値(15番目) → 30–45、階級値 37.5
  第1四分位数 → 15–30、階級値 22.5
  第3四分位数(22〜23番目) → 45–60、階級値 52.5

中央値・第1四分位数は等しく、第3四分位数は2018年度の方が小さい。よって ア=②、イ=②、ウ=⓪。

エ,オ:正解 ⓪,③(配点2)

<問題要旨>
範囲と四分位範囲を比較します。

<考え方>
ヒストグラムからは値そのものが読めないので、とり得る範囲を区間で押さえて比べます。区間が重なったら「判断できない」です。

【範囲(最大値 − 最小値)】
 2009:135 < 範囲 < 165
 2018:105 < 範囲 < 135
  → 区間が重ならず、2018年度が小さいと確定

【四分位範囲(Q3 − Q1)】
 2009:Q1∈[15,30)、Q3∈[60,75)
   → 30 < 四分位範囲 < 60
 2018:Q1∈[15,30)、Q3∈[45,60)
   → 15 < 四分位範囲 < 45

  区間が重なる(30〜45 が共通)
  → どちらが大きいか確定できない

よって エ=⓪、オ=③。

カ:正解 ②(配点4)

<問題要旨>
2009年度の「教育機関1機関あたりの学習者数」(横軸)と「教員1人あたりの学習者数」(縦軸)の散布図を選びます。

<考え方>
縦軸の分布が図4のヒストグラムと合うか、横軸の分布が図3の箱ひげ図と合うかの2つで絞ります。

【縦軸の条件(図4)】
 ・0–15 の点は 0 個
 ・15–30 が 11 個で最多
 ・165–180 に 1 個(いちばん上に孤立した点)

【横軸の条件(図3の箱ひげ図)】
 ・最小値 ≒ 60、中央値 ≒ 145
 ・第3四分位数 ≒ 240、最大値 ≒ 480

③ は縦軸 15 未満に点があり、図4と矛盾
① は横軸の最大が 430 程度で箱ひげ図と合わない
⓪ は縦軸 15–30 の個数が足りない

② は縦軸・横軸ともすべての条件を満たす

よって カ=②。

キ.クケ:正解 0.63(配点3)

<問題要旨>
S と T の相関係数を求めます。

<考え方>
相関係数 = 共分散 ÷ (それぞれの標準偏差の積) です。

r = 735.3 ÷ (39.3 × 29.9)

  39.3 × 29.9 = 1175.07

  r = 735.3 / 1175.07 = 0.6257…

  ≒ 0.63

よって キ=0、クケ=63。

コ:正解 ③(配点3)

<問題要旨>
S(横軸)と T(縦軸)の散布図を選びます。

<考え方>
表1の平均値・標準偏差と、相関係数 0.63 の3点を手がかりにします。

【条件】
 ・S の平均 81.8、T の平均 72.9
 ・S の標準偏差 39.3、T の標準偏差 29.9
 ・相関係数 0.63 → はっきりした正の相関

② は点が広く散らばり、S が大きいのに T が
  小さい点などがあって 0.63 には見えない

③ は S=50〜100 に密集し、S が大きい点は
  T も大きいという右上がりの傾向が明確
  平均もおよそ (80, 73) の位置にある

よって コ=③。

サシ,ス,セ:正解 14,3,2(配点1)

<問題要旨>
29 か国に表2の7か国を加えた36か国の度数分布表を完成させます。

<考え方>
図5(階級幅15)の度数に、表2の7か国を階級幅30の枠へ振り分けて足します。

図5(29か国、幅15)を幅30にまとめると
  0–30 : 1 + 9 = 10
 30–60 :11 + 2 = 13
 60–90 : 1 + 2 = 3
 90–120: 1
120–150: 2

表2の7か国を振り分けると
 15.5, 20.6, 21.8, 22.4 → 0–30 に 4
 52.7 → 30–60 に 1
 93.1 → 90–120 に 1
 212.0 → 210–240 に 1

合計すると
  0–30 : 10 + 4 = 14(表に与えられた値と一致 ✓)
 30–60 : 13 + 1 = 14 ← サシ
 60–90 : 3 + 0 = 3  ← ス
 90–120: 1 + 1 = 2  ← セ
120–150: 2
210–240: 1

 検算: 14 + 14 + 3 + 2 + 2 + 0 + 0 + 1 = 36 ✓

よって サシ=14、ス=3、セ=2。

ソ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
36か国の平均値を算出する式を選びます。

<考え方>
単純に2つの平均を足して2で割ってはいけません。国数で重みをつけた加重平均にします。

(36か国の総和)
 = 44.8 × 29 + 62.6 × 7

  平均 = (44.8 × 29 + 62.6 × 7)/(29 + 7)

よって ソ=②。

タ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
(I)(II) の正誤の組合せを選びます。

<考え方>
(I) は加重平均を実際に計算し、(II) は標準偏差を2乗して比べます。

(I) 36か国の平均
  = (44.8×29 + 62.6×7)/36
  = (1299.2 + 438.2)/36
  = 1737.4/36 = 48.26…

  29か国の平均 44.8 より<strong>大きい</strong>
  → (I) は 誤

(II) 29か国の分散 = 29.1² = 846.81
   7か国の分散 = 66.1² = 4369.21

  29か国の方が小さい → (II) は 正

よって タ=②((I)誤、(II)正)。

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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