2025年度 大学入学共通テスト 本試験「旧数学Ⅱ」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。
解答
解説
2025年度(令和7年度)大学入学共通テスト本試験「旧数学Ⅱ」の全6大問・45設問について、解答と考え方をまとめました。100点満点、試験時間60分。旧教育課程履修者のための科目で、新教育課程履修者は選択できません。
第1問・第2問・第3問は、新課程の「数学Ⅱ,数学B,数学C」の第1問〜第3問とまったく同一の問題です(設問文・図表・選択肢・正解・配点のすべてが一致)。本記事の該当部分は、2025年度 数学Ⅱ・B・C の解説と同じ内容を掲載しています。
旧課程独自の内容は第4問以降です。第4問は微分の応用(直方体の体積の最大値)、第5問は図形と方程式(傍心の軌跡)、第6問は複素数と方程式(4次方程式の因数分解)。とくに第6問のフェラーリ型の解法は誘導が丁寧なので、手順を追えば完答が狙えます。
第1問(必答) 三角関数の方程式
sin(θ + π/ア) = sin2θ を、和が π になる場合と差が 2nπ になる場合に分けて解く問題。「新課程の数学Ⅱ・B・C 第1問と同一問題」です。配点15。
ア,イ,ウ:正解 ⑥, ③, ②(配点2)
<考え方>
まず α = β となる場合を調べます。
θ + π/6 = 2θ θ = π/6 → ア = ⑥ このとき sin(θ + π/6) = sin(π/3) = √3 / 2
よって ア=⑥、イ=③、ウ=②。
エ:正解 ②(配点3)
<問題要旨>
この設問がこの大問の鍵です。ここを取り違えると以降がすべて崩れます。
<考え方>
単位円上で、角 α の動径の先が点P、角 β の動径の先が点Qです。単位円上の点の座標は (cos, sin) なので、
点Pの座標 = (cos α, sin α) 点Qの座標 = (cos β, sin β) sin α = sin β → 点Pと点Qの y座標が等しい
2点が同じ点とは限らず、y軸に関して対称な位置にある場合もあります。よって エ=②。
オ,カ,キ,ク:正解 ②, ⑤, ①, ⑧(配点3)
<考え方>
0 ≦ θ ≦ π/2 のとき β = 2θ は 0 ≦ β ≦ π の範囲にあります。y座標が等しく角が異なる2点は、y軸に関して対称なので α + β = π を満たします。
α + β = π → オ = ②(π) (θ + π/6) + 2θ = π 3θ = π − π/6 = 5π/6 θ = 5π/18
よって オ=②、カ=⑤、キ=①、ク=⑧。
ケ,コ,サ,シ,ス:正解 ⑥, ①, ⑦, ①, ⑧(配点3)
<問題要旨>
β の範囲が変わると、対称の中心となる角も変わります。範囲の確認を怠ると α + β = π のまま計算して誤答します。
<考え方>
π/2 < θ < π のとき β = 2θ は π < β < 2π。この範囲で y座標が等しくなる対称の関係は、π ではなく 3π を基準にします。
α + β = 3π → ケ = ⑥(3π) (θ + π/6) + 2θ = 3π 3θ = 3π − π/6 = 17π/6 θ = 17π/18 (π/2 < 17π/18 < π を満たす)
よって ケ=⑥、コ=①、サ=⑦、シ=①、ス=⑧。以上より①の解は θ = π/6、5π/18、17π/18 の3つです。
セ:正解 ⑥(配点1)
<考え方>
cos の場合は「角が等しい」か「符号だけ違う」かの2通りです。
2θ = (θ + π/6) + 2nπ θ = π/6 + 2nπ → θ = π/6
よって セ=⑥。
ソ,タ,チ,ツ:正解 ①, ①, ①, ⑧(配点3)
<考え方>
もう一方の場合、つまり符号が反対になる場合を調べます。
2θ = −(θ + π/6) + 2nπ 3θ = −π/6 + 2nπ θ = −π/18 + 2nπ/3 n = 1 のとき θ = −π/18 + 12π/18 = 11π/18 (0 ≦ θ < π を満たす) n = 0 は負、n = 2 は π を超えるため不適
よって ソ=①、タ=①、チ=①、ツ=⑧。
第2問(必答) 常用対数と水草の増殖
水草の量が一定割合で増えていく状況を、常用対数表を使って数値的に追う問題。「新課程の数学Ⅱ・B・C 第2問と同一問題」です。配点15。
ア:正解 ③(配点3)
<考え方>
1日ごとに r 倍になるなら、3日で r を3回かけることになります。
3日後 = 元の量 × r × r × r = 元の量 × r³ r³ = 1.32
よって ア=③。
イ:正解 ①(配点2)
<考え方>
常用対数表で「1.3」の行、「2」の列を読みます。
log₁₀ 1.32 = 0.1206
よって イ=①。
ウ,エ,オ,カ:正解 ⓪, ④, ⓪, ②(配点2)
<考え方>
r³ = 1.32 の両辺の常用対数をとります。
3 log₁₀ r = log₁₀ 1.32 = 0.1206 log₁₀ r = 0.1206 ÷ 3 = 0.0402
よって ウ=⓪、エ=④、オ=⓪、カ=②。
キ,ク,ケ:正解 ③, ⑥, ⓪(配点2)
<考え方>
1日で r 倍なので、14日では r を14回かけます。作業直後が a %、14日目にちょうど60%です。
a × r¹⁴ = 60 キ = ③(r¹⁴), クケ = 60
よって キ=③、ク=⑥、ケ=⓪。
コ:正解 ③(配点3)
<考え方>
①の両辺の常用対数をとります。log₁₀ 60 は 6×10 と分解して求めます。
log₁₀ 60 = log₁₀ 6 + log₁₀ 10
= 0.7782 + 1 = 1.7782
log a + 14 log r = log 60
log a = 1.7782 − 14 × 0.0402
= 1.7782 − 0.5628
= 1.2154
よって コ=③。
サ,シ:正解 ①, ⑥(配点3)
<問題要旨>
対数の値から元の数を逆に読み取る設問です。常用対数表を逆引きする操作に慣れているかが問われます。
<考え方>
log₁₀ a = 1.2154 の整数部分1は「10の1乗の桁」を意味します。
log₁₀ a = 1 + 0.2154 a = 10 × 10^0.2154 常用対数表で 0.2154 に近い値を探すと log 1.64 = 0.2148 log 1.65 = 0.2175 0.2154 は 1.64 のすぐ上なので 10^0.2154 ≒ 1.642 a ≒ 16.42
a 以下で最大の整数は 16。よって サ=①、シ=⑥。
第3問(必答) 微分・積分と極値
2次関数 f(x) と、その導関数が f になる関数 F(x)・G(x) の極値を調べる問題。「新課程の数学Ⅱ・B・C 第3問と同一問題」です。配点22。
ア,イ:正解 ⑥, ⑥(配点2)
F(x) = 2x³ + 3x² f(x) = F′(x) = 6x² + 6x
よって ア=⑥、イ=⑥。
ウ,エ:正解 −, ①(配点2)
<考え方>
f(x) = 6x(x + 1) の符号を調べます。
f(x) = 0 → x = −1, 0 x < −1 :f > 0(F は増加) −1 < x < 0:f < 0(F は減少) 0 < x :f > 0(F は増加)
増加から減少に変わる x = −1 で極大となります。よって ウエ=−1。
オ,カ:正解 ②, ③(配点2)
G′(x) = f(x) = 6x² + 6x を積分します。
G(x) = 2x³ + 3x² + C
よって オ=②、カ=③。
キ:正解 ⓪(配点2)
G の導関数も f なので、増減の様子は F とまったく同じです。減少から増加に変わる x = 0 で極小となります。よって キ=⓪。
ク,ケ:正解 −, ①(配点1)
<考え方>
G(x) は x = k で極大値0をとる、という条件を使います。G の極大は x = −1 なので k = −1 です。
G(−1) = 2(−1)³ + 3(−1)² + C
= −2 + 3 + C = 1 + C
1 + C = 0 → C = −1
よって クケ=−1。
コ,サ:正解 ⓪, ⓪(配点1)
F(x) が x = 0 で極小値をとるので、F′(0) = f(0) = 0。また極小なので、f の符号は負から正に変わります。よって コ=⓪、サ=⓪。
シ,ス:正解 ⓪, ①(配点1)
G(x) が x = k で極大値をとるので f(k) = 0。極大なので f の符号は正から負に変わります。よって シ=⓪、ス=①。
セ:正解 ③(配点2)
<問題要旨>
ここまでの符号の情報だけでグラフの概形を決めます。F(0) = 0 という条件(極小値が0)を見落とすと選べません。
<考え方>
f の符号 x < 0:負 / 0 < x < k:正 / k < x:負
F の増減 x < 0:減少
0 < x < k:増加
k < x:減少
・x = 0 で極小、その値は 0(x軸に接する)
・x = k(>0)で極大、値は正
・その後は減少して x軸を横切る
・左端では F は正の側から下りてくる
この形に合うのは セ=③ です。
ソ,タ:正解 ③, ⓪(配点2)
<考え方>
微分積分の基本定理を使います。F(0) = 0 であることがポイントです。
∫[0→x] f(t)dt = F(x) − F(0) = F(x) − 0 = F(x) 上端が x(③)、下端が 0(⓪)
よって ソ=③、タ=⓪。
チ,ツ:正解 ②, ⓪(配点2)
F(x) の極大値は x = k のときの値なので、上端を k にします。
F(k) = ∫[0→k] f(t)dt 上端が k(②)、下端が 0(⓪)
よって チ=②、ツ=⓪。
テ,ト:正解 ⓪, ⓪(配点2)
<考え方>
0 ≦ x ≦ k で f(x) ≧ 0 なので、この定積分はそのまま面積を表します。
∫[0→k] f(t)dt は y = f(x) のグラフと x軸で囲まれた図形の面積
被積分関数が f なので、囲む曲線は y = f(x) です。F(x) や G(x) ではありません。よって テ=⓪、ト=⓪。
ナ:正解 ②(配点3)
<問題要旨>
この大問の締めくくりで、最も差がつきます。導関数が同じ2つの関数は定数だけ違うという関係を、極値の比較に翻訳します。
<考え方>
F′ = G′ = f なので、ある定数 C′ を用いて G(x) = F(x) + C′ と書けます。
G は x = k で極大値 0 をとるので G(k) = F(k) + C′ = 0 C′ = −F(k) G の極小値は x = 0 のときなので G(0) = F(0) + C′ = 0 − F(k) = −F(k) したがって F(k) = −G(0) (F の極大値) = −(G の極小値)
よって ナ=②(極小値の −1倍)。
第4問(必答) 直方体の体積の最大値
底面が正方形の直方体について、辺の長さの和・表面積・対角線という三種類の条件のもとで体積の最大値を考える問題。体積を1文字の3次関数で表せるかどうかが一貫したテーマです。配点16。
ア:正解 ⓪(配点2)
<考え方>
底面の一辺が x、高さが y の直方体の辺は、底面と上面の辺が 4本ずつで長さ x、側面の縦の辺が 4本で長さ y です。
辺の長さの和 = 4x + 4x + 4y = 8x + 4y 8x + 4y = 4 2x + y = 1
よって ア=⓪(2x + y = 1)。
「すべての辺」を数え違えて 4x+4y や 8x+8y としないこと。直方体の辺は12本、うち底面の一辺と同じ長さのものが8本です。
イ,ウ,エ:正解 ①, ②, ①(配点2)
<考え方>
y = 1 − 2x に、x > 0 と y > 0 の両方を課します。
y = 1 − 2x > 0 ⟹ x < 1/2 よって 0 < x < 1/2 x = (1 − y)/2 > 0 ⟹ y < 1 よって 0 < y < 1
よって イ=1、ウ=2、エ=1(0 < x < 1/2、0 < y < 1)。
オ:正解 ③(配点2)
<考え方>
V = (底面積)×(高さ)= x²y に y = 1 − 2x を代入します。
V = x²y = x²(1 − 2x) = −2x³ + x²
よって オ=③(−2x³ + x²)。
カ:正解 ①(配点2)
<考え方>
今度は x を消去します。2x + y = 1 より x = (1 − y)/2。
V = x²y = {(1 − y)/2}² · y
= y(1 − y)²/4
= (y³ − 2y² + y)/4
= (1/4)y³ − (1/2)y² + (1/4)y
よって カ=①。
展開のとき (1 − y)² = 1 − 2y + y² を y 倍する順序を守れば符号を間違えません。
キ,ク,ケ:正解 ①, ②, ⑦(配点2)
<考え方>
V = −2x³ + x²(0 < x < 1/2)を微分して増減を調べます。
V′ = −6x² + 2x = 2x(1 − 3x)
V′ = 0 ⟹ x = 1/3(0 < x < 1/2 を満たす)
x │ 0 … 1/3 … 1/2
V′ │ + 0 −
V │ ↗ 極大 ↘
V(1/3) = −2·(1/27) + 1/9
= −2/27 + 3/27 = 1/27
よって体積の最大値は 1/27、すなわち キ=1、ク=2、ケ=7。
y の式 V = (1/4)y³ − (1/2)y² + (1/4)y を使っても V′ = (3y² − 4y + 1)/4 = (3y − 1)(y − 1)/4 から y = 1/3 が得られ、同じ値になります。
コ:正解 ⓪(配点2)
<考え方>
最大値をとるときの x と y をそれぞれ求め、形を判定します。
x = 1/3 y = 1 − 2·(1/3) = 1/3 底面の一辺 = 高さ = 1/3
底面が正方形で高さも一辺と等しいので立方体、コ=⓪。
「辺の長さの和を固定したとき体積が最大になるのは立方体」という、よく知られた結論です。
サ:正解 ⓪(配点4)
<考え方>
方法Mは「体積を x の3次関数または y の3次関数として表し、その最大値を求める方法」です。(a)(b) それぞれで、どちらか一方の文字だけの3次関数にできるかを確かめます。
(a) 表面積が 1
2x² + 4xy = 1 ⟹ y = (1 − 2x²)/(4x)
V = x²y = x(1 − 2x²)/4
= −(1/2)x³ + (1/4)x … x の3次関数 ○
(b) 対角線の長さが 1
x² + x² + y² = 1 ⟹ x² = (1 − y²)/2
V = x²y = y(1 − y²)/2
= −(1/2)y³ + (1/2)y … y の3次関数 ○
(a)(b) とも方法Mで体積の最大値を求められるので、サ=⓪((a)できる・(b)できる)。
ポイントは「x でも y でもよい」という点です。(a) は y を消すと x の3次式、(b) は x を消すと y の3次式になります。片方で行き詰まったらもう一方の文字で試す——それが方法Mの使い方です。
第5問(必答) 三角形の傍心と軌跡
△ABC の内角∠A の二等分線と、頂点 B・C における外角の二等分線が交わる点 P(∠A に対する傍心)の軌跡を、座標平面上で追う問題。A(−1, 0)、B(1, 0)、C は単位円の上半分を動きます。加法定理で「傾き」を作り、軌跡の方程式に持ち込むのが全体の流れです。配点16。
ア:正解 ②(配点2)
<考え方>
AB は x 軸の正の向き、∠BAC = θ なので、半直線 AC は x 軸と角 θ をなします。AP はその∠BAC を二等分する直線です。
直線 AP が x 軸となす角 = θ/2 m = tan(θ/2)
よって ア=②(tan(θ/2))。
イ,ウ:正解 ⑤, ⑤(配点3)
<考え方>
AB が円の直径なので∠ACB = π/2(タレスの定理)。頂点 B の内角と外角を順に出し、加法定理で m の式に直します。
∠ACB = π/2 ∠ABC = π − θ − π/2 = π/2 − θ 頂点 B の外角 = π − (π/2 − θ) = θ + π/2 … 問題文と一致 BP はこの外角の二等分線なので x 軸となす角 = (θ + π/2)/2 = θ/2 + π/4 傾き = tan(θ/2 + π/4) … イ=⑤ 与えられた加法定理に α = θ/2、β = π/4 を代入 tan(θ/2 + π/4) = (tan(θ/2) + tan(π/4))/(1 − tan(θ/2)tan(π/4)) = (m + 1)/(1 − m) … ウ=⑤
よって イ=⑤、ウ=⑤で、直線 BP は y = {(m+1)/(1−m)}(x − 1)。
外角の二等分線は「AB を B の側へ延ばした向き」から測ります。図の○印が示しているのがこの角で、tan(π/4) = 1 が使えるおかげで式がきれいにまとまります。
エ,オ,カ,キ:正解 ②, ①, ①, ②(配点3)
<考え方>
① から m = y/(x+1) を作り、② に代入して m を消去します。分母を払って整理するのが最短です。
(m+1)/(1−m) に m = y/(x+1) を代入
= (y + x + 1)/(x + 1 − y)
y = (x + y + 1)(x − 1)/(x + 1 − y)
y(x + 1 − y) = (x + y + 1)(x − 1)
xy + y − y² = x² + xy − y − 1
y − y² = x² − y − 1
x² + y² − 2y − 1 = 0
平方完成して
x² + (y − 1)² = 2
よって エ=2、オ=1、円 E は中心 (0, 1)、半径 √2 で カ=1、キ=2。
A(−1, 0) と B(1, 0) がこの円上にあること(1 + 1 = 2)を確かめると検算になります。
ク,ケ:正解 ②, ①(配点2)
<考え方>
まず m の範囲を θ の範囲から決め、次に「直線 AP 上の y > 0 の点」が満たす条件に翻訳します。
0 < θ < π/2 ⟹ 0 < θ/2 < π/4 ⟹ 0 < tan(θ/2) < 1 すなわち 0 < m < 1 … ク=② 点 (x, y) が直線 AP 上で y > 0 m = y/(x+1) で 0 < m < 1 ⟹ x + 1 > 0 かつ y < x + 1 ⟹ 0 < y < x + 1 … ケ=①
よって ク=②、ケ=①。
tan は 0 < θ/2 < π/4 で単調増加、tan 0 = 0、tan(π/4) = 1 ——この二つの端点から範囲が決まります。
コ:正解 ②(配点3)
<考え方>
円 E:x² + (y−1)² = 2 のうち、0 < y < x + 1 を満たす部分を図示します。境界との交点を先に求めるのが定石です。
円 E と直線 y = x + 1 の交点 x² + x² = 2 ⟹ x = ±1 ⟹ (1, 2) と (−1, 0) 円 E と x 軸(y = 0)の交点 x² + 1 = 2 ⟹ x = ±1 ⟹ (1, 0) と (−1, 0) 0 < y < x + 1 を満たすのは (1, 0) から右へ回って (√2, 1) を通り (1, 2) に至る弧 (両端は含まない)
よって コ=②——中心 (0, 1)・最高点 1 + √2 の円に直線 y = x + 1 を重ね、(1, 0) から (1, 2) までの右側の弧が実線で描かれた図です。
①③⑤は円の最高点が 2 + √5 で中心が (0, 2) の別の円。まず円そのものを見分ければ半分に絞れます。
サ,シ:正解 ⑥, ①(配点3)
<考え方>
(1) と同じ構図がもう一段入れ子になります。AQ は∠BAP を二等分するので、AQ が x 軸となす角は θ/4 です。
∠BAP = θ/2、AQ はその二等分線
m′ = tan(θ/4)
△ABP の頂点 B の内角
∠ABP = ∠ABC +(Bの外角の半分)
= (π/2 − θ) + (θ/2 + π/4)
= 3π/4 − θ/2
△ABP における頂点 B の外角
= π − (3π/4 − θ/2) = π/4 + θ/2
BQ が x 軸となす角 = π/8 + θ/4
傾き = tan(θ/4 + π/8)
= (m′ + tan(π/8))/(1 − m′ tan(π/8)) … サ=⑥
直線 AQ:y = m′(x + 1) ⟹ m′ = y/(x+1) … シ=①
よって サ=⑥、シ=①。
(1) では tan(π/4) = 1 が使えて式が簡単になりましたが、ここは tan(π/8) が値として求まらないためそのまま残ります。形は (1) と完全に同じ——角が半分になっただけだと見抜ければ即答できます。
第6問(必答) 4次方程式の因数分解と複素数解
4次式を「平方の差」に持ち込んで2次式の積に分解する、いわゆるフェラーリの解法を誘導に沿って追う問題。(1) で具体例を経験し、(2) で未知数 t を導入して一般化します。配点16。
ア:正解 ⑤(配点1)
<考え方>
② の左辺 x⁴ に 10x² + 25 を加えると、完全平方になる形を探します。
x⁴ + 10x² + 25 = (x²)² + 2·x²·5 + 5²
= (x² + 5)²
よって ア=5。
イ,ウ:正解 ③, ④(配点1)
<考え方>
② の右辺にも同じ 10x² + 25 を加え、こちらも平方の形にします。
−x² − 24x − 9 + (10x² + 25) = 9x² − 24x + 16 = (3x)² − 2·(3x)·4 + 4² = (3x − 4)²
よって イ=3、ウ=4。
9 と 16 が平方数で、中央項 −24x = −2·3x·4 がぴたりと合う——これが「10x² + 25 を加える」という誘導の狙いです。
エ,オ,カ,キ:正解 ③, ①, ③, ⑨(配点3)
<考え方>
③ は (x²+5)² = (3x−4)²。移項すれば A² − B² = (A+B)(A−B) の形です。
(x² + 5)² − (3x − 4)² = 0
{(x² + 5) + (3x − 4)}{(x² + 5) − (3x − 4)} = 0
(x² + 3x + 1)(x² − 3x + 9) = 0
よって エ=3、オ=1、カ=3、キ=9。
引き算のほうは符号を一つずつ変える必要があります(−3x + 4 なので定数項は 5 + 4 = 9)。ここが最もミスの出る箇所です。
ク,ケ,コ,サ,シ,ス:正解 −, ③, ⑤, ③, ③, ③(配点3)
<考え方>
2次方程式を二つ解きます。解の公式をそのまま当てるだけです。
x² + 3x + 1 = 0 x = (−3 ± √(9 − 4))/2 = (−3 ± √5)/2 x² − 3x + 9 = 0 判別式 = 9 − 36 = −27 < 0 x = (3 ± √(−27))/2 = (3 ± 3√3 i)/2
よって クケ=−3、コ=5、サ=3、シ=3、ス=3。
√(−27) = √27 i = 3√3 i と、根号の中を素因数分解してから外に出します。
セ:正解 ①(配点2)
<考え方>
(x² + t)² を展開して、x⁴ との差を見ます。
(x² + t)² = x⁴ + 2tx² + t² x⁴ に加えるべき式 = 2tx² + t²
よって セ=①(2tx² + t²)。
(1) では t = 5 のとき 2·5x² + 5² = 10x² + 25 ——まさに (1) で加えた式です。(1) は (2) の t = 5 の場合だったことに気づくと、誘導の意図がはっきりします。
ソ:正解 ④(配点2)
<考え方>
⑤ の右辺 3x² − 4x + 3 + (2tx² + t²) を (αx + β)² の形にしたい——これは「2次式が完全平方になる」条件です。
(αx + β)² = 0 の解は x = −β/α(重解) したがって ⑥ が (αx + β)² = 0 と同値になるには、 ⑥ が重解をもてばよい
よって ソ=④(重解)。
「完全平方 ⟺ 判別式 0 ⟺ 重解」という三つの言い換えを、その場で結びつけられるかが問われています。
タ,チ:正解 −, ①(配点2)
<考え方>
⑥ の判別式を 0 とおき、t の方程式を解きます。3次方程式になりますが、因数定理ですぐ割れます。
⑥:(3 + 2t)x² − 4x + (3 + t²) = 0 D/4 = 4 − (3 + 2t)(3 + t²) = 0 (3 + 2t)(3 + t²) = 4 9 + 3t² + 6t + 2t³ = 4 2t³ + 3t² + 6t + 5 = 0 t = −1 を代入:−2 + 3 − 6 + 5 = 0 ⟹ 因数 (t + 1) 2t³ + 3t² + 6t + 5 = (t + 1)(2t² + t + 5) 2t² + t + 5 = 0 の判別式 = 1 − 40 < 0(実数解なし) よって実数 t は t = −1 のみ
よって タチ=−1。
t は実数という条件があるので、残る2次因数に実数解がないことまで確かめて初めて「t = −1 のとき」と言い切れます。
ツ,テ,ト,ナ,ニ,ヌ,ネ,ノ:正解 −, ①, ①, ③, ②, ①, ③, ②(配点2)
<考え方>
t = −1 を両辺に入れて、(1) と同じ「平方の差」に持ち込みます。
t = −1 のとき
左辺:(x² + t)² = (x² − 1)²
右辺:(3 + 2t)x² − 4x + (3 + t²)
= x² − 4x + 4 = (x − 2)²
(x² − 1)² − (x − 2)² = 0
(x² − 1 + x − 2)(x² − 1 − x + 2) = 0
(x² + x − 3)(x² − x + 1) = 0
x² + x − 3 = 0
x = (−1 ± √(1 + 12))/2 = (−1 ± √13)/2
x² − x + 1 = 0
判別式 = 1 − 4 = −3
x = (1 ± √3 i)/2
よって ツテ=−1、トナ=13、ニ=2、ヌ=1、ネ=3、ノ=2。
(1) をなぞる手順なので、(1) でやり方を体に入れておけば計算するだけです。4次方程式を「2次式 × 2次式」に割るための一手——この型は覚えておく価値があります。
※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

