2024年度 大学入学共通テスト 追試験 数学Ⅱ 解答・解説

2024年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅱ」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2024年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅱ」の全設問について、正解と考え方を解説します。第1問〜第4問はすべて必答です(計100点)。第1問・第2問は「数学Ⅱ・数学B」と共通の問題です。各設問の見出しをタップすると解説が開きます。

第1問 〔1〕 対数関数(底の違う対数の和と積)

log3x を 2 を底とする対数に書き直すところから始まり、和 f(x) と積 g(x) の大小を比べる設問です。X = log2x とおいて2次不等式に持ち込むのが全体を貫く方針です。

ア:正解 ②(配点1)

<問題要旨>
t = log3x とおいたときに成り立つ式を選ぶ設問です。

<考え方>
対数の定義そのままです。「logaM = p ⟺ M = ap」を使います。

t = log₃x  ⟺  x = 3ᵗ

ア=②。

イ,ウ:正解 ②, ④(配点2)

<問題要旨>
log2x を t で表し、さらに t を log2 で表す設問です。

<考え方>
x = 3t の両辺の 2 を底とする対数をとります。

log₂x = log₂(3ᵗ) = t·log₂3      → イ = ②

  この式を t について解くと

    t = (log₂x) / (log₂3)          → ウ = ④

イ=②、ウ=④。これが底の変換公式 log3x = (log2x)/(log23) にほかなりません。

エ,オ:正解 ⓐ, ⑤(配点3)

<問題要旨>
f(x) = log2x + log3x、g(x) = (log2x)(log3x) を、2 を底とする対数だけで表したときの係数 A, B を求める設問です。

<考え方>
ウで得た log3x = (log2x)/(log23) を代入して、log2x でくくります。

f(x) = log₂x + (log₂x)/(log₂3)
     = { 1 + 1/(log₂3) } log₂x

  → A = 1 + 1/log₂3     … ⓐ
g(x) = (log₂x) × (log₂x)/(log₂3)
     = { 1/(log₂3) } (log₂x)²

  → B = 1/log₂3          … ⑤

エ=ⓐ、オ=⑤。

カ,キ:正解 ⓪, ⑧(配点2)

<問題要旨>
不等式 AX > BX² を満たす X の範囲を求める設問です。

<考え方>
移項して因数分解します。B > 0 なので不等号の向きはそのままです。

AX > BX²
  BX² − AX < 0
  X(BX − A) < 0

  B > 0 なので  0 < X < A/B
A/B を計算する。L = log₂3 とおくと

  A = 1 + 1/L,   B = 1/L

  A/B = (1 + 1/L) × L = L + 1 = 1 + log₂3

カ=⓪(0)、キ=⑧(1 + log23)。

ク,ケ:正解 ①, ⑥(配点2)

<問題要旨>
①を満たす x の範囲を求める設問です。

<考え方>
X = log2x を x に戻します。2log₂3 = 3 を使うのがポイントです。

0 < log₂x < 1 + log₂3

  各辺を 2 の指数に戻すと

  2⁰ < x < 2^(1 + log₂3)

  2^(1 + log₂3) = 2 × 2^(log₂3) = 2 × 3 = 6

  よって  1 < x < 6

ク=①、ケ=⑥。

コ:正解 ①(配点1)

<問題要旨>
log1/2x を 2 を底とする対数で表す設問です。

<考え方>
底の変換公式を使い、log2(1/2) = −1 に注意します。

log_{1/2}x = (log₂x) / (log₂(1/2))
            = (log₂x) / (−1)
            = − log₂x

コ=①。

サ,シ:正解 ①, ⑤(配点2)

<問題要旨>
F(x)、G(x) を f(x)、g(x) で表す設問です。

<考え方>
コと同じ理由で log1/3x = −log3x です。2つとも符号が反転します。

F(x) = log_{1/2}x + log_{1/3}x
     = (−log₂x) + (−log₃x)
     = −(log₂x + log₃x)
     = −f(x)                    → サ = ①
G(x) = (log_{1/2}x)(log_{1/3}x)
     = (−log₂x)(−log₃x)
     = (log₂x)(log₃x)
     = g(x)                     → シ = ⑤

サ=①、シ=⑤。積のほうは符号が2回反転して元に戻るのが、この設問のねらいです。

ス,セ,ソ:正解 ①, ⑥, ①(配点2)

<問題要旨>
②を満たす x の範囲を求める、〔1〕の結論です。

<考え方>
F(x) > G(x) を −f(x) > g(x) に直し、(i) と同じ形の2次不等式にします。符号が変わる分、解の範囲が原点をはさんで反対側に移ります。

−f(x) > g(x)

  X = log₂x とおくと  −AX > BX²

  BX² + AX < 0
  X(BX + A) < 0

  B > 0 なので  −A/B < X < 0

  −(1 + log₂3) < log₂x < 0
x に戻すと

  2^{−(1+log₂3)} < x < 2⁰

  2^{−(1+log₂3)} = 1 / (2 × 3) = 1/6

  よって  1/6 < x < 1

ス/セ=1/6、ソ=①、すなわち ス=①、セ=⑥、ソ=①。

※ (i) の答え 1 < x < 6 と、この 1/6 < x < 1 は、x → 1/x で移り合う関係になっています。底を逆数にしたことがそのまま現れています。

第1問 〔2〕 三角関数(tan の2倍角と tan89.5° の評価)

tan の2倍角の公式を自分で導き、それを使って三角比の表に載っていない tan89.5° の大きさを絞り込む設問です。tan(π/2 − α) = 1/tanα という関係が、90° 近くの値を扱う道具になります。

タ:正解 ⑧(配点2)

<問題要旨>
tan2x = sin2x/cos2x の分子を x の式で表す設問です。

<考え方>
2倍角の公式そのままです。

sin2x = 2 sinx cosx

タ=⑧。

チ:正解 ⓑ(配点2)

<問題要旨>
分母と分子を cos²x で割って、tan2x を tanx で表す設問です。

<考え方>
分子・分母をそれぞれ cos²x で割ります。

分子 : 2 sinx cosx / cos²x = 2 tanx

  分母 : (cos²x − sin²x) / cos²x = 1 − tan²x

  tan2x = 2tanx / (1 − tan²x)

チ=ⓑ。

ツ:正解 ⑥(配点3)

<問題要旨>
tan(π/2 − 2x)/tan(π/2 − x) を tanx で表す設問です。

<考え方>
与えられた tan(π/2 − α) = 1/tanα を2か所に使うと、分数の割り算になります。

tan(π/2 − 2x) = 1/tan2x
  tan(π/2 −  x) = 1/tanx

  比 = (1/tan2x) ÷ (1/tanx)
     = tanx / tan2x
チで求めた tan2x を代入すると

  = tanx ÷ { 2tanx / (1 − tan²x) }
  = tanx × (1 − tan²x) / (2tanx)
  = (1 − tan²x) / 2

ツ=⑥。

テ,ト:正解 ⓪, ⑤(配点3)

<問題要旨>
0 < x < π/4 のとき、①のとり得る値の範囲を求める設問です。

<考え方>
tanx の範囲から順に追いかけます。

0 < x < π/4  →  0 < tanx < 1

              →  0 < tan²x < 1

              →  0 < 1 − tan²x < 1

              →  0 < (1 − tan²x)/2 < 1/2

テ=⓪(0)、ト=⑤(1/2)。

ナ,ニ,ヌ:正解 ③, ⑥, ⓪(配点2)

<問題要旨>
tan(π/2 − 2x) = tan89° を満たす x を求める設問です。

<考え方>
角の部分を等号で結びます。度数法と弧度法をそろえるのを忘れないでください。

π/2 − 2x = 89°

  π/2 = 90° なので

  90° − 2x = 89°
      2x = 1°
       x = 0.5° = π/360

ナニヌ=360、すなわち ナ=③、ニ=⑥、ヌ=⓪。

※ このとき π/2 − x = 90° − 0.5° = 89.5° となり、求めたい角が現れます。

ネ:正解 ⑨(配点3)

<問題要旨>
②を使って tan89.5° の大きさを評価する、第1問の結論です。

<考え方>
ナニヌで x = 0.5° と決まったので、②の不等式にそのまま当てはめます。

x = 0.5° のとき

  π/2 − 2x = 89°,   π/2 − x = 89.5°

  ② より

    0 < tan89° / tan89.5° < 1/2
右側の不等式を tan89.5° について解くと

  tan89° / tan89.5° < 1/2

  tan89.5° > 2 × tan89°

  tan89° = 57.29 なので

  tan89.5° > 114.58

110 以上にあたるので ネ=⑨。

※ 表の 89° までの値だけからは想像しにくいほど大きい値です。実際の tan89.5° は約 114.6 で、この評価はほぼ等号に近い精度になっています。

第2問 微分・積分(3次関数の最大最小と通過領域の面積)

前半は3次関数の増減と、幅 1 の区間を動かしたときの最大・最小の入れかわり、後半は線分が通過する部分の面積です。区間 [t, t+1] が増減のどの部分に入るかを丁寧に場合分けできるかが分かれ目になります。

ア,イ:正解 ③, ⑥(配点2)

<問題要旨>
f(x) = x³ − 3x² + 6 の導関数を求める設問です。

<考え方>
各項を微分します。

f'(x) = 3x² − 6x

ア=③、イ=⑥。

ウ,エ:正解 ⓪, ⑥(配点2)

<問題要旨>
f(x) が極大となる x と、そのときの極大値を求める設問です。

<考え方>
f′(x) = 0 の解を求め、増減表を作ります。

f'(x) = 3x(x − 2) = 0  →  x = 0, 2

    x     …  0  …  2  …
   f'(x)   +  0  −  0  +
    f(x)   ↗ 極大 ↘ 極小 ↗

  f(0) = 6

ウ=⓪、エ=⑥。

オ,カ:正解 ②, ②(配点2)

<問題要旨>
極小となる x と極小値を求める設問です。

<考え方>
増減表のもう一方です。

f(2) = 8 − 12 + 6 = 2

オ=②、カ=②。

キ,ク:正解 ⑤, ③(配点2)

<問題要旨>
3 ≦ x ≦ 5 での最大・最小をとる x を求める設問です。

<考え方>
この区間は x ≧ 2 に含まれるので、f は単調増加です。

3 ≦ x ≦ 5 は増加区間の中

  f(3) = 27 − 27 + 6 = 6   (最小)
  f(5) = 125 − 75 + 6 = 56 (最大)

最大は x = 5、最小は x = 3。キ=⑤、ク=③。

ケ,コ:正解 ③, ②(配点2)

<問題要旨>
1 ≦ x ≦ 3 での最大・最小をとる x を求める設問です。

<考え方>
今度は極小点 x = 2 を区間の内部に含みます。両端と極小点の値を比べます。

f(1) = 1 − 3 + 6 = 4
  f(2) = 2          (区間内の極小)
  f(3) = 6          (最大)

最大は x = 3、最小は x = 2。ケ=③、コ=②。

サ,シ,ス:正解 −, ①, ②(配点2)

<問題要旨>
M(t) = f(t+1) かつ m(t) = f(t) となる t の範囲を求める設問です。

<考え方>
右端で最大、左端で最小ということは、区間 [t, t+1] で f が単調増加だということです。

f が単調増加なのは  x ≦ 0  と  x ≧ 2

  [t, t+1] ⊂ (−∞, 0]  →  t + 1 ≦ 0  →  t ≦ −1
  [t, t+1] ⊂ [2, ∞)   →  t ≧ 2

t ≦ −1、2 ≦ t、すなわち サ=−、シ=①、ス=②。

セ,ソ:正解 ⓪, ①(配点2)

<問題要旨>
M(t) = f(t) かつ m(t) = f(t+1) となる t の範囲を求める設問です。

<考え方>
今度は区間で f が単調減少ということです。

f が単調減少なのは  0 ≦ x ≦ 2

  [t, t+1] ⊂ [0, 2]

    t ≧ 0  かつ  t + 1 ≦ 2

    0 ≦ t ≦ 1

セ=⓪、ソ=①。

タ,チ:正解 ①, ②(配点2)

<問題要旨>
0 ≦ t ≦ 1 で M(t) − m(t) = f(t) − f(t+1) が最大になる t を求める設問です。

<考え方>
f(t) − f(t+1) を t の式にすると、3次の項が消えて2次関数になります。

f(t)   = t³ − 3t² + 6

  f(t+1) = (t+1)³ − 3(t+1)² + 6
         = t³ + 3t² + 3t + 1 − 3t² − 6t − 3 + 6
         = t³ − 3t + 4
f(t) − f(t+1)
    = (t³ − 3t² + 6) − (t³ − 3t + 4)
    = −3t² + 3t + 2
    = −3(t − 1/2)² + 11/4

上に凸で頂点 t = 1/2 は 0 ≦ t ≦ 1 の内部にあるので、ここで最大。タ/チ=1/2、すなわち タ=①、チ=②。

ツ,テ,ト:正解 ②, ①, ④(配点4)

<問題要旨>
線分 ℓ1 が通過する部分(図1の灰色部分)の面積を求める設問です。

<考え方>
ℓ1 は (t, f(t)) と (t, 0) を結ぶ縦の線分です。t を 0 から 1 まで動かすと、x 軸と曲線 y = f(x) にはさまれた部分をすき間なく塗りつぶします。

0 ≦ x ≦ 1 で f(x) の符号を確認

  f(0) = 6,  f(1) = 4
  この区間で f は減少するが、つねに正

  → 灰色部分は 0 ≦ x ≦ 1、0 ≦ y ≦ f(x)
面積 = ∫₀¹ (x³ − 3x² + 6) dx

     = [ x⁴/4 − x³ + 6x ]₀¹

     = 1/4 − 1 + 6

     = 21/4

ツテ/ト=21/4、すなわち ツ=②、テ=①、ト=④。

ナ:正解 ⓪(配点3)

<問題要旨>
f(x) − g(x) の符号を判定する設問です。

<考え方>
引き算すると3次の項が消えて2次式になります。判別式で符号を調べます。

f(x) − g(x)
  = (x³ − 3x² + 6) − (x³ − 6x² + 6x + 2)
  = 3x² − 6x + 4

  判別式 = 36 − 4×3×4 = 36 − 48 = −12 < 0
  x² の係数 3 > 0

  → つねに正

ナ=⓪。

ニ:正解 ④(配点3)

<問題要旨>
線分 ℓ2 が通過する部分の面積 S を積分で表す設問です。

<考え方>
ℓ2 も縦の線分です。ナで f(x) > g(x) がつねに成り立つとわかったので、場合分けなしに「上の曲線 − 下の曲線」で書けます。

ℓ₂ は (t, f(t)) と (t, g(t)) を結ぶ縦線分

  t が r から r+1 まで動くとき、
  通過するのは y = g(x) と y = f(x) の間

  S = ∫_r^{r+1} { f(x) − g(x) } dx

ニ=④。

ヌ:正解 ③(配点4)

<問題要旨>
r が 0 から 1 まで増加するときの S の変化を答える、第2問の結論です。

<考え方>
与えられた S = f(r+1) − f(r) + 4 は、タチで扱った f(t) − f(t+1) の符号を変えたものです。すでに求めた2次関数がそのまま使えます。

タチより  f(r) − f(r+1) = −3r² + 3r + 2

  S = f(r+1) − f(r) + 4
    = −(−3r² + 3r + 2) + 4
    = 3r² − 3r + 2
    = 3(r − 1/2)² + 5/4
下に凸で頂点 r = 1/2 は 0 ≦ r ≦ 1 の内部

  S(0)   = 2
  S(1/2) = 5/4   ← 最小
  S(1)   = 2

  → 減少してから増加する

ヌ=③。

※ S = ∫(3x² − 6x + 4)dx を直接計算しても同じ式になります。タチの結果を再利用すると計算量が半分で済みます。

第3問 図形と方程式(アポロニウスの円)

2定点からの距離の比が一定である点の軌跡を調べる設問です。比が 1 のときは垂直二等分線、それ以外では円になります。後半は式を AP² + k·OP² = q と一般化して、k と q がどう効くかを見ていきます。

ア,イ:正解 ②, ④(配点2)

<問題要旨>
AP² を P(x, y) の座標で表す設問です。

<考え方>
2点間の距離の2乗の公式そのままです。

A(2, 4),  P(x, y)

  AP² = (x − 2)² + (y − 4)²

ア=②、イ=④。

ウ,エ,オ,カ,キ:正解 −, ①, ②, ⑤, ②(配点3)

<問題要旨>
m = 1 のときの P の軌跡(直線)の方程式を求める設問です。

<考え方>
②に m = 1 を代入して展開します。x² と y² が打ち消し合って1次式になります。

AP² − OP² = 0

  (x−2)² + (y−4)² − (x² + y²) = 0

  x² − 4x + 4 + y² − 8y + 16 − x² − y² = 0

  −4x − 8y + 20 = 0

  x + 2y = 5
y について解くと

  y = −(1/2)x + 5/2

ウエ/オ=−1/2、カ/キ=5/2、すなわち ウ=−、エ=①、オ=②、カ=⑤、キ=②。

ク:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
この直線と直線 OA の関係を答える設問です。

<考え方>
傾きの積で垂直かどうかを、中点を代入して通るかどうかを確かめます。

直線 OA の傾き = 4/2 = 2
  求めた直線の傾き = −1/2

  2 × (−1/2) = −1  →  垂直
線分 OA の中点 = ((0+2)/2, (0+4)/2) = (1, 2)

  x + 2y = 1 + 4 = 5  ✓  通る

垂直で線分 OA の中点を通る、つまり線分 OA の垂直二等分線です。ク=④。

※ OP = AP、すなわち O と A から等距離の点の集まりなので、垂直二等分線になるのは当然の結果です。

ケ,コ,サ,シ:正解 ②, ④, ④, ⓪(配点3)

<問題要旨>
m = √2 のときの P の軌跡(円)の方程式を求める設問です。

<考え方>
②に m² = 2 を代入し、x, y それぞれについて平方完成します。

AP² − 2·OP² = 0

  (x−2)² + (y−4)² − 2(x² + y²) = 0

  x² − 4x + 4 + y² − 8y + 16 − 2x² − 2y² = 0

  −x² − y² − 4x − 8y + 20 = 0

  x² + y² + 4x + 8y − 20 = 0
平方完成

  (x + 2)² − 4 + (y + 4)² − 16 − 20 = 0

  (x + 2)² + (y + 4)² = 40

ケ=②、コ=④、サシ=40、すなわち ケ=②、コ=④、サ=④、シ=⓪。

ス,セ,ソ,タ:正解 −, ②, −, ④(配点1)

<問題要旨>
この円の中心を求める設問です。

<考え方>
ケコサシの標準形から読み取ります。

(x + 2)² + (y + 4)² = 40

  中心 (−2, −4)

スセ=−2、ソタ=−4、すなわち ス=−、セ=②、ソ=−、タ=④。

チ,ツ,テ:正解 ②, ①, ⓪(配点1)

<問題要旨>
この円の半径を求める設問です。

<考え方>
右辺の平方根をとって、根号の中を簡単にします。

半径 = √40 = √(4 × 10) = 2√10

チ=②、ツテ=10。

※ この円がアポロニウスの円です。O と A からの距離の比が 1 : √2 である点の集まりになっています。

ト,ナ,ニ:正解 −, ①, ①(配点4)

<問題要旨>
AP² + k·OP² = q の表す図形が直線になる k と、その直線と直線 OA の関係を答える設問です。

<考え方>
展開して x², y² の係数を見ます。直線になるにはその係数が 0 でなければなりません。

AP² + k·OP²
  = (x−2)² + (y−4)² + k(x² + y²)
  = (1+k)x² + (1+k)y² − 4x − 8y + 20

  これが q に等しい。

  直線になる ⟺ 1 + k = 0 ⟺ k = −1
k = −1 のとき

  −4x − 8y + 20 = q

  4x + 8y = 20 − q

  x + 2y = (20 − q)/4

  傾きは −1/2 で、q によらない

直線 OA の傾き 2 との積が −1 なので、q の値によらず垂直です。トナ=−1、ニ=①。

※ q を変えると直線は平行に動くだけです。「垂直」という関係は保たれ、「中点を通る」のは q = 0 のときだけになります。

ヌ:正解 ③(配点4)

<問題要旨>
k = 1 のとき P の軌跡が円になるための必要十分条件を求める、第3問の結論です。

<考え方>
平方完成して右辺を見ます。右辺が正でなければ円になりません(0 なら1点、負なら図形なし)。

AP² + OP² = q

  (x−2)² + (y−4)² + x² + y² = q

  2x² + 2y² − 4x − 8y + 20 = q

  x² + y² − 2x − 4y + 10 = q/2
平方完成すると

  (x − 1)² − 1 + (y − 2)² − 4 + 10 = q/2

  (x − 1)² + (y − 2)² = q/2 − 5

  円になる ⟺ q/2 − 5 > 0 ⟺ q > 10

ヌ=③。

※ q = 10 のときは中心 (1, 2)(線分 OA の中点)だけの1点になります。この中点は、AP² + OP² を最小にする点でもあります。

第4問 複素数と式の割り算(αⁿ が実数になる条件)

α = p + qi が満たす2次方程式を作り、xn をその式で割った余りから「αn が実数になる条件」を導く設問です。太郎さん(直接展開する)と花子さん(割り算を使う)の2つの解き方を突き合わせる構成になっています。

ア,イ:正解 ①, ③(配点2)

<問題要旨>
α = p + qi が満たす2次方程式を求める設問です。

<考え方>
問題文の誘導どおり、α − p = qi の両辺を2乗します。i² = −1 で虚数単位が消えるのがポイントです。

α − p = qi

  両辺を2乗して

  (α − p)² = (qi)² = q²i² = −q²

  α² − 2pα + p² = −q²

  α² − 2pα + (p² + q²) = 0

ア=①(2p)、イ=③(p² + q²)。

ウ:正解 ⓪(配点2)

<問題要旨>
x³ を x² − 2px + (p² + q²) で割った商 Q(x) を求める設問です。

<考え方>
筆算で割ります。

                  x  +  2p
          ┌──────────────────────────
 x²−2px+(p²+q²) │ x³
          │ x³ − 2px² + (p²+q²)x
          ├──────────────────────────
          │      2px² − (p²+q²)x
          │      2px² − 4p²x + 2p(p²+q²)
          ├──────────────────────────
          │      (3p²−q²)x − 2p(p²+q²)

  Q(x) = x + 2p

ウ=⓪(2p)。

エ,オ:正解 ②, ④(配点2)

<問題要旨>
その余り R(x) を求める設問です。

<考え方>
ウの筆算の最後に残った式を、問題の形 R(x) = エ x − オ に合わせます。

R(x) = (3p² − q²)x − 2p(p² + q²)

  定数項を展開すると

    2p(p² + q²) = 2p³ + 2pq²

エ=②(3p² − q²)、オ=④(2p³ + 2pq²)。

カ:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
α³ を展開した形を選ぶ設問です(太郎さんの方法)。

<考え方>
(p + qi)³ を3乗の展開公式で開きます。i の累乗を順に処理します。

(p + qi)³
  = p³ + 3p²(qi) + 3p(qi)² + (qi)³

  (qi)² = −q²,   (qi)³ = −q³i  なので

  = p³ + 3p²qi − 3pq² − q³i

カ=④。

キ:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
α³ が実数になるときに p, q が満たす関係式を選ぶ設問です。

<考え方>
実数 ⟺ 虚部が 0 です。カで展開した式の i がついた部分を集めます。

α³ = (p³ − 3pq²) + (3p²q − q³)i

  実数 ⟺ 虚部 = 0

       ⟺ 3p²q − q³ = 0

キ=④。

ク:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
花子さんの方法で、α³ が何に等しくなるかを選ぶ設問です。

<考え方>
x³ = P(x)Q(x) + R(x) に x = α を代入します。(1) より α は P(x) = 0 の解なので P(α) = 0 です。

x³ = P(x)Q(x) + R(x)

  x = α を代入

  α³ = P(α)Q(α) + R(α)
     = 0 × Q(α) + R(α)
     = R(α)

ク=③(R(α))。10次でも100次でも、余りさえ出せば αn がわかる——これが花子さんの方法の強みです。

ケ:正解 ④(配点2)

<問題要旨>
α³ が実数になるとき 0 になる式を選ぶ設問です。

<考え方>
R(x) = mx + n として α³ = R(α) を実部・虚部に分けます。

α³ = R(α) = mα + n
         = m(p + qi) + n
         = (mp + n) + mq·i

  実数 ⟺ 虚部 = 0 ⟺ mq = 0

ケ=④(mq)。

(2つの方法が一致することの確認)

  (2) より m = 3p² − q² なので

    mq = (3p² − q²)q = 3p²q − q³

  キで求めた式とぴったり同じ ✓
コ,サ,シ:正解 ④, ⑥, ④(配点2)

<問題要旨>
(s + t)⁴ の展開の係数を答える設問です。

<考え方>
二項定理(パスカルの三角形の4段目)です。

(s + t)⁴ = s⁴ + 4s³t + 6s²t² + 4st³ + t⁴

  (係数は 1, 4, 6, 4, 1)

コ=④、サ=⑥、シ=④。

ス,セ:正解 ①, ②(配点2)

<問題要旨>
α⁴ を実部と虚部に分ける設問です。

<考え方>
コサシの展開に s = p、t = qi を入れて、i の累乗を処理します。

(p + qi)⁴
  = p⁴ + 4p³(qi) + 6p²(qi)² + 4p(qi)³ + (qi)⁴

  (qi)² = −q²,  (qi)³ = −q³i,  (qi)⁴ = q⁴

  = p⁴ + 4p³qi − 6p²q² − 4pq³i + q⁴
実部 = p⁴ − 6p²q² + q⁴      → ス = ①
  虚部 = 4p³q − 4pq³          → セ = ②

ス=①、セ=②。

ソ:正解 ⓪(配点2)

<問題要旨>
x⁴ を x² − 2px + (p² + q²) で割った余りの x の係数を求める、第4問の結論です。

<考え方>
実際に x⁴ を割るのではなく、花子さんの方法を逆向きに使います。余りの x の係数は、α⁴ の虚部を q で割ったものです。

余りを R(x) = mx + n とすると(ク と同じ議論)

  α⁴ = R(α) = mα + n
     = (mp + n) + mq·i

  虚部を比べて  mq = 4p³q − 4pq³

  両辺を q で割ると

    m = 4p³ − 4pq²

ソ=⓪(4p³ − 4pq²)。

※ x⁴ を筆算で割ってもこの m は出ますが、2段の割り算が必要です。α⁴ を展開して虚部を q で割るほうが、はるかに短く済みます。

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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