2025年度 大学入学共通テスト 本試験 物理 解答・解説

2025年度 大学入学共通テスト 本試験「物理」の解答と解説です。全設問の正解と考え方を一問ずつ解説し、公式の解答PDFもあわせて掲載しています。大学受験の森が独自に作成した、無料で読める解説です。

目次
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解答

解説

2025年度 大学入学共通テスト 本試験「物理」の解答・解説です。第1問が小問集合、第2問が力学(単振り子の測定)、第3問が熱力学と波動、第4問が電磁気という構成で、配点はすべて 25 点ずつの計 100 点。
設問ごとにアコーディオンを開くと、<問題要旨><考え方>と計算の流れが読めます。間違えた設問だけを開いて確認してください。

第1問 小問集合(気体・万有引力・力のモーメント・荷電粒子・物質波)

熱・力学・電磁気・原子から1問ずつ。どれも公式そのものではなく「その公式をどう当てはめるか」を聞いてきます。問3の力のモーメント、問4の「磁気力は仕事をしない」あたりが差のつくところです。

問1:正解 ④(配点5)

<問題要旨>
山頂で空気を体積 V だけ注射器に閉じ込め、ふもとへ持ってくると体積が V−ΔV になりました。山頂の大気圧 P₀ を、ふもとの大気圧 P₁ と両地点の絶対温度 T₀, T₁ で表します。

<考え方>
閉じ込めた気体の量は変わらないので、ボイル・シャルルの法則(PV/T が一定)をそのまま当てはめます。ピストンがなめらかに動くので、注射器の中の圧力はその場所の大気圧に等しくなります。

山頂 :圧力 P₀,体積 V,   温度 T₀
ふもと:圧力 P₁,体積 V−ΔV,温度 T₁

P₀V/T₀ = P₁(V−ΔV)/T₁

P₀ = P₁(V−ΔV)T₀ / (V T₁)
問2:正解 ⑨(配点5)

<問題要旨>
地表にある質量 m の物体にはたらく重力 mg を、地球の全質量 M が中心に集まったときの万有引力とみなして、M を求めます。

<考え方>
mg = GMm/R² を立てて M について解くだけです。数値計算は 10 のべきを先にまとめると速く済みます。

mg = GMm/R²
M = gR²/G

M = 9.8 × (6.4×10⁶)² / (6.7×10⁻¹¹)
 = 9.8 × 4.096×10¹³ / (6.7×10⁻¹¹)
 = 4.01×10¹⁴ / (6.7×10⁻¹¹)
 ≒ 6×10²⁴ (kg)
問3:正解 ④(配点5)

<問題要旨>
正方形の板のふちに三つの力(頂点 P に下向きの F と、点 O を通る大きさ 2F の力が2本)がはたらいています。この三つの合力を、大きさ・向き・作用線の位置まで答えます。

<考え方>
まず成分で足し算して合力の大きさと向きを決め、次に点 O のまわりのモーメントが元の三力と等しくなる位置に作用線を置きます。作用線の位置まで問われている点がポイントです。

O を原点、OP を x 軸の正の向きにとる。P(L, 0)

30°の力 :2F(cos30°, sin30°) = (√3F, F)
150°の力:2F(cos150°, sin150°) = (−√3F, F)
 この2力の和 = (0, 2F) … 作用線は O を通る
P の力 :(0, −F)

合力 = (0, 2F) + (0, −F) = (0, F)
 → 大きさ F,上向き

O のまわりのモーメント(反時計回りを正)
 2F の2力:作用線が O を通るので 0
 P の力 :L × (−F) = −LF

合力の作用線を x = x₀ とすると
 x₀ × F = −LF
 x₀ = −L

→ 大きさ F の上向きの力が、O から左に L 離れた頂点を通る
問4:正解 ②(配点5)

<問題要旨>
領域 R を通る電子について、「電場と磁場の両方をかけたとき」「電場だけのとき」「磁場だけのとき」に領域を出る速さ v₁, v₂, v₃ を大小比較します。

<考え方>
決め手は「磁気力は速度に垂直なので仕事をしない」。一方、静電気力は電子を曲げると同時に仕事をするので、速さそのものが変わります。

電場と磁場:静電気力と磁気力がつり合って直進
      力が仕事をしないので v₁ = 入射の速さ

磁場のみ :磁気力は速度に垂直で仕事をしない
      → v₃ = 入射の速さ

電場のみ :静電気力が仕事をして曲がる
      入射方向の速さはそのままで、
      垂直方向の速度成分が加わる
      → v₂ > 入射の速さ

v₂ > v₃ = v₁
問5:正解 ⑤(配点5)

<問題要旨>
速さ v の電子のド・ブロイ波長(空欄ウ)と、ブラッグの条件を満たす最小の角 θ₀ から求まる結晶面の間隔 d(空欄エ)を選びます。

<考え方>
ド・ブロイ波長は λ = h/p。ブラッグの条件 2d sinθ = nλ で、θ が最小になるのは n = 1 のときです。

ウ:λ = h/p = h/(mv) → (b)

エ:ブラッグの条件 2d sinθ = nλ
 θ が最小になるのは n = 1
 2d sinθ₀ = λ = h/(mv)
 d = h/(2mv sinθ₀) → (c)

(b) と (c) の組合せ → ⑤

第2問 力学(単振り子の周期を精度よく測る探究活動)

前半は単振り子の標準問題ですが、後半は「どうすれば誤差を減らせるか」という測定の話。問3の N 往復で割る理屈と、問4の「糸は1周期に2回レーザーを横切る」に気づけるかが勝負です。

問1:正解 ②(配点5)

<問題要旨>
糸が鉛直方向となす角が θ のとき、小球にはたらく運動方向(円弧の接線方向)の力 F を求めます。

<考え方>
重力 mg を「糸の方向」と「円弧の接線方向」に分解します。接線方向の成分は変位 s と逆向きなので、符号は負になります。

接線方向の重力の成分の大きさ = mg sinθ
向きは変位 s(= Lθ)と逆

F = −mg sinθ

sinθ ≒ θ の近似より
F = −mgθ
問2:正解 ①(配点5)

<問題要旨>
小球の運動を点 O を中心とする振幅 Lθ₀ の単振動とみなしたときの、変位 s の式(空欄ア)と角振動数 ω(空欄イ)を選びます。

<考え方>
t = 0 で s = 0 で、そこから正の向きに動き出すので sin 型です。ω は、問1で求めた F を「F = −mω²s」の形に直して読み取ります。

ア:t = 0 で s = 0、直後に s > 0
 → s = Lθ₀ sin ωt

イ:s = Lθ より θ = s/L
 F = −mgθ = −(mg/L)s

 単振動の式 F = −mω²s と見比べて
 mω² = mg/L
 ω = √(g/L)
問3:正解 ⑤(配点5)

<問題要旨>
N 往復の時間 t_N を測って T_N = t_N/N から周期を求めるとき、t_N が正しい値より Δt だけ長かった場合、T_N はどれだけずれるか。また N を大きくすると誤差はどうなるかを答えます。

<考え方>
測定値を N で割るので、誤差も同じように N で割られます。ここが「往復回数を増やして測る」ことの意味です。

正しい N 往復の時間を t とすると
 測定値 t_N = t + Δt

T_N = t_N/N = t/N + Δt/N

正しい周期は t/N だから
 T_N は Δt/N だけ大きく見積もられる

N を大きくすると Δt/N は小さくなる
 → 実験誤差は小さくなる

ウ = Δt/N,エ = 大きく,オ = 小さく
問4:正解 ③(配点5)

<問題要旨>
糸がレーザー光をさえぎると電圧が下がります。図3の針状の波形のうち、振り子の周期に一致する区間を選びます。

<考え方>
糸が最下点を通るのは、行きと帰りで1周期に2回。つまり針と針の間隔は周期の半分です。周期はその2つ分になります。

小球は1周期の間に最下点を2回通過する(行きと帰り)
 → 針状の落ち込みは T/2 ごとに現れる

したがって周期 T は、針の間隔2つ分
(3本の針にまたがる区間)に等しい

針の間隔1つ分だけの ① は T/2
3つ分・4つ分にまたがる ④ ⑤ は長すぎる
⑥ は時間ではなく電圧の幅を示している
問5:正解 ①(配点5)

<問題要旨>
地球を半径 R の一様な球とし、角速度 ω₀ で自転しているとします。赤道上の質量 m の小球にはたらく遠心力の大きさ f(空欄カ)と、赤道で測る重力加速度 g_e を極での g_p で表す式(空欄キ)を選びます。

<考え方>
赤道では自転の円運動の半径がちょうど R です。極では遠心力が 0 なので、そこで測った g_p が万有引力そのものを表します。

カ:赤道での円運動の半径は R
 遠心力 f = mω₀²R
 → f = m × ω₀²R

キ:極  mg_p = (万有引力)   (遠心力 0)
  赤道 mg_e = (万有引力)− f

 一様な球で半径が同じなので万有引力は共通
 mg_e = mg_p − f
 g_e = g_p − f/m

第3問 A 熱力学(p-V グラフと気体がする仕事)

p-V グラフの上を A→B→C と動かす典型問題です。「定積なら仕事 0」「定圧なら仕事は圧力×体積変化」「グラフの下の面積が仕事」「内部エネルギーは経路によらない」──この四つを使い分けるだけで3問とも片づきます。

問1:正解 ⑧(配点5)

<問題要旨>
A(2V, 2p) → B(2V, p)(定積変化)→ C(V, p)(定圧変化)と変化させたとき、気体が外部にした仕事を、状態 A の温度 T_A で表します。

<考え方>
定積変化では体積が変わらないので仕事は 0。定圧変化の仕事は「圧力 × 体積の変化」です。最後に pV を状態方程式で nRT_A に置き換えます。

A→B:定積変化 → W₁ = 0

B→C:定圧変化(圧力 p,体積 2V → V)
 W₂ = p × (V − 2V) = −pV

W = W₁ + W₂ = −pV

状態 A の状態方程式
 2p × 2V = nRT_A
 pV = nRT_A/4

W = −nRT_A/4
問2:正解 ②(配点4)

<問題要旨>
同じ A→B→C の変化を、縦軸を温度・横軸を体積としたグラフに描き直します。

<考え方>
状態方程式 PV = nRT より T は PV に比例します。各点の PV を計算して並べ、途中の変化が直線か曲線かを確かめます。

T ∝ PV より
 A:2p × 2V = 4pV
 B: p × 2V = 2pV
 C: p ×  V =  pV

A→B:体積は 2V のまま、温度は 4pV → 2pV
 → 右端で真下に下がる線分

B→C:圧力 p が一定なので T = (p/nR)V
 → 温度は体積に比例(原点を通る直線にそう)
 → 左下へ向かう直線

直線で C まで下がるのは ②
(④ ⑥ のように曲がることはない)
問3:正解 ⑧(配点4)

<問題要旨>
C→B→A をたどる過程Ⅰと、図2の曲線にそって C→A と進む過程Ⅱを比べ、内部エネルギーの変化と仕事の大小、および加えた熱量が大きいのはどちらかを答えます。

<考え方>
内部エネルギーは状態だけで決まるので、始点と終点が同じなら経路によらず同じです。仕事は p-V グラフの下の面積で比べます。あとは熱力学第一法則 Q = ΔU + W に入れるだけです。

どちらも C → A なので
 ΔU_Ⅰ = ΔU_Ⅱ

仕事 = p-V グラフの下の面積

過程Ⅰ(C→B→A)
 C→B:圧力 p 一定,体積 V → 2V → pV
 B→A:定積           → 0
 W_Ⅰ = pV

過程Ⅱ(C→A,上に膨らんだ曲線)
 C と A を結ぶ直線の下の面積
  = (p + 2p)/2 × V = 1.5pV
 曲線はこの直線より上を通るので
 W_Ⅱ > 1.5pV

よって W_Ⅰ < W_Ⅱ

熱力学第一法則 Q = ΔU + W
 ΔU が等しく W_Ⅱ の方が大きいので
 Q_Ⅱ > Q_Ⅰ → 過程Ⅱ

第3問 B 波動(2つの波源から来る波の重ね合わせ)

波源 A, B から出た波が点 P で重なります。問4・問5はグラフの読み取りと引き算だけ。問6は誘導文にある「f(t_PA − t_PB) が整数」をそのまま使えば、選択肢を一つに絞れます。

問4:正解 ⑤(配点4)

<問題要旨>
図4の y_PA の波形から、波の振動数 f と点 P での振幅 a_PA の組合せを選びます。

<考え方>
山から次の山までが1周期。周期が読めれば f = 1/T です。振幅は最大変位をそのまま読み取ります。

図4 の波形
 t = 5.35 s で山(+2 cm)
 t = 5.55 s で次の山(+2 cm)
 → 周期 T = 5.55 − 5.35 = 0.20 s

f = 1/T = 1/0.20 = 5 Hz
a_PA = 2 cm

(5 Hz,2 cm)の組 → ⑤
問5:正解 ②(配点4)

<問題要旨>
y_P は y_PA と y_PB の和です。図4(y_PA)と図5(y_P)から、y_PB のグラフを選びます。

<考え方>
y_PB = y_P − y_PA です。図4と図5は山・谷の時刻が一致していて位相が同じなので、実質は振幅の引き算だけで決まります。

図4:y_PA は t = 5.2 s で 0、直後に負へ
   谷 5.25 s,山 5.35 s,振幅 2 cm
図5:y_P も t = 5.2 s で 0、直後に負へ
   谷 5.25 s,山 5.35 s,振幅 0.5 cm
 → 位相は同じで、振幅だけが違う

y_PB = y_P − y_PA
 振幅は 0.5 − 2 = −1.5
 → 振幅 1.5 cm、y_PA とは逆位相

したがって
 t = 5.2 s で 0、直後に正へ
 t = 5.25 s で +1.5 cm
 t = 5.35 s で −1.5 cm

この波形は ②
問6:正解 ⑤(配点4)

<問題要旨>
振動数 8.0 Hz、波の速さ 4.0 m/s のとき、点 P で最も強め合う場合の |t_PA − t_PB| と |AP − BP| の組合せを選びます。

<考え方>
誘導文のとおり、強め合う条件は f(t_PA − t_PB) が整数になること。選択肢の時間差を 8.0 倍して整数になるものを探し、あとは 距離 = 速さ × 時間 です。

強め合う条件:f|t_PA − t_PB| = 整数

f = 8.0 Hz として
 0.20 s → 8.0 × 0.20 = 1.6 … 整数でない
 0.50 s → 8.0 × 0.50 = 4.0 … 整数 ○
 0.80 s → 8.0 × 0.80 = 6.4 … 整数でない

|t_PA − t_PB| = 0.50 s

|AP − BP| = v × |t_PA − t_PB|
     = 4.0 × 0.50 = 2.0 m

(確認)波長 λ = v/f = 4.0/8.0 = 0.50 m
 2.0 m = 4λ でちょうど強め合う

第4問 電磁気(導体レール上の棒とコンデンサー・コイル)

前半は「起電力 vBl の電池 + 抵抗 R + コンデンサー C」、後半は C をコイル L に取り替えた回路です。導体棒が軽い(質量を無視できる)ので、外力 F は磁気力とつり合い、F のグラフは電流 I のグラフとそっくり同じ形になります。ここに気づくと問2・問6が一気に片づきます。

問1:正解 ⑥(配点3)

<問題要旨>
導体棒が右向きに速さ v で動くときに ab 間に生じる誘導起電力 V₁ の大きさと、S を閉じた直後に導体棒を流れる電流の向きの組合せを選びます。

<考え方>
起電力の大きさは V = vBl。電流の向きは、棒の中の正の電荷が受ける力の向き(v から B へ回す右ねじの向き)で決めます。

誘導起電力 V₁ = vBl

電流の向き
 磁場 B は紙面の裏から表向き
 棒の速度 v は右向き
 正の電荷が受ける力は、v から B へ回した右ねじの向き
 → 図で b(上)から a(下)へ向かう向き

棒の中の電流は b → a
問2:正解 ①(配点3)

<問題要旨>
S を閉じてから時間 t が経ったときの外力 F を表すグラフを選びます。

<考え方>
回路は「一定の起電力 vBl + 抵抗 R + コンデンサー C」の直列なので、電流は充電とともに指数関数的に減っていきます。棒は軽いので、外力 F は磁気力とつり合っています。

起電力 vBl は一定 → RC 直列回路の充電と同じ
 I = (vBl/R) × e^(−t/(CR))
 → 時間とともに減っていく

棒は軽く、等速で動き続けるので
(外力)=(磁気力)
 F = IBl = (vB²l²/R) × e^(−t/(CR))

t = 0 で最大、その後 0 に近づく曲線 → ①
問3:正解 ④,②(配点3,3)

<問題要旨>
十分な時間が経つまでの、外力がした仕事 W・抵抗で発生したジュール熱 J・コンデンサーに蓄えられたエネルギー U の関係(解答番号19)と、J の値(解答番号20)を答えます。

<考え方>
外から入れたエネルギー W が、熱 J と静電エネルギー U に分かれます。W は誘導文のとおり「電荷を電位差 V₁ に逆らって運ぶ仕事」= QV₁ です。

19:エネルギー保存
 W = J + U
 → W − J − U = 0

20:十分な時間が経つと
 コンデンサーの電圧は V₁ に等しくなる
 Q = CV₁

 W = QV₁ = CV₁ × V₁ = CV₁²
 U = (1/2)CV₁²

 J = W − U = CV₁² − (1/2)CV₁²
  = (1/2)CV₁²
問4:正解 ⑥(配点4)

<問題要旨>
十分な時間が経った後に S を開き、導体棒を静止させます。続いて S を閉じたとき、閉じた直後の電流の向きと導体棒の運動を答えます。

<考え方>
S を開いている間、コンデンサーの電荷はそのまま残ります。棒が止まっていれば誘導起電力は 0 なので、S を閉じた瞬間はコンデンサーの放電だけが起こります。向きは充電時と逆です。

S を開いている間、コンデンサーは電荷 CV₁ を保つ
棒を静止させると誘導起電力は 0

S を閉じた直後:コンデンサーが放電する
 → 電流の向きは充電時と逆
 充電時は棒の中で b → a だったので
 放電時は a → b

棒にはたらく力
 電流は a → b(図で下から上)
 磁場 B は紙面の裏から表向き
 → 力は右向き

よって導体棒は右向きに動き始める
問5:正解 ⑦(配点3)

<問題要旨>
コンデンサーを自己インダクタンス L のコイルに取り替えた回路で、S を閉じてから十分に時間が経ったときにコイルに生じる誘導起電力の大きさを求めます。

<考え方>
コイルの誘導起電力は L|dI/dt|。図3のとおり電流は一定値に近づくので、十分に時間が経つと電流は変化しなくなります。

コイルの誘導起電力の大きさ = L|dI/dt|

図3 より、十分に時間が経つと
 I は一定値(= V₂/R)に近づく
 → dI/dt = 0

したがって誘導起電力は 0
問6:正解 ②(配点3)

<問題要旨>
コイルの回路で、S を閉じてから時間 t が経ったときの外力 F を表すグラフを選びます。

<考え方>
棒は軽いので F = IBl。つまり F のグラフは電流 I のグラフと相似形で、図3をそのまま縦に伸縮したものになります。

棒は軽く等速なので
 F = IBl
 → F は I に比例し、グラフの形は図3 と同じ

図3:I は 0 から立ち上がり、
    一定値 V₂/R に近づく

t = 0 で 0、増えていって一定値に近づく曲線 → ②
問7:正解 ④(配点3)

<問題要旨>
図3の破線(t = 0 における接線)の傾きを a とするとき、コイルの自己インダクタンス L を求めます。

<考え方>
t = 0 では電流が 0 なので、抵抗での電圧降下も 0。誘導起電力 V₂ がまるごとコイルにかかります。

回路方程式
 V₂ = RI + L(dI/dt)

t = 0 では I = 0 なので
 V₂ = L × (dI/dt)|_(t=0)

図3 の破線の傾きが a だから
 (dI/dt)|_(t=0) = a

 V₂ = La
 L = V₂/a

※ 本記事の解答・解説は当サイトが独立に作成したものです。公式の正解および配点は大学入試センターの発表をご確認ください。

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