2024年度 大学入学共通テスト 追試験 数学Ⅰ 解答・解説

2024年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅰ」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
スポンサーリンク

解答

解説

2024年度 大学入学共通テスト 追試験「数学Ⅰ」の全設問について、正解と考え方を解説します。第1問〜第4問はすべて必答です(計100点)。各設問の見出しをタップすると解説が開きます。

第1問 〔1〕 式の計算(2つの等式を同時に満たす x, y)

連立の見た目をしていますが、①は移項すると完全平方になるという仕掛けです。そこに気づくと y = 7x が一発で出て、あとは②に代入して有理化するだけになります。

ア:正解 ⑦(配点2)

<問題要旨>
50(x² + y²) − (x + 7y)² を (ア x − y)² の形に変形する設問です。

<考え方>
素直に展開して整理します。

50(x² + y²) − (x + 7y)²

  = 50x² + 50y² − (x² + 14xy + 49y²)
  = 49x² − 14xy + y²
  = (7x)² − 2·(7x)·y + y²
  = (7x − y)²

ア=⑦。①はこの式が 0 になることを意味するので、7x − y = 0、すなわち y = 7x が導かれます。

イ,ウ:正解 ⑦, ④(配点2)

<問題要旨>
x の値を求める設問です。

<考え方>
y = 7x を②に代入し、分母を有理化します。

−4√3 x + y = 1  に  y = 7x  を代入

  −4√3 x + 7x = 1
  (7 − 4√3)x = 1
  x = 1/(7 − 4√3)
分母を有理化する

  x = (7 + 4√3) / {(7 − 4√3)(7 + 4√3)}

  分母 = 7² − (4√3)² = 49 − 48 = 1

  x = 7 + 4√3

イ=⑦、ウ=④。(このとき y = 7x = 49 + 28√3 です。)

エ,オ,カ:正解 ①, ②, ⑦(配点2)

<問題要旨>
x² + y² − 50 を 400(エオ + カ√3) の形で表す設問です。

<考え方>
y = 7x を使うと x² + y² が x² だけの式になります。x を2乗するのは最後にまわします。

x² + y² = x² + (7x)² = 50x²

  x² + y² − 50 = 50x² − 50 = 50(x² − 1)
x = 7 + 4√3 より

  x² = 49 + 56√3 + 48 = 97 + 56√3

  x² − 1 = 96 + 56√3

  50(96 + 56√3) = 4800 + 2800√3
              = 400(12 + 7√3)

エオ=12、カ=⑦、すなわち エ=①、オ=②、カ=⑦。

第1問 〔2〕 1次不等式(高速道路を使うほうが速くなる条件)

2つの経路の所要時間を x の式で表し、不等式にして解く設問です。数式は最後まで1次のままなので、道のりを正しく数え上げられるかだけが勝負になります。

キ,ク,ケ,コ:正解 ⑦, ⑤, ③, ⓪(配点2)

<問題要旨>
経路2を選んだとき、一般道路(道路あ)を走っている時間を求める設問です。

<考え方>
経路2で道路あ を走るのは「P → A」と「B → Q」の2区間です。それぞれの道のりを x で表します。

道路あ での位置関係(A からの道のり)

    A ─── P ─── Q ─────── B
    0     10   10+x        75

  P → A の道のり = 10 km
  B → Q の道のり = 75 − (10 + x) = 65 − x km

  合計 = 10 + (65 − x) = 75 − x km

道路あ の制限速度は時速 30 km なので、時間は (75 − x)/30 時間。キク=75、ケコ=30、すなわち キ=⑦、ク=⑤、ケ=③、コ=⓪。

サ,シ:正解 ③, ⑤(配点2)

<問題要旨>
経路2で高速道路(道路い)を走っている時間を求める設問です。

<考え方>
道路い は A から B まで 48 km、時速 80 km です。x は出てきません。

48 / 80 = 3 / 5 時間

サ/シ=3/5、すなわち サ=③、シ=⑤。したがって経路2の所要時間は (75 − x)/30 + 3/5 時間です。

ス,セ,ソ:正解 ⓪, ③, ⓪(配点2)

<問題要旨>
「経路2のほうが短い時間で Q に到着できる」ことを表す不等式を立てる設問です。

<考え方>
経路1は道路あ を x km 走るだけなので x/30 時間。これより経路2が小さいという不等式にします。

(経路2の時間)< (経路1の時間)

  (75 − x)/30 + 3/5  <  x/30

ス=⓪(<)、セソ=30、すなわち ス=⓪、セ=③、ソ=⓪。

※ 「速い」を不等号の向きに直すとき、時間は小さいほうが速いことに注意してください。

タ,チ,ツ:正解 ④, ⑥, ⑤(配点3)

<問題要旨>
立てた不等式を解いて、経路2が有利になる道のりの範囲を求める設問です。

<考え方>
分母をはらってから整理します。

(75 − x)/30 + 3/5 < x/30

  両辺に 30 を掛けて

  (75 − x) + 18 < x
         93 < 2x
       46.5 < x

タチ.ツ=46.5、すなわち タ=④、チ=⑥、ツ=⑤。

※ 問題文の条件 x < 65 と合わせると 46.5 < x < 65 です。この範囲なら経路2のほうが速く着けます。

第1問 〔3〕 集合(ベン図と要素の決定)

前半はベン図の読み取り、後半は文字を含む集合の要素を条件から絞り込む設問です。ド・モルガンの法則で補集合を union の形に直すと、図でも計算でも見通しがよくなります。

テ:正解 ⓪(配点1)

<問題要旨>
Ā ∩ (B̄ ∩ C̄) がベン図のどの部分かを選ぶ設問です。

<考え方>
3つの補集合の共通部分なので、ド・モルガンの法則で「和集合の補集合」にまとめます。

Ā ∩ B̄ ∩ C̄ = (A ∪ B ∪ C) の補集合

  → A, B, C のどの円にも入らない部分
  → 3つの円の外側、U の内側

テ=⓪。

ト:正解 ②(配点1)

<問題要旨>
A ∩ (B̄ ∩ C̄) がどの部分かを選ぶ設問です。

<考え方>
テと同じくまとめてから、A との共通部分をとります。

A ∩ B̄ ∩ C̄ = A ∩ (B ∪ C) の補集合

  → A には入るが、B にも C にも入らない部分
  → A だけの部分(A から B, C と重なる所を除く)

ト=②。

ナ,ニ,ヌ:正解 −, ②, ②(配点1)

<問題要旨>
A = {0, a−3, a+3} が U = {−5, …, 5} の部分集合になるための a の範囲を求める設問です。

<考え方>
いちばん小さい要素と、いちばん大きい要素が U におさまればよいことになります。

a − 3 ≧ −5  →  a ≧ −2
  a + 3 ≦  5  →  a ≦  2

  よって  −2 ≦ a ≦ 2

ナニ=−2、ヌ=②、すなわち ナ=−、ニ=②、ヌ=②。

ネ,ノ,ハ:正解 −, ③, ②(配点1)

<問題要旨>
B = {b−2, b+3} が U の部分集合になるための b の範囲を求める設問です。

<考え方>
同じ手順です。

b − 2 ≧ −5  →  b ≧ −3
  b + 3 ≦  5  →  b ≦  2

  よって  −3 ≦ b ≦ 2

ネノ=−3、ハ=②、すなわち ネ=−、ノ=③、ハ=②。

ヒ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
条件 Ā ∩ (B̄ ∩ C̄) = {−5, −4, −3, −2} を満たす a を求める設問です。

<考え方>
テで見たとおり、この左辺は (A ∪ B ∪ C) の補集合です。したがって A ∪ B ∪ C が何になるかが確定します。

(A ∪ B ∪ C) の補集合 = {−5, −4, −3, −2}

  A ∪ B ∪ C = U から4個を除いた
              {−1, 0, 1, 2, 3, 4, 5}

  特に A は {−5, −4, −3, −2} の
  どれも含んではいけない。
A = {0, a−3, a+3} を −2 ≦ a ≦ 2 で調べる

  a = −2 → A = {0, −5, 1}  −5 を含む ×
  a = −1 → A = {0, −4, 2}  −4 を含む ×
  a =  0 → A = {0, −3, 3}  −3 を含む ×
  a =  1 → A = {0, −2, 4}  −2 を含む ×
  a =  2 → A = {0, −1, 5}          ○

ヒ=②。このとき A ∪ C = {−1, 0, 1, 2, 3, 4, 5} となり、必要な要素はすべてそろいます。

あとは B が {−5,−4,−3,−2} を含まなければよい

  b = −3 → B = {−5, 0} ×
  b = −2 → B = {−4, 1} ×
  b = −1 → B = {−3, 2} ×
  b =  0 → B = {−2, 3} ×
  b =  1 → B = {−1, 4} ○
  b =  2 → B = { 0, 5} ○

  b は 2 通り(問題文の記述と一致)
フ:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
A ∩ (B̄ ∩ C̄) の要素の個数が1個になる b を求める設問です。

<考え方>
トで見たとおり、これは「A のうち B にも C にも入らない要素」の集合です。b の候補は 1 と 2 の2つだけなので、両方試します。

A = {−1, 0, 5},  C = {1, 2, 3, 4}
  (A と C に共通の要素はない)

  ■ b = 1 のとき  B = {−1, 4}
    A から −1 を除いて  {0, 5} … 2個

  ■ b = 2 のとき  B = {0, 5}
    A から 0 と 5 を除いて  {−1} … 1個

1個になるのは b = 2。フ=②。

ヘ:正解 ①(配点2)

<問題要旨>
同じ集合の要素が2個になる b を求める設問です。

<考え方>
フで作った表のもう一方です。

b = 1 のとき  A ∩ (B̄ ∩ C̄) = {0, 5} … 2個

ヘ=①。

第2問 〔1〕 三角比(sinθ cosθ = k を満たす θ)

sinθ cosθ の値だけを与えて θ を追い込む設問です。(sinθ − cosθ)² を作ると sinθcosθ だけで表せるという定石が中心にあります。

ア,イ:正解 ②, ②(配点2)

<問題要旨>
sinθ cosθ = k(k は負)を満たす θ が鋭角・直角・鈍角のどれかを判定し、sinθ と cosθ の大小を答える設問です。

<考え方>
0° < θ < 180° では sinθ > 0 が常に成り立つことから出発します。

0° < θ < 180° より  sinθ > 0

  sinθ·cosθ = k < 0 なので

    cosθ = k / sinθ < 0

  cosθ < 0 となるのは θ が鈍角のとき

また sinθ > 0 > cosθ なので sinθ > cosθ。ア=②(鈍角)、イ=②(>)。

ウ,エ,オ:正解 ①, ⑥, ⑨(配点3)

<問題要旨>
k = −7/18 のときの (sinθ − cosθ)² を求める設問です。

<考え方>
展開して sin²θ + cos²θ = 1 を使えば、sinθcosθ だけの式になります。

(sinθ − cosθ)²
  = sin²θ − 2sinθcosθ + cos²θ
  = 1 − 2sinθcosθ
  = 1 − 2k
  = 1 − 2×(−7/18)
  = 1 + 7/9
  = 16/9

ウエ/オ=16/9、すなわち ウ=①、エ=⑥、オ=⑨。

カ,キ,ク,ケ:正解 −, ④, ②, ⑥(配点2)

<問題要旨>
cosθ の値を求める設問です。

<考え方>
ウエオから sinθ − cosθ の値が出ます。アイで sinθ > cosθ とわかっているので、正のほうだけを採用します。

(sinθ − cosθ)² = 16/9

  sinθ − cosθ > 0 なので

    sinθ − cosθ = 4/3
    sinθ = cosθ + 4/3
これを sinθcosθ = −7/18 に代入

  (cosθ + 4/3)cosθ = −7/18

  cos²θ + (4/3)cosθ + 7/18 = 0

  両辺を18倍して

  18cos²θ + 24cosθ + 7 = 0

  cosθ = (−24 ± √(576 − 504)) / 36
       = (−24 ± √72) / 36
       = (−24 ± 6√2) / 36
       = (−4 ± √2) / 6

カキ=−4、ク=②、ケ=⑥、すなわち カ=−、キ=④、ク=②、ケ=⑥。

コ:正解 ④(配点3)

<問題要旨>
2つの θ のうち小さいほうがどの範囲にあるかを答える、第2問前半の結論です。

<考え方>
cosθ は 0° < θ < 180° で単調に減少します。したがって cosθ が大きいほうが θ は小さいことになります。

cosθ = (−4 + √2)/6 ≒ (−4 + 1.41)/6 ≒ −0.43
  cosθ = (−4 − √2)/6 ≒ (−4 − 1.41)/6 ≒ −0.90

  大きいほう(=θ が小さいほう)は −0.43
cos 90°  = 0
  cos120° = −0.5

  −0.5 < −0.43 < 0  なので  90° < θ < 120°

コ=④(90°以上120°未満)。

※ もう一方は cosθ ≒ −0.90 で、cos150° = −0.87 と比べると θ ≒ 154° です。

第2問 〔2〕 三角比(正弦定理・余弦定理と三角形の合同条件)

外接円の半径と面積から三角形を決めていく設問です。sin の値が同じでも角が2通りあるという事実が、最後の合同条件の真偽判定にそのまま効いてきます。

サ,シ:正解 ②, ④(配点3)

<問題要旨>
BC = 4、外接円の半径 4√3/3 のときの ∠BAC を求める設問です。

<考え方>
正弦定理で sin∠BAC を出します。sin の値が同じ角は 0°〜180° に2つあります。

正弦定理  BC / sin∠BAC = 2R

  sin∠BAC = 4 / (2 × 4√3/3)
           = 12 / (8√3)
           = √3 / 2

  0° < ∠BAC < 180° より

    ∠BAC = 60°  または  120°

小さいほうが 60°、大きいほうが 120°。サ=②、シ=④。

ス:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
△ABC の面積が 3√3/4 のときの AB・AC の値を求める設問です。

<考え方>
面積公式を使います。sin∠BAC は 60° でも 120° でも √3/2 なので、場合分けは不要です。

(1/2) × AB·AC × (√3/2) = 3√3/4

  AB·AC × (√3/4) = 3√3/4

  AB·AC = 3

ス=③。

セ,ソ:正解 ①, ⑨(配点2)

<問題要旨>
∠BAC = 60° のときの AB² + AC² を求める設問です。

<考え方>
余弦定理を AB² + AC² について解きます。

BC² = AB² + AC² − 2·AB·AC·cos60°

  16 = AB² + AC² − 2 × 3 × (1/2)
  16 = AB² + AC² − 3

  AB² + AC² = 19

セソ=19、すなわち セ=①、ソ=⑨。

タ,チ,ツ:正解 ②, ⑤, ⑤(配点2)

<問題要旨>
(AB + AC)² を求め、そこから AC を AB で表す設問です。

<考え方>
2乗の和と積がわかっているので、和の2乗の展開式を使います。

(AB + AC)² = AB² + AC² + 2·AB·AC
            = 19 + 2 × 3 = 25

  AB + AC > 0 より  AB + AC = 5

  よって  AC = 5 − AB

タチ=25、ツ=⑤、すなわち タ=②、チ=⑤、ツ=⑤。

テ,ト,ナ:正解 ⑤, ①, ③(配点3)

<問題要旨>
AB の値を求める設問です。

<考え方>
AC = 5 − AB を AB·AC = 3 に代入して、AB の2次方程式にします。

AB(5 − AB) = 3

  AB² − 5AB + 3 = 0

  AB = (5 ± √(25 − 12)) / 2
     = (5 ± √13) / 2

テ=⑤、トナ=13、すなわち テ=⑤、ト=①、ナ=③。

※ AB と AC は 5 − AB で入れ替わるだけなので、2つの解は同じ三角形の2辺を表しています。三角形は1つに決まります。

ニ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
三角形の合同条件についての命題 (a)(b) の真偽を判定する、第2問の結論です。

<考え方>
ここまでの計算そのものが (a) の反例になっています。

■ (a) 一組の辺・面積・外接円の半径が等しい

  (1) の設定はまさにこれ。BC = 4、
  面積 3√3/4、外接円の半径 4√3/3。

  ところが ∠BAC = 60° の三角形と
  ∠BAC = 120° の三角形の2つがあり

    60°  → AB = (5 ± √13)/2
    120° → AB = (√19 ± √7)/2

  辺の長さが違うので合同ではない → 偽
■ (b) 一組の角・面積・外接円の半径が等しい

  角 A と外接円の半径 R が決まると
    正弦定理より  a = 2R sinA  が決まる

  面積 S = (1/2)bc sinA より  bc が決まる

  余弦定理 a² = b² + c² − 2bc cosA より
    b² + c² が決まり、(b + c)² も決まる

  b + c と bc が決まれば b, c は
  (入れ替えを除いて)一通りに定まる → 真

(a) 偽・(b) 真 の組合せは②です。ニ=②。

※ (a) が偽になるのは、sin から角を決めるときに 60° と 120° の2通りが残るからです。角そのものを与える (b) では、その曖昧さが消えます。

第3問 〔1〕 2次関数(放物線の平行移動と内接する長方形)

放物線を c だけずらしたとき、x 軸との交わり方がどう変わるかを追い、最後は長方形の面積の最大値を求める設問です。平行移動した式は展開せず、頂点の形のまま扱うと計算がぐっと軽くなります。

ア,イ,ウ:正解 ②, ②, ⓪(配点3)

<問題要旨>
c = −1 のときの H の方程式を求める設問です。

<考え方>
G を x 軸方向に 4c、y 軸方向に c² − 8c + 6 だけ平行移動するので、x を x − 4c に置き換え、定数を足します。

G : y = (1/4)x² + 1

  H : y = (1/4)(x − 4c)² + 1 + (c² − 8c + 6)

  c = −1 を代入すると
    4c = −4,  c² − 8c + 6 = 1 + 8 + 6 = 15

  H : y = (1/4)(x + 4)² + 16
展開して

  = (1/4)(x² + 8x + 16) + 16
  = (1/4)x² + 2x + 4 + 16
  = (1/4)x² + 2x + 20

ア=②、イウ=20、すなわち ア=②、イ=②、ウ=⓪。

エ,オ:正解 ①, ⑦(配点3)

<問題要旨>
H と x 軸の共有点が2個になる c の範囲を求める設問です。

<考え方>
H は下に凸なので、頂点の y 座標が負であれば x 軸と2点で交わります。頂点の形のままなら y 座標がすぐ読めます。

H : y = (1/4)(x − 4c)² + (c² − 8c + 7)

  頂点の y 座標 = c² − 8c + 7

  これが負であればよい

  c² − 8c + 7 < 0
  (c − 1)(c − 7) < 0

    1 < c < 7

エ=①、オ=⑦。

カ,キ,ク,ケ:正解 ①, ⑥, −, ⑨(配点2)

<問題要旨>
c = 4 のときの H の頂点 P の座標を求める設問です。

<考え方>
エオで整理した頂点の形にそのまま代入します。

4c = 16
  c² − 8c + 7 = 16 − 32 + 7 = −9

  H : y = (1/4)(x − 16)² − 9

  頂点 P(16, −9)

カキ=16、クケ=−9、すなわち カ=①、キ=⑥、ク=−、ケ=⑨。

コ,サ,シ,ス:正解 ①, ⓪, ②, ②(配点3)

<問題要旨>
H と x 軸との共有点 A, B の座標を求める設問です。

<考え方>
頂点の形のまま y = 0 とおくのが最短です。

(1/4)(x − 16)² − 9 = 0

  (x − 16)² = 36

  x − 16 = ±6

  x = 10  または  22

A(10, 0)、B(22, 0)、すなわち コ=①、サ=⓪、シ=②、ス=②。

セ,ソ:正解 ②, ⑦(配点4)

<問題要旨>
線分 AB 上に一辺があり、線分 PA・PB 上に頂点を1つずつもつ長方形 S の面積の最大値を求める、第3問前半の結論です。

<考え方>
長方形の高さを h とおいて、幅を h の式で表します。放物線ではなく線分 PA、PB(直線)の上に頂点があることに注意してください。

P(16, −9),  A(10, 0),  B(22, 0)

  長方形の下辺の高さを y = −h(0 < h < 9)とする

  直線 AP:A(10,0) から P(16,−9) へ
    x 方向に +6 進むと y 方向に −9
    y = −h のとき  x = 10 + (6/9)h = 10 + (2/3)h

  直線 BP:B(22,0) から P(16,−9) へ
    y = −h のとき  x = 22 − (2/3)h
幅 = (22 − (2/3)h) − (10 + (2/3)h)
     = 12 − (4/3)h

  高さ = h

  面積 T = h{12 − (4/3)h}
         = −(4/3)h² + 12h
         = −(4/3)(h² − 9h)
         = −(4/3)(h − 9/2)² + 27

h = 9/2(=4.5)は 0 < h < 9 の範囲内なので、最大値は 27。セソ=27、すなわち セ=②、ソ=⑦。

※ このとき幅は 12 − 6 = 6、高さは 4.5 で、6 × 4.5 = 27 ✓ と検算できます。

第3問 〔2〕 2次関数(絶対値を含む関数のグラフ)

絶対値の中身の符号で場合分けし、区間ごとに直線か放物線かを判定する設問です。後半では太郎さんと花子さんが「計算せずに概形を見抜く手順」を整理してくれるので、その手順を3つの関数に当てはめるだけになります。

タ,チ,ツ:正解 −, ④, ②(配点2)

<問題要旨>
2次不等式 x² + 2x − 8 < 0 を解く設問です。

<考え方>
因数分解します。

x² + 2x − 8 = (x + 4)(x − 2) < 0

  −4 < x < 2

タチ=−4、ツ=②、すなわち タ=−、チ=④、ツ=②。この範囲で絶対値の中身が負になります。

テ,ト,ナ,ニ:正解 ①, −, ⑤, ④(配点3)

<問題要旨>
y = (1/4)x² − (1/2)x − 1 の頂点の座標を求める設問です。

<考え方>
x² の係数 1/4 でくくってから平方完成します。

y = (1/4)(x² − 2x) − 1
  = (1/4){(x − 1)² − 1} − 1
  = (1/4)(x − 1)² − 1/4 − 1
  = (1/4)(x − 1)² − 5/4

  頂点 (1, −5/4)

テ=①、トナ/ニ=−5/4、すなわち テ=①、ト=−、ナ=⑤、ニ=④。

ヌ:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
①のグラフの概形を選ぶ設問です。

<考え方>
区間ごとの式と、つなぎ目 x = −4, 2 での y の値を押さえます。

■ −4 < x < 2 のとき
    y = −x + 1  (右下がりの直線)
    x = −4 → y = 5
    x =  2 → y = −1

  ■ x ≦ −4, 2 ≦ x のとき
    y = (1/4)x² − (1/2)x − 1  (下に凸の放物線)
    x = −4 → 4 + 2 − 1 = 5   ✓ つながる
    x =  2 → 1 − 1 − 1 = −1  ✓ つながる
放物線の頂点は x = 1 なので

  x ≦ −4 の部分は左上から下りてくる
  2 ≦ x の部分は右上へ上がる

  → 全体は「両側が下に凸の放物線、
     真ん中が右下がりの直線」

この形は①です。ヌ=①。

※ ⓪は真ん中の線分が右上がりで、①は右下がりです。つなぎ目の y の値(5 と −1)を比べれば一瞬で区別できます。

ネ:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
②の関数 y = −(1/8)|x² − 9| − (1/8)x² + x のグラフの概形を選ぶ設問です。

<考え方>
会話文の手順どおり、絶対値の中身の符号で場合分けして、x² の項が残るかどうかを見ます。

■ x² − 9 < 0(−3 < x < 3)のとき
    |x² − 9| = 9 − x²

    y = −(1/8)(9 − x²) − (1/8)x² + x
      = −9/8 + x²/8 − x²/8 + x
      = x − 9/8

    → x² が消えて、傾き正の1次関数
■ x² − 9 > 0 のとき
    y = −(1/8)(x² − 9) − (1/8)x² + x
      = −x²/4 + x + 9/8

    → x² の係数が負 = 上に凸の放物線

真ん中が右上がりの直線、両側が上に凸の放物線。これは③です。ネ=③。

ノ:正解 ⑧(配点2)

<問題要旨>
y = (1/8)|x² − 9| − (1/8)x² + x のグラフの概形を選ぶ設問です。ネと絶対値の符号だけが違います。

<考え方>
同じ手順で場合分けします。今度は中と外が入れかわります。

■ −3 < x < 3 のとき
    y = (1/8)(9 − x²) − (1/8)x² + x
      = −x²/4 + x + 9/8

    → 上に凸の放物線

  ■ |x| > 3 のとき
    y = (1/8)(x² − 9) − (1/8)x² + x
      = x − 9/8

    → 傾き正の直線

真ん中が上に凸の放物線でふくらみ、両側が右上がりの直線。これは⑧です。ノ=⑧。

※ ⑥は真ん中が下にへこむ形です。中央部が上に凸か下に凸かで見分けます。

ハ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
y = (1/8)|x² + 2√5 x − 4| + (1/8)(x² + 2√5 x) のグラフの概形を選ぶ、第3問の結論です。

<考え方>
x² + 2√5 x をひとかたまり u と見ると、構造がはっきりします。

u = x² + 2√5 x  とおくと

    y = (1/8)|u − 4| + (1/8)u
■ u − 4 < 0 のとき
    y = (1/8)(4 − u) + u/8 = 4/8 = 1/2

    → u が消えて、y は定数(水平な線分)

  ■ u − 4 > 0 のとき
    y = (1/8)(u − 4) + u/8 = u/4 − 1/2

    → u = x² + 2√5x なので下に凸の放物線
なお u − 4 = x² + 2√5x − 4 = 0 の解は

  x = (−2√5 ± 6)/2 = −√5 ± 3

  この間で水平、外側で下に凸の放物線

真ん中が水平な線分、両側が下に凸の放物線。これは②です。ハ=②。

第4問 〔1〕 データの分析(最小値と最大値を除外した評点)

採点で最小値と最大値を1個ずつ除く、という実際の競技でよくある方式を題材にした設問です。後半は文字式のまま平均を扱うので、定義に戻って自分で式を組み立てられるかが問われます。

ア:正解 ③(配点2)

<問題要旨>
「元の評点」1, 2, 2, 3, 3, 3, 3, 4, 4, 5 について、「調整後の評点」の平均 ȳ を求める設問です。

<考え方>
最小値 1 と最大値 5 を1個ずつ除いた 8 個の平均をとります。

調整後の評点: 2, 2, 3, 3, 3, 3, 4, 4

  合計 = 2×2 + 3×4 + 4×2 = 24

  ȳ = 24 / 8 = 3

ア=③。(元の平均 x̄ = 3 と同じ値になっています。)

イ,ウ:正解 ⓪, ⑤(配点2)

<問題要旨>
「調整後の評点」の分散 t² を求める設問です。

<考え方>
平均が 3 なので、偏差の2乗の平均をとります。

偏差: 2→−1(2個), 3→0(4個), 4→+1(2個)

  偏差の2乗の和 = 1×2 + 0×4 + 1×2 = 4

  t² = 4 / 8 = 0.5

イ.ウ=0.5、すなわち イ=⓪、ウ=⑤。

※ 元の分散 s² = 1.2 より小さくなっています。両端を除くとばらつきが小さくなる、というこの方式のねらいがここに表れています。

エ,オ:正解 ⑤, ⑥(配点3)

<問題要旨>
x̄ を z̄ と ȳ で表す設問です。

<考え方>
A と B をそれぞれ z̄、ȳ で書き直して、x̄ = (A + B)/n に代入します。

z̄ = A/2      →  A = 2z̄
  ȳ = B/(n−2)  →  B = (n − 2)ȳ

  x̄ = (A + B)/n
     = { 2z̄ + (n − 2)ȳ } / n
     = (2/n)·z̄ + {(n − 2)/n}·ȳ

エ=⑤(2/n)、オ=⑥((n−2)/n)。

※ 2/n と (n−2)/n を足すと 1 になります。x̄ は z̄ と ȳ を個数の比で重みづけした平均だ、という意味です。

カ:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
x̄ ≦ ȳ が成り立つための必要十分条件を選ぶ設問です。

<考え方>
エオで得た式をそのまま不等式に入れて、整理します。

(2/n)z̄ + {(n−2)/n}ȳ ≦ ȳ

  (2/n)z̄ ≦ ȳ − {(n−2)/n}ȳ

  右辺 = {(n − (n−2))/n}ȳ = (2/n)ȳ

  2/n > 0 なので両辺を割って

    z̄ ≦ ȳ

カ=②。

※ 「除外した2個の平均が、残した評点の平均以下なら、全体の平均も下がる」という自然な内容です。

キ:正解 ⑥(配点3)

<問題要旨>
n = 5、x2 = x3 = x4 = 3 のとき、x̄ ≦ ȳ となる (x1, x5) の組の個数を求める設問です。

<考え方>
カで得た「x̄ ≦ ȳ ⟺ z̄ ≦ ȳ」を使うと、数え上げがとても簡単になります。

ȳ = (x₂ + x₃ + x₄)/3 = 3
  z̄ = (x₁ + x₅)/2

  条件 z̄ ≦ ȳ ⟺ (x₁ + x₅)/2 ≦ 3
              ⟺ x₁ + x₅ ≦ 6
評点は 1〜5 で、小さい順に並んでいるので

    x₁ ≦ x₂ = 3   →  x₁ ∈ {1, 2, 3}
    x₅ ≧ x₄ = 3   →  x₅ ∈ {3, 4, 5}
x₁ + x₅ ≦ 6 を満たす組

  x₁ = 1 → x₅ = 3, 4, 5  (和 4, 5, 6)… 3組
  x₁ = 2 → x₅ = 3, 4     (和 5, 6)   … 2組
  x₁ = 3 → x₅ = 3        (和 6)      … 1組

  合計 6 組

キ=⑥。

第4問 〔2〕 データの分析(共分散と相関係数)

3組のデータに、y だけを a ずらした3組を加えて6組にしたとき、共分散と相関係数がどう変わるかを調べる設問です。Σ(xi − x̄) = 0 という基本事実が、そのまま答えを決めます。

ク:正解 ②(配点2)

<問題要旨>
データ Z′ の v の平均 v̄ を、ȳ と a で表す設問です。

<考え方>
6個の v の合計を素直に足します。

v の値は
    y₁, y₂, y₃, y₁+a, y₂+a, y₃+a

  合計 = 2(y₁ + y₂ + y₃) + 3a

  v̄ = { 2(y₁ + y₂ + y₃) + 3a } / 6
     = (y₁ + y₂ + y₃)/3 + a/2
     = ȳ + a/2

ク=②(a/2)。

※ ū のほうは、x が 2 回ずつ現れるだけなので ū = x̄ のまま変わりません。

ケ:正解 ⓪(配点3)

<問題要旨>
データ Z′ の共分散 suv を sxy で表す設問です。

<考え方>
6項を「元の3組」と「a を足した3組」に分けて、それぞれ計算します。ずれ ±a/2 の項は、偏差の和が 0 になるので消えます。

v̄ = ȳ + a/2 なので

■ 後半3組(v = yᵢ + a)

  (xᵢ − x̄)(yᵢ + a − ȳ − a/2)
    = (xᵢ − x̄)(yᵢ − ȳ) + (a/2)(xᵢ − x̄)

  和をとると
    Σ(xᵢ − x̄)(yᵢ − ȳ) + (a/2)Σ(xᵢ − x̄)

  Σ(xᵢ − x̄) = 0 なので第2項は消えて
    = 3 s_xy
■ 前半3組(v = yᵢ)

  (xᵢ − x̄)(yᵢ − ȳ − a/2)
    = (xᵢ − x̄)(yᵢ − ȳ) − (a/2)(xᵢ − x̄)

  同じ理由で第2項は消えて  = 3 s_xy
s_uv = (1/6)(3 s_xy + 3 s_xy) = s_xy

ケ=⓪(sxy)。共分散は変わりません。

コ,サ:正解 ⓪, ④(配点2)

<問題要旨>
相関係数 r と r′ の関係として正しいものを2つ選ぶ、第4問の結論です。

<考え方>
相関係数は「共分散 ÷(2つの標準偏差の積)」です。ケで分子は変わらないとわかったので、分母がどう変わるかだけを見ます。

r  = s_xy / (s_x · s_y)
  r′ = s_uv / (s_u · s_v) = s_xy / (s_u · s_v)

  ■ s_u について
    u は x₁, x₂, x₃ が2回ずつ並ぶだけ
    → 散らばり方は変わらず  s_u = s_x
■ s_v について

  Σ(vᵢ − v̄)²
    = Σ(yᵢ − ȳ − a/2)² + Σ(yᵢ − ȳ + a/2)²
    = 2Σ(yᵢ − ȳ)² + 6·(a²/4)

  s_v² = (1/6){ 6 s_y² + (3/2)a² }
       = s_y² + a²/4

  a ≠ 0 なので  s_v > s_y
よって

  r′ = r × (s_y / s_v)  で  0 < s_y/s_v < 1

  → r′ は r と同じ符号で、絶対値は小さくなる

したがって「r > 0 ならば r′ > 0」と「r = 0 ならば r′ = 0」が正しい選択肢です。コ,サ=⓪, ④(順序は問われません)。

※ y を a だけずらしたデータを混ぜると、y 方向のばらつきだけが増えます。共分散は同じでも標準偏差が大きくなるので、相関は「弱まる」わけです。

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

スポンサーリンク
投稿を友達にもシェアしよう!
  • URLをコピーしました!
スポンサーリンク
目次