2023年度 大学入学共通テスト 追試験 物理 解答・解説

2023年度 大学入学共通テスト 追試験「物理」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2023年度 大学入学共通テスト 追試験「物理」の解答・解説です。第1問が小問集合、第2問がワイヤレス充電を題材にした電磁気、第3問が「ものさしと指」の摩擦、第4問が波の重ね合わせと干渉。配点は 25・25・20・30 の計100点で、第4問がいちばん重い構成です。
設問ごとにアコーディオンを開くと、<問題要旨><考え方>と計算の流れが読めます。間違えた設問だけを開いて確認してください。

第1問 小問集合(万有引力・単振り子・熱機関・物質波・光の屈折)

力学・熱・原子・波動から1問ずつ。計算量は多くありませんが、「どの法則をどう当てはめるか」の判断がそのまま得点に直結します。

問1:正解 ⑤(配点5)

<問題要旨>
太陽のまわりを回る彗星について、点A・B・C で万有引力が彗星にする単位時間あたりの仕事の正負と、各点での速さの大小を答えます。A と C は太陽から等距離、B は最接近点です。

<考え方>
仕事の正負は「力の向きと速度の向きのなす角」で決まります。近づいているときは正、最接近点では速度が力と垂直なので 0、遠ざかっているときは負。速さのほうは力学的エネルギー保存から、太陽に近いほど速いと分かります。

単位時間あたりの仕事
 = (力の大きさ)×(速度の力方向の成分)

A:太陽に近づいている
  → 引力の向きの速度成分がある → 正
B:最接近点。速度は太陽の方向と垂直
  → 力方向の成分が 0 → 0
C:太陽から遠ざかっている → 負

ア = 正, 0, 負

力学的エネルギー保存
 (1/2)mv² − GMm/r = 一定

A と C は太陽から等距離 → 位置エネルギーが等しい
 → v_A = v_C
B は最接近点で位置エネルギーが最小
 → 運動エネルギーが最大 → v_B が最大

イ = v_A = v_C < v_B
問2:正解 ⑧(配点5)

<問題要旨>
長さ L の振り子を自動車の天井に固定します。(ウ)一定の加速度 a で水平に加速しているとき、(エ)速さ v の等速直線運動をしているときに、車内で観測される周期を、静止時の T と比べます。

<考え方>
車内の観測者から見ると、重力と慣性力の合力が「見かけの重力」になります。加速中はその大きさが g より大きくなるので周期は短くなります。等速直線運動中は慣性力が 0 なので、見かけの重力は g のままです。

[加速中]
 重力 mg(鉛直下向き)と
 慣性力 ma(水平・進行方向と逆)の合力

 大きさ = m√(g² + a²)
 見かけの重力加速度 g' = √(g² + a²) > g

 周期 T' = 2π√(L/g') < 2π√(L/g) = T
 → ウ = T より短い

[等速直線運動中]
 慣性力は 0(慣性系そのもの)
 見かけの重力は g のまま
 → エ = T に等しい

速さ v の大きさは周期に関係しない
問3:正解 ⑤(配点5)

<問題要旨>
熱機関の1サイクル A→B→C→A について、表1 の内部エネルギー変化と仕事を使って、過程 A→B で吸収する熱量と、この熱機関の熱効率を求めます。

<考え方>
熱力学第一法則 Q = ΔU + W を各過程に当てはめます。熱効率は「1サイクルで外部にする正味の仕事 ÷ 吸収した熱量」。放出した熱は分母に入れません。

熱力学第一法則 Q = ΔU + W

A→B:Q = 20p₀V₀ + 4p₀V₀ = 24p₀V₀(吸収)
 → オ = 24p₀V₀

(参考)
B→C:Q = −15p₀V₀ + 0 = −15p₀V₀(放出)
C→A:Q = −5p₀V₀ + (−2p₀V₀) = −7p₀V₀(放出)

1サイクルで外部にする正味の仕事
 W = 4p₀V₀ + 0 + (−2p₀V₀) = 2p₀V₀

熱効率 = (正味の仕事)/(吸収した熱量)
   = 2p₀V₀ / 24p₀V₀ = 1/12
 → カ = 1/12
問4:正解 ⑤(配点5)

<問題要旨>
大きさ p の運動量をもつ粒子のド・ブロイ波長(キ)と、同じ電圧で加速した電子(質量 m)と陽子(質量 M)のド・ブロイ波長の比(ク)を求めます。

<考え方>
λ = h/p が出発点。同じ電圧で加速すれば運動エネルギー K が等しくなるので、K = p²/(2m) を使って運動量を質量で書き直します。

キ:λ = h/p

同じ電圧で加速 → 運動エネルギー K が等しい
 K = p²/(2m) より p = √(2mK)

 λ = h/p = h/√(2mK)

λ電子 / λ陽子 = h/√(2mK) ÷ h/√(2MK)
     = √(2MK)/√(2mK)
     = √(M/m)
 → ク = √(M/m)

質量の小さい電子のほうが波長が長い
問5:正解 ④(配点5)

<問題要旨>
深さ h の水底のコインを真上から見たときの見かけの深さ h′(ケ)を求め、h′ が何によらないか(コ)、光はどの点から出ているように見えるか(サ)を答えます。

<考え方>
屈折の法則を書いてから、θ, θ′ が小さいときの近似 sinθ ≒ tanθ を使います。tanθ = d/h, tanθ′ = d/h′ と書くと d が約分され、h′ が d(したがって θ)によらないことが見えてきます。

屈折の法則(水 → 空気)
 n sinθ = sinθ'

近似 sinθ ≒ tanθ = d/h
   sinθ' ≒ tanθ' = d/h'

 n × (d/h) = d/h'
 d が約分されて
 h' = h/n
 → ケ = h/n

h' の式に d が入っていない
 → コ = d(h' は d によらない)

θ の小さい光はどれも、水面から深さ h/n の点、
つまり点 Q から出ているように見える
 → サ = 点Q

n > 1 なので h' < h。コインは実際より浅く見える

第2問 電磁気(相互誘導とダイオードによる整流)

スマホのワイヤレス充電を題材にした会話文です。前半は相互誘導、後半はダイオードの整流。図6 のブリッジ回路は複雑に見えますが、4つのダイオードの向きを読んで「点c が常に高電位、点d が常に低電位」と分かれば一気に見通せます。

問1:正解 ⑥,②(配点5,5)

<問題要旨>
(解答番号6)コイル2 をコイル1 から遠ざけたときの、オシロスコープの波形の振幅と山と山の間隔。(解答番号7)交流電流計の実効値を一定に保ったまま周波数を高くしたときの、振幅と間隔を答えます。

<考え方>
相互誘導の起電力は「コイル2 を貫く磁束の時間変化の割合」で決まります。距離を離すと貫く磁束が減るので振幅は小さくなりますが、電源の周波数は変えていないので周期=山の間隔は変わりません。周波数を上げると、電流の大きさが同じでも変化の割合が大きくなるので振幅は大きくなり、周期は短くなります。

[解答番号6]コイル2 を遠ざける
 コイル1 がつくる磁場のうち
 コイル2 を貫く分が減る
 → 誘導起電力の振幅は小さくなる

 電源の周波数は変えていない
 → 周期(山と山の間隔)は変わらない

 ア = 小さくなりました,イ = 変わりません → ⑥

[解答番号7]実効値一定のまま周波数を高くする
 コイル1 の電流を I = I₀ sin(2πft) とすると
 誘導起電力 ∝ dI/dt = 2πf I₀ cos(2πft)

 I₀(実効値)は一定で f を大きくする
 → 振幅 2πf I₀ は大きくなる
 → 周期 1/f は短くなる

 ウ = 大きくなりました,エ = 狭くなりました → ②

※ この2問には部分点があり、
  解答番号6 は ③④⑤⑨、
  解答番号7 は ①③⑤⑧ のいずれかで1点。
問2:正解 ③(配点5)

<問題要旨>
コイル2 と抵抗の間にダイオードを1個直列に入れた図4 の回路で、抵抗の両端(端子cd間)の電圧波形を選びます。

<考え方>
ダイオードは順方向にしか電流を流しません。図5 の ab 間の電圧が正の半周期だけ電流が流れ、負の半周期はまったく流れないので電圧は 0 になります。いわゆる半波整流です。

図5:ab 間の電圧は
 t = 0 から正の半周期 → 負の半周期 → …

ダイオードは順方向のみ電流を通す
 ab 間が正の半周期:電流が流れる
  → cd 間に電圧が現れる
 ab 間が負の半周期:電流が流れない
  → cd 間の電圧は 0

したがって cd 間は
 0 〜 T/2 :正の半波
 T/2 〜 T :0
 T 〜 3T/2:正の半波 …

この波形は ③(半波整流)
問3:正解 ②,③(配点5,5)

<問題要旨>
(解答番号9)4個のダイオードを組んだ図6 の回路で、点b から流れ出た電流がどの順路をたどるか。(解答番号10)そのときに抵抗で消費される電力の時間変化を選びます。

<考え方>
各ダイオードの向きを読み取ると、2個が点c へ向かい、2個が点d から出ていくと分かります。つまり点c が常に高電位、点d が常に低電位になる「ブリッジ整流回路(全波整流)」です。電力は電圧の2乗に比例するので負にはならず、半周期ごとに山が並びます。

[解答番号9]ダイオードの向きを読む
 1:左の頂点 → 上の頂点(点a 側)
 2:上の頂点 → 右の頂点(点c 側)
 3:左の頂点 → 下の頂点(点b 側)
 4:下の頂点 → 右の頂点(点c 側)

 2 と 4 はどちらも点c へ向かう → 点c が常に高電位
 1 と 3 はどちらも左の頂点(点d)から出る
              → 点d が常に低電位

 点b から流れ出た電流は
  b → ダイオード4 → 点c → 抵抗 → 点d
   → ダイオード1 → 点a → コイル2 → b
 → ②

[解答番号10]全波整流なので
 抵抗には常に同じ向きに電流が流れる
 電力 P = V²/R は負にならず、
 山が T/2 ごとに並ぶ

 図5 の電圧は t = 0 で 0 なので電力も t = 0 で 0
 → 0 から立ち上がる山が T/2 ごとに並ぶ ③

(山が T ごとの ①② は半波整流、
  t = 0 で最大の ④ は位相が合わない)

第3問 力学(ものさしと指の摩擦 ─ なぜ指は重心で出会うのか)

ものさしを両手の人差し指にのせて指を近づけると、必ず重心のところで指が出会う。あの現象を、静止摩擦と動摩擦の切り替わりで段階を追って説明していく問題です。「重心に近い指ほど垂直抗力が大きい」が全体を貫く軸になります。

問1:正解 ①(配点5)

<問題要旨>
ものさしが水平に保たれているときの、鉛直方向の力のつり合い(ア)と、重心から指までの距離と垂直抗力の関係(イ)を式で表します。

<考え方>
鉛直方向は「上向きの垂直抗力の和 = 重力」。重心のまわりの力のモーメントは、重力の作用線が重心を通るのでモーメント 0 となり、左右の垂直抗力だけでつり合います。

鉛直方向のつり合い
 N_L + N_R = mg
 → ア

重心のまわりの力のモーメントのつり合い
 重力は重心にはたらくのでモーメントは 0
 左指:N_L × x_L
 右指:N_R × x_R(逆まわり)

 N_L x_L = N_R x_R
 → イ

この式から
「重心に近い指ほど垂直抗力が大きい」
と分かる。これが以下すべての鍵になる
問2:正解 ③(配点5)

<問題要旨>
段階1(まだどちらの指も滑っていない)で、ものさしにはたらく摩擦力 f_L と f_R の関係(ウ)と、左右の最大摩擦力の大小(エ)を答えます。

<考え方>
ものさしが静止しているので水平方向の力もつり合っています。最大摩擦力は μN なので、問1 で得た「重心に近い指ほど N が大きい」がそのまま効きます。

水平方向のつり合い(ものさしは静止)
 f_L と f_R は向きが逆で大きさが等しい
 f_L = f_R
 → ウ

最大摩擦力の比較
 N_L x_L = N_R x_R かつ x_L < x_R
 → N_L/N_R = x_R/x_L > 1
 → N_L > N_R

 μN_L > μN_R
 → エ

左指のほうが余裕がある
 → 先に滑り出すのは右指
問3:正解 ④(配点5)

<問題要旨>
段階2(右指だけが滑っている)で、x_R が小さくなるにつれて N_R がどう変化するか(オ)。また f_R と左指での最大摩擦力が等しくなったときの N_L2/N_R2(カ)を求めます。

<考え方>
左指は動かないので x_L は一定のまま、x_R だけが小さくなります。N_R を x_L, x_R の式で書けば増減はすぐ分かります。後半は「右指の動摩擦力 μ′N_R2 = 左指の最大静止摩擦力 μN_L2」を立てるだけです。

N_L + N_R = mg, N_L x_L = N_R x_R より
 N_R = mg × x_L/(x_L + x_R)

左指は動かないので x_L は一定、x_R だけ小さくなる
 → 分母が小さくなる → N_R は大きくなる
 → オ = 大きく

右指は滑っている(動摩擦)→ f_R = μ'N_R2
左指は静止(最大静止摩擦)→ μN_L2

 これらが等しくなるとき
 μ'N_R2 = μN_L2

 N_L2/N_R2 = μ'/μ
 → カ = μ'/μ

μ > μ' なので N_L2 < N_R2
 → N_L x_L = N_R x_R より x_L > x_R
 左右の大小が入れ替わり、今度は左指が滑り出す
問4:正解 ④(配点5)

<問題要旨>
段階3(左指が滑り始めた直後で、左右とも動摩擦)で、f_R と f_L の大小(キ)と、ものさしが加速される向き(ク)を答えます。

<考え方>
どちらも動摩擦なので f = μ′N。このとき x_L > x_R なので垂直抗力は右指のほうが大きく、摩擦力も右指のほうが大きくなります。あとは図5 の矢印の向きを見れば合力の向きが決まります。

段階2 の終わりで x_L > x_R
 N_L x_L = N_R x_R より N_L < N_R

左右とも動摩擦なので
 f_L = μ'N_L, f_R = μ'N_R
 → f_R > f_L
 → キ = 大きい

図5 で f_L は右向き、f_R は左向き
 合力 = f_R − f_L で左向き
 → ク = 左向き

ものさしは左向きに加速され、
速度が右指の速度に等しくなると右指の滑りが止まる。
以後は左右が入れ替わって同じことが繰り返され、
最後は重心の近くで二本の指が接する

第4問 波動(波の重ね合わせと干渉 ─ 音で音を消せるか)

「授業中の騒音を音で消せないか」という問いから始まる会話文です。配点30点と最も重い大問。二つの波源の距離が 5λ/2(=λ/2 の奇数倍)であることに気づけば、線分AB の外側では経路差が常に λ/2 の奇数倍になり、いつでも打ち消し合うと分かります。ここが問3・問4・問5 を貫く軸です。

問1:正解 ⑥(配点5)

<問題要旨>
逆向きに進む二つの三角波が完全に重なって合成波の変位が 0 になった後、波はどうなるかを、根拠となる法則(ア)と図(イ)で答えます。

<考え方>
根拠は波の独立性です。重ね合わさっている間も、それぞれの波は互いに影響を受けずそのまま進みます。したがって山は元の進行方向へ、谷も元の進行方向へ、すれ違ってそのまま抜けていきます。

ア:重ね合わせても各波はそのまま進む
 → (c) 波の独立性

イ:図1 では
 左側の「山」が右向きに進み
 右側の「谷」が左向きに進んでいた

 すれ違った後は
 「山」は右側に移って、なお右向きに進む
 「谷」は左側に移って、なお左向きに進む
 → (f)

(e) は山と谷が入れ替わっていて、独立性に反する

ア = (c),イ = (f) → ⑥
問2:正解 ⑤(配点5)

<問題要旨>
左へ進む谷の波での各点の速度の向き(ウ)と、二つの波が完全に重なって合成波の変位が 0 になっている瞬間の各点の速度の向き(エ)を選びます。

<考え方>
「わずかに時間を進めた波形」と今の波形を比べれば、各点が上下どちらへ動くかが読めます。図3 の説明(右へ進む山では左斜面が下向き・右斜面が上向き)と同じ考え方を、左へ進む谷に当てはめます。速度も重ね合わせの原理に従うので、エは二つの速度を足すだけです。

ウ:谷の波が左へ進む
 少し時間が経つと波形は左へずれる
 → 谷の左斜面にある点は下がる(下向き)
   谷の右斜面にある点は上がる(上向き)
 → (h)

エ:重なった瞬間の速度を足す
 右へ進む山:左半分は下向き、右半分は上向き
 左へ進む谷:左半分は下向き、右半分は上向き
 (偶然ではなく、どちらも同じ向きになる)

 合成すると
 左半分は下向き、右半分は上向き(大きさは2倍)
 → (j)

変位が 0 でも速度は 0 ではない。
だからこの後ふたたび波が現れる

ウ = (h),エ = (j) → ⑤
問3:正解 ②(配点5)

<問題要旨>
図5(線分AB 上の合成波の変位が全体で 0 になっている瞬間)から 1/4 周期後の、合成波の図を選びます。

<考え方>
二つの波源の距離が 5λ/2、つまり λ/2 の奇数倍なので、線分AB の外側では経路差が常に 5λ/2 となり、いつでも打ち消し合ってゼロのままです。AB の間だけは逆向きに進む波が重なって定在波になり、変位 0 の瞬間から 1/4 周期後がちょうど振幅最大の瞬間になります。

[AB の外側]
 経路差はどこでも AB = 5λ/2(λ/2 の奇数倍)
 → 常に逆位相 → いつでも変位は 0

[AB の間]
 逆向きに進む同じ波の重ね合わせ → 定在波
 図5 は全体が 0 の瞬間なので、
 その 1/4 周期後は振幅最大の瞬間

 節:A と B、およびその間の λ/2 ごと
  x = 0, λ/2, λ, 3λ/2, 2λ, 5λ/2 の 6 か所
 腹:その中間の 5 か所

[腹の向きを確かめる]x = λ/4 で計算する
(図5 を t = 0 とし、v = λ/T)
 y_A = A₀cos(2π/T)(t − x/v)
 y_B = A₀cos(2π/T){t + (1/v)(x − 5λ/2)}  ← 問4

 t = T/4, x = λ/4 のとき
 y_A = A₀cos(2π/T)(T/4 − T/4) = A₀cos 0 = +A₀
 y_B = A₀cos(2π/T)(T/4 − 9T/4)
   = A₀cos(−4π) = +A₀

 合成 = +2A₀ → 上向き

したがって
 AB の外側は変位 0、AB の間に腹が 5 つ、
 A のすぐ右の腹は上向き
→ ②
問4:正解 ④,③(配点5,5)

<問題要旨>
(解答番号18)点B の右側での、波源A から出た波と波源B から出た波の位相差。(解答番号19)AB の間での、波源B から出た波の変位を表す式を選びます。

<考え方>
位相差は(経路差)÷λ×2π で出ます。式のほうは「波源からその点までの距離」を丁寧に書き下すだけ。点B から座標 x までの距離は 5λ/2 − x です。

[解答番号18]点B の右側
 (波源A からの距離)−(波源B からの距離)
  = AB = 5λ/2(x によらず一定)

 位相差 = (2π/λ) × (5λ/2) = 5π
 → ④

 5π は π の奇数倍 → 常に逆位相 → 打ち消し合う

[解答番号19]0 < x < 5λ/2 の範囲
 点B から座標 x までの距離は 5λ/2 − x
 波が届くまでの時間は (5λ/2 − x)/v

 y_B = A₀cos(2π/T){t − (5λ/2 − x)/v}
   = A₀cos(2π/T){t + (1/v)(x − 5λ/2)}
 → ③
問5:正解 ⑤(配点5)

<問題要旨>
図7 の点P₁〜点P₃ のうち、常に波が弱めあう点をすべて選びます。

<考え方>
図では実線が波の山、破線が波の谷。「山の線と谷の線の交点」が常に弱めあう点です。式で言えば、経路差が λ/2 の奇数倍になっている点。P₃ は AB を結ぶ直線上で B の右側にあるので、問4 で確かめたとおり無条件に弱めあいます。

判定の基準
 経路差が λ/2 の奇数倍 → 常に弱めあう
 経路差が λ の整数倍  → 常に強めあう
(図では「山の実線と谷の破線の交点」が弱めあう点)

P₁:波源A からの距離 3λ/2(A の谷の線)
  波源B からの距離 2λ (B の山の線)
  経路差 = λ/2 → 弱めあう ○

P₂:波源A からの距離 7λ/2(A の谷の線)
  波源B からの距離 3λ/2(B の谷の線)
  経路差 = 2λ → 強めあう ×

P₃:AB を結ぶ直線上で B の右側
  経路差 = AB = 5λ/2 → 弱めあう ○

→ P₁ と P₃ → ⑤

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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