2019年度 大学入試センター試験 本試験 数学Ⅰ 解答・解説

2019年度 大学入試センター試験 本試験「数学Ⅰ」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2019年度 大学入試センター試験 本試験「数学Ⅰ」の全設問について、正解と考え方を解説します。第1問〜第4問はすべて必答です(計100点)。各設問の見出しをタップすると解説が開きます。

第1問 〔1〕 数と式(絶対値を含む式の場合分け)

√(9a²−6a+1) を絶対値ではずすところが出発点です。√(x²)=|x| なので A=|3a−1|+|a+2| となり、3a−1 と a+2 の符号で三つに場合分けします。(2) は「A が a の1次関数になる区間での値域」、(3) は「解が場合の範囲に入っているか」の確認が必須です。

(アa−イ)²:正解 (3a−1)²(配点2)

<問題要旨>
9a²−6a+1 を平方の形に表します。

<考え方>
9a²=(3a)²、1=1²、−6a=−2·(3a)·1 と見ればそのまま平方の形です。

9a² − 6a + 1 = (3a)² − 2·(3a)·1 + 1²
            = (3a − 1)²
ウa+エ:正解 4a+1(配点2)

<問題要旨>
a > 1/3 のときの A を a の1次式で表します。

<考え方>
A=√{(3a−1)²}+|a+2|=|3a−1|+|a+2|。a > 1/3 なら 3a−1 も a+2 も正なので、両方そのまま絶対値が外れます。

A = |3a − 1| + |a + 2|

a > 1/3 のとき 3a − 1 > 0, a + 2 > 0
A = (3a − 1) + (a + 2) = 4a + 1
オカa+キ:正解 −2a+3(配点2)

<問題要旨>
−2 ≦ a ≦ 1/3 のときの A を a の1次式で表します。

<考え方>
この範囲では 3a−1 ≦ 0、a+2 ≧ 0。前者だけ符号を反転させて外します。

−2 ≦ a ≦ 1/3 のとき 3a − 1 ≦ 0, a + 2 ≧ 0
A = −(3a − 1) + (a + 2) = −2a + 3

(参考)a < −2 のとき
A = −(3a − 1) − (a + 2) = −4a − 1 = −(4a + 1)
√ク+ケ:正解 √2+1(配点2)

<問題要旨>
a=1/(2√2) のときの A の値を求めます。

<考え方>
まず a が三つの場合のどれに入るかを判定します。1/(2√2)=√2/4≒0.354 は 1/3≒0.333 より大きいので、A=4a+1 を使います。

a = 1/(2√2) = √2/4 = 0.3535…
1/3 = 0.3333… なので a > 1/3

A = 4a + 1 = 4 × 1/(2√2) + 1
 = 2/√2 + 1
 = √2 + 1
コ/サ ≦ A ≦ シ:正解 7/3 ≦ A ≦ 7(配点3)

<問題要旨>
−2 ≦ a ≦ 1/3 のとき、A のとり得る値の範囲を求めます。

<考え方>
この区間では A=−2a+3 という a の1次関数で、傾きが負なので単調減少。両端の値を計算するだけです。

−2 ≦ a ≦ 1/3 のとき A = −2a + 3(傾き −2 の減少関数)

a = −2 のとき  A = 4 + 3 = 7 (最大)
a = 1/3 のとき A = −2/3 + 3 = 7/3 (最小)

7/3 ≦ A ≦ 7
ス:正解 6(配点2)

<問題要旨>
A=2a+13 となる a の値のうちの一つを求めます。

<考え方>
三つの場合それぞれで方程式を解き、得た値がその場合の範囲に入っているかを必ず確かめます。まず a > 1/3 の場合。

[a > 1/3]
4a + 1 = 2a + 13
2a = 12
a = 6

6 > 1/3 を満たすので適する
セソ/タ:正解 −7/3(配点2)

<問題要旨>
A=2a+13 となる a の値のもう一つを求めます。

<考え方>
残る二つの場合を調べます。真ん中の場合は解が範囲の外に出て不適、a < −2 の場合が適します。

[−2 ≦ a ≦ 1/3]
−2a + 3 = 2a + 13
−4a = 10 → a = −5/2
−5/2 = −2.5 は −2 ≦ a を満たさない …不適

[a < −2]
−4a − 1 = 2a + 13
−6a = 14 → a = −7/3
−7/3 = −2.33… < −2 を満たすので適する

第1問 〔2〕 集合と命題(偶数・奇数と必要十分条件)

p:m と n はともに奇数、q:3mn は奇数、r:m+5n は偶数。3 が奇数なので q は「mn が奇数」と同じ、5n と n は偶奇が一致するので r は「m+n が偶数」=「m と n の偶奇が一致」と同じ、と言い換えるのが要領です。

チ:正解 ⓪(配点2)

<問題要旨>
条件 p の否定を満たす二つの自然数 m, n について、m が奇数ならば n はどうなるかを選びます。

<考え方>
p の否定は「m と n の少なくとも一方は偶数」。m が奇数と決まっているので、偶数なのは n しかありません。

p : m は奇数 かつ n は奇数
p の否定 : m は偶数 または n は偶数

m が奇数 → 「n は偶数」でなければならない
→ ⓪ 偶数である
ツ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
同じく p の否定のもとで、m が偶数ならば n はどうなるかを選びます。

<考え方>
m が偶数の時点で「少なくとも一方は偶数」が成立するので、n には何の条件もつきません。

m が偶数 → p の否定はすでに成立
n は偶数でも奇数でもよい
→ ②
テ:正解 ⓪(配点2)

<問題要旨>
p は q であるための何条件かを選びます。

<考え方>
3 は奇数なので 3mn の偶奇は mn の偶奇と一致します。積が奇数になるのは両方が奇数のときだけです。

3mn が奇数 ⟺ mn が奇数 ⟺ m も n も奇数 ⟺ p

p ⟺ q なので必要十分条件
→ ⓪
ト:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
p は r であるための何条件かを選びます。

<考え方>
5n と n の偶奇は一致するので、r は「m と n の偶奇が一致する」と同じです。反例を一つ挙げれば逆が不成立と言えます。

m + 5n が偶数 ⟺ m + n が偶数 ⟺ m と n の偶奇が一致

p(ともに奇数)⇒ 偶奇が一致 ⇒ r  … 成立
r ⇒ p  … 反例 m = n = 2(r は成立、p は不成立)

十分条件であるが必要条件ではない → ②
ナ:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
p の否定は r であるための何条件かを選びます。

<考え方>
両方向とも反例が作れます。

p の否定 ⇒ r  … 反例 m = 1, n = 2
   (p の否定は成立、m + 5n = 11 は奇数で r は不成立)
r ⇒ p の否定  … 反例 m = n = 1
   (r は成立、p が成立するので p の否定は不成立)

必要条件でも十分条件でもない → ③

第2問 2次関数(頂点・x 軸との共有点・平行移動)

y=x²+(2a−b)x+a²+1 のグラフ G を、頂点 →「x 軸と共有点をもつ条件」→「x 軸に接する場合の最大最小」→「点(−1, 6)を通る場合」と4段階で調べます。(2) の判別式から出る b の2次不等式を、b について解ききれるかが分かれ目です。

b/ア:正解 b/2(配点2)

<問題要旨>
グラフ G の頂点の x 座標を求めます。

<考え方>
x の係数 2a−b の半分に符号を付けたものが頂点の x 座標です。

y = x² + (2a − b)x + a² + 1
  = {x + (2a − b)/2}² − (2a − b)²/4 + a² + 1

頂点の x 座標 = −(2a − b)/2 = b/2 − a
−b²/イ+ab+ウ:正解 −b²/4+ab+1(配点2)

<問題要旨>
グラフ G の頂点の y 座標を求めます。

<考え方>
定数項から (2a−b)²/4 を引いて展開すると、a² がきれいに消えます。

頂点の y 座標 = a² + 1 − (2a − b)²/4
        = a² + 1 − (4a² − 4ab + b²)/4
        = a² + 1 − a² + ab − b²/4
        = −b²/4 + ab + 1
エa+オ√(a²+カ):正解 2a+2√(a²+1)(配点3)

<問題要旨>
G が x 軸と共有点をもつときの b のとり得る値の範囲を求めます。

<考え方>
判別式 D ≧ 0 を b の2次不等式とみて解きます。b は正の実数なので、2解のうち負になる方は落ちます。

D = (2a − b)² − 4(a² + 1) ≧ 0
4a² − 4ab + b² − 4a² − 4 ≧ 0
b² − 4ab − 4 ≧ 0

b² − 4ab − 4 = 0 の解は
b = (4a ± √(16a² + 16))/2 = 2a ± 2√(a² + 1)

2a − 2√(a² + 1) < 0(√(a²+1) > a のため)
b > 0 の範囲では b ≧ 2a + 2√(a² + 1)
キ+ク√ケ:正解 4+2√3(配点3)

<問題要旨>
G が x 軸に接し、かつ a=√3 のときの b を求めます。

<考え方>
接する ⟺ 判別式が 0、つまり (2) の不等式の等号成立です。a に √3 を代入します。

x 軸に接する ⟺ b = 2a + 2√(a² + 1)

a = √3 のとき
b = 2√3 + 2√(3 + 1) = 2√3 + 2 × 2 = 4 + 2√3
コ:正解 2(配点3)

<問題要旨>
そのときの G と x 軸との接点の x 座標を求めます。

<考え方>
接するので接点は頂点そのもの。頂点の x 座標 b/2 − a に代入します。

接点の x 座標 = 頂点の x 座標 = b/2 − a
 = (4 + 2√3)/2 − √3
 = 2 + √3 − √3
 = 2

(このとき y = (x − 2)²。実際 2a − b = 2√3 − 4 − 2√3 = −4,
  a² + 1 = 4 なので y = x² − 4x + 4)
サ:正解 4(配点3)

<問題要旨>
0 ≦ x ≦ √3 における y の最大値を求めます。

<考え方>
y=(x−2)² の頂点 x=2 は区間 0 ≦ x ≦ √3 の右外にあるので、この区間では減少。最大は左端 x=0 です。

y = (x − 2)²、√3 = 1.73… < 2 なので区間 [0, √3] では減少

最大値は x = 0 のとき
y = (0 − 2)² = 4
シ−ス√セ:正解 7−4√3(配点3)

<問題要旨>
同じ区間での y の最小値を求めます。

<考え方>
減少関数なので最小は右端 x=√3 です。

最小値は x = √3 のとき
y = (√3 − 2)² = 3 − 4√3 + 4 = 7 − 4√3
ソ,タ:正解 5,1(配点2)

<問題要旨>
G が点 (−1, 6) を通るときの b の最大値と、そのときの a の値を求めます。

<考え方>
代入して b について解くと、b は a の2次関数になります。あとは平方完成するだけです。a, b がともに正であることも確認します。

x = −1, y = 6 を代入
1 − (2a − b) + a² + 1 = 6
a² − 2a + b = 4
b = −a² + 2a + 4 = −(a − 1)² + 5

a > 0 の範囲に a = 1 が含まれる
b の最大値は 5(a = 1 のとき、b = 5 > 0 も満たす)
チ/ツ:正解 3/2(配点2)

<問題要旨>
b=5, a=1 のとき、G は y=x² を x 軸方向にどれだけ平行移動したものかを求めます。

<考え方>
a, b の値を代入して平方完成し、(x − p)² + q の形の p を読みます。

b = 5, a = 1 のとき
y = x² + (2 − 5)x + 1 + 1
 = x² − 3x + 2
 = (x − 3/2)² − 9/4 + 2
 = (x − 3/2)² − 1/4

x 軸方向の平行移動は 3/2
テト/ナ:正解 −1/4(配点2)

<問題要旨>
同じく y 軸方向の平行移動を求めます。

<考え方>
平方完成した式の定数項がそのまま y 軸方向の移動量です。

y = (x − 3/2)² − 1/4

y 軸方向の平行移動は −1/4

第3問 図形と計量(外接円・相似と ∠BQD=90°)

AB=2√2, AC=√5, ∠ABC=45° から BC が二通り出るところから始まります。∠ADC=90° なので AC が △ADC の外接円の直径になる、という気づきが (1) の後半の鍵。(2) は「相似で角を移す」→「直径に対する円周角は 90°」を重ねて ∠BQD=90° を導き、最後は BO ⊥ DE を使って面積和を一気に出します。

ア,イ:正解 1,3(配点3)

<問題要旨>
AB=2√2, AC=√5, ∠ABC=45° のときの BC の値を求めます。

<考え方>
∠ABC が与えられているので、BC を未知数として余弦定理を立てると2次方程式になります。

BC = x とおいて余弦定理
AC² = AB² + BC² − 2·AB·BC·cos∠ABC
5 = 8 + x² − 2·2√2·x·(√2/2)
5 = 8 + x² − 4x
x² − 4x + 3 = 0
(x − 1)(x − 3) = 0

x = 1, 3   (ア < イ より ア = 1, イ = 3)
ウ√エ/オ:正解 3√2/2(配点3)

<問題要旨>
BC=3 のとき、C から辺 AB に下ろした垂線の足を D として BD を求めます。

<考え方>
直角三角形 BDC で ∠DBC=45° です。

△BDC は ∠BDC = 90°, ∠DBC = 45° の直角二等辺三角形

BD = BC·cos45° = 3 × (√2/2) = 3√2/2
(同様に CD = 3√2/2、AD = AB − BD = 2√2 − 3√2/2 = √2/2)
カキ°:正解 90°(配点1)

<問題要旨>
△ADC の外接円と辺 BC の交点で C と異なる点を E とするとき、∠AEB を求めます。

<考え方>
∠ADC=90° なので、AC は △ADC の外接円の直径です。直径に対する円周角は 90°。

∠ADC = 90° より、AC は △ADC の外接円の直径

E はこの円周上の点なので ∠AEC = 90°
E は辺 BC 上にあるので
∠AEB = 180° − ∠AEC = 90°
ク:正解 2(配点3)

<問題要旨>
BE の長さを求めます。

<考え方>
∠AEB=90°、∠ABE=45° なので △ABE も直角二等辺三角形です。

△ABE は ∠AEB = 90°, ∠ABE = 45° の直角二等辺三角形

BE = AB·cos45° = 2√2 × (√2/2) = 2
√ケコ/サ:正解 √10/2(配点3)

<問題要旨>
△ABC の外接円の中心を O とするとき、BO の長さを求めます。

<考え方>
BO は外接円の半径。∠ABC の対辺 AC がわかっているので正弦定理を使います。

正弦定理より AC/sin∠ABC = 2R

√5 / (√2/2) = 2R
2√5/√2 = √10 = 2R

BO = R = √10/2
シ:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
BE/BA=BD/BC かつ ∠ABC が共通であることから、∠BCA と等しい角を選びます。

<考え方>
BD:BC=BE:BA なので、B を挟む2辺の比が等しく、△BDE ∽ △BCA(D↔C, E↔A の対応)です。対応する角は ∠BDE と ∠BCA。

BE/BA = 2/(2√2) = 1/√2
BD/BC = (3√2/2)/3 = √2/2 = 1/√2
→ BD : BC = BE : BA

∠DBE = ∠CBA(共通)
2辺の比とその間の角が等しいので △BDE ∽ △BCA
(D ↔ C, E ↔ A の対応)

対応する角より ∠BCA = ∠BDE → ①
√スセ/ソ:正解 √10/2(配点3)

<問題要旨>
DE の長さを求めます。

<考え方>
相似比をそのまま使います。DE は CA に対応する辺です。

相似比 = BD : BC = (3√2/2) : 3 = √2/2

DE : CA = √2/2
DE = √5 × (√2/2) = √10/2
タ:正解 ⑦(配点3)

<問題要旨>
直線 BO と外接円との交点で B と異なる点を P とするとき、∠ACP と等しい角を選びます。

<考え方>
∠ACP と ∠ABP は、同じ弧 AP に対する円周角です。

BP は外接円の直径(O は中心)

∠ACP と ∠ABP は、いずれも弧 AP に対する円周角
(C と B は弦 AP について同じ側にある)

∠ACP = ∠ABP → ⑦
チツ°:正解 90°(配点1)

<問題要旨>
∠BCP を求めます。

<考え方>
BP が直径なので、円周上の点 C から見た ∠BCP は直径に対する円周角です。

BP は外接円の直径
直径に対する円周角は 90° なので

∠BCP = 90°
テト°:正解 90°(配点3)

<問題要旨>
線分 BP と線分 DE の交点を Q とするとき、∠BQD を求めます。

<考え方>
△BQD の内角の和を使います。Q における角以外の二つは、これまでに示した ∠ABP(=∠ACP)と ∠BDE(=∠BCA)です。その和が ∠BCP=90° になります。

△BQD において
∠QBD = ∠PBA = ∠ABP = ∠ACP
∠BDQ = ∠BDE = ∠BCA

∠QBD + ∠BDQ = ∠ACP + ∠BCA = ∠BCP = 90°

∠BQD = 180° − 90° = 90°
ナ/ニ:正解 5/4(配点4)

<問題要旨>
△BOD の面積と △BOE の面積の和を求めます。

<考え方>
∠BQD=90° は「直線 BO ⊥ 直線 DE」を意味します。二つの三角形は底辺 BO が共通で、高さがそれぞれ DQ, QE。和をとると DE がまるごと出てきます。

∠BQD = 90° より 直線 BO ⊥ 直線 DE(垂線の足が Q)

D, E から直線 BO までの距離はそれぞれ DQ, QE

△BOD + △BOE
 = (1/2)·BO·DQ + (1/2)·BO·QE
 = (1/2)·BO·(DQ + QE)
 = (1/2)·BO·DE
 = (1/2) × (√10/2) × (√10/2)
 = (1/2) × 10/4
 = 5/4

第4問 データの分析(ソメイヨシノ・モンシロチョウ・ツバメの初見日)

開花日・初見日を「年間通し日」に直したデータです。(1) は箱ひげ図とヒストグラムの対応づけ、(2) は箱ひげ図に折れ線を重ねた図の読み取り、(3) は箱ひげ図と散布図から読み取れ「ない」ものを選ぶ問題、(4)(5) は標準化と相関係数です。

ア:正解 ③(配点3)

<問題要旨>
2013年のヒストグラムを、図2 の ⓪〜⑤ から選びます。

<考え方>
図1 の2013年は、6年間で最も散らばりが大きい年です。最小値と最大値がどの階級に入るかを見れば一発で決まります。ヒストグラムの階級は幅5で、左端を含み右端を含みません。

図1(2013年)
 最小値 ≒ 72, 第1四分位数 ≒ 77, 中央値 ≒ 81, 第3四分位数 ≒ 91, 最大値 ≒ 136

最小値が 70〜75 の階級にある … ③ のみ
最大値が 135〜140 の階級にある … ③ のみ

③ の度数(左から)
 70〜75:5, 75〜80:13, 80〜85:15, 85〜90:4, 95〜100:4,
 105〜110:1, 110〜115:2, 115〜120:1, 125〜130:1, 130〜135:1, 135〜140:1
 合計 48(地点数と一致)
 第1四分位数は12番目と13番目の平均 → 75〜80 の階級(≒77)
 中央値は24番目と25番目の平均 → 80〜85 の階級(≒81)

→ ③
イ:正解 ④(配点3)

<問題要旨>
2017年のヒストグラムを、図2 の ⓪〜⑤ から選びます。

<考え方>
同じく最小値・最大値の階級で絞ります。2017年は箱が小さく、最大値も他の年より小さいのが特徴です。

図1(2017年)
 最小値 ≒ 81, 第1四分位数 ≒ 90, 中央値 ≒ 93, 最大値 ≒ 122

最小値が 80〜85 の階級にある … ⓪, ①, ④
最大値が 120〜125 の階級にある … ④ のみ
 (⓪ の最大は 115〜120、① の最大は 130〜135)

④ は中央値(24番目と25番目)が 90〜95 の階級に入り、図1 とも整合

→ ④
ウ:正解 ④(配点3)

<問題要旨>
図3(箱ひげ図に北海道地区3地点・南九州地区3地点の折れ線を重ねた図)から読み取れることとして正しいものを選びます。

<考え方>
選択肢を一つずつ、どこか一年でも反例があれば「正しくない」と切っていきます。散らばりが最も大きい2013年と、箱が高い位置にある2017年が反例作りの主戦場です。

⓪ 全国の開花日の範囲がどの年も15日以下
  2013年は約 136 − 72 = 64 日 … 正しくない

① 北海道の最遅と南九州の最早の差がどの年も60日以下
  2013年は約 136 − 72.5 = 63.5 日 … 正しくない

② 南九州のすべての地点で開花日がどの年も第1四分位数以下
  2017年の南九州の点は箱の中(中央値付近)にある … 正しくない

③ 南九州のすべての地点で開花日がどの年も中央値以下
  2017年に中央値より上にある点がある … 正しくない

④ 北海道のすべての地点で開花日がどの年も第3四分位数以上
  2012〜2017 のどの年も、実線の3点は箱の上端より上にある … 正しい ←
エ,オ:正解 ④,⑦(配点4・各2/解答の順序は問わない)

<問題要旨>
図4(箱ひげ図)・図5(散布図)から読み取れることとして正しくないものを二つ選びます。

<考え方>
四分位範囲は第3四分位数−第1四分位数。⑦ は散布図に引かれた2本の破線 y=x+15, y=x−15 の外側に点があるかどうかで判定します。

図4 から読み取る五数
 モンシロチョウ: 最小 ≒ 68, Q1 ≒ 84, 中央値 ≒ 93, Q3 ≒ 103, 最大 ≒ 121
 ツバメ    : 最小 ≒ 68, Q1 ≒ 89, 中央値 ≒ 91, Q3 ≒  97, 最大 ≒ 114

⓪ 最小値のひげの左端は両者ほぼ同じ位置 … 正しい
① 121 > 114 … 正しい
② 93 > 91 … 正しい
③ モンシロの四分位範囲 ≒ 19、ツバメ ≒ 8。19 < 8 × 3 = 24 … 正しい
④ モンシロの四分位範囲 ≒ 19 > 15 … 正しくない ←
⑤ ツバメの四分位範囲 ≒ 8 ≦ 15 … 正しい
⑥ 図5 で実線 y = x の上に乗る点が4個以上ある … 正しい
⑦ 図5 の左端に、上側の破線 y = x + 15 より上にある点がある
  (モンシロ ≒ 68, ツバメ ≒ 86 の点。差は約18日)… 正しくない ←
カ:正解 ⓪(配点1)

<問題要旨>
データ X の偏差 x₁−x̄, …, xₙ−x̄ の平均値を選びます。

<考え方>
偏差の総和は必ず 0 になります。

Σ(xᵢ − x̄) = Σxᵢ − n·x̄ = n·x̄ − n·x̄ = 0

偏差の平均値 = 0/n = 0 → ⓪
キ:正解 ⓪(配点1)

<問題要旨>
変換後のデータ X′ の平均値を選びます。

<考え方>
X′ は偏差を s で割ったものなので、平均値も偏差の平均値を s で割った値です。

X' の平均値 = (1/n)Σ{(xᵢ − x̄)/s} = (1/s)·(偏差の平均値) = 0 → ⓪
ク:正解 ①(配点1)

<問題要旨>
変換後のデータ X′ の標準偏差を選びます。

<考え方>
分散を定義どおり計算すると s² が約分されて 1 になります。

X' の分散 = (1/n)Σ{(xᵢ − x̄)/s}²
     = (1/s²)·(1/n)Σ(xᵢ − x̄)²
     = (1/s²)·s² = 1

X' の標準偏差 = √1 = 1 → ①
ケ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
M, T を標準化した M′, T′ の散布図を、図6 の ⓪〜③ から選びます。

<考え方>
標準化したデータは平均 0・標準偏差 1 になるので、値はおおむね −2 〜 2 に散らばります。まずこれで ⓪ と ① が消えます。残る ② と ③ は、図5 の特徴的な点の並びと照合します。

標準偏差が 1 ⇒ 値はおおむね −2 〜 2 に散らばる
⓪, ① は M', T' とも −1 〜 1 に収まっており、標準偏差が 1 になり得ない … 不適

図5 との照合(標準化は1次変換なので点の配置は相似的に保たれる)
・ツバメが最小となる点は2個あり、モンシロの値は 68.5 と 73 で近接
  → ② の左下は T' が等しい2点が横に僅差で並んでおり一致
   ③ は同じ2点が横に大きく離れていて不一致
・ツバメが最大の点(モンシロ ≒ 108)とモンシロが最大の点(≒ 121)は別の点で、
  ツバメの値も 114 と 112 で異なる
  → ② の右上は2点の T' が異なり一致。③ は右上の2点の T' がほぼ等しく不一致

→ ②
コ:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
表1 の平均値・標準偏差・共分散から、M と T の相関係数を求めます。

<考え方>
相関係数=共分散÷(それぞれの標準偏差の積)。平均値は使いません。値が必ず −1 以上 1 以下になることも、選択肢を絞る手がかりになります。

相関係数 = (M と T の共分散) / (M の標準偏差 × T の標準偏差)

 = 87.9 / (12.4 × 9.78)
 = 87.9 / 121.272
 = 0.72481…

最も近いのは 0.725 → ③
(相関係数は −1 以上 1 以下なので ⑥〜⑨ は最初から除外できる)

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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