2023年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅰ」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。
解答
解説
2023年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅰ」の全設問について、正解と考え方を解説します。第1問〜第4問はすべて必答です(計100点)。第1問〔1〕と第2問〔2〕は「数学Ⅰ・数学A」と共通の問題です。各設問の見出しをタップすると解説が開きます。
第1問 〔1〕 数と式(連立不等式が解をもつ条件と、範囲の幅)
√5 を含む不等式を2本解き、「左端 < 右端」なら解が存在するという一点で条件を作る設問です。分母の有理化を落ち着いてやれば計算量はそれほど多くありません。
ア,イ:正解 1,3(配点2)
<問題要旨>
不等式 k − x < 2x + 1 を x について解きます。
<考え方>
x を右辺に、定数を左辺に集めます。
k − x < 2x + 1 k − 1 < 3x x > (k − 1)/3
よって ア=1、イ=3。
ウエ,オ:正解 −1,4(配点2)
<問題要旨>
不等式 √5 x < k − x を x について解きます。
<考え方>
x でくくってから割り、分母を有理化します。
√5 x + x < k
(√5 + 1)x < k
x < k/(√5 + 1)
分母を有理化して
= k(√5 − 1)/{(√5 + 1)(√5 − 1)}
= k(√5 − 1)/4
= (−1 + √5)k/4
よって ウエ=−1、オ=4。
カ,キ:正解 7,3(配点3)
<問題要旨>
①を満たす x が存在するような k の範囲を求めます。
<考え方>
①は (k−1)/3 < x < (−1+√5)k/4 の形。解が存在する ⟺ 左端 < 右端です。
(k − 1)/3 < (√5 − 1)k/4
4(k − 1) < 3(√5 − 1)k
4k − 4 < 3√5 k − 3k
7k − 3√5 k < 4
(7 − 3√5)k < 4
7 − 3√5 ≒ 7 − 6.7 > 0 なので
k < 4/(7 − 3√5)
分母を有理化して
= 4(7 + 3√5)/{49 − 45}
= 4(7 + 3√5)/4
= 7 + 3√5
よって カ=7、キ=3。
クケ,コ:正解 −8,4(配点3)
<問題要旨>
①の解の範囲の幅が √5/3 より大きくなる k の範囲を求めます。
<考え方>
幅 = 右端 − 左端 を k の式で表してから不等式を立てます。
幅 = (√5 − 1)k/4 − (k − 1)/3
= {3(√5 − 1)k − 4(k − 1)}/12
= {(3√5 − 7)k + 4}/12
幅 > √5/3 = 4√5/12 より
(3√5 − 7)k + 4 > 4√5
(3√5 − 7)k > 4√5 − 4
3√5 − 7 < 0 なので、割ると不等号が反転して
k < (4√5 − 4)/(3√5 − 7)
分母を有理化(分母分子に 3√5 + 7 を掛ける)
分母 45 − 49 = −4
分子 4(√5 − 1)(3√5 + 7)
= 4(15 + 7√5 − 3√5 − 7)
= 4(8 + 4√5)
= 4(8 + 4√5)/(−4) = −8 − 4√5
よって クケ=−8、コ=4。
第1問 〔2〕 集合と論理(補集合・部分集合の条件と、必要条件・十分条件)
前半は補集合を書き出して包含関係を確かめる作業、後半は反例を1つ作れるかで必要・十分を判定する設問です。集合は要素を全部書き出してしまうのが結局いちばん速く確実です。
サ,シ,ス:正解 1,4,6(配点2)
<問題要旨>
U = {0,…,9}、A = {0,3,7,9}、B = {2,3,5,7,8} のとき Ā ∩ B̄ を求めます。
<考え方>
ド・モルガンで Ā ∩ B̄ = (A ∪ B) の補集合と見ると一発です。
A ∪ B = {0, 2, 3, 5, 7, 8, 9}
その補集合は
Ā ∩ B̄ = {1, 4, 6}
よって サ=1、シ=4、ス=6。
セ:正解 ③(配点2)
<問題要旨>
C = {1,4,5,7,8} に C̄ の要素を1つ加えるか、C から要素を1つ除いた集合を D とするとき、Ā ∩ B̄ ⊂ D となる D を選びます。
<考え方>
{1, 4, 6} をすべて含む必要があるので、6 が入るかどうかで決まります。
Ā ∩ B̄ = {1, 4, 6}
C = {1,4,5,7,8} は 6 を含まない
・要素を取り除く場合 → D ⊂ C なので 6 は入らない → 不適
・要素を加える場合 → 加える要素が 6 でなければならない
D = C ∪ {6} = {1,4,5,6,7,8}
よって セ=③(集合 C に 6 を付け加えた)。
ソ:正解 ⑧(配点2)
<問題要旨>
同じ D のうち、D ∩ B ⊂ Ā ∩ B となるものを選びます。
<考え方>
Ā ∩ B を先に求め、D ∩ B にそこに入らない要素が残らない条件を考えます。
Ā = {1,2,4,5,6,8}、B = {2,3,5,7,8}
Ā ∩ B = {2, 5, 8}
C ∩ B = {5, 7, 8} … 7 が余計
・要素を加えても 7 は残る → すべて不適
・7 を取り除けば D = {1,4,5,8}
D ∩ B = {5, 8} ⊂ {2,5,8} ✓
・他の要素を取り除くと 7 が残る → 不適
よって ソ=⑧(集合 C から 7 を取り除いた)。
タ:正解 ①(配点2)
<問題要旨>
x > 0, y > 0 のとき、「x + y < 1」は「x < 1 かつ y < 1」であるための何かを答えます。
<考え方>
片方向は正しいか、逆向きの反例はあるかを別々に確かめます。
(⇒)x + y < 1 かつ y > 0 なら x < 1 同様に y < 1 … 成り立つ(十分条件) (⇐)x = 0.9、y = 0.9 は x < 1 かつ y < 1 だが x + y = 1.8 > 1 … 反例あり(必要条件ではない)
よって タ=①(十分条件であるが、必要条件ではない)。
チ:正解 ⓪(配点2)
<問題要旨>
同じく「(x + y)xy < 2」は「x < 1 かつ y < 1」であるための何かを答えます。
<考え方>
こんどは逆向きが成り立ちます。x, y をそれぞれ 1 で上から押さえます。
(⇐)0 < x < 1、0 < y < 1 なら x + y < 2、xy < 1 より (x + y)xy < 2 … 成り立つ(必要条件) (⇒)x = 10、y = 0.001 とすると (x + y)xy = 10.001 × 0.01 ≒ 0.1 < 2 だが x < 1 は成り立たない … 反例あり (十分条件ではない)
よって チ=⓪(必要条件であるが、十分条件ではない)。
第2問 〔1〕 図形と計量(三角形の成立条件と外接円の半径)
3辺の長さが x の式で与えられ、三角不等式3本から x の範囲を絞る設問です。後半は二等辺三角形の形状判定と外接円で、正弦定理までひと続きになっています。
ア<x<イ:正解 4<x<9(配点3)
<問題要旨>
3辺の長さが 3x、x + 6、30 − 2x である三角形が存在する x の範囲を求めます。
<考え方>
示された3つの不等式をすべて解いて共通部分をとります。
3x < (x + 6) + (30 − 2x) 3x < 36 − x → 4x < 36 → x < 9 (x + 6) < 3x + (30 − 2x) x + 6 < x + 30 → 6 < 30(つねに成立) (30 − 2x) < 3x + (x + 6) 30 − 2x < 4x + 6 → 24 < 6x → x > 4 共通部分: 4 < x < 9
よって ア=4、イ=9。
ウ,エ:正解 6,8(配点2)
<問題要旨>
この三角形が二等辺三角形になる x を求めます。
<考え方>
どの2辺が等しいかで3通りに場合分けし、範囲 4 < x < 9 に入るものだけを残します。
3x = x + 6 → x = 3(範囲外) 3x = 30 − 2x → 5x = 30 → x = 6 ✓ x + 6 = 30 − 2x → 3x = 24 → x = 8 ✓
よって ウ=6、エ=8。
オ,カ:正解 ②,⓪(配点2)
<問題要旨>
x = 8 と x = 6 のとき、二等辺三角形がそれぞれ鋭角・直角・鈍角のどれかを判定します。
<考え方>
いちばん長い辺に向かい合う角の cos の符号だけを調べれば決まります。
x = 8: 3辺は 24, 14, 14 最大辺 24 に向かい合う角の cos = (14² + 14² − 24²)/(2・14・14) = (196 + 196 − 576)/392 = −184/392 < 0 → 鈍角三角形 x = 6: 3辺は 18, 12, 18 最大辺 18 に向かい合う角の cos = (12² + 18² − 18²)/(2・12・18) = 144/432 = 1/3 > 0 → 最大角が鋭角なのですべて鋭角 → 鋭角三角形
よって オ=②(鈍角三角形)、カ=⓪(鋭角三角形)。
キク√ケ/コ:正解 27√2/4(配点3)
<問題要旨>
x = 6 のときの二等辺三角形の外接円の半径を求めます。
<考え方>
余弦定理で1つの角の cos を出し、sin に直して正弦定理 a/sinA = 2R を使います。
3辺は 18, 12, 18
辺 12 に向かい合う角を θ とすると
cosθ = (18² + 18² − 12²)/(2・18・18)
= (324 + 324 − 144)/648
= 504/648 = 7/9
… これでも解けますが、辺 18 に向かい合う角 A の方が計算が軽い
cosA = (12² + 18² − 18²)/(2・12・18)
= 144/432 = 1/3
sinA = √(1 − 1/9) = 2√2/3
正弦定理 18/sinA = 2R より
2R = 18 ÷ (2√2/3) = 27/√2
R = 27/(2√2) = 27√2/4
よって キク=27、ケ=2、コ=4。
第2問 〔2〕 図形と計量(正弦定理・余弦定理と、面積の最大)
BC = 1 と2つの角の sin だけを手がかりに、辺・角・面積を追う設問です。(3)では S ではなく S² を2次関数とみるという誘導が置かれており、ここに乗れるかが分かれ目になります。
サ/シ:正解 1/4(配点2)
<問題要旨>
sin∠ABC = √15/4 のときの cos∠ABC を求めます。
<考え方>
sin²+cos²=1 を使います。符号は両方あり得るので ± が付いています。
cos²∠ABC = 1 − (√15/4)²
= 1 − 15/16
= 1/16
cos∠ABC = ±1/4
よって サ=1、シ=4。
ス:正解 2(配点3)
<問題要旨>
sin∠ABC = √15/4、sin∠ACB = √15/8 のとき、AC が AB の何倍かを求めます。
<考え方>
正弦定理で「辺の比 = 向かい合う角の sin の比」を使います。
正弦定理より
AC/sin∠ABC = AB/sin∠ACB
AC = AB × sin∠ABC/sin∠ACB
= AB × (√15/4)/(√15/8)
= AB × 2
よって ス=2。
セ/ソ:正解 2/3(配点3)
<問題要旨>
条件を満たす三角形は二つあり、そのうち面積が大きい方の AB を求めます。
<考え方>
∠ABC が鋭角か鈍角かで場合分けし、sin∠BAC を加法定理で求めて正弦定理につなぎます。
cos∠ACB = ±7/8(sin∠ACB = √15/8 より)
sin∠BAC = sin(∠ABC + ∠ACB)
= sinB cosC + cosB sinC
① B, C とも鋭角のとき
= (√15/4)(7/8) + (1/4)(√15/8)
= 8√15/32 = √15/4
正弦定理 BC/sinA = AB/sinC より
AB = (√15/8)/(√15/4) = 1/2
② B が鈍角のとき(cosB = −1/4)
= (√15/4)(7/8) − (1/4)(√15/8)
= 6√15/32 = 3√15/16
AB = (√15/8)/(3√15/16) = 2/3
③ C が鈍角だと sin∠BAC < 0 となり不適
面積 = (1/2)・AB・BC・sin∠ABC は AB に比例
→ AB が大きい ② が面積最大
よって セ=2、ソ=3。
タ,チ:正解 1,3(配点3)
<問題要旨>
sin∠ABC = 2 sin∠ACB のとき、cos∠ABC を AB で表します。
<考え方>
正弦定理から AC = 2AB を出し、余弦定理に代入します。
正弦定理より AC = AB × 2 = 2AB 余弦定理(∠ABC の向かいは AC) AC² = AB² + BC² − 2・AB・BC・cos∠ABC (2AB)² = AB² + 1 − 2AB cos∠ABC 4AB² = AB² + 1 − 2AB cos∠ABC 2AB cos∠ABC = 1 − 3AB² cos∠ABC = (1 − 3AB²)/(2AB)
よって タ=1、チ=3。
ツ/テト,ナ/ニ:正解 9/16,5/8(配点3)
<問題要旨>
AB² = x とおいて S² を x の式で表します。
<考え方>
S = (1/2)AB・BC・sin∠ABC を2乗し、sin² = 1 − cos² に置きかえます。
S = (1/2)AB sin∠ABC より
S² = (1/4)AB²(1 − cos²∠ABC)
= (1/4)AB²{1 − (1 − 3AB²)²/(4AB²)}
= (1/4){AB² − (1 − 3AB²)²/4}
x = AB² とおくと
= (1/16){4x − (1 − 3x)²}
= (1/16){4x − 1 + 6x − 9x²}
= (1/16)(−9x² + 10x − 1)
= −(9/16)x² + (5/8)x − 1/16
よって ツ=9、テト=16、ナ=5、ニ=8。
ヌ/ネ,√ノ/ハ:正解 5/9,√5/3(配点3)
<問題要旨>
S² が最大となる x と、そのときの AB を求めます。
<考え方>
上に凸な2次関数なので、頂点の x 座標が最大を与えます。
S² = −(9/16)x² + (5/8)x − 1/16
頂点の x は
x = (5/8) ÷ (2 × 9/16)
= (5/8) ÷ (9/8)
= 5/9
AB = √x = √(5/9) = √5/3
よって ヌ=5、ネ=9、ノ=5、ハ=3。
ヒ,フ:正解 ②,⓪(配点3)
<問題要旨>
面積 S が最大となる △ABC で、∠ABC と ∠ACB がそれぞれ鋭角・直角・鈍角のどれかを判定します。
<考え方>
cos の符号で決まります。AB² = 5/9、AC² = 4AB² = 20/9、BC = 1 を使います。
cos∠ABC = (1 − 3・5/9)/(2・√5/3)
= (−2/3)/(2√5/3)
= −1/√5 < 0 → 鈍角
cos∠ACB = (AC² + BC² − AB²)/(2・AC・BC)
= (20/9 + 1 − 5/9)/(2・2√5/3)
= (24/9)/(4√5/3)
= 2/√5 > 0 → 鋭角
よって ヒ=②(鈍角)、フ=⓪(鋭角)。
第3問 〔1〕 2次関数(2次不等式の解がすべての実数となる条件)
「2次不等式の解がすべての実数」を、最小値に着目する方針1と判別式に着目する方針2の2通りで扱う設問です。同じ条件を2つの言葉で言い換えているだけなので、片方が出ればもう片方も出ます。
アイ/ウ,エ:正解 −1/4,2(配点2)
<問題要旨>
y = x² + ax + b の最小値を a, b で表します。
<考え方>
平方完成します。
y = x² + ax + b = (x + a/2)² − a²/4 + b 最小値は x = −a/2 のときで −(1/4)a² + b
よって アイ=−1、ウ=4、エ=2。
オ:正解 ②(配点2)
<問題要旨>
①の解がすべての実数となるための、最小値についての条件を選びます。
<考え方>
x² + ax + b > 0 がすべての x で成り立つのは、最小値が 0 より大きいときです。
すべての x で y > 0 ⟺ (y の最小値)> 0 −(1/4)a² + b > 0
よって オ=②(>)。
カ,キ:正解 2,4(配点2)
<問題要旨>
x² + ax + b = 0 に解の公式を適用したときの、根号の中を求めます。
<考え方>
解の公式 x = (−b ± √(b² − 4ac))/(2a) にあてはめます。
x = (−a ± √(a² − 4b))/2
よって カ=2、キ=4。
ク:正解 ⓪(配点2)
<問題要旨>
①の解がすべての実数となるための、判別式についての条件を選びます。
<考え方>
実数解をもたない(グラフが x 軸と交わらない)ことが条件です。
x² の係数が正なので すべての x で > 0 ⟺ x 軸と共有点をもたない ⟺ 判別式 < 0 a² − 4b < 0 (方針1の −(1/4)a² + b > 0 を4倍しても同じ式)
よって ク=⓪(<)。
ケコ<c<サ:正解 −4<c<4(配点2)
<問題要旨>
−x² + cx − 4 < 0 の解がすべての実数となる c の範囲を求めます。
<考え方>
両辺に −1 を掛けて x² の係数を正にしてから、上の結果を使います。
−x² + cx − 4 < 0 両辺 ×(−1)(不等号が反転) x² − cx + 4 > 0 すべての実数で成り立つ条件は判別式 < 0 (−c)² − 4・4 < 0 c² − 16 < 0 (c + 4)(c − 4) < 0 −4 < c < 4
よって ケコ=−4、サ=4。
シ,ス:正解 ⓪,①(配点2)
<問題要旨>
x = 1 と x = 1/2 が 2024x² + 2023x − 2022 > 0 を満たすかどうかを答えます。
<考え方>
代入して符号を見るだけです。
x = 1: 2024 + 2023 − 2022 = 2025 > 0 → 満たす x = 1/2: 2024/4 + 2023/2 − 2022 = 506 + 1011.5 − 2022 = −504.5 < 0 → 満たさない
よって シ=⓪(満たす)、ス=①(満たさない)。
セ:正解 4(配点3)
<問題要旨>
x = −2, −3/2, −1, −1/2, 0, 1/2, 1, 3/2, 2 のうち、2024x² + 2023x − 2022 > 0 を満たすものの個数を求めます。
<考え方>
f(x) = 2024x² + 2023x − 2022 は下に凸。2つの実数解の外側で正になるので、境目を挟む値だけ調べれば十分です。
f(0) = −2022 < 0
f(1) = 2025 > 0 → 解は 0 と 1 の間に1つ
f(−1) = 2024 − 2023 − 2022 = −2021 < 0
f(−2) = 8096 − 4046 − 2022 = 2028 > 0
→ もう1つの解は −2 と −1 の間
よって f(x) > 0 となるのは
(−2 と −1 の間の解より小さい)または
(0 と 1 の間の解より大きい)
各値を判定すると
x = −2 … 正 ✓
x = −3/2, −1, −1/2, 0, 1/2 … 負
x = 1, 3/2, 2 … 正 ✓
満たすのは −2, 1, 3/2, 2 の 4 個
よって セ=4。
第3問 〔2〕 2次関数(やきそば屋の利益を最大にする価格)
売り上げ数を2次関数とみると利益は3次式になって手が出ないので、売り上げ数を1次関数で「少なく見積もる」ことで利益を2次式に落とす、という発想を追う設問です。最後は「見積もりが下振れか上振れか」で M の位置を挟み込みます。
ソタチ:正解 −14(配点3)
<問題要旨>
y = ax² + bx + c のグラフが3点 (100, 1250)、(200, 450)、(300, 50) を通るときの b を求めます。
<考え方>
x が等間隔なので、階差(差の差)から a を先に決めると速いです。
y の差: 450 − 1250 = −800
50 − 450 = −400
差の差 = −400 − (−800) = 400
等間隔 h = 100 のとき 差の差 = 2ah² より
400 = 2a・100² = 20000a
a = 1/50
x = 100: 200 + 100b + c = 1250 → 100b + c = 1050
x = 200: 800 + 200b + c = 450 → 200b + c = −350
辺々引いて 100b = −1400
b = −14
よって ソタチ=−14。
ツ,テ:正解 3,1(配点1)
<問題要旨>
利益が x の何次式になるかを、売り上げ数が2次式のとき・1次式のときそれぞれについて答えます。
<考え方>
利益 = (x − 80) × 売り上げ数 − 5000 なので、次数は「1 + 売り上げ数の次数」です。
売り上げ数が2次式のとき (1次式)×(2次式) → 利益は3次式 売り上げ数が1次式のとき (1次式)×(1次式) → 利益は2次式
よって ツ=3、テ=1。
ト,ナニヌネ:正解 4,1480(配点2)
<問題要旨>
売り上げ数を y = −4x + 1160 としたときの利益 z を x の式で表します。
<考え方>
(x − 80)(−4x + 1160) − 5000 を展開します。
z = (x − 80)(−4x + 1160) − 5000 = −4x² + 1160x + 320x − 92800 − 5000 = −4x² + 1480x − 97800
よって ト=4、ナニヌネ=1480。
ノハヒ:正解 185(配点3)
<問題要旨>
その z が最大となる x = p を求めます。
<考え方>
上に凸な2次関数の頂点です。
z = −4x² + 1480x − 97800
p = 1480/(2×4) = 1480/8 = 185
(100 ≦ 185 ≦ 300 なので範囲内)
検算: z(185) = −4・34225 + 1480・185 − 97800
= −136900 + 273800 − 97800 = 39100
よって ノハヒ=185。
フ,ヘ:正解 ③,④(配点4・各2)
<問題要旨>
売り上げ数を①の右辺(2次式)としたときの利益について、正しい記述を2つ選びます。
<考え方>
②③は売り上げ数を少なく見積もった式なので、そこから計算した利益は本当の利益の下限にしかなりません。
② ③ のグラフは ① より下 → 各 x で 売り上げ数を小さく見積もっている → その x での本当の利益は計算値以上 ③ から x = 163 で 50112 → 本当の利益は x = 163 で 50112 以上(③が正しい) ② から x = p で 39100 → 本当の利益は x = p で 39100 以上(④が正しい) 最大値 M が 39100 や 50112 に一致する保証はなく、 最大を与える x が 163 や p である保証もない
よって フ,ヘ=③,④(順序は問わない)。
ホ:正解 ②(配点2)
<問題要旨>
利益の最大値 M についての正しい記述を選びます。
<考え方>
③は①より下(少なく見積もり)、④は 100 ≦ x ≦ 300 で①より上(多く見積もり)であることを使って M を挟みます。
③ は ① より下 → M > 50112 ④ y = −6x + 1860 と ① の差を調べると −x²/50 + 8x − 590 = 0 x² − 400x + 29500 = 0 x ≒ 97.5, 302.5 100 ≦ x ≦ 300 では ④ が ① より上 → 多く見積もっている → M < 74350 よって 50112 < M < 74350
よって ホ=②。
第4問 〔1〕 データの分析(0と1だけからなるデータの平均値と分散)
賛成を1、反対を0とした「0と1だけのデータ」を扱います。総和=1の個数という言いかえに気づけば、平均も分散も個数の話に置きかわります。
ア,イ:正解 ⓪,③(配点2)
<問題要旨>
データの総和と平均値が、それぞれ何と一致するかを選びます。
<考え方>
0 は足しても増えないので、総和は 1 の個数そのものです。
総和 = (1が並んだ個数) = 賛成の人の数
平均値 = 総和/n = 賛成の人の数/n
= n 人中における賛成の人の割合
よって ア=⓪、イ=③。
ウ,エ:正解 ①,②(配点2)
<問題要旨>
分散の式に現れる2つの個数を選びます。
<考え方>
値が 1 のデータは m 個、値が 0 のデータは n − m 個です。
m = x₁ + … + x_n = 1 の個数 値 1 のデータ … m 個、偏差は 1 − m/n 値 0 のデータ … n − m 個、偏差は 0 − m/n
よって ウ=①(m)、エ=②(n − m)。
オ:正解 ②(配点2)
<問題要旨>
その分散 s² を m と n で表します。
<考え方>
通分して m(n−m) でくくると一気にまとまります。
s² = (1/n){m(1 − m/n)² + (n − m)(0 − m/n)²}
= (1/n){m(n − m)²/n² + (n − m)m²/n²}
= m(n − m){(n − m) + m}/n³
= m(n − m)・n/n³
= m(n − m)/n²
よって オ=②。
カ:正解 ⑤(配点1)
<問題要旨>
n = 25 のとき、分散 s² が最小となる m の値を選びます。
<考え方>
s² = m(25 − m)/625 なので、分子 m(25 − m) の最小を考えます。
s² = m(25 − m)/625(m = 0, 1, …, 25) 分子 m(25 − m) は m = 0 のとき 0 m = 25 のとき 0 それ以外は正 → 最小は m = 0 または 25 (全員反対、または全員賛成でばらつきが 0)
よって カ=⑤(0 または 25)。
キ:正解 ⑥(配点2)
<問題要旨>
同じく s² が最大となる m の値を選びます。
<考え方>
m(25 − m) は上に凸の2次式。頂点は m = 12.5 ですが m は整数です。
分子 m(25 − m) の頂点は m = 25/2 = 12.5 整数で最も近いのは 12 と 13 m = 12: 12 × 13 = 156 m = 13: 13 × 12 = 156 値が等しいので、最大は m = 12 または 13
よって キ=⑥(12 または 13)。
第4問 〔2〕 データの分析(外れ値と相関係数、1組を追加したときの相関係数)
前半は外れ値ひとつが相関係数を作り出していることを散布図から読み取る設問、後半は逆に1組を足して相関を強める設問です。相関係数は外れ値に非常に弱い、という性質が主題になっています。
ク:正解 ②(配点2)
<問題要旨>
外れ値 A を除いたデータ Z′ の相関係数として最も適当なものを選びます。
<考え方>
図2を見ると、残りの24個は丸い雲状に散らばっていて、増加も減少も読み取れません。
図1: 点 A だけが右上に大きく離れ、
残りは (5, 5) 付近に密集
→ 相関係数 0.8 は A ひとりが作っていた
図2: A を除くと、点は丸くまとまり
右上がり・右下がりのどちらの傾向もない
→ 相関係数はほぼ 0
よって ク=②(0.0)。
ケ:正解 ③(配点2)
<問題要旨>
データ W′ の x の平均値を求めます。
<考え方>
もとの4個の x の総和が 0 であることを使います。
x の総和 = (−1) + (−1) + 1 + 1 + 5a = 5a x̄ = 5a/5 = a
よって ケ=③(a)。
コ:正解 ⓪(配点3)
<問題要旨>
データ W′ の x と y の共分散を求めます。
<考え方>
x̄ = ȳ = a なので、偏差の積を5組ぶん足して5で割ります。
(−1−a)(−1−a) = (1+a)² (−1−a)(1−a) = a² − 1 (1−a)(−1−a) = a² − 1 (1−a)(1−a) = (1−a)² (5a−a)(5a−a) = 16a² (1+a)² + (1−a)² = 2 + 2a² なので 総和 = 2 + 2a² + 2(a² − 1) + 16a² = 20a² s_xy = 20a²/5 = 4a²
よって コ=⓪(4a²)。
サ:正解 ②(配点2)
<問題要旨>
x と y の標準偏差の積 s_x s_y を求めます。
<考え方>
x と y は対称なので s_x = s_y、つまり積は分散そのものです。
s_x² = (1/5){2(1+a)² + 2(1−a)² + 16a²}
= (1/5){2(2 + 2a²) + 16a²}
= (1/5)(4 + 20a²)
= 4a² + 4/5
y も同じなので s_y = s_x
s_x s_y = s_x² = 4a² + 4/5
よって サ=②。
シ:正解 ③(配点2)
<問題要旨>
相関係数が 0.95 以上となる a の値の範囲を選びます。
<考え方>
与えられた必要十分条件 s_xy ≧ 0.95 s_x s_y に代入して a² について解きます。
4a² ≧ 0.95(4a² + 4/5) 4a² ≧ 3.8a² + 0.76 0.2a² ≧ 0.76 a² ≧ 3.8 = 19/5 = 95/25 |a| ≧ √95/5 a ≦ −√95/5 , √95/5 ≦ a
よって シ=③。
※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

